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クエリ検索: "日本理療科教員連盟"
48件中 1-20の結果を表示しています
  • 工藤 滋, 岡 愛子, 原 早苗, 和田 恒彦
    障害科学研究
    2017年 41 巻 1 号 149-161
    発行日: 2017/03/31
    公開日: 2017/10/06
    ジャーナル フリー

    【目的】坐骨神経パルスは臨床上有用な治療法であるが、盲学校理療科生徒の成功率は経験的に高くない。そこで習得が困難な要因について分析するために全国調査を実施した。【方法】対象:平成27年度の盲学校専攻科理療科3 年在籍生徒97名。手続き:郵送による無記名自記式質問紙法とした。【結果】最も簡単と感じているのは脊柱起立筋パルス64.2%で、難しいのは坐骨神経パルス43.6%であった。治療に使用できないと答えた者は橈骨神経パルス68.0%、坐骨神経パルス50.5%、僧帽筋パルス36.1%、脊柱起立筋パルス26.8%の順であった。回答者の89.7%が坐骨神経パルスをできるようになりたいと感じていた。【結論】パルス習得の困難さの要因は授業での指導の有無であったが、脊柱起立筋パルスと橈骨神経パルスについては対象組織の触診技術、僧帽筋パルスについてはリスク管理技術、坐骨神経パルスについては刺鍼部位の決定方法の習得の有無が関係していた。

  • 白石 尚基
    日本温泉気候物理医学会雑誌
    2009年 72 巻 4 号 265-273
    発行日: 2009年
    公開日: 2013/05/21
    ジャーナル フリー
    Introduction
      The need for not only oriental herbal treatment but also acupuncture treatment in clinical oriental medicine has been increasing in recent years.
    There is extremely little anatomical information, however, to assist in three-dimensionally understanding the tissues and structures in and around the acupoint or on the corresponding instruction methods.
      This is a report of the clinical anatomical instruction materials prepared by the author and colleagues.
    Results
      Acupuncture pointing is based on the method in “Standard Meridian Points” edited by the Japan Acupoint Committee.
      When dissecting acupoints, a 1cm x 1cm section for each point was taken and photographed with a high-resolution digital camera to capture all five sides of the section to create a three-dimensional image structure as far as possible.
      Anatomical explanations are included for all image data and all image data has been transformed into digital contents to allow the images to be searched and viewed on a computer screen.
    Conclusion
      In current acupuncture treatment and instruction there is extremely little anatomical information to assist in three-dimensionally understanding the tissues and stmctures in and around the acupoint or on the corresponding instmction methods.
      To study the acupoints frequently used clinically, a cadaver for anatomical dissection was used together with a surgical microscope to precisely dissect the structure of the acupoints and surrounding area. The safety measures and other precautions for doing this were also studied. The author and colleagues deem the creation of this database to be extremely significant for the advancement of clinical acupuncture medicine as well as for receiving informed consent from patients and therefore encourage its widespread use.
