Oleyl alcoholの硫酸化生成物は主として次の4種の化合物即ち
1. Na-oleyl sulfate
2. Na-10-oxystearyl-1-sulfate
3. Na-10-oxystearyl-1-ol-10-sulfate
4. Na-10-oxystearyl-1, 10-disulfate
より構成されると考えこれらの純粹合成を行い, 水溶液の性質について測定を行つた。結果を要約すると
(1) C
18高級アルコール連鎖の末端に, 硫酸エステル結合を有するソーダ鹽は高い融點を示し, 10-位に硫酸エステル結合を有するものは低い融點を示した。
(2) 水への溶解性は10位に結合した硫酸基を有するものゝ方がよい傾向を示した。
(3) 限界濃度はNa-oleyl sulfateが最低である。
(4) 比表面, 比界面張力の點から見てNa-oleyl sulfateが他の3種の化合物より優れた性能を示した。
(5) 低温に於いて惡いNa-cetyl sulfateは45℃に於いてNa-oleyl sulfateと同樣な活性度を示し, またNa-10-oxystearyl-1-ol-10-sulfateとその異性體である10-oxystearyl-1-sulfateとは非常に近似の活性度を示し, Na-10-oxystearyl-1, 10-disulfateはNa-lauryl sulfaleに近い傾向を示した。
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