関西造船協会講演概要集
平成16年度関西造船協会春季講演会
選択された号の論文の20件中1~20を表示しています
  • 実船実験によるレーダーエコーの解析
    小嶋 貞二, 須崎 智貴寛則, 平岡 康, 岩崎 泰典, 山田 智貴, 細田 龍介
    p. 000001
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/08/06
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    第一報および第二報で提案した多重フーリェ変換(MFT)法を実際のレーダーエコーに適用した例を示すとともに、従来法と比較してMFT法の妥当性を検証する。
  • 増山 豊, 吉田 真, 荻原 智彦, 大野 康秀
    p. 000002
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/08/06
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    近年のソーラーボートに見られる小型水中翼船の多くは,前後2枚の全没型水中翼を用いている.これらの艇は,浮上高さを測定して前翼の迎角を変えるなどの方法で前後方向の安定性(縦安定)を保っているが,横方向の安定性(横安定)については制御機構を持っていない.このため,操縦者による舵操作と体重移動によって横安定を制御している.そこで本研究では,全長6mの試験艇を用いて船体ロール角,ピッチ角,操舵角,操縦者の体重移動量などを計測した.次いで,走行シミュレーションをx,y,z軸方向とx,y,z軸周りの6自由度において計算し,実船試験との比較を行った.シミュレーション結果は実測値とよく一致した.
  • 福谷 光雄
    p. 000003
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/08/06
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    1.課題
    (1)客室の前壁に正面窓が装備できない場合、複数人掛け椅子席を船首向きに配置すると、船首方向の展望はほとんど効かない。
    (2)複数人掛け椅子席は腰掛け前面の隙間が狭いので、通路から各椅子席への離着席が不自由である。
    (3)複数人掛け椅子席の向きは通路の向きと並行であるので、着席者の視界内に移動者が侵入した場合、目障りである。
    2.解決策
    (1)椅子席室の中心線部に延びる通路を設ける。
    (2)上記通路からそれぞれ延びる複数の左右方向枝通路を設ける。
    (3)両端が上記枝通路に狭まれ、かつ上記通路に関し集団離反式配置の複数の一人掛け椅子席又は二人掛け椅子席を設ける。
  • 山野 惟夫, 楠 芳一, 鞍谷 文保, 小川 武範, 池渕 哲朗, 舩野 功
    p. 000004
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/08/06
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    トランサム船尾形状の設計は現在でも尚容易ではない.本論文では,著者らがこれまでのトランサム船尾に関する研究で得た成果の実用化の一つとして,トランサム船尾形状設計方法の開発を試みている.その結果,次の特徴を持つ一つの方法を提案している:1)船尾造波抵抗と深く関係する3つの要素を,トランサム船尾形状を現す要素として選んでいること.2)往航と復航とで喫水が異なる船舶のトランサム船尾をも取り扱うことができること.その方法に必要な資料を得るために一連の模型試験を行っている.最後に,その有効性を示すために,その方法によるトランサム船尾形状の1設計例を示している.
  • 島本 幸次郎, 渡辺 昌彦
    p. 000005
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/08/06
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    現在一般の船舶の推進システムは1機または2機の主機関で推進力を得ている。著者らはこれに代えて小型のデイ_-_ゼル機関と約800Kwの発電機をカップルして組み込んだ20フィ-トコンテナのPackaged Generator Unit(PGU)の搭載を提唱する。この新システムはPGUが推進動力と同時に船内サ_-_ビス電力もまかなう。メリットは第1にPGUを複数搭載することにより推進力の冗長系を有し高信頼性を得る。第2にPGUの整備・修理を陸上で行うことで、船内メンテは不要となり機関室の無人化の促進ができる。今回は外航小型探検クル_-_ズ船に適用し設計検討を行い、評価したものである。
  • 柏木 正
    p. 000006
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/08/06
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     船体運動の計算値の妥当性を論じる時,長波長域における漸近値が正しいかどうかを議論することがよくある。上下揺,縦揺の向波中における複素振幅の漸近値が無次元値でともに 1.0 になると言われているが,これは本当だろうか。もし本当なら,どうしてそうなるのかについても,連成運動を考える際には,実はあまり知られていないのではないかと思われる。 本論文では,まずストリップ法の計算式を使って,長波長域での船体運動の漸近値がどうなるかについて理論的に導き,その結果から従来あまり知られていなかった漸近値に関する考察を行う。またその結論を裏付ける数値計算結果,実験結果などを示し,長波長域での船体運動の漸近値に関する理解を深めるための情報を提供する。
  • 末吉 誠, 内藤 林
    p. 000007
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/08/06
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    粒子法により流体から構造物が受ける衝撃荷重を計算する際に問題となっていた激しい数値振動を抑制する計算手法を提案する.本手法はMPS(Moving Particle Semi-implicit)法を基本とし,粒子をALE的な離散化点とした上で追加変数の補助計算を行なうことにより,振動成分を排除することを狙ったものである.計算手法の説明とともにタンクスロッシングの計算例を示し,本手法が空間,時間の両軸における数値振動をうまく抑制可能であることを示す.
