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小川 康宏, 尾島 正禎, 福田 順一, 吉田 浩之, 藤井 彰彦, 尾崎 雅則
セッションID: PA55
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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コレステリックブルー相は自発的に三次元周期構造を形成するため、フォトニック結晶として大変興味深い材料である。これまで、ブルー相のバンド構造は平面波展開法を用いて評価された例はあるが、結晶構造とバンド構造の関係性はいまだ不明確である。そこで、本研究では時間領域差分法を用いてブルー相のバンド構造・透過光特性などの光学特性の解析を試み、結晶構造中での電場集中などを評価することを目的とした。
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谷本 雅, 堀内 孝郎, 本間 道則, 能勢 敏明
セッションID: PA56
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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液晶に有機蛍光色素を溶解させた溶液系の発光素子として、液晶電気化学発光 セルが提案されている。これまで、発光溶液の調製段階における加熱攪拌処理温度の上昇に伴いイオン電流が増加し輝度も向上することが確認されている。処理温度を増加させたときの色素濃度の上昇が輝度の向上に関係しているものと推測している。本研究では、各処理温度における色素ドープセルの光学濃度の評価を行うことで、処理温度の変化に対する色素濃度の変化の挙動を明らかにした。
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河村 希典, 戸嶋 邦貴
セッションID: PA57
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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位置決めや検査等に光学顕微鏡が用いられているが,倍率が高くなるにしたがい被写界深度が浅くなるため奥行きがあるような3次元形状の測定対象物に対して全ての位置で被写界を合わせることが困難である。そこで本研究では機械的駆動部を必要とせず,電圧のみにより焦点距離を可変することができる液晶光学デバイスを用いて,3次元形状の測定対象物に対して連続的に全焦点画像を得るための顕微鏡システムを開発し,実験を行った結果について報告する。
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相原 賢治, 瀬戸口 由加, 永山 裕貴, 八尾 晴彦, 竹添 秀男, 江間 健司
セッションID: PB01
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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最近の研究から、屈曲型液晶の示すB4相はヘリカルナノフィラメント構造をもち、また棒状液晶との混合系では互いにナノ相分離することが報告されている。本研究では高感度DSCを用いて屈曲型液晶P8OPIMBに棒状液晶を混合した際の、等方相からB4相への相転移に注目し測定を行った。その結果、ヒーティングとクーリングでは大きく異なる挙動が観察され、特にクーリングでは多数の細かいピークが観察された。
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謝 暁晨, レ バン コア, 荒岡 史人, 石川 謙, 竹添 秀男
セッションID: PB02
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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高分子分散型液晶(Polymer-dispersed liquid crystals: PDLCs)は、高分子マトリックス中に液晶を分散させた高分子液晶複合体である。液晶ディスプレイ分野において、主に散乱モードPDLCsが研究されてきた。このモードの典型的な系において、光重合などの重合プロセスから誘起される相分離によって生じた液晶ドロプレットのサイズはマイクロメートルオーダー(>1μm)である。電圧off時、個々のドロプレットと高分子界面において強い散乱と回折が生じることにより、液晶セルは不透明な状態を呈する。それに対して電圧on時、個々のドロプレット中の液晶ダイレクターは電場方向に向き、入射光は屈折率として (Ordinary refractive index)のみを感じることになり、液晶-高分子間の屈折率のミスマッチングが大幅に解消され、液晶セルは透明な状態を呈する。
しかし一方で、もし液晶ドロプレッドのサイズが可視光波長より十分小さく、かつ、液晶秩序を保つことができれば、入射偏光はまるで等方的な媒質を透過するように偏光面がほとんど変化しないように振る舞うだろうと考えられる。
そこで本研究は、高分子分散型液晶(PDLCs)を作製し、相分離に起因する液晶ドロプレットのサイズ、つまり、ネマチック液晶のドメインサイズをナノオーダーに制御することにより、新規な光学等方性液晶相の発現、そのメカニズム及び異常電気光学特性について述べる。
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鳥飼 正志
セッションID: PB03
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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密度汎関数法を使って液晶相を記述するとき、その相の対称性をもつ単純な試行関数を密度・配向分布関数として選ぶ必要がある。本研究では排除体積効果を考慮することによって、平面壁面付近でのネマティック相を記述するのに適した試行関数を提案する。この試行関数を用いて剛体壁面における剛体冠球円柱分子液体のネマティック相について論じる。
