自然環境科学研究
Online ISSN : 1883-1982
Print ISSN : 0916-7595
11 巻
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  • 中国中部特産の種Aconitum tanguticumについて
    門田 裕一
    1998 年11 巻 p. 1-6
    発行日: 1998/12/12
    公開日: 2024/12/25
    ジャーナル オープンアクセス
    アジアに分布するトリカブト属植物(キンポウゲ科)の分類学的研究の一環として,前報,前前報(本誌,9,1-8,1996,本誌,10,1-9,1997)で述べた4種に続き,チベット東部に分布するAconitum tanguticum (MAXIM.) STAPFについて得られた知見を報告する.
     BasyonymであるA. rotundifolium KAR. & KIR. var. tanguticum MAXIM.の記載に当たってマキシモヴィッチは6葉の標本を引用したが,彼はホロタイプの指定を行わなかった.したがってこれらの6葉の標本はシンタイプ(等価基準標本)であり,命名規約にしたがってl葉のレクトタイプ(選定基準標本)を選び出さなければならない.しかしながら,これまで本種のレクトタイプが選定されることはなかった.シンタイプが保管されているロシア科学アカデミー・コマロフ植物研究所で実際に比較検討した結果,レクトタイプ(Fig. 1A)を選定した.この標本はロシアの探検家プルゼワルスキーがタングー卜(現在の中国青海省)で採集したものである.A. tanguticumは中国の特産で,青海,甘粛,四川,雲南,山西の各省に分布し,標高3200-4800 m (普通標高4000 m 以上)の高山帯の岩混じりの草原に生育する.
     A. tanguticumの花弁の唇部は非常に小さく,個体によってはほとんど唇部が認められないものもあった(Fig. 2B).また唇部は乳白色で,花弁の基部に向かって短く伸び,決して反曲することがない.トリカブ卜属トリカブト亜属の大部分の種で,花弁の唇部は萼片と同じ色に着色し,かつ反曲する.着色しかつ反曲した花弁唇部は訪花昆虫に対して蜜標として機能することが知られている.本種の花弁唇部は蜜標としての機能を失っているらしい.本種は花弁舷部が小さい割に大きな距をもつことが特徴的である.距から実際に蜜を分泌するか否かを,中国四川省の自然集団で観察した.その結果,大量の蜜を分泌することが確かめられた.また,マルハナバチがかぶとの外側から孔を穿って吸蜜する,盗蜜の現象が観察された(Fig. 3).全体がA. tanguticumによく似ているが,花弁舷部がコップ状で(Fig. 2D),花梗に黄金色の屈毛がはえる点でA. tanguticumと異なるものがあり(A. tanguticumでは花梗に白色の開出毛がはえる),未記載の分類群である可能性が高いことを予報的に述べた.この形は中国・青海,雲南,甘粛から採集されている.
     A. tanguticumの地下部は分岐した塊根であり,多年生であってl年生ではない(Fig. 1C;中央の塊根).中央アジア産のA. zeravschanicumやシベリア産のA. Popovii,そして上記の未記載の分類群と考えられるものを含んだ新節を立てることが適当と考えられる.かつて(本誌,9,7,1996),A. zeravschanicumの地下部を「複数の塊根の集合としたが,これは誤りであった.この種の地下部は「分岐した多年生の塊根」と訂正したい.トリカブト亜属をレイジンソウ亜属から区別する特徴の一つが塊根がl年生であることなので,この新節は両亜属の中間的な位置を占め,トリカブト属の系統進化を考える上で興味深い.
  • 王 丽, 内野 明徳
    1998 年11 巻 p. 7-12
    発行日: 1998/12/12
    公開日: 2024/12/25
    ジャーナル オープンアクセス
     一般に,自然集団における植物個体の空間分布は,個体間の相互依存と競争を反映しており,集団構造と繁殖様式に影響を与えていると考えられる.