  • 工藤 滋, 小又 淳, 岡 愛子, 前田 智洋
    日本東洋医学系物理療法学会誌
    2024年 49 巻 2 号 73-80
    発行日: 2024年
    公開日: 2025/03/07
    ジャーナル オープンアクセス
    【目的】あん摩、鍼は視覚障害者の職業別就職状況で最も高い割合を占めているが、近年特別支援学校の理療関係学科の在籍生徒数は減少し、卒業生の就労先職種にも大きな変化がみられる。こうした状況を踏まえて、適切な進路指導を行うためには、生徒の就労に関する意識を把握する必要がある。そこで全国調査により生徒の就労希望職種とその選択理由を明らかにし、理療関係職種への就労を促すための方策を検討した。
    【方法】特別支援学校理療関係学科生徒725 名にアンケート用紙を送付し、無記名自記式質問紙法により回答を求めた。調査項目は、「学校名、学科名、学年、年齢、性別、視力、主な使用文字、視覚障害者を対象とする特別支援学校入学時の年齢、理療関係職種への就労希望の程度とその理由、理療科教員としての就労希望の程度とその理由、施術者としての就労希望職種とその理由、施術者としての就労希望職種への就労可能性の意識とその理由」であった。
    【結果】44 校(75.9%)、 367 名(50.6%)より回答が得られた。理療関係職種を希望する者は約95% で、理療への興味・関心、患者との交流の得手・不得手、経済的安定性が影響していた。理療科教員を希望する者は約13% で、業務の魅力と負担感、雇用の安定性が関係していた。施術者としての希望就労先職種は、治療院、ヘルスキーパー、高齢者施設の順に多く、選択理由はその職種への興味・関心と就労の可能性であった。
    【考察】生徒の就労意欲を高めるためには、理療関係職種全体については理療の魅力の情報提供、コミュニケーションの機会の設定、視覚障害を補うための福祉制度の活用が有効な方策となる可能性が示唆された。理療科教員については仕事のやりがいや魅力についての情報発信が必要であると考えられた。施術者については、各職種で働く視覚障害者からの視覚障害を補うための工夫点の情報共有が効果的である可能性が示唆された。
  • 近藤 宏, 栗原 勝美, 田中 秀樹, 音喜夛 実, 半田 美徳
    理療教育研究
    2015年 37 巻 1-10
    発行日: 2015年
    公開日: 2018/12/19
    ジャーナル オープンアクセス
    【目的】保健理療科における生徒の国家試験の合否の状況および不合格者の進路状況を 把握し、今後の保健理療科の在り方を検討するための基礎資料を資することを目的に 行った。 【対象】2002年度~2011年度に視覚特別支援学校(盲学校)58校の本科および専攻 科保健理療科を卒業した生徒。 【方法】調査票は選択式とした。調査項目は、①属性、②国家試験に関する項目、③不 合格者に関する項目。調査票は選択式とし、送付・回収は、郵送および電子媒体で行っ た。有効回答数1,498件に対して、集計および統計処理を行った。有意水準は5%と した。 【結果】国家試験の合格率は75.8%であった。卒業課程別では、本科保健理療科 69.1%、専攻科保健理療科80.6%で有意差(p<0.05)がみられた。卒業時、国家試 験が不合格であった者のうち、72.2%が再受験した。なお、再受験者の平均合格率は 49.6%であった。卒業課程別では本科保健理療科46.4%、専攻科保健理療科52.7% であった。累積不合格者数は、243人であった。国家試験受験断念者の現在の生活状 況は、約半数が家族や年金、生活保護費による収入に依存していた。
  • ―現代人の身体計測値を基準として―
    稲垣 元
    敬心・研究ジャーナル
    2019年 3 巻 2 号 77-80
    発行日: 2019年
    公開日: 2020/01/24
    ジャーナル フリー

