本研究では,教員養成学部に所属する教科教育法担当の教員がどのような授業イメージをもって講義に取り組んでいるのかをモデル化しようとした.「信念」「知識・技術」により構成される授業イメージモデルの枠組みを設定したうえで,10名の教員を対象としてPAC分析による調査を実施し,モデル化した.そして,7名の教科専門担当教員への同様の調査によるモデルと比較することで,その独自性を明確にしようとした.結果,教科教育法担当教員は,信念においては,学習指導要領を基本としてその教科について考えていること,また自身の指導哲学を持っている傾向にあることがわかった.また,知識・技術においては,体験と省察を重視した教育方法を採用しようとしていること,などが明らかとなった.