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牧野 祥央, 森本 勝大, 青島 拓矢, 久保野 敦史
セッションID: PB04
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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液晶表示素子(LCD)の応答特性に大きく影響を与える因子として液晶の異方的な粘弾性が挙げられる。液晶の粘弾性は液晶バルクだけでなく、高分子膜との界面における粘弾性に依存していると考えられる。特に、電場印加により誘起される粘性の変化は、LCDの残像感や応答速度に影響を与えると考えるため、界面粘性の寄与は無視できないと考えられる。そこで、本研究では、電場除去時における界面粘性の過渡的な応答の詳細を検討するため、水晶振動子マイクロバランス(QCM)法を用いて界面近傍における粘弾性変化を解析し、透過光強度の変化も同時に測定することで液晶バルクとの比較を行った。
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阿部 正道, 古江 広和, 永山 春日
セッションID: PB05
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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強誘電性液晶(FLC)は、その高速応答を利用することによって映像技術の発展の基礎をなすことが期待されている。しかしFLCセルの作製はしばしばメモリー能力やディスプレイのコントラスト比を低下させるジグザグ欠陥の発生によって阻害される。FLCセルのパラレル配向においては、2つのシェブロン構造における分子配向の違いを利用して欠陥を無くす事が可能であるが、材料や温度等の制約がある。本研究では、液晶の配向構造を強く支配する配向膜の表面アンカリング強度、プレチルト角および表面形状について、配向膜種とラビング条件の観点から評価し、アンチパラレル配向FLCセルにおける欠陥発生についての基礎的知見を得る事を第一の目的とした。そして、これらの知見をもとに、上下基板間で異なる配向膜を組み合わせたセルを作製し、二種のシェブロン構造の一方を安定化させる事による欠陥の抑制・無欠陥セルの実現を試みた。
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田中 祥昭, 杉村 明彦, Luckhurst Geoffrey, Bakir Timimi, Zimmermann Herbert
セッションID: PB06
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
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ダイレクタ分布の動的挙動に対する理解は、液晶デバイスへの応用に際して重要な要素の一つと言える。本研究では、電場重複印加による時間分解重水素化核磁気共鳴分光法の実験結果と計算機シミュレーション結果との対応から電場印加後の回転緩和過程で観測される不均一なダイレクタ配向分布の発生機構を調べた。その結果、NMRで観測されるダイレクタ配向分布は電場印加直前の初期分布に依存し、その分布は強磁場中で数分以上の長い緩和時間を有することを明らかにした。
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萩原 祥子, 藤森 裕基, 西山 裕介, 中井 利仁
セッションID: PB07
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
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液晶の物性研究においては、液晶相における高い流動性のために,X線回折実験のような一般的な構造解析法を適用することが難しくなる。しかし,核磁気共鳴(NMR)測定を用いると,液晶相における分子間相互作用や分子ダイナミクスに関する情報を得ることが可能となる。本研究においては,ネマチック相を持つ
N-
p-hexyloxybenzylidene-
p-aminobenzonitrile (HBAB)に対し,磁場により自発的に配向した静止試料および磁場中で高速回転させた試料における高分解能
13C NMR 測定を行った。その結果を基に,液晶相における分子間相互作用および分子ダイナミクスについて議論する。
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川本 晃祐, 吉田 浩之, 久保 等, 藤井 彰彦, 尾崎 雅則
セッションID: PB08
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
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スパッタ法により金属ナノ粒子添加液晶を作製し、その電気光学特性への影響を調べた。直径およそ3nmの金属ナノ粒子をドープしたネマティック液晶を用いてねじれネマティック素子を作成し、波長633nmにおける透過光強度の印加電圧依存性を評価した。その結果、金属ナノ粒子をドープした場合には、駆動閾値電圧に周波数依存性が表れ、金属ナノ粒子をドープしていない試料と比較して、最大17%の閾値電圧低下がみられた。
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吉田 真史, 田所 利康, 奥本 恵隆
セッションID: PB09
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
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液晶自己保持膜は層間距離が数nmと長く,膜厚数十nm以下の領域では誘電率などのマクロに定義された物理量で説明できない光学応答が見え始める.そのため,媒質界面での振幅係数を高次光に渡って積算する従来計算法が使えず,この領域における光学応答の記述法を確立する必要がある.本研究では,液晶分子配向構造を考慮し,光学応答は各分子からの電気双極子放射の総和であると仮定したメゾスコピックな光学モデルを用いて液晶自己保持膜の光学応答解析を試みた.
