リハビリメイクとは独自のメイク技術と心理療法により患部を隠すことに留まらず,全体のメイクアップを施し,患部を精神的に受容することと,それによる社会復帰を目的とするメイク方法である.適応領域は,形成外科,皮膚科,内科,精神科,眼科など,多岐に亘る.
リハビリメイクの施術では,まずゴール設定に必要不可欠なカウンセリングに始まり,血流に沿ったマッサージや極薄粘着テープの貼付を行う.また,黄味を基調とした化粧下地を用いることなどが特徴である.
今回,2005年6月~2024年10月にリハビリメイクを施術した4832名に対し,施術前後,3週間後にVisual Analog Scale(VAS,0mm:外観に非常に不満,100mm:外観に非常に満足),施術前,3週間後にWHO-QOL26(QOL: quality of life)を用いて評価を行った.いずれも3週間後はアンケート用紙を郵送し返送が確認できたものに対し検討を行った.
3週間後に返送が得られたのは2221名で,VAS平均値は28(施術前),82(施術直後),55(3週間後)と推移した.WHO QOL26は項目ごとに施術前と3週間後を比較した所, 全体は2.97から3.16**,身体的領域は3.27から3.36**,心理的領域は3.09から3.23**,環境は3.38から3.42**と有意に改善した(**;P<0.005).社会的領域は3.38から3.39で有意な差はみられなかった.
以上よりリハビリメイクはVAS及びQOLの改善に寄与することが明らかとなった.リハビリメイクは侵襲性がなく可逆的で,患者の意思で取り入れやすいという利点があり,治療前や治療中,治療後のいずれの段階でも有用で治療と併用して活用できる.今後も, 効果の検討と共に普及に努めたい.
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