     熊本県・菊地のツクバネソウ(Paris tetrathylla A. GRAY)集団の4×4 m の範囲において,各生育段階の個体および種々の核型を持つ個体の分布を分析した.各個体を1葉(11個体),2葉(145個体),3葉(381個体),4葉(278個体),開花(59個体)の5生育段階に分けて,それらの個体の分布状態を地図上にプロットし,m-m回帰法によって分析した.その結果,1葉-3葉個体は集中分布を示し,4葉個体は集中分布からランダム分布あるいは規則分布を示した.また,開花個体は規則分布を示した.このような各生育段階の個体数と分布様式から,以下のように推察できる.1個体当たり少数の種子から発芽した1葉個体は母本個体の近傍で生育し,数年間をかけて2葉,3葉段階へと生育して行く.この間にはほとんど淘汰が起こらないために,より生育した個体の数は蓄積されて行くし,集中分布の状態も変化しない.3葉から4葉への生育段階では,淘汰が起こるために個体数は減少し,次第にランダム分布あるいは規則分布へと変化して行く.4葉段階から開花段階では,激しい淘汰が起こるために個体数が激減し,開花個体は規則分布を示すようになる.
     この集団における開花個体は,C-バンド核型に関して広範な多様性を示し,分析した40個体では32種類の核型が区別できた.しかも,これらの核型はいくつかの相同染色体対がヘテロの状態であるヘテロ核型であった.これらの核型を持つ個体は集団内でランダムに分布しており,隣接個体間でも核型は互いに異なっていた。しかし,同一のホモ核型を持った少数の個体は狭い範囲に生育していた.この様な分布様式は本種が主として自由交雑によって繁殖しているためであると考えられる.
  • 近田 文弘, 王 立松
    1998 年11 巻 p. 13-21
    発行日: 1998/12/12
    公開日: 2024/12/25
    ジャーナル オープンアクセス
     中国雲南省の西部には,多くの少数民族が独自の伝統的社会を作っていることが知られている.この地域は,長い間,少数民族と自然環境がバランスのとれた状態にあり,生物の多様性の保全と自然資源の保続的利用の研究の対象として近年注目されている.しかし,最近,この地域では経済が急速に発展するにつれて自然の開発が進み,山地の自然林が失われゆくと共に,彼らの生活に大きな変化が生じつつある.少数民族の伝統的な生活と文化を研究すると共に,変化しつつあるその社会を民族植物学の立場から研究することは,自然環境の保全と利用を考えるうえで良い参考となると期待される.民族植物学は人と植物の関係を研究する学問分野であるが,最近では,開発を含めた人間の諸活動と植生を中心とした自然環境の保全が大きなテーマとなっている.
     このような時,静岡大学農学部では,創立50周年記念事業として,<中国雲南省少数民族に学ぶ衣食住>のテーマで調査団を派遣する事となった.
     近田文弘は同調査団の一員として,また王立松は中国側の中国科学員昆明植物研究所から参加したメンバーとして調査団に参加した.調査は雲南省西部の徳宏洲で1997年12月に行われた.雲南省の首都昆明を出発地とした調査ルートは,昆明—大理—保山—潞西—端麗—章風—盈江—騰衝—保山—大理—昆明である.調査した少数民族とその集落(調査日)は以下のようである.1)ドアン(徳昂)族,潞西県三台山郷允欠村(13日); 2)徳昂族,潞西県勐嘎鎮香菜塘村(14日); 3)タイ(傣)族,瑞麗市姐相郷大等喊村(16日); 4)アチャン(阿昌)族,陇川県戸撒鎮邦肆村; 5)チンポー(景頗)族,陇川県芒弄郷拱山下寨(20日); 6)景頗族,盈江県銅壁関郷金竹寨(図-1).我々は,各少数民族の集落内や集落の周辺の植生を調査対象とした.集落内では,植物群落を記述するのでは無く,各農家の屋敷内の庭や耕作地に植栽されている樹木や野菜の種類に注目した.
     徳宏洲は雲南省の西端にあり,東のサルウイン河とミヤンマー領を流れる西のイラワジ河に挟まれている.ヒマラヤから南下する高黎貢山が分かつ幾筋もの山並が南西に緑の堤を築いて伸び,それらの間に聞けた広大な大地には,黄金の稲穂の絨毯が広がる.年平均気温は約19度セ氏,年平均降雨量は1,200-1,500 mm で,熱帯の植生が分布する.
     調査した少数民族の集落は,谷間に面した丘陵の麓,丘陵の斜面,広大な水団地帯等にあり,それぞれの立地の環境が生活に結びついていた.
