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クエリ検索: "拡大家族"
1,416件中 1-20の結果を表示しています
  • 家族形態別比較
    芳賀 文子, 伊藤 静子, 沼倉 久枝, 内堀 愛子, 佐藤 玲子, 佐藤 妙子, 森 成子
    栄養学雑誌
    1988年 46 巻 1 号 15-26
    発行日: 1988年
    公開日: 2010/04/30
    ジャーナル フリー
    東北地方における都市, 農業地域, 漁業地域の婦人の食行動および食習慣を, 家族形態別に分類し, 核家族1,006名,
    拡大家族
    1,147名について検討し, 次の結果を得た。
    1) 家族の共食頻度は, 夕食で
    拡大家族
    に多くみられた。食事内容は, 80%以上が主, 副食ともに同じとし,
    拡大家族
    では副食を異にする場合が多かった。
    2) 出前, 家族揃っての外食の頻度は, 核家族が有意に高かった。それらの理由の多くは, 出前では,“来客があった時”で,特に
    拡大家族
    に多く, 外食では“家族の団らんを目的とした時”,“家族の誕生日”とし, 核家族が有意に多かった。
    3) 欠食については, 3地域平均で“ほとんどしない”が
    拡大家族
    に多かった。欠食の理由は“時間がない”,“食欲がない”で核家族に多い傾向がみられ,“習慣”は
    拡大家族
    に多かった。
    4) 米飯, 味噌汁, 漬け物の摂取頻度は, 3地域平均で
    拡大家族
    が有意に高く, 特に農業, 漁業地域で顕著であった。
    5) 肉類は, いずれも核家族が多く摂取していた。魚肉加工品は, 3地域平均で
    拡大家族
    が多く, 地域別では, 農業地域で目立った。
    6) 野菜類の摂取頻度は,
    拡大家族
    がやや高かった。その調理手法では, 核家族で“生のまま”,“妙める”が有意に高く,
    拡大家族
    で多いのは“煮る”だけであった。
    7) 3地域平均で食行動, 食習慣ともに核家族は現代的傾向が,
    拡大家族
    は保守的傾向が強かった。地域別でも同様であったが, 都市では大きな差はなく, 農業地域はいずれも最も保守的であった。
  • 吹山 八重子, 得丸 定子
    一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
    2002年 54 巻
    発行日: 2002/06/01
    公開日: 2003/07/29
    会議録・要旨集 フリー
    【目的】我が国でも半世紀前までは自然発生的な「いのち教育」が行なわれていた。その一つとして死に関わる慣習行事·儀礼が挙げられるが、現在では形骸化が進んでいる。そこで、本研究では、現在の子ども達と死に関わる慣習行事·儀礼との関連性に探るためにアンケート調査を行なった。【結果】60.4%の子どもが悲嘆を伴う死別経験があり、死に関わる慣習行事·儀礼の知識、参加度合、家庭内の仏壇·神棚等の設置の回答では小·中·高校と増加していた。知識の回答は女子が男子よりも知っていた。
    拡大家族
    は核家族よりも仏壇·神棚等を設置し、
    拡大家族
    の子どもと家族員はお供えをする習慣が多かった。以上より、学校段階に応じた教育的な働きかけ、
    拡大家族
    の見直し等の「いのち教育」の取り組みが要望される。
  • *鷲見 裕子
    日本調理科学会大会研究発表要旨集
    2013年 25 巻 2P-9
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/08/23
    会議録・要旨集 フリー
    【目的】社会状況の変化により日本の食生活も大きな影響を受けている。その課題のひとつとして日本古来の行事食文化や地域の風土に根差した郷土食文化の衰退や家庭における食文化伝承の困難な現状が指摘されている。その一要因として家族構成の変化・多様化が考えられる。本研究は家庭の調理担当者を対象とした正月の食生活の調査から正月料理の喫食状況や意識について家族構成による違いを明らかにすることを目的とした。
    【方法】調査は2010年1月に大学・短大に在籍する学生の家庭の調理担当者(259名)を対象とした。内容として正月料理の喫食・準備状況や嗜好と、イメージや将来、調理・伝承等の意識について行なった。集計結果を世代別の家族構成により比較、検討を行なった。分析にはSPSSver21.0を用いた。
    【結果】対象者はほとんど女性で、年齢は40歳未満12.1%、40歳代57.8%、50歳代21.7%、60歳以上8.4%であった。家族構成は核家族が62.5%、
    拡大家族