  • 西川 弘泰, 藤本 光生, 吉川 孝男
    p. 000008
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/08/06
    会議録・要旨集 フリー
     摩擦攪拌接合(FSW)の施工中に、施工条件によっては溶接線前方が口開きをする、いわゆる回転変形が発生する場合がある。このようにFSW施工時に回転変形が生じて溶接線が開いてしまうと、施工が出来なくなってしまう。 そこで、本研究ではFSW施工時に発生する回転変形の発生について、数値シミュレーションを用いて検討を行い、特別な拘束治具や冷却材を用いるのではなく、部材端を加熱することにより、より簡便に口開き変形を抑制する方法を考案した。さらに、実験によりその有効性を確認した。
  • 松本 亙平, 大村 峻一
    p. 000009
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/08/06
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    部分構造合成法のなかのモード合成法に分類される方法について取り上げた。Guyan の静縮小法、CraigのCMS法、Benfieldの不拘束モード法、長松の区分モード合成法、CastanierのCCモード法および矢川・青山の固有モード法の6つの理論についてそれらの解法を統一したマトリックスの形で表し、その特徴をのべた。立体骨組および薄板モデルに対してそれらの解法の拡張・補填をおこない本研究独自の解法を導いた。また、これまでの解法が主に固有値解析法のみを扱っているのに対し本研究による方法では、伝達関数の解析法およびモード変換による時刻暦解析法を示した。応答計算に際して、減衰の異なる部分構造の定式化について述べた。                                   
  • 箕浦 宗彦, 内藤 林
    p. 000010
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/08/06
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    船舶の運航状態を常時計測し蓄積できれば,そのデータを用いて長期的な観点から合理的に性能や性能劣化を推定できる.本論では,計測データの解析および評価に必要な確率モデルについて論じる.この確率モデルは,実船計測された遭遇波高と船体応答の統計量(標準偏差)を詳細に解析することで得られる.モデルは3つのパラメータを含む確率微分方程式として表される.モデルの妥当性は,計測データとの比較により示される.確率モデルのパラメータは過程の特性を表している.したがって,このパラメータが表す特性を理解できれば,船体応答の確率過程が明確となり,工学的な評価や予測が可能となる.その例として,この確率モデルを用いた長期予測,船体応答の時系列シミュレーション,運航状態の評価法などを示す.
  • 福谷  文江, 西川  榮一, 内田 誠
    p. 000011
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/08/06
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     海上貨物輸送のコンテナ化は、1960年代後半頃にフルコンテナ船が開発され、本格的に始まった。以来、コンテナ輸送は大きく発展し、それに伴って船型の大型化も進められており、その流れは今後も続くと考えられている。
     本研究は、国際海上貨物輸送に大きな影響を与え、急激な大型化の動きを見せるコンテナ船について、輸送エネルギー性能(単位輸送量あたりの消費エネルギー)の視点に立って船体形状や船速などの推移を統計的に分析し、その特徴や発達の経緯を調べたものである。
  • 木原 一
    p. 000012
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/08/06
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    インパルス的な加速度が作用する物体と波面の相互作用を計算する際の物体近傍の流れに着目し,数値解析上の問題点とその対策について述べて述べている.物体の急激な運動はスプラッシュなどの流体現象を伴うため,非定常な自由表面流れをシミュレートすることは一般的には難易度の高い問題と考えられる.本研究は計算手法として境界要素法を取り扱うものであるが,速度ポテンシャルを基礎とする解析法が非線形性の強い流体問題に適用可能な限界を探ることがもう一つの目的である.計算例は曲率をもたない2次元の造波物体形状に限定されているが,広範囲のフルード数にわたり計算が可能で,波の伝播と衝撃という2つの造波現象を明確に表現できる.