     対象とした地域の植生を大まかに分類すると,水田の植生,集落内の植生,丘陵農地の植生,薪炭林,自然林とすることができる.これ等の植生区分を5階建てのビルディングのような模式図で表し,各集落を中心とする植生の配分を図化すると,各集落の植生と生活の有り様の特徴が分かる.それによると,香菜塘村の植生は最も多機であり,允欠村の植生は最も単純であるといえる.香菜塘村は経済的に豊かな集落で,住民は新しい村の経済発展に向け,共同で大規模な茶園の経営に取り組み,新しい製茶工場を自前で建設した所であった.允欠村は植生が単純なだけでなく,経済的にも貧しいようであった.しかし,調査の時間が少なかったので,なお調査の必要がある.最後に訪れた金竹寨は,ミヤンマーとの国境に近い山岳地にある集落で水田や耕作地に恵まれず,経済的に発展している都市部から遠く離れて,貧しいままとり残されている印象をうけた.大等喊村の植生は水田と集落の植生しか無いので,植生に乏しいようであるが,この集落は水田地帯の中心にあり,丘陵地の植生を持たないだけのことである.実際には,この集落内の植物は最も多様であった.訪れた村の幾つかでは集落内に,ボダイジュの仲間(Ficus altissima)の巨木や小さな森が宗教上の理由で保護されている所がある.拱山下寨の巨木群は見応えのあるものであった.宗教的に保護された森は,メコン河に沿った雲南省南部のシーサンバンナ(西双版納)のタイ族の集落でもみられる.一方,金築寨には,そのような森や巨木は見られなかった.この集落では,キリスト教が信仰されているからである.模式図で示された植生区分の多様性と集落の経済状態の間には特定の関係は無い.上記の大等喊村は最も経済的に豊かにみえた.
     集落内の植生を調査して,以下の三つのことに気がついた.その第一は,広い屋敷を持つ農家では,屋敷内に多くの有用植物が栽培されていることである.大等喊村のある一軒の農家の屋敷の垣根には,ザボン,バナナ,マンゴー,コーヒー,パパイヤ,パンノキ,グワバ,モモ,ヤマサンザシ,ナツメ,ユカンという,いずれも果物の実る樹木が植栽されていた.しかも,中国や東南アジア原産の樹木だけでなく,各地の有用樹木が育っていた.また允欠村の民家では,ザボンやバナナと共にフイリソシンカの植栽がみられた.この樹木の花は春に咲き,野菜のように食用にされる.屋敷内の畑には,サツマイモ,オクラ,ショウガ,ソラマメ,ヘチマ等が栽培されていた.このような農家の生活は,経済性の豊かさだけで無く,生活の質的な豊かさを感じさせるものであった.この地域の市場を訪れて見ると,栽培のものと,野生のものとを問わず,食用にされる植物の種類の多いことに驚かされる.これらの食用植物は,少数民族の文化に根ざしているのであろう.
     第二は,集落の中と周辺には,帰化植物や広い分布を持つ,いわゆる雑草が多く生えていることである.キク科のChromolaena odorataTithonia diversifolia,マメ科のClotalaria usaramoensisMimosa pucidaは中南米原産の帰化植物で我が者顔に繁茂しており,Chromolaena odorataは,農地や山林の大害草となっている.広分布の雑草として,キク科のシロノセンダングサ,ヒユ科で日本のイノコズチに近縁のAchyranthus bidentata,琉球にも分布するヤンバルハコベ等の植物が標本に作製された.人間が環境を撹乱し続ける集落内では一般に広分布の雑草が多く生育するが,外界から隔絶された生活を保ってきた少数民族の集落でも一般的な雑草生育状況にある.このことは,逆に,彼らの集落が外界から隔絶された社会では無いことを示しているように思われる.約10年程以前では,民族衣装を着た人を多く見かけたが,現在では,ほとんどの人がジーパンとTシャツ姿といえるくらいである.豊かな村では,各家に一台の耕転機があり,あちこちでレンガ作りのモダンな家が新築されている現在を見ると,自然環境を賢明に保全しながら生活してきた少数民族の伝統が失われつつある気がする.その果てにあるものが自然資源の過剰利用と自然環境の破壊である危険性も併せて感得される.現在進行していると言われる人口の増加がこの傾向に拍車をかけるかも知れない.