     鍼灸の臨床では適切なツボに施術する必要がある。ツボの位置は指標となる骨突出部などからの距離および方向で定義してあり、単位は尺貫法を使う。鍼灸師養成課程で使用する教科書では1尺=30センチつまり1寸=3センチと定義する。個人差を考慮すると、この換算値で万人のツボを探す(以下、ツボを取ると表現する)のは不可能で、臨床では便宜的に各人の体格に合わせて1寸を調整して用いている。とは言え1寸=3センチは平均的な体格の患者にとってはやや長すぎる印象を受ける。

     メートル法では1メートルを1秒の299,792,458分の1の時間(約3億分の1秒)に光が真空中を伝わる距離と基準があるのに対して、尺貫法では歴代、基準が一定していない。本調査において1寸を人体の実測値をもとに調査した結果、1寸=2.0~2.2センチの値になると示唆された。

  • 工藤 滋, 岡 愛子, 小又 淳, 前田 智洋
    日本東洋医学系物理療法学会誌
    2023年 48 巻 2 号 67-73
    発行日: 2023年
    公開日: 2024/04/20
    ジャーナル オープンアクセス
    【目的】インクルーシブ教育の進展に伴い、視覚障害者の職業としての理療に関する情報を得ないまま、就労に向けた進路選択を行う視覚障害者が出て来る可能性がある。適切な進路決定を促す ためには、選択肢の 1 つとして理療に関する情報を提供する必要がある。そこで情報の効果的な提供方法を検討する目的で、視覚特別支援学校高等部普通科生徒を対象に、理療に関する意識調査を実施した。
    【方法】対象は、理療科または保健理療科を設置する全国の特別支援学校 58 校に在籍する、重複学級を除く高等部普通科生徒 363 名であった。手続きは、郵送による無記名自記式質問紙法とした。 調査項目は、基本属性 6 項目、理療についての情報の入手に関する内容 9 項目、合計 15 項目であった。
    【結果】理療科・保健理療科への進学を希望する者は 35.4% で主な理由は理療への興味・関心、希望しない者は 64.6% で、主な理由は理療以外の就労及び大学進学であった。理療の仕事内容を知った方法の中で最も役に立ったのは、理療科教員の話、次いで在学生の話であった。また、今理療科・ 保健理療科の情報を得るために活用したい方法については、在学生の話、理療科教員の話の順に多かった。理療の仕事内容を「今も知らない」と回答した者の9割弱は理療を職業の選択肢とし て意識したことがなく、5 割が理療に関する情報は関心がないので必要ないと回答していた。
    【考察】理療科・保健理療科への進学を希望していない者には、職業としての理療に関する十分な 情報提供がなされていない可能性が考えられた。そこで理療を自分の職業の選択肢の 1 つとして 考えられるよう情報提供を行う必要があり、具体的には、高等部入学後に、希望しない者も含めた生徒全員に対して、理療科教員による説明を中心とした内容で行うのが効果的であると考えら れた。
  • 工藤 滋, 岡 愛子, 和田 恒彦
    リハビリテーション連携科学
    2020年 21 巻 1 号 33-40
    発行日: 2020/06/30
    公開日: 2020/12/01
    ジャーナル フリー

    【目的】坐骨神経鍼通電実習における教育のため, 2つの指標間の正確な等分点決定の過程に関与する要因について検討した. 姿勢および平面上の等分点決定で用いられた方略を要因として, 実際の鍼通電を想定した立体への刺鍼場面を実験的に設定し, 2要因が誤差距離に及ぼす影響を検討した. 【方法】理療科生徒10名に対して, 人体模型上の3つの部位に刺鍼する課題を提示し, 目標部位と刺鍼部位の誤差距離から, 姿勢と方略の影響を分析した. 【結果】対象者から遠い模型の斜面に当たる点では方略に関わらずY軸方向の誤差距離が有意に大きく, 模型上面に近い点では触運動群はX軸方向の誤差距離が有意に大きかった. 【結論】斜面の点では姿勢の影響が大きく, 上面に近い点では平面上の実験と同様の結果であった. そこから, 姿勢を調整して刺鍼面が相対的に上面に近づくようにし, 平面上の実験で得られた等分点の決定方法を用いるのが有効であると考えられた.

