プリン・ピリミジン代謝
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13 巻 , 1 号
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  • 川知 雅典, 河野 典夫, 清川 裕朗, 柏木 浩和, 嶺尾 郁夫, 田島 幸児, 山田 祐也, 原 尚子, 中島 弘, 山崎 知行, 王 ...
    1989 年 13 巻 1 号 p. 1-6
    発行日: 1989年
    公開日: 2012/11/27
    ジャーナル フリー
    低尿酸・高オキシプリン血症を呈する疾患として,従来,先天性キサンチンオキシダーゼ欠損症が知られているが,今回,腎性機序に基づく低尿酸・高オキシプリン血症の1例を経験した.症例は,パーキンソン症候群を合併する50歳男性である.血中尿酸濃度は0.98±0.02mg/dl(58.3±1.2μmol/l)(Mean±S.E.)と低値であり,尿中尿酸排泄量は正常であったが,尿酸クリアランス(CuA)は30.3±1.6ml/min,尿酸・クレアチニンクリアランス比(CUA/Ccr)は31.4±1.2%と高く,腎性低尿酸血症と診断した.一方,血中オキシプリンとイノシン濃度は正常対照の約3-6倍に増加していたが[ キサンチン(X)患者1.32±0.05μmol/l vs.正常0.49±0.02;ヒポキサンチン(Hx)5.90±1.55vs.1.72±0.08;イノシン(Ino)2.52±0.29vs.0.41±0.05],これらプリン体の尿中排泄量はほぼ正常であった.そこで,これらプリン体の腎クリアランスを検討したところ, Cx/Ccr は2 5.5 ± 2.6%(正常46.5±2.4),CHx/Ccrは11.8±1.1%(正常25.0±1.6),CIno/Ccrは7.2±0.5%(正常29.4±5.9)といずれも1/2-1/4に低下していた.さらに,生検肝のキサンチンオキシダーゼ活性およびオキシプリン含量は正常であった.以上,本症例は,腎におけるオキシプリンの排泄低下に基づく高オキシプリン血症を合併した腎性低尿酸血症と考えられた.
  • 塩 宏, 坂口 登志
    1989 年 13 巻 1 号 p. 7-10
    発行日: 1989年
    公開日: 2012/11/27
    ジャーナル フリー
    原発性甲状腺機能低下症症例(以下甲低と略す)に痛風および高尿酸血症の合併することが知られている. しかし, 高尿酸血症の発生機序について,不明な点が多い.そこで,今回,著者らは甲低(n=28)の高尿酸血症の機序を解明する目的で,SUA,CUA,Ccrなどを健常人(n=28)と比較し,さらに血中T3,T4,TSH,CPKとの関連について検討した.その結果,(1) 甲低のSUAは健常人のそれと比べて有意に(p<0.01)高く,Ccr,CUAおよびUuAは有意に(p<0.05)低かった.(2)甲低におけるSUA とCUA およびCUA/Ccr 比との間には,負の相関の傾向がみられた.(3)SuAならびにCuAと血中T3,T4,TSH,CPKとの間にはいずれも一定の相関関係は認められなかった.(4) 甲状腺ホルモンの補充療法前後のSUA, Crはともに有意に(p<0.05) 低下した. また, Ccr,CUAも有意に増加した.以下の成績により, 甲低における腎糸球体濾過能の低下により尿酸排泄が障害される結果, 高尿酸血症が惹起される可能性が示唆された.
  • 平田 昌義, 能登 稔, 東福 要平, 竹田 亮祐, 金子 希代子
    1989 年 13 巻 1 号 p. 11-17
    発行日: 1989年
    公開日: 2012/11/27
    ジャーナル フリー
    症例は44歳男性.膜性腎症によるネフローゼ症候群でprednisolone服用中に低尿酸血症を指摘され,1988年5月,低尿酸血症精査のため入院.血清尿酸値は0.7mg/dl,尿酸・クレアチニンクリアランス比は40.4%であり,benzbromaronepyrazinamide負荷試験の結果,尿酸分泌前の再吸収障害による腎性低尿酸血症と考えられた.腎組織所見では,一部の尿細管に硝子滴変性が認められた.諸検査の結果,Fanconi症候群やWilson病は否定され,家族調査にても低尿酸血症の人は認められなかった.本例の低尿酸血症の成因は不明であるが,タンパク尿漏出による二次性の尿細管障害の影響も考えられた.