  • 森下 美津恵, 赤木 新介, 山田 篤志
    p. 000013
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/08/06
    会議録・要旨集 フリー
    近年、超高速船は40ノットを越える速力を有し、その船型も多種多様なものとなっている。しかし、いずれの船型においても高速であるため所要馬力が増大し、輸送効率は優れていない。これには抵抗の低減を含む船型の改善が必要とされるが、そのほとんどが単胴船である通常船とは異なり、さまざまな船型の中から優れた船型コンセプトを探る効率的な船型最適化が必要とされる。本研究では、創発的最適化手法であるシミュレーティッドアニーリング法の適用を試みる。この計算手法は、目的関数の設定が簡単で、設計変数と目的関数の関連付けも容易なことから、船型最適化のように設計変数が多い場合に有効と予想され、好適な手法であるように思われる。
  • Comparison of External Costs and Air Pollutant Emissions
    Arif FADILLAH, 齋藤 公男
    p. 000014
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/08/06
    会議録・要旨集 フリー
    In previous paper, economic and optimum of pusher barge has been studied from Kalimantan coal mines to the Java power plants. The result showed that this system is the most economical form. In present paper, authors investigated economic and environments of pusher barge from Sumatra coal mines to Java power plant. For this purpose pusher barge has been compared with the several transportation modes from economic and environmental point of view. For economic comparison required freight rate has been chosen as economic criteria and for environmental comparison life cycle assessment was applied. It has been concluded that the pusher barge has an advantage over others transportation modes.
  • 勝井 辰博, 古水 就也, 中西 巌, 田原 裕介, 姫野 洋司
    p. 000015
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/08/06
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    勾配法に基づく最適化アルゴリズムとCFDを用いた流体力学的形状最適化に関する研究が盛んに行われているが、多くの計算時間を必要とすることが、実際の設計への適用を妨げる大きなボトルネックとなっている。計算時間の多くは目的関数の感度解析のために費やされており、この効率化が求められている。本研究は感度解析手法としての随伴変数法に着目し、その精度評価を行ったものである。具体的には、支配方程式の離散化のスキーム、計算格子数、流場解析の収束度合い等に違いによって、随伴変数法の感度解析の精度がどの程度変化するかについて調査した。
  • 土橋 純也
    p. 000016
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/08/06
    会議録・要旨集 フリー
    空気巻き込みを伴う水面衝撃問題に対する物体形状の影響を検討するために放物線状の物体が凹凸のある水面に落下する問題を議論した。凹凸のある水面は窪みの連なりで仮定し、水面に突入する物体の没水速度が一定である場合と変化する場合で議論した。その結果、物体の没水速度が一定である場合と変化する場合の両方の場合で空気巻き込みと物体の形状が水面衝撃問題に影響を与えることが確認できた。また、衝撃力に対する空気巻き込みの尺度影響は物体の形状に関係なく模型スケールの方が実機スケールより大きくなることも確認できた。そして、凹凸のある水面に突入する場合、衝撃力が大きくなることもわかった。
  • 表情と心理的状態との関連
    池田 和外, 有馬 正和, 細田 龍介
    p. 000017
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/08/06
    会議録・要旨集 フリー
    船舶を初めとする乗り物の設計・製造・運用において,乗客の快適性の評価は極めて難しいことは良く知られている.そこで,快適性の評価として,人の表情に着目し,生理的・心理的反応の評価指標として表情を解析することが望まれる.第一報においては,人の顔構成要素(眼)の形状に対しフーリエ記述子による特徴表現の有効性を報告した.本論文においては,その他の構成要素に対しも特徴表現を実施し,表情と心理状態の関連を評価したので,報告する.
  • 山田 智貴, 藤波 弘典, 細田 龍介
    p. 000018
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/08/06
    会議録・要旨集 フリー
    人間活動による環境影響が現れやすい沿岸海域の海域環境データベース構築のための数理モデリング手法について考案,検証する.大阪湾の水質観測データに対して季節影響成分を考慮した時系列モデルを用いた解析手法を適用し,水質項目,計測地点による実測データ時系列の性質を明らかにし,同じ海域内での計測日,計測地点の異なるデータ群を同化して取り扱うための手法について検討する.
  • 乗り物酔い発症時の表情の特徴抽出
    有馬 正和, 太田 直幸, 池田 和外, 細田 龍介
    p. 000019
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/08/06
    会議録・要旨集 フリー
    本研究は,非侵襲的な乗り心地の客観的評価手法の確立を目指している。本報では,乗り物酔い発症時の表情の特徴を抽出するために,動揺暴露実験で得られた顔画像を解析した。線画による評価実験を行い,乗り物酔い発症時の特徴的な表情のひとつである「うつろ」な表情には,眉,眼,口のすべての部分に「うつろ」であることが表出される必要があること,これら表情要素の形状だけでなく,周囲の細かい皺によって表情筋の状態が推定されていることがわかった。
  • 鈴木 博善, 松村 清重, 高木 大輔
    p. 000020
    発行日: 2004年
    公開日: 2004/08/06
    会議録・要旨集 フリー
    位置変数を未知変数とする場合の2次元ポテンシャル流場の支配方程式を導出した。この結果、2次元ポテンシャル流場は、幾何学的に解釈できることを示した。さらに、得られた方程式の数値解法に関する検討を行った。
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