  • 蓮元 聡志
    全日本鍼灸学会雑誌
    2024年 74 巻 3 号 204-205
    発行日: 2024/08/01
    公開日: 2024/11/04
    ジャーナル フリー
  • 篠原 昭二
    全日本鍼灸学会雑誌
    2009年 59 巻 1 号 1
    発行日: 2009年
    公開日: 2009/08/11
    ジャーナル フリー
  • 新部 史也
    伝統医療看護連携研究
    2020年 2 巻 1 号 17-
    発行日: 2020/11/20
    公開日: 2021/01/11
    ジャーナル オープンアクセス
  • 形井 秀一, 篠原 昭二, 坂口 俊二, 浦山 久嗣, 河原 保裕, 香取 俊光, 小林 健二
    全日本鍼灸学会雑誌
    2006年 56 巻 5 号 755-766
    発行日: 2006/11/01
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
    経穴部位の標準化は、1989年にジュネーブ会議で経絡経穴名 (奇穴八脈、奇穴も含む) が国際標準化されて以来、永年の懸案であり困難な課題とされてきた。それ以来、14年の時を経て2003年、WHO西太平洋地域事務局 (WPRO) 主導の下、日本、中国、韓国による経穴部位の国際標準化に関する非公式諮問会議が始まった。この会議は特別会議を含めると3年で9回を数え、標準化達成に向けて大きく前進した。そしてその目標は、2006年秋、日本 (つくば市) で開催される経穴部位標準化公式会議で結実する。
    これまでの経緯と今後の課題をまとめたので報告する。
  • あん摩マッサージ指圧師, はり師・きゅう師養成施設の教員等へのアンケート調査
    坂口 俊二, 香取 俊光, 小林 健二, 河原 保裕, 浦山 久嗣, 天野 陽介, 荒川 緑, 高橋 大希, 篠原 昭二, 形井 秀一
    全日本鍼灸学会雑誌
    2012年 62 巻 3 号 205-215
    発行日: 2012年
    公開日: 2012/12/10
    ジャーナル フリー
    【目的】経穴部位国際標準化に基づく新教科書使用から1年が経過した2010年度に、 経穴の考え方をはじめ、 国際標準化の評価、 WHO/WPRO標準経穴部位の問題点などについてアンケート調査を実施し、 経穴部位標準化が日本国内でどのように受け止められ、 実践されているかを検討した。
    【対象と方法】対象は、 あはき師養成施設の教員、 研究者、 臨床家および鍼灸関係団体とした。 2010年10月~2011年2月に、 対象施設・団体の長宛に、 第二次日本経穴委員会の作業部会が作成した調査票を郵送し、 回答を郵送、 またはFAX、 e-メールの何れかで返信してもらった。
    【結果と考察】93施設の149名から回答が得られた。 経絡経穴の考えは多様性があり、 経穴部位の標準化を評価したのは50%位であったが、 鍼灸のグローバル化にとって良いと認識されていた。 また、 骨度法に対する意見が多く、 各経穴については、 体表指標、 取穴の難しさ、 表記などに詳細な意見があった。
  • 水出 靖, 栗原 勝美, 岡田 富広, 緒方 伸彦, 柏木 慎太郎, 柴田 健一, 高澤 史, 西村 みゆき, 古川 直樹, 和田 恒彦, 長谷部 光二, 近藤 宏, 藤井 亮輔
    理療教育研究
    2019年 41 巻 1 号 7-16
    発行日: 2019年
    公開日: 2021/01/18
    ジャーナル フリー
    【目的】膝痛患者の臨床症状に対するマッサージ療法の複数回施術の有効性について探索的に検討する目的で、多施設間連携によるランダム化比較試験を行った。 【対象】施術所及び通所介護事業所、計4施設の利用者で、一定の基準を満たし事前に研究の趣旨と概要を説明して同意の得られた膝痛を有する61~89歳の27例27膝とした。 【方法】封筒法にてマッサージ施術(M)群15例と対照(C)群12例に無作為に割付けた。介入は、M群は膝関節周囲の軟部組織に対してオイルを用いたマッサージを15分間、週1回・計4回行った。C群はマッサージ介入相当時間の安静臥床とした。両群ともにそれまで受けていた治療は継続した。評価はJKOM、SF-36、疼痛のVAS、膝関節屈曲・伸展角度、疼痛出現しゃがみ込み角度、TUG testとした。 【結果・考察】両群間に統計学的に有意差は認められずマッサージの有効性は見出せなかったが、M群ではベースラインに対してJKOM、膝関節屈曲角度、TUG testの有意な改善(各p<0.05)、3・4回目の介入前後で疼痛出現しゃがみ込み角度の有意な改善(各p<0.05)を認めた。一方、C群は有意な変化を認めなかった。複数回のマッサージ療法の有効性を明らかにするためには、今後更に介入の時間、頻度、期間等を再検討する必要がある。
  • 門田 美咲, 井上 直人, 北原 拓, 黒川 拓馬, 渕野 航平, 柳川 洸輔, 福本 悠樹, 谷 万喜子, 鈴木 俊明
    関西理学療法
    2018年 18 巻 60-63
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/12/20
    ジャーナル フリー

    This study aimed to clarify the effect of physical therapy using acupuncture stimulation at the Shangdu point on spinal neural function. This study examined the F-wave excitability of the spinal neural function in 15 healthy subjects using pressure stimulation at the Shangdu point. F-wave persistence significantly decreased at 5, 10, and 15 minutes after treatment, compared with the resting state. F-wave persistence significantly decreased at 0, 5, 10, and 15 minutes after treatment, compared with that during application of pressure. F-wave persistence significantly decreased at 5, 10, and 15 minutes after treatment, compared with that at the 0 time point. Pressure at the Shangdu point inhibits the excitability of the spinal neural function.