  • 中島 弘, 山崎 知行, 野口 民夫, 嶺尾 郁夫, 桑島 正道, 河野 典夫, 田中 武彦, 垂井 清一郎
    1989 年 13 巻 1 号 p. 18-23
    発行日: 1989年
    公開日: 2012/11/27
    ジャーナル フリー
    筋ホスホフルクトキナーゼ(PFK)欠損症(グリコーゲン病VII型)は,筋原性高尿酸血症発見のきっかけとなった疾患の一つであり,本欠損症の解析は筋原性高尿酸血症の分子機作を明らかにする点で重要と考えられる. そこでまず筋PFKのcDNAおよび遺伝子のクローニングを通して,そのタンパク質一次構造ならびに遺伝子構造の解析を試みた.cDNAに関しては全長を解析することができた.その結果,ヒト筋PFKは,779アミノ酸残基からなる分子量約85kDのタンパク質で,家兎筋PFKとのホモロジーはアミノ酸配列で96%であることが判明した.一方,得られた遺伝子クローンは5'端のいくつかのエクソンを欠く部分クローンであったが,その塩基配列から各イントロン, エクソンの境界を決定し, 家兎遺伝子構造と比較したところ,エクソンのサイズ,イントロンとの境界などは家兎のものとよく一致しており,タンパク質一次構造だけでなく,遺伝子構造においてもホモロジーが存在することが示唆された.
  • 清水 孝郎, 河野 典夫, 西村 隆通, 大野 昭, 王 燕玲, 清川 裕朗, 川知 雅典, 山田 祐也, 桑島 正道, 垂井 清一郎
    1989 年 13 巻 1 号 p. 24-28
    発行日: 1989年
    公開日: 2012/11/27
    ジャーナル フリー
    正常人では激しい運動に伴い赤血球解糖系が変動するが,その機構についてはこれまで明確でなかった.今回,私どもは,激しい運動に伴う筋アデニンヌクレオチド(AN) の異化亢進が, 赤血球解糖系の変動因子の一つであることを明らかにした.対象は運動非鍛練者3名.エルゴメータで200-300Wの運動を2-3分間行った.ANの分解産物であるアンモニアの血中濃度は運動直後に平均4倍に増加しており,30分後には低下した.同じくANの分解産物の血漿ヒポキサンチン,イノシンは運動直後より増加しており(20倍と4倍),30分後も持続して高値であった.血清尿酸は遅れて30分後に増加した(増分1.3mg/dl).血液pHは運動後低下し(減少分0.15),30分後に正常に復した. 運動後に赤血球内のglucose 6-Pは2倍,fructose 6-P は2倍,fructose 1,6-P2は9倍,dihydroxyacetone-P + glyceraldehyde3-Pは9倍に増加した.以上,正常人において激しい運動を行えば,筋アデニンヌクレオチドの分解が亢進する.その結果,血中に増加したイノシンが赤血球に取り込まれ,これを代謝して赤血球上位解糖中間体が増加する.このようなプリンヌクレオシドを基質とする循環赤血球の解糖代謝は運動に伴う赤血球2,3-bisphosphoglycerateの増加機構として重要と思われる.
  • 岩田 英信, 金昌 弘, 西尾 俊治, 松本 充司, 竹内 正文
    1989 年 13 巻 1 号 p. 29-33
    発行日: 1989年
    公開日: 2012/11/27
    ジャーナル フリー
    尿中で生じた尿酸結晶の溶解度が市販の尿酸結晶より高い理由について検討するため,無水尿酸・尿酸2水化物・尿中尿酸結晶・分画分子量3万の膜で限外濾過した尿から得た尿中尿酸結晶の溶解度を測定し,さらにこれらの結晶の溶解度に及ぼす尿素の影響についても検討し,次の成績を得た.1)尿酸2水化物の溶解度は無水尿酸の溶解度に比べ1.6-1.8倍高い値を示した.またpH4,4℃ で作製した尿中尿酸結晶は尿酸2水化物であり,その溶解度は無水尿酸の溶解度に比べ2.1-2.9倍高い値を示した.従って尿中尿酸結晶が尿酸2水化物であることは,溶解度が高い理由の一つではあるがすべてではないと考えられた.2)限外濾過により尿中高分子物質を除いた尿から得た尿中尿酸結晶も尿酸2水化物であったが,37℃,7日間のインキュベートにより無水尿酸に変化した.一方,尿中尿酸結晶は7日間のインキュベート後も尿酸2水化物のままであった.従って尿中尿酸結晶に有機性基質として含まれている尿中高分子物質は不安定な尿酸2水化物を安定化していると考えられた.3)尿素は尿酸の溶解度をほんのわずかしか増加させなかったが,尿中尿酸結晶に含まれている尿色素などの尿中低分子物質が尿酸の溶解度に影響している可能性があると考えられた.
  • 1989 年 13 巻 1 号 p. 34-54
    発行日: 1989年
    公開日: 2012/11/27
    ジャーナル フリー
  • 1989 年 13 巻 1 号 p. 55-77
    発行日: 1989年
    公開日: 2012/11/27
    ジャーナル フリー
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