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近藤 昇, 岩下 靖孝, 木村 康之
セッションID: PB10
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
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本研究では、ネマチック液晶中の点欠陥を伴う粒子の間に働く力を実験的に研究した。様々な温度また異なるセル厚での粒子間力を光ピンセットを用いて計測した。各温度における粒子間力から求めた実効的な弾性定数は液晶の弾性定数と近い値を示すことがわかった。また、セル厚が減少するに伴い粒子間力の大きさが小さくなり、相互作用が短距離的になることがわかった。
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石橋 優作, 岩下 靖孝, 木村 康之
セッションID: PB11
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
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ネマチック液晶を用いた液晶電気対流系の様々なパターンは非平衡開放系のモデルとして研究されてきた。主なパターンとしてウィリアムズ・ドメイン(WD)やグリッドパターン(GP)などがある。このようなパターンの研究は液晶の特徴である光学的異方性を利用し、偏光顕微鏡を用いて観察されてきた。しかし、液晶電気対流パターンを3次元的に観察した研究はあまり行われていない。そこで我々はネマチック液晶に蛍光色素を入れ、蛍光共焦点偏光顕微鏡を用いて液晶電気対流パターンのディレクター分布の3次元分布の観察を行った。
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富永 翔太, 吉田 浩之, 久保 等, 藤井 彰彦, 尾崎 雅則
セッションID: PB12
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
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光重合性モノマーと液晶との混合溶液に干渉光を照射することで、ミクロ相分離が誘起され、ポリマー領域と液晶領域が周期的に存在するホログラフィック高分子分散型液晶(HPDLC)が作製できる。本研究ではHPDLCの電気光学効果を改善するために、スパッタリングにより金ナノ粒子を添加した液晶を用いてHPDLCの作製を行った。作製したHPDLCの構造及び電気光学効果について観察、検討を行ったので報告する。
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Nugroho Fahrudin, 植木 達博, Rinto Anugraha, 日高 芳樹, 甲斐 昌一
セッションID: PB13
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
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Magnetic Field Response in Soft-Mode Turbulence in Electroconvection of Homeotropic Nematics
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片山 裕矢, 飯村 靖文
セッションID: PB14
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
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無機系垂直配向膜を用いた高性能液晶プロジェクタ実現のためには、その配向膜上における液晶配向特性の十分な検討が必要である。本研究では、様々な作製条件の下で無機系垂直配向膜の作製を行った。さらにその配向膜上での液晶配向特性評価のため、極角アンカリングエネルギーの評価、及びプレティルト角の発生等について検討を行ったので報告する。
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根本 文也, 高西 陽一, 山本 潤
セッションID: PB15
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
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我々はイオン性液体とサーモトロピック液晶を混合し、イオン液体のガラス基板への濡れ性の変化に伴うと見られる水平配向から垂直配向へと変化する現象を見出した。終状態の垂直配向状態において電場応答性やフレデリクス転移の閾値を調べたところ、垂直配向剤CYTOPを使用した液晶単体の場合と比べて、混合物では応答速度の向上(数ms)や閾値電場の低下が見られ、それぞれのアンカリングの機構が異なると考えられる。
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岡本 浩明, 黒瀬 啓祐, 森田 由紀
セッションID: PB16
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
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本研究では、分子末端位にクマリン骨格を含むアゾベンゼン化合物を合成し、その物性を検討した。これらの化合物は液晶性を示さないものの、プロピレンカーボネート、γーブチロラクトン等の極性有機溶媒をゲル化することが分かった。形成した有機ゲルは、紫外線照射によりゲルからゾルに転移することが分かった。さらに末端炭素鎖の伸長により、ゲル化能が向上することが分かった。本発表では、分子構造が液晶性、有機ゲル形成能に及ぼす効果について報告する。
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関根 嵩史, 飯村 靖文, 松山 剛知
セッションID: PB17
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
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近年、UV重合型液晶性高分子材料を用いたインセル型光学補償技術が注目されるようになってきた。本研究では、このインセル型光学フィルム作製技術の確立を念頭において、UV重合型液晶性高分子材料を用いた光学補償膜の光学的な熱的安定性の評価について検討を行った。評価方法としてはフィルムの屈折率no,neを回転検光子型エリプソメトリー法で算出し、その温度依存性を確認した。結果として、230℃までは光学異方性が保たれ、フィルムの高い熱的安定性を示した。
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菊池 悠嗣, 古城 建典, 氏家 誠司
セッションID: PB18
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
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電子吸引性基であるトリフルオロメチル基を側鎖末端基として有する側鎖型高分子液晶を合成し,その相転移挙動および配向挙動について調べた.この側鎖型高分子液晶はモノレイヤー構造を形成し,スメクチックA相,スメクチックB相およびE相を形成した.
