理療教育研究
Online ISSN : 2434-2297
Print ISSN : 1349-8401
41 巻, 1 号
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  • ─視覚障害教育における反転授業の活用例として─
    渡部 良平, 水口 貴成, 長谷部 一成
    2019 年 41 巻 1 号 p. 1-6
    発行日: 2019年
    公開日: 2021/01/18
    ジャーナル フリー
    【目的】反転授業を活用した傾聴技法の学習が、臨床実習における生徒の患者接遇に与える影響について検討した。併せて、反転授業が生徒に与える印象と生徒の主体性・対話性に与える影響について、先行研究の再現性を確認するための追試を行った。 【方法】弱視生徒2名を対象とした。傾聴技法の学習が患者接遇に与える影響については①患者アンケートを、反転授業の有用性については②授業評価アンケートと③授業分析を用いて検討を行った。 【結果】①患者アンケート:全6項目において傾聴技法の学習前より学習後の平均値の方がやや高かった。②授業評価アンケート:反転授業の方が通常授業より、やや肯定的な回答が得られた。③授業分析:授業時間に占めるやりとり時間の割合が、反転授業でより長かった。 【考察】①患者アンケートから:生徒の患者接遇の改善につながる可能性が示唆されたが、生徒の臨床実習の経験歴を考慮に入れることやアンケート項目の再検討などが今後の課題である。②授業評価アンケート・③授業分析から:先行研究とほぼ同様の結果が得られた。反転授業が生徒に好印象を与えること、また生徒の主体的・対話的な学びを促す授業形態となり得ることが確認された。
  • 水出 靖, 栗原 勝美, 岡田 富広, 緒方 伸彦, 柏木 慎太郎, 柴田 健一, 高澤 史, 西村 みゆき, 古川 直樹, 和田 恒彦, ...
    2019 年 41 巻 1 号 p. 7-16
    発行日: 2019年
    公開日: 2021/01/18
    ジャーナル フリー
    【目的】膝痛患者の臨床症状に対するマッサージ療法の複数回施術の有効性について探索的に検討する目的で、多施設間連携によるランダム化比較試験を行った。 【対象】施術所及び通所介護事業所、計4施設の利用者で、一定の基準を満たし事前に研究の趣旨と概要を説明して同意の得られた膝痛を有する61~89歳の27例27膝とした。 【方法】封筒法にてマッサージ施術(M)群15例と対照(C)群12例に無作為に割付けた。介入は、M群は膝関節周囲の軟部組織に対してオイルを用いたマッサージを15分間、週1回・計4回行った。C群はマッサージ介入相当時間の安静臥床とした。両群ともにそれまで受けていた治療は継続した。評価はJKOM、SF-36、疼痛のVAS、膝関節屈曲・伸展角度、疼痛出現しゃがみ込み角度、TUG testとした。 【結果・考察】両群間に統計学的に有意差は認められずマッサージの有効性は見出せなかったが、M群ではベースラインに対してJKOM、膝関節屈曲角度、TUG testの有意な改善(各p<0.05)、3・4回目の介入前後で疼痛出現しゃがみ込み角度の有意な改善(各p<0.05)を認めた。一方、C群は有意な変化を認めなかった。複数回のマッサージ療法の有効性を明らかにするためには、今後更に介入の時間、頻度、期間等を再検討する必要がある。
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