    が33.2%で、地域は愛知県37.3%、三重県60.5%、岐阜県2.3%であった。正月の行事食の喫食・準備状況では、「屠蘇」の準備や「田作り」「昆布巻き」「なます」「煮しめ」「筑前煮」「かまぼこ」の手作り率は
    拡大家族
    が有意に高かった。また、「元旦の朝の雑煮の喫食」「自宅で餅を搗く」「おせち料理が食べられた日数」なども
    拡大家族
    が多かった。正月の行事食に対する意識では、「作ることが楽しい」「我が家の正月料理を伝えていきたい」と
    拡大家族
    が核家族より考えており、今後についても
    拡大家族
    では「我が家の味として新形式で続く」が核家族より高かった。一方、「正月に買い物ができるので不必要」は核家族が有意に高かった。正月の行事食の喫食や伝承について家族構成による差が認められた。 
  • 宮城 重二
    民族衛生
    1984年 50 巻 5 号 210-225
    発行日: 1984年
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
     沖縄の一農村(玉城村)において,該地区に居住するねたきり老人58人を対象に昭和53年8月から昭和54年11月までの約1年問にわたって継続調査を実施し(継続調査できた者は38人である),他出別居子やきょうだいなどの近親者を包含した
    拡大家族
    が在宅ねたきり老人の介護をめぐってどのような家族関係及び介護パターンを形成しているかを分析し,次のような結果を得た. (1)在宅ねたきり老人の約75%の者は,老人家族のみによって介護されているのではなく,
    拡大家族
    の形成を通して介護がなされている. (2) そして,その
    拡大家族
    は,主な介護者が徒歩で約15分以内,介護補助者が乗物で約30分以内に居住しているという近住性を前提として形成されている. (3) また,
    拡大家族
    内における介護パターンは,同居の配偶者や嫁を主な介護者とし配偶者主導型や嫁主導型の介護パターンが多く見られ,
    拡大家族
    の成員による協働の介護パターンが一般的である. (4)なお,娘主導型の介護パターンは一般的ではないが,さりとて該地区の介護パターンは欧米におけるfamily system of careが女系によって体系化しているのと対照的に,男系によって確立してはいない. (5)家族関係及び
    拡大家族
    関係は良好な関係が維持されている者が多く,しかも,それらの関係間には相関が見られる. なお,本研究とともに進めた,(1)在宅ねたきり老人の出現率(宮城,1984b),(2)「ねたきり状態」の評価,(3)在宅ねたきり老人の寝室利用の状況については別途に報告する.
  • *中台 由佳里
    日本地理学会発表要旨集
    2008年 2008f 巻 S301
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/11/14
    会議録・要旨集 フリー
    _I_ はじめに
     ポーランド カルパチア地域の山地集落では,零細な農牧業が主な生業であり,森林の自然資源を採集する複合的な生業によって生活維持を図っている。主な生業は単純再生産に近く,収穫量は気候の影響を大きく受ける。各世帯から一人以上は国内外への出稼ぎに出ているが,集落内に店舗はなく,生活の基盤はほぼ自給自足といえる。しかし豊富ではない自然資源を充分に活用するためには,他の要因が推定される。本発表では,森林の持続的な利用と
    拡大家族
    について焦点をあてる。
    _II_ 調査集落と調査方法
     調査地域であるカルパチア地域の山地集落バランツォーバは,ポーランド南部マウォポルスカ州ザヴォヤ村にある,世帯数34の集落である。主に,3世代世帯を中心に
    拡大家族
    が加わった構成であり,人口は流動的である。
     集落の成立は,移牧民の季節的な作業小屋に始まり,移住時期にから成立時期は3期に分けることができる。定住はオーストリア・ハンガリーの管轄にあった19世紀半ばから始まり(第1期),人口圧による低地からの移住者が定住したと考えられる。集落の名の起こりはこの初期定住者の名に因むものであることが,発表者の2005年の全戸調査により判明している。
     調査方法は,2001~2006年に実施した聞き取り調査とポーランド語による全戸に直接手渡したアンケート調査,参与観察である。
    _III_ 山地集落の持続的な生業構造
    1)天然資源の利用
     冷涼な気候により耕作期間が短く,細分化された農耕地が点在するため,農牧業の収穫の大半は自家消費に充当される。生業における性差も若干見られ,男性による薪作りは夏季の重要な仕事である。1847年に締結された共有地使用令により,現在もその子孫たちはバビア・ゴラ国立公園内で許可を受けた場所で,無償による薪用の樹木の伐採権を保持している。樹木は,許可を与えるバビア・ゴラ国立公園事務所によって,伐採が管理されている。
