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クエリ検索: "アドレナリン受容体"
2,695件中 1-20の結果を表示しています
  • 黒沢 元博, 五十嵐 康, 宮地 良樹
    日本内科学会雑誌
    1996年 85 巻 2 号 210-215
    発行日: 1996/02/10
    公開日: 2008/06/12
    ジャーナル フリー
    β2
    アドレナリン受容体
    作動薬は,急性の喘息発作の寛解,運動誘発喘息の予防に極めて有効な薬物である.長時間作用型のβ2
    アドレナリン受容体
    作動薬は,夜間の喘息発作予防に有効である.長時間作用型のβ2
    アドレナリン受容体
    作動薬は1日2回のregular useで用いられるべき薬物である.急性の喘息発作に対しては,短時間作用型,ないしは比較的長時間にわたり作用するβ2
    アドレナリン受容体
    作動薬が用いられる.
  • 馬場 泰行, 坂本 岳志, 幸田 幸直, 猪股 伸一, 豊岡 秀訓, 相良 悦郎
    薬剤学
    1998年 58 巻 1 号 46-51
    発行日: 1998年
    公開日: 2019/05/24
    ジャーナル フリー

    Lollipops of clonidine hydrochloride, an α2-adrenergic agonist, for the preanesthetic medication of pediatric patients were prepared using the drug, sucrose and starch syrup. The lollipops were designed to contain 10 μg/g of clonidine hydrochloride, and made of 2,3 and 5 g formulations. The lollipops were also prepared at different composition ratios of sucrose and starch syrup. Three different commercial products of the starch syrup, with various water contents, were used. The coefficient of variation of clonidine hydrochloride content in the lollipops was 1.2%. Good content uniformity was shown. In the clinical examination, 14 patients, aged 2-7 yr and weighing 10-26.2 kg, each received a lollipop with approximately 2 μg/kg clonidine hydrochloride 90 min before entering the operating room. All patients were willing to accept the lollipop. The quality of separation from parents and a mask acceptance was improved in approximately 50% of the patients.