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吉岡 潤, 高西 陽一, 山本 潤, 西山 伊佐
セッションID: PB19
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
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我々は通常のコレステリック(Ch)液晶中に両親媒性分子が形成する会合体が分散した系を構成し、それが示すCh相のダイナミクスを解析した。その結果、温度変化によりらせん軸方向の縦弾性率及び配向揺らぎの緩和時間に飛びが生じ、Ch相の中で2状態間の相転移のような振る舞いが観測された。この2つの状態はCh相の内部に分散している会合体の秩序構造の違いを反映していると考えられる。
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佐藤 伸也, 宝竜 武史, 岡本 一男, 荻野 賢司, 飯村 靖文
セッションID: PB20
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
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有機TFTの大気中での動作安定化を目指し、化学的に安定な有機半導体材料を用いたTFTの作製を行い、その電気特性について検討した。TFT作製には溶液による塗布法を用い、気体曝露条件を変化させ素子特性評価を行った。その結果、曝露気体に依存してTFT特性の時間変化が異なった。特に大気曝露時に移動度は向上し、最大~2cm
2/Vsの移動度を得た。このような振る舞いは大気中に含まれる気体成分に起因すると考えられ、その原因についても検討を行った。
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金 暁進, 博紀 博紀, 奥村 泰志, 東口 顕士, 菊池 裕嗣
セッションID: PB21
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
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高分子安定化ブルー相(PSBP)はブルー相(BPs)の欠陥に高分子ネットワーク(PN)が形成されることで温度範囲を幅広く保持できる。しかし、BPs中のPNのアンカリング効果によりPSBP の駆動電圧が上昇する問題があるため、最適な構造のPNを形成させる必要がある。本研究ではBPsの欠陥モデルとしてキラルネマチック(N
*)相を用い、蛍光性モノマーを導入してN
*相の欠陥中における高分子の拡散挙動を共焦点レーザー走査顕微鏡で直接観察した。
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峯 啓太, 樋口 博紀, 奥村 泰志, 菊池 裕嗣
セッションID: PB22
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
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特異な性質を有するブルー相は、発現メカニズムが不明瞭である。これまでに弾性定数がブルー相の発現に寄与していること、極性の強い液晶と弱い液晶の混合によって液晶の弾性定数が大きく変化することが報告されている。本研究では、上記の方法で弾性定数を変化させた混合液晶を用いてブルー相を発現させることで、ホスト液晶の弾性定数がブルー相の発現に及ぼす影響を調査した。
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芝山 聖史, 樋口 博紀, 菊池 裕嗣
セッションID: PB23
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
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高分子安定化液晶ブルー相 (polymer-stabilized blue phase I; PSBP I) や疑似等方相は次世代液晶パネルへの応用が期待されている。しかしBP IIIに関しては、高分子安定化ブルー相は作製できていない。本研究ではBPsのホスト液晶に5OCBを用いることによってBP IIIの発現を確認したことから、PSBP IIIの作製および電気光学応答を検討した。また、BP IIIの発現とねじれの関係について考察するためにホスト液晶のHTPの測定を行った。
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レ バンコア, Taushanoff Stefanie, 荒岡 史人, 石川 謙, Jakli Antal, 竹添 秀男
セッションID: PB24
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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キラルドーパントをバナナ形ネマチック液晶に数wtパーセント入れるだけで、約20度の温度範囲でアモルファスブルー相(BPIII)が出現した。3つのバナナ形液晶を試したところ、皆同じBPIIIだけが得られた。BPIやBPIIが出現していないのは、バナナ形ネマチック液晶ではナノサイズの過渡秩序クラスターが広温度範囲にわたって存在できると解釈した。
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岸川 圭希, 麻生 貴史, 高橋 正洋, 幸本 重男
セッションID: PB25
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
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本研究では、2つのナフタレン環をエステルで繋いだ構造をコアにもち、末端にアルキル鎖を導入した分子を合成した。ナフタレン環同士のπ-πスタッキングによる分子間相互作用を用い、分子を集合させ、コアにあるエステル基と末端アルキル鎖にある光学活性部位により、強いねじれを誘起させてブルー相の発現を目指した。また、末端アルキル鎖がブルー相に与える影響を調べるために、アルキル鎖の長さを変え、相転移挙動を調べた。液晶相の調査は偏光顕微鏡観察により行った。