     副食品として夏季には,木の実のジャム,ピクルス,乾燥キノコや,キノコの瓶詰め,ハーブティー作りが冬季保存食用の女性だけの作業である。採集してくる場所は共有地か数多い耕作地周辺であり,次年度のことを考慮して根絶しない使用を行っている。この保存食は,贈答品や労賃として現金代わりの役割も担う。
    2)
    拡大家族
    間ネットワークの活用
     バランツォーバでは農業の機械化が遅れ,失業した
    拡大家族
    は自給自足に近い農牧業の労働力として受け入れられる。そのため,世帯人口は変動が大きい。最大の農牧業の担い手である農耕馬を
    拡大家族
    集団ごとに保有し,構成員が所有する耕地を交代で耕作し合う。労働力の見返りは昼食や保存食で,現金は支払われない。
     国内外への出稼ぎも世帯に一人以上の頻度でみられるが,出稼ぎに出る際の情報や若者の配偶者の紹介もこの
    拡大家族
    間で頻繁に行われる。冬季の休耕期は
    拡大家族
    間の結束を強化する時期であり,保存食を持っての行き来が活発に行われている。また最近では急激に減少しているが,1世代前までは樹木から家屋や家具,食器に至るまで,
    拡大家族
    ごとに作成されていた。
    _IV_ おわりに
     公的援助が期待できず,市場経済から離れた地域では,零細で不安定な農牧業を補うために,天然資源を積極的に利用している。その上で,
    拡大家族
    間のネットワークを用い,相互扶助により,畑作労働の確保から保存食の交換に至るまで,無駄の少ない生活維持を継続している。森林の副産物としての天然資源の持続的な利用を可能にしている要因を考察するには,利用方法だけではなく,活用している住民間の繋がりに焦点をあてる必要があるといえる。
  • 夫は妻の育児感情をどう受けとめているか
    猪野 郁子
    日本家政学会誌
    1994年 45 巻 11 号 1005-1010
    発行日: 1994/11/15
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    育児にまつわる感情 (特に負の感情) を夫に訴えたとき, 夫たちがどのような態度をとっているのか, それによって妻の育児感情が影響されるのかを調べたところ, 次のような結果が得られた.
    1) 育児感情を訴えたとき, 夫たちは不機嫌になったと妻は受けとめているのに対し, 夫たちは気が向けば相談に乗ったり, 一緒に考えたとしている.
    2) 妻無職家庭の夫は, 有職家庭の夫より一緒に考えるという態度をとる人が有意に多い.
    3) 家族構成別には明らかな違いはみられない.
    4) 妻が認識している夫の態度と夫がとったとする態度とは約半数は一致していない.
    5) 妻有職家庭の夫は妻の育児感情の訴えに不機嫌になるということで, 妻の受けとめ方と夫のとった態度が一致している.
    6) 育児を女の仕事と考える夫の妻は, 妻が育児感情を訴えたときに夫が不機嫌になったと受けとめている.
    7) 育児を男女平等の仕事と考える夫は, 妻の育児感情に一緒に考えるという態度を示し, 妻もそのように認識している.
    8) 訴えたとき夫が不機嫌になると認識している妻は, 疲労感や負担感を他のグループの妻より強く持っている.
    以上である.妻から育児にまつわる感情を訴えられたとき, 夫たちは不機嫌になると妻からみられており, 夫がとったとする態度と一致していなかった。また, 不機嫌になる夫の態度が妻の負の感情を強めるのではないかと推測された.
    人の感情を正確に捉えることは難しい.また, 日本の男性は特に, わかっていてもそれを態度や言葉で表現することに抵抗を示しやすく, 自分の感情を素直に表現できない, ということを考慮しても, 育児を軽く考えている夫たちへの妻たちの不満は大きいのではなかろうか.親があっても育ちにくい社会で少ない子どもを健全に育てねばならないという使命感に押しつぶされそうになりながら, 子どもの成長は楽しみであるが毎日毎日同じことの繰り返しで自分が駄目になってしまうのではないかという不安, 自信の持てない育児, 子どもが育児書どおりに育っているかの不安など, 毎日いくつかの感情に揺れながら子育てをしているのが現状である.こうした悩みを聞いてくれ共感してくれるだけでも妻の心の負担は軽くなるであろう.このことを, 育児は男女平等とする夫が妻の育児感情を受けとめた態度と妻が認識した夫の態度とが一緒に考えるということで一致していること, 一緒に考えるという態度をとった夫の妻が疲労感や負担感等で他群の妻より弱かったことが示している.
