本研究は,図画工作科において,子供が主体的に人・もの・ことに関わり,自分の思いをもち,つくりつづけるための教師の支援についての研究である。本研究では,教師の支援の中の一つである題材に着目し,自分の思いをもち,つくりつづけるための題材の要件を明らかにすることを目的とした。まず,図画工作科の実践における抽出児童の言動を分析することにより,題材の要件の仮説を生成した。次に,それに基づいて開発した題材における抽出児童の言動を分析し,仮説検証を行った。本研究の抽出児童は,特別支援学級に在籍しており,人・もの・ことに対して主体的に関われないという特性がある。このように生きにくさを抱える子供たちの困難さを解消するための支援の方向性を見いだしたい。
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