理療教育研究
Online ISSN : 2434-2297
Print ISSN : 1349-8401
38 巻
選択された号の論文の4件中1~4を表示しています
  • ― iPad を活用した事例―
    東條 正典, 佐藤 千秋, 竹田 昭博, 長南 敬子, 齋藤 哲也
    2016 年 38 巻 p. 1-7
    発行日: 2016年
    公開日: 2019/02/04
    ジャーナル オープンアクセス
     ロービジョンの生徒に対する衛生的手洗いの指導において、手洗いチェッカーロー ションとブラックライトおよびiPad を活用した実習を行ったところ、洗い残しが減少 し、衛生的手洗いにより主体的に取組む姿が認められたので報告する。  過去の報告にもあるように、初学者の手洗いは衛生的に不十分であることが多い。本 校においても年度当初より衛生的手洗いを指導しているが、十分な手洗いを行える生徒 は少なかった。  そこで先行研究を参考に手洗いチェッカーローションとブラックライトを活用し、洗 い残しの可視化を試みた。また、氏間の報告を参考にiPad を用いて手洗い結果を撮影 する実習を取入れた。これにより、実習直後にiPad で撮影した画像を拡大・縮小し、ロー ビジョンの生徒に即時的なフィードバックを行うことができた。また、洗い残しをスケッ チする活動を取入れたことで、生徒が洗い残しを見落としていないか教師がチェックす ることができた。  これら一連の実習を行うことで、生徒たち自身が「手がよく洗えていない」事に気づ くことができ、衛生的手洗いに主体的に取り組むようになった。翌週以降の手洗いにお いても洗い残し部位に配慮した手洗いが行えるようになり、実習前に比べ洗い残しに配 慮した手洗いができるようになった。
  • ―単回介入による直後効果―
    水出 靖, 藤井 亮輔, 近藤 宏, 和田 恒彦, 岡田 富広, 柏木 慎太郎, 栗原 勝美, 西村 みゆき, 柴田 健一, 高澤 史, 古 ...
    2016 年 38 巻 p. 9-17
    発行日: 2016年
    公開日: 2019/02/04
    ジャーナル オープンアクセス
    【目的】慢性膝痛に対するマッサージ療法の有効性を検証するため多施設間連携による ランダム化比較試験を行った。 【対象】施術所・通所介護事業所5 施設の利用者で一定の基準を満たす膝痛を有し、本 研究の趣旨に同意の得られた29 例(平均年齢67.9 ± 7.7 歳)を対象とした。 【方法】介入群(膝周囲の軟部組織に対するマッサージと運動療法、以下M 群)と対 照群(安静臥床、以下C 群)に乱数を用いて無作為に割付け、膝関節屈曲可動域、殿 踵間距離、膝窩床間距離、疼痛出現しゃがみ込み角度、TUG test、5 m 歩行時間・ 歩数、疼痛のVAS について介入前後で比較した。 【結果】両群間の介入前後の変化は、膝屈曲角度、膝窩床間距離、疼痛出現しゃがみ 込み角度において交互作用を認め(すべてp<0.05)、M 群で有意に改善した(各 p<0.01、p<0.05、P<0.01)。また、すべての被験者に明らかな有害事象は認めなかっ た。 【考察・結語】慢性膝痛に対するマッサージ療法は、関節機能の改善に有効かつ安全性 の高い方法であることが示唆された。
  • 近藤 宏
    2016 年 38 巻 p. 19-25
    発行日: 2016年
    公開日: 2019/02/04
    ジャーナル フリー
  • ─内容別苦慮事項の下位項目の分析を通して─
    工藤 滋, 渡辺 雅彦, 栗原 勝美, 松下 淳二, 溝渕 基嘉, 寺﨑 直, 水出 靖
    2016 年 38 巻 p. 27-35
    発行日: 2016年
    公開日: 2019/02/04
    ジャーナル オープンアクセス
    【目的】第1 報では全国の盲学校等の理療科教員を対象とした授業における苦慮事項に 関する調査を通じて、回答者の状況と苦慮事項の概要を明らかにした。今回の第2 報 では、理療科教員が直面する課題への対応策を論及するため、第1 報の内容別分類に 下位項目を設け、より具体的な苦慮事項の抽出を行った。 【方法】全国の盲学校等の理療科・保健理療科の専門基礎分野または専門分野の科目担 当者全員を対象に、平成21 年8 月~ 9 月に郵送による自記質式質問紙法を実施した。 主な設問項目は、自由記述による科目ごとの苦慮事項であった。 【結果】得られた1,022 件の苦慮事項の内容別分析を次にまとめる。1.「指導技術」 は全体の290 件(約28%)を占め、その中で基礎実習と臨床実習の苦慮事項は合わ せて180 件(約62%)であった。さらに、「指導技術」の下位項目別では、指導方 法が分からないという抽象的なものが119 件(約41%)、基礎実技に関する具体的 なものが90 件(約31%)であった。2.「教材」は全体の248 件(約24%)を占 め、下位項目別では立体教材と立体・平面とを問わない教材に関するものが合わせて 146 件(約59%)、科目別では人体の構造と機能が101 件(約41%)であった。3. 「授業準備」は全体の270 件(約26%)で、下位項目別では内容の精選が91 件(約 34%)、情報収集が70 件(約26%)と上位を占め、科目別では、生活と疾病、疾病 の成り立ちと予防を合わせて111 件(約41%)であった。4.「その他」は全体の 160 件(約16%)を占め、最も多かった項目は生徒の実態に関するもので121 件(約 76%)であった。
feedback
Top