    前報でも触れたように, 様々なレベルの育児支援がとられている。専門家からのアドバイスは不安を解消し知識や情報を得ることはできるであろう.しかし, 妻たちの一人で子育てしているという圧迫感までは解消されないのではなかろうか.
    また, 妻無職群の夫は妻の育児感情を低く認識していたのであるが, この夫たちが妻たちから一緒に考えるという態度をとっていたと受けとめられていたのは, まわりに援助者がいない場合, 夫たちも子育てに必然的に関わらねばならなくなるからであろう.が, 男性の育児に対する意識は本音の部分ではまだ旧態依然としたところがあり, 男が仕事上の悩みを自分で解決しているように, 育児の悩みも女自身で解決すべきことと思っている男性はまだまだ多いのが実状である.
    「女性の意識の変化は確実に家事や育児に対する考え方を変えていること.このことが, 育児をどんなにすばらしいやりがいのある仕事と捉えても, 女性はそれにのみ満足できなくなっていること.人と人との関わりには, 予想だにしない事態が起こりわずらわしい人間関係を嫌う現代人には育児は想像以上に大変な仕事であること」を, 共同責任者である夫たち (男性) に理解されるにはどのような有効な方法が存在するのであろうか.
    このことを考えるために, 人間らしく生きるとはどういうことか, その一つとして「子育て」を位置づける視点で今後考察していきたい.
    また, 仕事を持つ妻と持たない妻とでは夫に対する要求の質が異なっているのではないかと思われる結果がみられた.妻が夫に要求する質に焦点を当て, この点を明確にしつつ育児の共同化を考えていく必要性を痛感している.
    これらを今後の検討課題としたい.
  • 渡辺 直樹
    心身医学
    1995年 35 巻 3 号 211-217
    発行日: 1995/03/01
    公開日: 2017/08/01
    ジャーナル フリー
    Through a study of 7 clinical cases of Eating Disorders with the feature of Borderline Personality Disorder, we could find 4 types of intrafamily relationships, namely 1) borderless family. 2) broken family, 3) double-bind family and 4) traditional family. According to Stierlin's Model, these 7 cases could not fulfill the task of "delegation" and stay inside the relational modes between "binding" and "exclusion." Moreover, the needs of these cases for love and dependency were so strong that the distorted family relationships such as borderless sticking. exclusion, spiritual control and overexpectation by parents seemed to strengthen the Primitive defense mechanisms. The distortion of family relationships were found to be under the infiuence of recent changes in the family structure from the extended family system to the nuclear family system. The therapeutic approach to the improvement of this distorted family relationships seemed to be a turning point in the treatment of this disorder.
  • 増山 久美
    家族社会学研究
    2004年 16 巻 1 号 71-82
    発行日: 2004/07/31
    公開日: 2010/02/04
    ジャーナル フリー
    本稿の目的は, メキシコ市「大衆地区」において人々がどのような家族形態をとり, 彼らの物質的情緒的つながりはいかなるものか, 女性を中心としたつながりの側面から家族の紐帯を論じることにある。
    ラテンアメリカでは, 伝統的に「ファミリア」という大家族概念がある。近年, 都市化, グローバル化の流れのなかで, ラテンアメリカ社会は大きく変化しており, 家族も様変わりしているが, メキシコ市大衆地区ではどうであろう。孤立的な核家族が増え, 家族や親族の結びつきは弱まっているのだろうか。
    調査結果, 次のことが明らかになった。アホンホリ通りに居住する家族形態は核家族,
    拡大家族
    , 母中心的家族, 複合家族, 独居とさまざまであるが, それらの生活様態は複数の家族がネットワークで結びつく近住
    拡大家族
    であり, 住人自身がファミリアとして認識している。経済の低迷が続く状況下において, 近住
    拡大家族
    の機能は重要性を帯び, そこにおける女性の相互扶助が家族生活を支えている。
  • 荒牧 草平
    家族社会学研究
    2018年 30 巻 1 号 85-97
    発行日: 2018/04/30
    公開日: 2019/04/30
    ジャーナル フリー

    子どもに対する親の教育期待は,親の社会経済的地位と子どもの学歴を媒介する,重要な要因とみなされてきた.一方,近年の研究は,子どもの学歴に対し,親だけでなく,祖父母やオジオバといった

    拡大家族
    の学歴も関連することを報告している.こうした分析結果は,回答者にとっての重要な他者である親キョウダイの学歴や態度が,回答者の教育態度の形成に関与していることを反映していると考えられる.また,これと同様の影響は,家族以外の重要な他者である,友人・知人からも受けていると予想できる.したがって,本稿では,
    拡大家族
    や友人・知人を含めた家族内外のパーソナルネットワークが,回答者の高学歴志向の形成に与える影響を明らかにすることを目的とした.