  • *孫谷 弘明, 鳥飼 祐介, 重山 智一, 鈴木 晶子, 肱岡 基樹, 桑野 康一, 福崎 好一郎, 永田 良一, 鬼頭 剛
    日本トキシコロジー学会学術年会
    2005年 32 巻 Y-12
    発行日: 2005年
    公開日: 2005/06/08
    会議録・要旨集 フリー
    【目的】β3
    アドレナリン受容体
    は主に脂肪細胞膜上に分布しており,脂肪分解や熱産生を促進することから,抗肥満効果に関係する受容体として注目を浴びている.しかし、臨床試験においてβ3
    アドレナリン受容体
    アゴニストは副作用として循環動態への影響が問題になっている。我々は、今回雄性カニクイザルを用い,麻酔下におけるβ3
    アドレナリン受容体
    アゴニスト投与による心循環動態の評価を行った.【方法】ペントバルビタール麻酔下にて,雄性カニクイザル(3から7才)の循環動態を測定した。血圧(収縮期及び拡張期血圧)は大腿動脈にカニュレーションを施し,圧トランスデューサーを介して血圧測定用アンプで増幅し,心拍数は収縮期血圧より瞬時心拍計測用アンプを介してHEM 3.5(NOTOCORD SYSTEMS S.A.)に連続的に記録した.心電図は動物用全自動解析心電計を介してECG Processor(SBP-2000,株式会社ソフトロン)に連続的に記録した.今回実験に用いたβ3
    アドレナリン受容体
    アゴニストは,前腕橈側皮静脈に急速静脈内投与した.【結果および結論】β3
    アドレナリン受容体
    アゴニストのCGP12177(0.3 mg/kg)の投与では,収縮期及び拡張期血圧ともに持続的な低下を示した.一方、心拍数は投与直後から持続的な減少がみられた.また,心電図には影響を及ぼさなかった.CGP12177投与直後から心拍数の減少がみられたことから,心筋β3
    アドレナリン受容体
    は陰性変時作用を持つことが示唆された.また心拍数の減少と同時にみられた持続的な血圧低下は,血管平滑筋弛緩による血管拡張によるものと考えられた.ヒトにおいて心血管系の β3
    アドレナリン受容体
    は内皮由来型NOS(eNOS)活性を促進することが言われている.今回のサルにおけるCGP12177による心拍数の減少及び血圧低下は、β3
    アドレナリン受容体
    を介した心筋および血管内皮細胞内eNOS活性化の可能性を示唆した.
  • *吉田 俊秀, 小暮 彰典
    糖尿病学の進歩プログラム・講演要旨
    2005年 39 巻 DL-4
    発行日: 2005年
    公開日: 2006/03/24
    会議録・要旨集 フリー
    β3-
    アドレナリン受容体
    3-AR)は白色脂肪組織における脂肪分解と褐色脂肪組織における熱産生に大きな役割を果たしている。1984年に開発されたβ3-ARアゴニストは肥満動物において著明な抗肥満・抗糖尿病効果を示したが、ゲッ歯類には著効してもヒトには効果がなかった。この効果差の原因は、1989年になり、ヒトとゲッ歯類のβ3-ARの化学構造上の種差によることが明確になった(ヒトβ3-ARは408個、マウスは388個、ラットは400個のアミノ酸より構成される)。1995年には、ヒトβ3-AR遺伝子のTrp64Arg変異がピマ・インディアンにて発見され、内臓脂肪型肥満やインスリン抵抗性、更には、糖尿病とも強く関連することが明らかになり、β3-ARの体脂肪調節に果たす役割の重要性が注目された。演者らも、日本人の34%にβ3-AR遺伝子多型(Trp64Arg)が存在し、ホモ型及びヘテロ型はワイルド型に比べ、糖尿病を6年早く発症すること、糖尿病性網膜症や腎症も2から3倍多く合併すること、更には、安静時代謝量が200kcal/日減弱しており、肥満患者の減量に当たっては食事指導を通常より200kcal減らしたより厳しい食事指導をしないと痩せにくい減量困難さを持つことを見出した。一方、β3-ARアゴニストは褐色脂肪細胞に作用し、熱産生に中心的役割を果たす脱共役蛋白質1(UCP1)を増加させ、白色脂肪細胞及び骨格筋にもUCP1を発現させる働きも持つため、褐色脂肪組織の少ないヒト成人においても有効であることが期待される。近年、脂肪細胞が、レプチン、TNF-α、PAI-1といったサイトカインを分泌し高血圧や糖尿病などの発症に密接に関与していることが明らかにされた。これら生活習慣病の根本的な治療として、内臓脂肪量の減量が重要視され、抗肥満薬としてのヒトβ3-ARアゴニストの開発に期待が高まり現在までに数多くの臨床治験が進められている。しかし、ヒトの安静時代謝量を著増させるアゴニストも発見されたが、耐えがたい皮膚紅潮などの副作用が出現するため、現在は多くの製薬メーカーにて改良が加えられている段階である。また、臨床応用時に懸念されたβ3-AR遺伝子多型の有無による効果差や、慢性投与時の受容体の発現調節についても知見が得られている。本講演では、現時点でのβ3-ARに関する最新情報を述べてみたい。
  • 府川 有紀子, 臼井 通彦, 天野 均, 山本 松男, 山田 庄司
    Dental Medicine Research
    2009年 29 巻 1 号 8-13
    発行日: 2009/03/31
    公開日: 2013/08/09
    ジャーナル フリー
    選択的β2
    アドレナリン受容体
    アゴニストの代表薬であるtulobuterolは, 気管支拡張作用を有することから主に気管支喘息治療薬として用いられている薬剤である. 近年, 交感神経系を介した骨代謝調節機構が明らかになってきた. この機序は, β2
    アドレナリン受容体
    を介して骨吸収が亢進し, 最終的に骨量の低下を引き起こすと考えられている. しかしながら, その詳細は明らかではない. そこで本研究では, β2
    アドレナリン受容体
    を介する破骨細胞形成の機序を明らかにするため, 骨髄間質細胞株ST2-T細胞と破骨細胞前駆細胞を含むマウス骨髄細胞による共存培養法にtulobuterolを添加する破骨細胞培養系を確立した. RT-PCR法の結果, 骨髄間質細胞および骨芽細胞でβ2
    アドレナリン受容体
    の発現が確認され, tulobuterolは共存培養系において破骨細胞形成を促進した. また, β2
    アドレナリン受容体
    アンタゴニストであるbutoxamineにより, tulobuterolによる破骨細胞形成は阻害された. 一方, 骨髄細胞単独培養系にtulobuterolを添加しても破骨細胞は形成されなかった. さらにtulobuterol添加によりST2-T細胞におけるreceptor activator of NF-κB ligand (RANKL) mRNAの発現亢進および細胞内cyclic adenosine 3′5′-monophosphate (cAMP) 量が上昇したことから, 破骨細胞形成のシグナル伝達にはcAMP伝達系が関与していることが推察された. 以上の結果から, tulobuterolが骨髄間質細胞もしくは骨芽細胞に発現するβ2
    アドレナリン受容体
    を介して, 骨髄細胞内の破骨細胞前駆細胞を破骨細胞へと分化させることが明らかになった.
  • 相良 誠二, 後藤 修, 藤本 愛, 落合 康利, 浦岡 俊夫, 緒方 晴彦, 矢作 直久
    Progress of Digestive Endoscopy
    2015年 87 巻 1 号 88-89
    発行日: 2015/12/12
    公開日: 2016/01/06
    ジャーナル フリー
    We experienced two esophageal ESD cases in which intraoperative introduction of dexmedetomidine (DEX) was useful for poor responders to conventional sedation mainly by flunitrazepam. The patients having a large, superficial esophageal cancer were referred to our hospital for endoscopic resection. We started ESD with flunitrazepam and pethidine hydrochloride which had been effective on preoperative endoscopy. During the procedure, they moved frequently, and additional injection of flunitrazepam, midazolam, and pethidine hydrochloride was ineffective. Therefore, we decided to switch the sedation to continuous infusion of DEX. After using DEX, favorable sedation was obtained and vital signs including respiratory function became stable. Finally, we could complete the procedure without complications.
  • *清水 信貴
    日本臨床薬理学会学術総会抄録集
    2021年 42 巻 42_2-S35-2
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/12/17
    会議録・要旨集 フリー