     第三は,宗教的な意味で保存されている集落内の巨木群や森の存在である.このような森で広分布の耕地雑草とは異なる若干の植物が採集された.このような森は自然環境が極端に破壊される里山地域にあって,自然の生物群を保護する拠点としての意義が在るのではかと推察された.西双版納のタイ族の集落の近くには相当に広い面積の森林が宗教的な理由から保護されて,自然保護上の機能をも果たしていると思われる.同地のハニ族は,森林から得られる資源に依存する生活習慣から集落の近くの森林を維持し,この森林は重要な自然保護地となっている.今回調査した集落では,西双版納で見られた保護林のような自然保護機能は認められないが,将来的には,それを考慮することが良いように思われる.
     丘陵農地の植生としては,茶畑とトウモロコシ畑が顕著であった.香菜塘村では上記のように村輿しがこれらの作物を利用して進められていた.薪炭林は雲南省西部に広く見られ,省の政府が積極的に薪炭林を造成している.薪炭林にはウンナンマツ,スマオマツ,コウヨウザンといった針葉樹林やカバノキ等の広葉樹林が在るが,二次的な自然林のような多くの樹種が生育する薪炭林もも見られる.日本と違って,薪炭は現在もなお重要な存在で,調査中は丁度その,生産の時期に当たり,各地で薪炭林の伐採と薪や木炭の搬出光景がみられた.薪炭林の存在は人の生活と自然環境の保全の問題の重要なポイン卜である.自然林は最近の伐採により,減少しているが,なお部分的に見事な熱帯モンスーン林がみられる.
  • 河島 綾子, 真山 茂樹
    1998 年11 巻 p. 23-41
    発行日: 1998/12/12
    公開日: 2024/12/25
    ジャーナル オープンアクセス
    In this paper, a continuation of five previous papers, 36 taxa belonging to the genera Cavinula, Diadesmis, Geissleria, Hippodonta, Navicula and Placoneis are reported with light and scanning electron microscope photographs. Some comments are made mostly on the taxonomy and morphology of each taxon.
  • 武田 正倫
    1998 年11 巻 p. 43-47
    発行日: 1998/12/12
    公開日: 2024/12/25
    ジャーナル オープンアクセス
    1977年11月から12月にかけて,パラオ諸島コロール島周辺に点在する海底洞窟において手網および籠網で採集されたカニ類はクモガニ科のSchizophrys dahlak GRIFFIN & TRANTER,ワタリガニ科のCarupa ohashii(オオハシカルパガザミ),Charybdis paucidentata (A. MILNE EDWARDS),Laleonectes nipponensis (SAKAI)(ナキガザミ),ケブカガニ科のLentilumnus latimanus (GORDON),Pilumnus sp.の合計6種であった.ケブカガニ科の2種は塊状の普通海綿および石灰海綿の小孔内に生息する種である.なかでも,L. latimanusは豊富で,すべての個体を標本として採取することは実質的に不可能であった.洞窟外に生育する海綿を調べたわけではないので断定はできないが,このカニは“洞窟性”ということよりも,むしろ“海綿共生性”と考えた方がよさそうである.クモガニ科のS.dahlakは大型で,紅海南部からのみ知られていた種である.各地の磯から浅海に広く分布するノコギリガニS. aspera (H. MILNE EDWARDS)とは甲の輪郭が幅狭いことや甲面,とくに胃域が滑らかであることなどで容易に区別される.
     ワタリガニ科の3種はいずれも稀種である.オオハシカルパガザミは1993年に琉球列島南部の海底洞窟産の標本に基づきカルパガザミ属として2番目に記載された種で,色彩が特徴的である.Charybdis paucidentataはペルシャ湾,紅海およびインド洋西部からのみ報告がある種である.他のイシガニ類とは明らかに形態が異なり1種だけでGonioinfradens亜属を形成する.甲の前側縁は同大の鋭い4歯からなり,前2歯の後縁に小さな副歯がlつずつある.また,このパラオ産の標本では第3,4歯間に痕跡的な歯が残っている.ナキガザミはインド西太平洋海域に広く分布しているようであるが,記録回数が少ない種である.甲の側縁の下側に発音のための顆粒が並んでいる.大西洋にごく近縁の種が生息しており,発音器をもつことだけでなく,色彩までよく似ている.しかし,いずれの種においても,採集深度の記録だけで,生息環境に関しては記録がない.
     これら3種のワタリガニ類は近縁種に比較して極端に記録が少ないことから考えて,主たる生息地は洞窟内と考えられる.しかし,これらのカニ類が洞窟の外に出ないということではなく,餌を求めて洞窟外に出ることもあるであろうし,あるいは岩の隙間など“洞窟的環境”にすみついている可能性もある.いずれの種も歩脚が著しく長いのが特徴的で,洞窟内での生活に適応していると考えられる.