    小中学生の母親を対象とした質問紙調査データの分析から,1)キョウダイ,夫の親,友人・知人の学歴が本人の高学歴志向に独自の正の効果を持つこと,2)ネットワークメンバーの持つ高学歴志向が本人の高学歴志向に独自の正の効果を持つこと,3)本人や夫の階層要因は直接的な効果を持たないことなどが明らかとなった.最後に分析結果の意味について階層論とネットワーク論の観点から考察を行った.

  • 木下 太志
    民族學研究
    1990年 55 巻 1 号 1-20
    発行日: 1990/06/30
    公開日: 2018/03/27
    ジャーナル フリー
    本稿は山形県天童市内の旧山家村に残る宗門改帳を使い, 江戸時代後半期の世帯を再現して, 世帯数, 世帯規模, 世帯形態の変遷を検討した。世帯数は, 1760年から1870年の間に86戸から129戸にまで増加し, 特に1850年以降の増加は顕著であった。増加した世帯のほとんどは下層階級に属し, 中層階級と上層階級の世帯数は安定していた。世帯規模に関しては, 平均5人以下から6人近くにまで上昇した。しかし, 階級間で世帯規模の動向は異なり, 下層ならびに中層階級では増加傾向を示すものの, 上層階級では減少傾向を見せている。HAMMEL and LASLETTの分類を用いた世帯形態の分析では, 単純家族世帯と複合家族世帯の割合が高く,
    拡大家族
    世帯がこれに続いていることが明らかにされた。時系列的に見ると, 単純家族世帯の割合は下降傾向, 複合家族世帯は上昇傾向を示すが,
    拡大家族
    世帯の割合は比較的安定していた。また, 世帯形態間の移行の基本的パターンが認められた。
  • *チョービ カニズ カムルン ナハル
    一般社団法人日本家政学会研究発表要旨集
    2007年 59 巻 J2-5
    発行日: 2007年
    公開日: 2008/02/26
    会議録・要旨集 フリー
    <目的>伝統的な家族制度やその支援のネットワークは、開発国および開発途上国における社会・人口統計的な変化と近代化の進展のために、急速に変容しつつある。家族においても、伝統的な統合家族は衰退し、かつてあった活動の機会や利益を失いつつある。本研究では、家族の社会的地位、経済状況、家族員の内的結びつき、物の見方や考え方の伝承・交流、相互支援、家族の衰退などについて、合同家族、
    拡大家族
    、核家族別に世代間交流について分析、考察することを目的とする。 <方法>バングラデシュの北部にあるGaibandha地区の都市地域に居住する300家族を意図的に抽出して面接調査を行った。データは、家族形態別に分類され、分析・統計を行うためにSPSS統計パッケージを使用した。 <結果・考察>家族形態の約半数は、核家族(49.7%)であり、合同家族は40.7%、
    拡大家族
    が6.7%で、わずか3%が独居者であった。しかし、49%以上が同一家屋に居住することを希望しており、89%以上が合同家族での生活様式が、最大限の利益があると考えている。また約58%が合同または
    拡大家族
    では、高齢者の家族への貢献の機会がより多くあると信じている。主要な援助領域は、しつけ・教育(15.9%)、助言を与えること(14.9%)、子どもの世話(12.2%)、病人の介護(10.3%)、玩具や楽しみのためにお金を与えることなど(8.4%)、幼稚園や学校への子どもの送迎(4.6%)、経験の分かち合い(6.1%)、過去の生活史、昔話をしたり、ゲームをする(5.7%)であった。高齢者は、高齢で健康状態がすぐれていないにもかかわらず、家族に対して、力強い役割をはたしていた。この調査結果は、様々なやり方や手段を通しての世代間交流を立証するものである。しかし、いくつかの要因によって、世代間交流は弱められている。例えば、生活様式の様々な違い(31%)、考え方の相違(25.2%)、財政破産(17.3%)などが主たる要因である。