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太田 浩司, 堤 治
セッションID: PB26
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
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金属ナノ微粒子をデバイスとして機能を活用するためには,基板上で微粒子の配向や配置を制御する必要がある。われわれはこれまでにアゾベンゼン液晶分子を金ナノ微粒子表面に結合することでナノ微粒子を一次元的に配列することができることを示した。基板上では,基板界面との相互作用により液晶配向を制御できる。本研究では,基板の界面配向規制力を利用して,金ナノ微粒子の一次元配列構造を制御すると同時に光照射によって微粒子の凝集構造の変化を検討したので報告する。
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佐野 誠実, 高橋 奈緒美, 村瀬 智也, 小飯塚 祐介, 永野 修作, 篠原 佑也, 雨宮 慶幸, 関 隆広
セッションID: PB27
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
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低いガラス転移温度をもつポリアクリルメタクリレートとアゾベンゼン液晶高分子からなる共重合体薄膜を調製した。この膜に液晶温度下にて可視偏光を照射したところ、液晶相およびミクロ相分離構造の面内一軸配向が誘起され、再配向も可能であった。再配向過程を偏光紫外可視吸収スペクトルおよび斜入射X線測定にて考察した。
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岡田 順子, 李 媛媛, 桑原 穣, 緒方 智成, 栗原 清二
セッションID: PB28
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
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スペーサー長や末端基構造の異なる3種類のトランモノマーを合成し、側鎖型ホモポリマーと、トランモノマーとアゾベンゼンモノマーとの共重合による側鎖型液晶性コポリマーを作製した。各ポリマーの薄膜を作製し、紫外光または可視光を照射したときの光反応性について報告する。また、直線偏光照射によってトラン基の軸選択的な光反応を誘起することで、分子配向の制御や固定を試みる。
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清水 友宏, 安田 琢麿, 加藤 隆史
セッションID: PB29
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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オキシエチレン鎖を有する液晶性オリゴチオフェンを設計、合成した。これらの分子は広い温度範囲でスメクチック液晶相を示した。得られた液晶分子の酸化還元特性を調べた。
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嶋田 理, 河村 明広, 花崎 知則
セッションID: PB30
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
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動的粘弾性測定とは試料に歪みを与えた際の応力の応答をみるものであり、一般に高分子の粘弾性諸量やガラス転移温度等に関する知見を得ることを目的として行われる。しかし、分子運動や構造変化に関する情報も得ることが出来るため、液晶性化合物の相転移に関する研究にも用いることが出来る。本研究では、コレステリル基を両端に持つ対称型ダイマー液晶、di-Cholesteryl alkanedioateのメチレン鎖炭素数
n=8~17について動的粘弾性測定を行った。そして、得られた結果から、コレステリック相における粘弾性挙動について詳細に検討した。
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亀井 優一, 萬代 淳彦, 金子 光佑, 花崎 知則
セッションID: PB31
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
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ER効果とは、電場の印加・除去により流体の粘度が、可逆的に変化する現象である。一般に、低分子液晶では電場印加に対する応答速度は速いが、電場印加に伴う粘度増加は小さい。一方、高分子液晶では電場印加に伴う粘度増加は大きいが、応答速度は遅い。そこで本研究では、それらの中間程度の分子量を持つ液晶性オリゴマーに注目し、異なる長さのシロキサンコアを持つダイマー液晶を合成し、そのER効果を測定した。その結果、特異な挙動が認められたので報告する。
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岸川 圭希, 五郡 維甫, 幸本 重男, 高橋 正洋
セッションID: PB32
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
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当研究室では分子中央に1つのウレア基を有する化合物で強誘電的挙動を示す事を確認した。本研究では、2つのウレア基を導入したビスウレア誘導体を合成し、より安定なカラムを作り出すことで強誘電性の発現を目指した。液晶性は偏光顕微鏡、粉末X線回折、示差走査熱量測定、電気光学測定を用いて物性の調査を行った。
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一川 尚広, 吉尾 正史, 浜崎 淳志, 鍵本 純子, 大野 弘幸, 加藤 隆史
セッションID: PB33
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