  • 林 長閑
    1998 年11 巻 p. 49-52
    発行日: 1998/12/12
    公開日: 2024/12/25
    ジャーナル オープンアクセス
    The larval form of Stelidota multiguttata REITTER, 1877 belonging to the Nitidulinae is described and illustrated in detail, together with the common larval structure of the Nitidulinae. The larvae and adults of the genus Stelidota usually inhabit leaf-litter, and they feed on ripe or rotten fruits. The material used in this paper was collected from leaf-litter in Kawasaki City and Zushi City. The larva of multiguttata is characterized by the structure of antenna, mouth-parts, pregomphi and urogomphi, and by the pattern of setae of abdominal segments.
  • 山本 祐治
    1998 年11 巻 p. 53-59
    発行日: 1998/12/12
    公開日: 2024/12/25
    ジャーナル オープンアクセス
    During 1986-88, studies on the habitat utilization of Japanese dormouse, Glirulus japonicus, using nestboxes were performed in the sub-alpine belt, central Japan. Japanese dormice, small Japanese field mice, Apodemus argenteus, coal tit, Parus ater, great tit, Parus major and wasp Vespoidae sp. were found to utilize of nestboxes.
    Japanese dormice utilized the nestboxes from April through October. High utilization rates were present in September and October. No utilization was, however, observed during the winter times, from November through March.
    Japanese dormice utilized nestboxes more often in coniferous forests, followed by deciduous forests. Ranch bushes were the least utilized habitat.
  • 榆井 尊
    1998 年11 巻 p. 61-63
    発行日: 1998/12/12
    公開日: 2024/12/25
    ジャーナル オープンアクセス
    Fossil cones were found in the late Pleistocene sediment from Tamagawa Vilage, Saitama prefecture, central Japan. Needle-shape cone scales were identified along the axis part of the cone bottom. Most likely, these markings indicate areas (scars) where squirrels had been eating.
  • 大澤 進, 高野 繁昭, 田邊 光夫, 平岡 正三郎
    1998 年11 巻 p. 65-71
    発行日: 1998/12/12
    公開日: 2024/12/25
    ジャーナル オープンアクセス
    The habitat condition of Lefua costata echigonia was surveyed at 20 stations in the Tama Hill, southern Kanto district, from May 1997 to April 1998. pH,electric conduction (EC), dissolved oxygen (DO), chemical oxygen demand (COD), etc. are reported in this paper.
  • 杉村 康司
    1998 年11 巻 p. 73-103
    発行日: 1998/12/12
    公開日: 2024/12/25
    ジャーナル オープンアクセス
    Following a ten-year endeavor to transform it,a flora check and tree census were implemented in an experimental forest located in the eastern part of the Tama Hill and a property of the Hiraoka Environmental Science Laboratory. 278 total species had been recognized in previous surveys. 196 species were found during this survey. Succession progressed and the forest floor became dark. As a result, annual plants decreased. The trunk sizes and heights of 1381 trees were measured. An increase in evergreen broad-leaved trees was observed, especially for Quercus glauca (185 trees) and Eurya japonica (146 trees), while Quercus serrata, a deciduous broad-leaved tree, decreased. This amounted to the transition in succession from deciduous broad-leaved forest to evergreen broad-leaved forest. The forest is due to be preserved in its natural condition with simple care.
  • (1997年度調査結果)
    井口 潔
    1998 年11 巻 p. 105-112
    発行日: 1998/12/12
    公開日: 2024/12/25
    ジャーナル オープンアクセス
    Macrofungal assemblage developing in the experimental forest of the Hiraoka Environmental Science Laboratory (Kawasaki-City, Kanagawa Prefecture, Japan) was surveyed from April 1997 to March 1998, in order to evaluate ecological conditions at that time and to simulate further succession of the forest.
    Carpophores collected in the forest were identified in 24 families and 45 species. The present conditions of the forest are briefly discussed mainly based upon the incidence of carpophores of ectomycorrhizal basidiomycetes.
  • 浦野 守雄, 大澤 進
    1998 年11 巻 p. 113-114
    発行日: 1998/12/12
    公開日: 2024/12/25
    ジャーナル オープンアクセス
    A report on the bihavior of the Ural owl (Strix uralensis) accompanied by some photographs.
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