  • 箱庭療法過程に現れた自己を織り上げる作業
    Adelina Wei-Kwan Wong, 木村 大樹
    箱庭療法学研究
    2021年 33 巻 3 号 81-90
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/10/29
    ジャーナル 認証あり

    ある中国人女性が,母親に赤ん坊の世話をしてもらうため,

    拡大家族
    の一員として母親の家に戻った。自分の母親と子どもとの三角関係から葛藤が生じて,当初の計画は結局失敗に終わった。この失敗をきっかけに,彼女はBowenの家族理論,夢分析,ソマティック・エクスペリエンシング,箱庭療法などのセラピーを受けることになった。このクライエントは,
    拡大家族
    からの物理的な分離,母親コンプレクスからの分化,そして個性化へ向けて母親になることへのイニシエーションに取り組んだ。箱庭療法過程は,おとぎ話,記憶,夢,身体的感覚から引き出された内なるイメージの容器の役割を果たした。これらすべてのことは,究極的な織り手としてのセルフ元型によって糸が織り上げられたようであった。

  • 箱庭療法過程に現れた自己を織り上げる作業
    Adelina Wei-Kwan Wong
    箱庭療法学研究
    2021年 33 巻 3 号 71-80
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/10/29
    ジャーナル 認証あり

    ある中国人女性が,母親に赤ん坊の世話をしてもらうため,

    拡大家族
    の一員として母親の家に戻った。自分の母親と子どもとの三角関係から葛藤が生じて,当初の計画は結局失敗に終わった。この失敗をきっかけに,彼女はBowenの家族理論,夢分析,ソマティック・エクスペリエンシング,箱庭療法などのセラピーを受けることになった。このクライエントは,
    拡大家族
    からの物理的な分離,母親コンプレクスからの分化,そして個性化へ向けて母親になることへのイニシエーションに取り組んだ。箱庭療法過程は,おとぎ話,記憶,夢,身体的感覚から引き出された内なるイメージの容器の役割を果たした。これらすべてのことは,究極的な織り手としてのセルフ元型によって糸が織り上げられたようであった。

  • 野路 公子, 芳本 信子
    名古屋文理短期大学紀要
    2000年 25 巻 91-95
    発行日: 2000/03/31
    公開日: 2019/07/01
    研究報告書・技術報告書 フリー
    わが国では人口の高齢化に伴い, 老年期精神障害の発生が急速に増加してきている.アルツハイマーや脳血管性痴呆は, その代表的なものの一つと考えられ, それらの増加は医療のみならず社会全体の深刻な問題となりつつある.最近の研究報告から, 健康づくりの3要素である栄養・運動・休養の生活習慣要因について着目する事が, それらの発症予防あるいは, 脳の老化の抑制につながる可能性もあると考えられている.本調査では, 3要素の一つである栄養についての検討を試みた.高齢者の食生活は, 家族と同居することによる影響力が大きいと考えられることから, 今回は孫と同居する高齢者の食生活を調査した.同居老人の食物摂取状況は, 加齢による身体機能の変化や活動量, 居住地域や職業, 社会的地位などより, むしろ家族構成や家族の嗜好に影響されやすいと考えられている文献が多くみられる.そこで, 高齢者と生活を共にする子供(孫)に視点を置き, 子供と高齢者との食生活の関連性を模索し, 相互に及ぼす影響を検討した.