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重合基を有する扇型アンモニウム塩を合成した。これらの分子は、三次元的なイオンチャンネルを有する双連続キュービック相を発現した。液晶状態において光重合を行ったところ自立性のポリマーフィルムを得ることができた。これらのポリマーフィルムについて、イオン伝導度の測定を行った。
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幸本 重男, 井上 翔太, 高橋 正洋, 岸川 圭希
セッションID: PB34
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
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側鎖にPEO鎖、コアにトリフェニレンを導入したディスク型分子を合成し、イオン性化合物の添加により、ネマチック相からカラムナー相へと相構造の高秩序化を試みた。側鎖にナフタレン環を導入した新規化合物について調査したところ、イオン性化合物の添加量の増加によって、相構造の高秩序化が見られた。
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小沼 祐己, 吉田 勇介, 金澤 昭彦
セッションID: PB35
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
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本研究では,エチレンジアミンと種々のヒドロキシ酸から誘導される有機塩化合物のサーモトロピック液晶挙動について検討した。その結果,それらは非円盤状分子である脂肪族化合物であるにも関わらず,カラムナー相を示すことがわかった。また,カラムナー構造に基づく無水状態におけるイオン伝導性についても評価した。
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内田 幸明, 伊熊 直彦, 田村 類, 鈴木 克明, 下野 智史, 能田 洋平, 山内 淳
セッションID: PB36
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
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我々は、これまでにいくつかの有機ラジカル液晶物質を合成してきた。また、この有機ラジカル化合物が、SmC相において異常な磁化率の上昇が見られることも既に報告している。今回、この異常な磁気挙動の原因を磁場勾配中における液晶液滴の挙動の観察とEPRスペクトル測定により検討した。その結果、液晶相に特有の分子間磁気相互作用が磁化率上昇の原因であることを見出した。
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- キラル・ラセミ・アキラルの比較 -
小宮 研一郎, 平岡 一幸
セッションID: PB37
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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キラリティによる対称性の制御は分子材料の機能設計において重要であり、液晶研究においては非線形光学材料や強誘電性液晶の発展をもたらした。これらの研究において巨視的な対称性の制御は成功しているものの、分子の形やダイナミクスにまで遡った機能発現の議論は未だ研究の途上である。本研究ではキラリティにより自発分極が発現するスメクチックC液晶を取り上げ、¹³C-NMR スピン-格子緩和時間(T1)の測定から、スメクチック相から結晶相にかけての分子ダイナミクスを検討した。特に、キラル試料におけるエナンチオマーとラセミの比較、さらには構造の良く似たアキラル試料との比較を通して、キラリティとダイナミクスを考察した。
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小野塚 康太, 田代 徹, 平岡 一幸
セッションID: PB38
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
会議録・要旨集
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BB-4*(2Me)/6ポリマーに架橋剤を加えることで液晶相を有するポリマーネットワークを合成した。架橋反応中に応力を印加することにより均一な配向を持つ試料を作成した。得られた試料の熱刺激による自発的、可逆的な変形機能に焦点を当て研究を行った。
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坂井 恒雄, 古江 広和, 佐藤 弘人, 藤掛 英夫
セッションID: PB39
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
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プラスチック基板をポリマー壁で保持するフレキシブルTN液晶素子において、ねじれた分子配向のポリマー壁に接する液晶の温度相転移挙動を調べた。その結果、液晶性多官能モノマーの濃度(ポリマー分散量)が少ない素子の場合、紫外線のパターン露光で析出したポリマーは、液晶配向の秩序性を高めてネマチック・アイソトロピック相転移を抑制した。一方、分散量が多いポリマー壁の場合、ポリマーの配向秩序性の低下により壁に近接する液晶領域の相転移温度が低下した。これにより、ポリマーの機械的安定性と分子配向性を最適化する必要があることが分かった。
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大池 勇斗, 塚田 和成, 齊藤 進, 高橋 泰樹
セッションID: PB40
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
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光配向膜として用いられているPMI-15(JSR)は通常の光配向処理では、照射する紫外光の偏光方向に平行に配向する。しかし、照射エネルギーを増すと照射紫外光の偏光方向に直交して配向する結果が得られた。この特性を利用し、紫外線照射手法を二段階に分け、ストライプパターンのフォトマスクを用いて、マイクロパターンニング処理を施すことで双安定界面の形成に成功した。
