抄録
本研究の目的は,過疎地域においてサービス・ラーニングが地域に受け入れられる要因と,受け入れ方の特徴を明らかにする事である.山形大学が9年間継続して過疎地域で展開しているサービス・ラーニングを取り上げ,住民が学生を受け入れる要因と受け入れの際の重要事項を調査した.具体的には,受け入れ担当の地域住民を対象に質問紙調査と半構造化インタビューを実施した.その結果,住民の地域に対する持続願望はサービス・ラーニングの受け入れに有意な正の影響を与えており,学生を受け入れる事によって地域にかつて存在した行事や住民間の交流が一時的に復活し,それらが住民の地域に対する持続願望に繋がっている事が明らかになった.また,サービス・ラーニングは既存の地域活動と融合する形で受け入れられ,住民が学生に対して教育的意識を持って接している事が明らかとなった.