  • 吹山 八重子, 得丸 定子
    日本家庭科教育学会大会・例会・セミナー研究発表要旨集
    2002年 44 巻
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/04/02
    会議録・要旨集 フリー
    【目的】子ども達の「いのち」の捉え方が憂慮される現在、日本における「いのち教育」の必要性が指摘されつつある。しかし、我が国においても半世紀前までは自然発生的な「いのち教育」が行なわれており、その一つとして家庭や地域における死に関わる慣習行事·儀礼が挙げられる。本研究では、死に関わる慣習行事·儀礼に対する子ども達の生活と意識の実態に関するアンケート調査を行ない、現在の子どもたちへの「いのち教育」に取り組む手立てを検討した。
    【方法】自記式アンケート調査を行なった。期間は2001年1月から3月。調査対象者は小学校5年生から高等学校2年生までの児童·生徒1183名。有効回答率は99.7%であった。
    【結果】悲嘆を伴う死別経験があると回答した子どもは60.4%であった。死に関わる慣習行事·儀礼の知識·参加度合及び家庭内の宗教的な場所の設置率の回答は、小·中·高校と年齢に比例して上昇する傾向であった。また、女子の方が男子よりも悲嘆を伴う死別を有意に多く経験しており、死に関わる慣習行事·儀礼の知識の回答でも、女子の方が男子よりも知っているという結果であった。一方、
    拡大家族
    は、核家族よりも仏壇等の宗教的な場所の設置率が高く、さらに
    拡大家族
    の子ども及びその家族員は、核家族よりも有意に多く、仏様や神様へお供えをする習慣があるという結果が得られた。以上より、死や悲嘆に対する年齢や男女による意識の差異への配慮や学校段階に応じた取り組み、
    拡大家族
    の長所の見直し等による「いのち教育」の取り組みが要望される。
  • ―少子化対策に焦点を当てて―
    松木 洋人, 中西 泰子
    家族研究年報
    2018年 43 巻 1-4
    発行日: 2018/09/30
    公開日: 2022/12/25
    ジャーナル フリー
  • —父方母方の別と孫の性別・出生順位に着目して—
    荒牧 草平
    家族社会学研究
    2012年 24 巻 1 号 84-94
    発行日: 2012/04/30
    公開日: 2013/07/09
    ジャーナル フリー
    教育達成に対する家族の影響に関する従来の研究は,両親の職業・学歴・くらしむきなど「核家族」の家族背景に関する検討が中心であった.しかし,祖父母等の
    拡大家族
    も子どもの教育達成に影響している可能性がある.そこで本稿では,第3回全国家族調査(NFRJ08)のデータを用い,祖父母学歴と孫学歴の関連について,父方母方の別や孫の性別と出生順位を考慮して詳細に検討した.その結果,(1)父母の学歴を統制しても祖父母学歴が独自の効果を持つ,(2)祖父母の効果は祖父母-父母と高学歴が蓄積した場合(蓄積効果)に限られる,(3)祖父母の効果は母方が強いわけではない(父方・母方による効果の一貫した差異はない),(4)同性系列の効果は強くない(特に孫娘に対する母方祖母の効果は認められない),(5)祖父母の効果は第2子と比較して第1子で強い,などの興味深い知見を得た.
  • 藍澤 宏, 鈴木 麻衣子, 斎尾 直子
    日本建築学会計画系論文集
    2000年 65 巻 535 号 163-170
    発行日: 2000/09/30
    公開日: 2017/02/03
    ジャーナル フリー
    This study researches extended families as the main object and suggests the condition of succeeding to the household and community and the condition of securing one's identity. The first we grasp the situation of self-government in a rural area and the share of roles in a household from the viewpoint of individual, a couple, a household and a community, the second we show the significance of social system and the prospect of society. For the progress of society in a rural area, it is necessary to educate the successor and to secure one's identity in a household and social system.
  • 赤羽 衣里子, 中村 由美子, 吉川 由希子, 田中 克枝
    日本小児看護学会誌
    2003年 12 巻 2 号 16-22
    発行日: 2003/09/10
    公開日: 2017/03/27
    ジャーナル フリー
  • 金 相希, 住田 昌二
    日本建築学会計画系論文報告集
    1989年 404 巻 79-88
    発行日: 1989/10/30
    公開日: 2017/12/25
    ジャーナル フリー
    Continued on Part 1, The Relationship between ANBANG and MALU, in this paper we analysed the space of ANBANG and CHAGUNBANG. The results are as follows; 1) As the space for sleeping, ANBANG is used by the main member of family, grandparents or parents, CHAGUNBANG by young parents or by children. 2) As for receiving guests, ANBANG is the most important space for formal gests, MALU for informal gests. 3) The living way in the house is influenced deeply by the traditional family system, the distinction of sexes and the order of family members. 4) Considering these results, it seems that the modernization of planning and living in the detached house is advanced speedly, but it is different from the way of western style. We regard it as the refracted modernization based on the Korean traditional family system.
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