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成田 大河, 大井 友裕, 佐野 友規, 齊藤 進, 高橋 泰樹
セッションID: PB41
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
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紫外線硬化型液晶性モノマーを従来のポリイミド等の配向膜上に塗布し、ある条件下で外光を照射しポリマー化させることで、プレチルトが制御可能な2次的な配向膜として機能させることができる。紫外光を照射する際にマスクパターンを通すことで選択的にポリマー化でき、未硬化の部分をリムーブすることで、微細領域内にポリマー膜、下地配向膜、溝構造など配向手段としていくつかの配向手法が混在できる。これらを使った双安定界面の作製を試みた。
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鄭 艶華, 真瀬 佳祐, 松山 剛知, 飯村 康文
セッションID: PB42
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
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本研究では、UV重合型液晶性高分子材料を用いて、インセル型光学補償フィルムの作製プロセスについて研究した。フィルムとしてポジ型A、Cタイプに付いて実験を行い、最終的には偏光板の高性能化への適用を検討した。
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小舘 雄気, 山口 留美子
セッションID: PB43
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
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近年,液晶光学素子についての耐光性の評価は重要性を増している。よって本研究では,液晶の混合における耐光性への影響を検討する。今回は,骨格基の異なる液晶の中から2種類を選び,重量比を変えて混合し,青紫半導体レーザ光を液晶セルに照射することで光劣化を生じさせ,照射量を変えて耐光性を検討した。結果,混合する各々の液晶より耐光性が向上し,耐光性が最大となる混合濃度があることがわかった。
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遺伝的アルゴリズムを用いたレスリー粘性係数の決定
岡 将来, 岩田 洋典, 内藤 裕義, 井上 勝, 一ノ瀬 秀男, Klasen Memmer Melanie, 樽見 和明
セッションID: PB44
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
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過渡電流の解析解によるネガ型ネマティック液晶のLeslie粘性係数測定法を提案した。過渡電流はステップ電圧を印加することによって誘起される。この測定法は、液晶セル内の流れを考慮し、free slip境界条件による理論に基づいている。本研究では、遺伝的アルゴリズムを用いて、過渡電流の解析解に対して実験結果との最小二乗フィッティングを行い、ネガ型ネマティック液晶のLeslie粘性係数温度依存性を評価した。このアルゴリズムにより初期値に依存せずLeslie粘性係数を決定できる。
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中舘 威, 寺師 隼人, 齋藤 進, 高橋 泰樹
セッションID: PB45
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
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Jy-Shan Hsu等により垂直配向させた負の誘電率異方性を持つカイラルネマテック液晶セルに於ける0度ねじれ状態と360度ねじれ状態間の遷移を用いる双安定LCDが提案された。彼等は二週波駆動液晶を用い、印加電圧の周波数を切り替える事で2状態間の遷移を行った。本報告では、垂直方向、水平方向の電界印加によってS0、S360状態に遷移をさせる方法を理論と実験の両面から検討した結果を報告する。
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廣瀬 鉄, 古川 裕太郎, 岩持 広賢, 田中 雅展, 吉澤 篤
セッションID: PB46
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
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一分子内に二軸性構造を持つ極性T型キラル化合物が発現するブルー相IIIでの電気光学効果を測定し、分子構造と光学応答の相関について調べた。よりフレキシブルな構造のT型キラル化合物では、より広い温度幅でブルー相IIIが発現したが、応答時間は長くなった。次にT型アキラル化合物とキラル化合物の混合物を作製し、室温における高速応答を実証した。
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弾性定数とアンカリング力の影響
大矢 直人, 山口 留美子
セッションID: PB47
発行日: 2010年
公開日: 2012/03/28
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面内で容易軸方向を分割した液晶配向分割セルでは,セル厚方向のみならず分割配向表面においても面内方向に配向ひずみが生じ,セルの微細化が進めばそれは顕著になる。本研究では,ストライプ状のホモジニアス・TN配向分割セルにおいて,分割周期とねじれ角分布の関係における弾性定数とアンカリング力の影響を,ねじれ角を有するのに必要な最低限の力である”閾値アンカリング力”に着目して,数値解析的に求めた。
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