天理医療大学紀要
Online ISSN : 2433-6394
Print ISSN : 2187-6126
8 巻, 1 号
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  • 原稿種別: 目次
    2020 年 8 巻 1 号 p. i-ii
    発行日: 2020/03/31
    公開日: 2020/09/11
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  • 内田 宏美
    原稿種別: 巻頭言
    2020 年 8 巻 1 号 p. 1-2
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/09/11
    ジャーナル フリー
  • Cristiane Lumi Hirata, Kanari Nishioka, Sae Ashida, Yoichi Mizutani, H ...
    原稿種別: Original Article
    2020 年 8 巻 1 号 p. 3-12
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/09/11
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    Thioredoxin interacting protein (Txnip) acts as a tumor suppressor and is a critical regulator of energy metabolism. Txnip is an α-arrestin protein and comprises conserved PPxY motifs known to interact with WW domains. Txnip bound to in vitro-translated WW domain containing proteins, including TAZ and NEDD family of E3 ubiquitin ligases including NEDD4, NEDD4L, ITCH, WWP2, Smurf1 and Smurf2. Using blue native PAGE (BNPAGE), we showed that Txnip is involved in the formation of high molecular weight complexes (250 and 1,000 to 1,300 kDa) in DU145 prostatic cancer cells. Treatment with the proteasome inhibitor bortezomib increased the accumulation of Txnip in these high molecular weight complexes, while treatment with glucose or metabolic regulator metformin altered the accumulation pattern. These results suggest that Txnip containing high order protein complexes are metabolically regulated through proteasomal degradation.

  • 山本 佳世子
    原稿種別: 原著論文
    2020 年 8 巻 1 号 p. 13-26
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/09/11
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    天理よろづ相談所病院の患者に対し,当病院で活動する宗教者(事情部講師)の活動をどのように捉えているのかを尋ねる無記名式の質問紙調査を行い,非信者にとっての宗教的ケアの意義,非信者への宗教的ケアのあり方を再考した。2018年12月に290人に質問紙を配布,224人から回答を得た。うち天理教信者は33人であった。

    事情部講師の訪問を8割以上の患者が受け入れており,対話と,「おさづけの取り次ぎ」という病気平癒を願う宗教行為が行われていた。回答者のほとんどが,事情部講師に対して肯定的印象を持っており,非信者でも「神様の支えを実感した」と回答したものが29人いた。事情部講師に勧誘されたと答えたものはいなかった。再訪を希望する者は39%,希望しない者は7%,どちらでもいいが42%であり,講師への印象の良さに比して再訪の希望は少なく,消極的肯定であることがわかった。事情部講師との関わりによって価値観や死生観に影響があったと回答した者は34%,なかったと回答した者が30%,わからないが18%だった。

    以上より,患者が天理教信者であるか否かに関わらず,事情部講師による対話と祈りがともに広く受け入れられ,価値観の変化をも起こしうる,祈りによる「生き方」を支える宗教的ケアが実現していた。事情部講師による非信者に対する宗教的ケアとして,講師との関わりから何らかの超越的存在に触れるという「間接的な宗教的体験」による宗教的ケアと,真摯な祈りに対する感謝に基づく宗教的ケアがあった。そこでは信頼関係が求められ,対話によって信頼関係を結ぶことで宗教的ケアに移行するだけでなく,まさに祈りという宗教的行為によって信頼関係が生まれることもわかった。一方で,講師の訪問を負担に感じる非信者の患者も少数ながらいた。

  • 林 みよ子, 臼井 千春
    原稿種別: 短報
    2020 年 8 巻 1 号 p. 27-35
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/09/11
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    本研究は,脳血管疾患患者の家族の病気に関する不確かさが急性期から亜急性期にかけてどのように変化するのかを量的に明らかにするために,脳血管疾患によって後遺症を残した患者の家族を対象に,独自に作成した自記式質問紙を用いて縦断的量的記述研究を行なった。急性期(発症後集中治療室入室3日目頃:T1)と亜急性期(一般病棟転棟後2週間以内:T2)の家族の病気に関する不確かさは,日本語版病気に関する不確かさ尺度—家族用(MUIS-FM-J)で測定した。質問紙は,T1で12名,T2で11名から回収され,このうち2時点ともに回答した7名を分析した。