  • 和辻 直
    全日本鍼灸学会雑誌
    2018年 68 巻 4 号 329-336
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/09/02
    ジャーナル フリー
  • ― 回答者の状況と苦慮事項の概要を中心に ―
    工藤 滋, 渡辺 雅彦, 栗原 勝美, 松下 淳二, 溝渕 基嘉, 寺﨑 直, 水出 靖
    理療教育研究
    2015年 37 巻 27-34
    発行日: 2015年
    公開日: 2019/01/11
    ジャーナル オープンアクセス
    【目的】近年理療科においても生徒の実態の多様化が進み、国家試験を念頭においた指 導に多くの課題が生じている。そこで理教連教育研究部では理療科教員が抱える課題 の解決を目的に、事例集を作成することとした。その一環として苦慮事項収集のため の全国調査を実施した。 【方法】全国の盲学校等に所属する理療科教員を対象に、回答者の基本属性と苦慮事項 に関するアンケート調査を、郵送による自記式質問紙法により行った。 【結果】回答者は306名(46.29%)、有効苦慮事項件数は1022件であった。苦慮事項 件数の66.67%は、その科目の指導経験年数が5年以下の者から寄せられていた。墨 字使用者は10年以下の者で半数近くを占め、経験年数が増すにつれて減少していた が、点字使用者は経験年数の違いによる差が少なかった。苦慮事項を内容別に分類し たところ、基礎実習及び臨床実習では「指導技術」、人体の構造と機能及び生活と疾 病では「教材」、医療と社会、疾病の成り立ちと予防、生活と疾病、臨床理療学の4 科目では「授業準備」の件数が、それぞれ有意に高かった。
  • 西條 一止, 沖吉 和祐, 後藤 修司, 中村 辰三, 藤井 亮輔, 八瀬 善郎
    全日本鍼灸学会雑誌
    2000年 50 巻 1 号 9-40
    発行日: 2000/03/01
    公開日: 2011/03/18
    ジャーナル フリー
  • 工藤 滋, 村田 愛, 前田 智洋, 柴田 健一
    理療教育研究
    2024年 46 巻 1 号 15-21
    発行日: 2024/03/31
    公開日: 2025/08/01
    ジャーナル フリー
    要旨 【緒言】視覚障害者を対象とする全国の理療関係学科設置校・施設では、コロナ禍による外来受療者の減少という状況下でも、臨床実習を継続するために、学内教職員を対象とする施術を実施してきた。しかし、コロナ禍による受療者の実態の変化についての調査は行われていない。そこで生徒が体験不足となる点を明らかにするために調査を実施した。 【対象・方法】2018~2021年度の筑波大学附属視覚特別支援学校臨床実習室ののべ受療者3,477人を対象に、基本属性、主訴、施術方法を集計し、コロナ禍前2年間とコロナ禍2年間の合計数を比較した。 【結果】コロナ禍前と比較してコロナ禍では、受療者数、のべ受療者総数が有意に少なかった。基本属性では、外来受療者、女性、高齢者の割合が有意に低く、主訴では腰痛等の減少により他の症状より肩こりを訴える者が多かった。 【考察】受療者の基本属性の変化は、学内受療者の増加によるものと考えられた。また、主訴の変化には、テレワークの増加が関係した可能性が示唆された。 【結語】臨床実習の体験不足を補うためには来療機会の少ない属性の受療者を、各生徒に偏りなく担当させるための予約管理が必要であると考えられた。
  • - MRI撮影における仰臥位、腹臥位、左側臥位との比較 -
