オレオサイエンス
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特集総説論文
こめ油成分を活用した相乗的ながん抑制効果
永塚 貴弘西田 浩志仲川 清隆宮澤 陽夫
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2017 年 17 巻 6 号 p. 261-268

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抄録

こめ油には不飽和ビタミンEトコトリエノール (T3),フェルラ酸(FA),γ-オリザノール, 植物ステロールなどの食品成分が豊富に含まれていることから,こめ油の健康機能性が注目を集めている。 我々はT3の抗血管新生やテロメラーゼ阻害を報告し,T3が高い抗がん作用を有することを明らかにしてきた。T3は4種の異性体の間で生理活性の強さが異なり,δ-T3が最も高い抗がん効果を示す。T3は通常のビタミンEであるトコフェロールと比較してバイオアベイラビリティが低いため,T3の生理活性を相乗的に高める化合物が精力的に探索されている。本総説では,こめ油成分であるT3とFAを活用した相乗的ながん抑制作用について紹介する。

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© 2017 公益社団法人 日本油化学会
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