    対象者は,家族は平均67.7歳,5名は配偶者,全員が発症前から患者と同居,患者は平均66.7歳で,ほとんどが脳梗塞,T1からADL自立度は比較的高かった。

    対象者7名のMUIS-FM-Jは,T1で84.00,T2で82.14であったが,有意差はなく,個人特性とも有意な関係はなかった。MUIS-FM-J各項目の2時点の得点変化率では,介護や家族の将来に関する不確かさは低下,医療者に対する信頼や心強さは上昇していた。脳血管疾患患者の家族の病気に関する不確かさは,その発症の特徴から急性期に高く,その後の回復過程過程でも変化する環境の中で複雑に変化すると推測された。これらのことから,急性期から患者の身体状態や介護など家族の将来に関することに対する情報提供を中心とした積極的な関わりを長期的に行うことが重要であると考えられた。今後は,急性期から在宅介護移行後にわたって脳血管疾患患者の家族の病気に関する不確かさを縦断的に追究する必要性が示唆された。

  • 次橋 幸男
    原稿種別: 総説
    2020 年 8 巻 1 号 p. 36-41
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/09/11
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    大きく変化する日本の社会情勢において,効率的,持続的に医療を提供し続けるためには,医療の現場においても優れたマネジメントが求められている。そのためには,医療専門職がマネジメントを学び,実践することによって個々のマネジメント能力を向上させていく必要がある。

    医療専門職がマネジメントを学ぶ手段としては,診療現場におけるマネジメントの実践,外部で開催されている各種研修会への参加,組織における研修会(院内MBA等),そして大学院における専門教育等がある。マネジメント教育においては,問題発見と意思決定力を養う学習方法としてケースメソッドが広く活用されている。ケースメソッドは教育的な事例(ケース)を用いて,受講生同士の間,受講生と講師の間で積極的にディスカッションを行うことで,受講生の多様な意見を引き出し,問題解決能力を高めることを目的としており,基礎的知識の習得に加えてディスカッションを通じた受講生同士のネットワーク形成も期待できる。

    マネジメントを学ぶ時期としては,自らがマネジメントを学ぶ必要性を感じた時がそのタイミングだと言えるだろう。マネジメントを学ぶ上で留意しておく点としては,マネジメントは技術であるため,実践しなければその能力向上は期待できないことである。そのため,学習者が習得した知識を用いてマネジメントを実践できる立場や場を有していることが望ましい。マネジメント教育には様々なタイプがあるが,教育の量や質の違いだけではなく,経済的,時間的負担の差など様々な特徴がある。そのため,学習者自身がマネジメントを学ぶ目的を明確にした上で,その目的にかなった教育法を選択する必要がある。

  • 岡本 響子
    原稿種別: 総説
    2020 年 8 巻 1 号 p. 42-46
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/09/11
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    主として精神医療の現場では,オープンダイアローグが注目されている。当事者を支えるネットワークに関わる人達が集まり対話を行う,ただそれだけで,統合失調症をはじめとする精神疾患の再発率が激減している。本稿では,オープンダイアローグとは何か,その背景,ベースとなっている考え方,基本原則,そして世界の動向と日本での応用可能性について解説を試みた。

  • 能浦 三奈, 増谷 弘
    原稿種別: 報告
    2020 年 8 巻 1 号 p. 47-51
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/09/11
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    急性骨髄性白血病(AML)は骨髄中で異常な芽球が増殖する悪性疾患である。AML の治療成績は改善傾向にあるが,若年成人AML 全体の5年無再発生存率は40%程度である。またAML には様々なサブタイプが存在し,その治療感受性や予後は大きく異なることから,難治性AML に対する新規治療法の開発が切望される。筆者は予後不良AML の新規治療標的としてthioredoxin interacting protein(TXNIP)に注目した。TXNIP は様々ながんで発現低下が報告されているが,その詳細な分子機構はほとんど解明されていない。本研究ではAML におけるTXNIP の機能解析を目的とし,レンチウイルスベクターによるAML 細胞株への遺伝子導入を行った。

  • 松本 智子
    原稿種別: 報告
    2020 年 8 巻 1 号 p. 52-55
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/09/11
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