2025 年 78 巻 4 号 p. 229-235
高脂肪食摂取時のカルシウム制限がアルカリホスファターゼ (ALP) 活性に及ぼす影響について検討した。11週齢の雄性ラットを基準食 (Cont.) 群, カルシウム制限食 (CaR) 群, 高脂肪食 (HF) 群, 高脂肪・カルシウム制限食 (HFCaR) 群の計4群に分けて28日間飼育し, カルシウム制限と高脂肪を二要因とした二元配置分散分析で比較した。その結果, カルシウム制限 (CaR, HFCaR) 群の血清ALP活性はカルシウム充足 (Cont., HF) 群に比べて有意に高値を示した。また, 高脂肪食 (HF, HFCaR) 群の肝臓のALP比活性は普通脂肪食 (Cont., HF) 群に比べて有意に高値を示した。一方, カルシウム制限 (CaR, HFCaR) 群の十二指腸のALP比活性はカルシウム充足 (Cont., HF) 群に比べて有意に高値を示した。小腸のALPは, 腸内細菌由来のリポ多糖 (LPS) を脱リン酸化して解毒することが知られており, カルシウム制限が小腸ALP活性を上昇させて腸の恒常性維持に関与している可能性が示唆された。