熱硬化性樹脂
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6 巻, 2 号
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  • 中本 義章, 小津 俊之, 大屋 寿美江, 石田 真一郎
    1985 年6 巻2 号 p. 73-78
    発行日: 1985/06/10
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
    p-n-オクチル, p-ノニル, あるいはp-n-ドデシルフェノールとホルムアルデヒドを, キシレン溶媒中カ性ソーダ存在下で加熱すると長鎖アルキル基を有するカリックスアレンが生成した。これらは, 8, 7および6核体の混合物であり, 各同族体を単離することができた。1H NMR, IR, UVスペクトルより, 分光学的特性は置換アルキル基の影響よりも核体数の影響を著しく受けることが明らかとなった。長鎖アルキルカリックスアレンもt-ブチルカリックスアレンと同様, フェノール性OH間の強い分子内水素結合が認められた。長鎖アルキル基の導入は, カリックスアレンの分子間力を弱め, 融点低下ならびにクロロホルムやベンゼン中での溶解性の増大が見られた。カリックスアレン合成反応に対して触媒の種類とモル比の影響が大きく, カ性ソーダまたはカ性カリをモル比 (MOH/フェノール) 0.5で用いると, オクチル, ノニル, ドデシルカリックスアレンがそれぞれ収率90%, 60%, 55%で得られた。
  • 仙波 俊裕, 柘植 盛男
    1985 年6 巻2 号 p. 79-86
    発行日: 1985/06/10
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
    レゾルシンの反応性は非常に大きく, メチロールレゾルシンのメチレン化反応が容易に進行するので, これらの分子種を単離確認することは困難であったが, レゾルシン・ホルムアルデヒド初期縮合物 (RFR) をテトラヒドロフラン溶解後直ちにGPC測定を行うことにより, モノ, ジ及びトリメチロールレゾルシンピークを認めた。
    ステンレスキャピラリー昇温ガスクロマトグラフィーにより, トリメチルシリル化RFRを直接注入することにより, 2-及び4-メチロールレゾルシン並びに2, 4-及び2, 6-ジメチロールレゾルシン等の各ピークが検出された。
    メチロールレゾルシン1核体異性体のピークは, アルカリ触媒 (水酸化ナトリウム) のみならず, 無触媒, 弱酸性触媒 (酢酸亜鉛, 酢酸, 蓚酸) RFRからも検出された。
  • 山岡 重徳, 水野 増雄
    1985 年6 巻2 号 p. 87-93
    発行日: 1985/06/10
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
    エポキシ樹脂とイソシアネート樹脂をベースとして, 硬化物の構造の一部にオキサゾリドン環を含んだ新しい高耐熱性エポキシ樹脂銅張積層板を開発した。これはエポキシ樹脂中の水酸基とイソシアネート基とを反応させることにより得られた室温で安定なプレポリマーを用いることにより初めて可能になった。このプレポリマーをアミン化合物で硬化させると, アミノ基とエポキシ基が反応するとともにプレポリマーより再生したイソシアネート基とエポキシ基が反応し, オキサゾリドン環を含んだ優れた耐熱性を有する硬化物となる。またビスイミド化合物を配合すると, より高耐熱性の硬化物を得ることができる。これ等を用いた銅張積層板は, 通常のエポキシ樹脂銅張積層板の特徴を保持しながら耐熱性, 耐薬品性に優れている。特に多層板においてはドリル穴あけ時のスメアの発生が極めて少なく, 非常に信頼性の高い材料である。
  • 加門 隆
    1985 年6 巻2 号 p. 94-111
    発行日: 1985/06/10
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
    熱分析にはいろいろな方法があり, 原理, 操作が簡単ではあるが, ガラス転移温度, 融点, 熱膨脹, 反応, 熱分解など多くの情報が得られるので, 高分子材料の分野でも広く用いられているが, 本稿ではこれらのうち示差熱分析 (DTA), 示差走査熱量分析 (DSC) などの熱測定の熱硬化性樹脂の硬化反応への応用についてのみ述べたものである。
    これらの方法により, 広い温度範囲にわたり, 容易に, 迅速に複雑な熱硬化性樹脂の硬化の過程が得られるだけでなく, 硬化反応の速度論的解析もできることを示した。このことから, これらの方法は熱硬化性樹脂の化学的研究のみでなく, 成形材料, 接着剤, 塗料などの工業材料の品質管理にも用いることができる。
  • 合成樹脂化学史ノート(第22報)
    鶴田 四郎
    1985 年6 巻2 号 p. 112-124
    発行日: 1985/06/10
    公開日: 2012/08/20
    ジャーナル フリー
    1954年から約5年間にMonatshefte Chemie誌上に発表されたG.Zigeunerとその共同研究者らの “合成樹脂の権造” という10報に亘る連続報を紹介した。彼らはフェノール樹脂またはその中間体を酸化分解すると同時にトルイジンやキシレノールを反応させるという方法で, ノボラックオリゴマーのうち2核体と3核体を多数合成した。そして1955年融点を2つ持つ3核体を2種発見した。これは1948年MegsonがStuart模型からその存在を予想した立体異性体に該当する。本報ではMegsonの考えを併せ紹介し, Zigeunerらの研究を学ぶことによって “ノボラックオリゴマーと立体異性の問題” が実は全く未開拓な分野であることを述べる。
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