    望月 幸治, 柿谷 愛子, 河野 雄一, 丸山 功揚, 南 裕香理, 和田 恒彦, 徳竹 忠司, 濱田 淳, 宮本 俊和
    日本東洋医学系物理療法学会誌
    2016年 41 巻 2 号 85-88
    発行日: 2016年
    公開日: 2020/05/20
    ジャーナル フリー
    【目的】鍼施術での臓器損傷リスクを回避するためには人体の層構造の解剖学的な理解が必要である。体幹部における鍼施術の危険深度に対する検討はこれまで解剖遺体や生体に対しMRI、CTでの研究がなされてきた。しかし仰臥位が主であり臨床上行う腹臥位での検討は少なく、側臥位で検証している研究は見当たらない。  そこで、腰背部を仰臥位、腹臥位、側臥位でMRI横断面にて撮像し、腎兪、志室の経穴部の体表-腎臓間の距離および腹部内臓の位置や形態の変化を観察した。 【方法】被験者1名(男性:身長159cm、体重50kg、BMI19.8)に対しMRIにて腹部領域を仰臥位、腹臥位、左側臥位の3方向にて撮像し、腎兪、志室穴相当部位の体表から腎臓までの矢状面に平行な直線の距離を計測した。腎兪の位置を第2腰椎棘突起下方の陥凹部より外方3cmに、志室の位置を外方6cmとして計測した。また体位の違いによる体表面の輪郭、腹部内臓の位置の変化を観察した。 【結果】今回の被験者では腎兪の直下には腎臓がなかった。志室から腎臓までの距離は仰臥位では右 (37.0mm)、左 (39.1mm)、腹臥位では右 (35.0mm)、左(39.1mm)、側臥位では右 (39.7mm)、左 (43.2mm)であった。  また腎臓は移動し、形態も変化した。体表面の輪郭は腹臥位では前側がつぶれたまんじゅう型、側臥位ではお腹が垂れた三角おにぎり型に近づくなど形態の変化が認められた。 【結語】仰臥位、腹臥位、左側臥位の体位の違いにより体表-腎臓間距離、体表面の輪郭、腎臓の位置が変化をすることが分かった。
  • ─視覚障害教育における反転授業の活用例として─
    渡部 良平, 水口 貴成, 長谷部 一成
    理療教育研究
    2019年 41 巻 1 号 1-6
    発行日: 2019年
    公開日: 2021/01/18
    ジャーナル フリー
    【目的】反転授業を活用した傾聴技法の学習が、臨床実習における生徒の患者接遇に与える影響について検討した。併せて、反転授業が生徒に与える印象と生徒の主体性・対話性に与える影響について、先行研究の再現性を確認するための追試を行った。 【方法】弱視生徒2名を対象とした。傾聴技法の学習が患者接遇に与える影響については①患者アンケートを、反転授業の有用性については②授業評価アンケートと③授業分析を用いて検討を行った。 【結果】①患者アンケート:全6項目において傾聴技法の学習前より学習後の平均値の方がやや高かった。②授業評価アンケート:反転授業の方が通常授業より、やや肯定的な回答が得られた。③授業分析:授業時間に占めるやりとり時間の割合が、反転授業でより長かった。 【考察】①患者アンケートから:生徒の患者接遇の改善につながる可能性が示唆されたが、生徒の臨床実習の経験歴を考慮に入れることやアンケート項目の再検討などが今後の課題である。②授業評価アンケート・③授業分析から:先行研究とほぼ同様の結果が得られた。反転授業が生徒に好印象を与えること、また生徒の主体的・対話的な学びを促す授業形態となり得ることが確認された。
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