    抗コリン薬は口腔内乾燥、便秘、霧視などの副作用や、膀胱での排尿困難、残尿量の増加、尿閉などの副作用が懸念されていた。これらのことから、2011年9月以降、新たなOAB治療薬として選択的β3

    アドレナリン受容体
    作動薬ミラベグロン(ベタニスR)が臨床使用されており、2018年11月からはビベグロン(ベオーバR)が上市され、ミラベグロンに次ぐ選択的β3
    アドレナリン受容体
    作動薬として臨床使用されている。

    ビベグロンは膀胱のβ3

    アドレナリン受容体
    に選択的に作用することで膀胱弛緩作用を示し、蓄尿症状を改善させる一方で、排尿機能には影響を及ぼしにくいという特徴を有している。またミラベグロンと比較して、「生殖可能な年齢の患者には投与をできる限り避ける」という注意喚起がなく、薬物相互作用が少なく併用禁忌薬がないことも特徴といえる。しかし発売後、好調な売れ行きで需要を満たすだけの数量を確保できず、現時点で、出荷調整の解除は2022年度中になる見込みであり、現在新規処方が中々できていない状況がある。

    本シンポジウムでは、選択的β3

    アドレナリン受容体
    作動薬の有効性と限界を示すデータを共有したい。

  • 高塚 慶次, 平林 高之
    臨床薬理
    1993年 24 巻 1 号 229-230
    発行日: 1993/03/31
    公開日: 2010/06/28
    ジャーナル フリー
  • 中村 智実, 内山 真一郎, 山崎 昌子, 金 京子, 岩田 誠, 尾崎 由基男
    日本血栓止血学会誌
    1999年 10 巻 2-3 号 141-148
    発行日: 1999/06/01
    公開日: 2010/08/05
    ジャーナル フリー
    酒石酸イフェンプロジルは血小板凝集抑制作用をあわせもつ脳循環改善剤として繁用されている. 血小板凝集抑制作用について血小板α2
    アドレナリン受容体
    に注目し, その刺激により惹起される血小板凝集に対するイフェンプロジルの効果を粒子計測型血小板凝集能測定装置とずり応力惹起血小板凝集計を用いて in vitro で検討した. イフェンプロジルはエピネフリン惹起血小板凝集およびエピネフリンで増強したずり応力惹起血小板凝集を抑制した. さらにイフェンプロジルは選択的α2
    アドレナリン受容体
    刺激剤 brimonidine で惹起または増強した血小板凝集をも抑制した. また, 選択的α2
    アドレナリン受容体
    阻害剤であるヨヒンビンもイフェンプロジルと同様の抑制パターンを示した. イフェンプロジルは血小板α2
    アドレナリン受容体
    を介して, 血小板凝集を抑制すると考えられた.
  • 吉川 勉
    心電図
    2004年 24 巻 1 号 3-8
    発行日: 2004/01/23
    公開日: 2010/09/09
    ジャーナル フリー
    四半世紀にわたる議論の末, 慢性心不全に対するβ遮断薬の有効性がようやく確立された.いくつか提唱されている作用機序に関する仮説のなかで,
    アドレナリン受容体
    リン酸化酵素の発現が重要な役割を果たす.重症心不全にβ遮断薬を導入するときには, “inverse agonism”という薬理学的特性に配慮する必要がある.
    アドレナリン受容体
    シグナル伝達とレニン・アンジオテンシン系に細胞内クロストークが存在することが最近示された, アンジオテンシン変換酵素阻害薬あるいはアンジオテンシン受容体遮断薬は有効な併用薬剤となる, β遮断薬の効果には個人差があるといわれる.
    アドレナリン受容体
    シグナル伝達は同受容体の遺伝子多型によって規定されるので, この遺伝子多型がβ遮断薬の効果を左右している可能性がある.
  • 西尾 善彦
    糖尿病
    1989年 32 巻 2 号 97-103
    発行日: 1989/02/28
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
    糖尿病ラット単離心筋細胞において親水性リガンド [3H] CGP-12177結合にて測定した細胞表面β-
    アドレナリン受容体
    数は対照ラットの59%に低下したが (p<0.01),[125I] ICYP結合にて測定した全細胞内β-
    アドレナリン受容体
    数は両群で差を認めなかった. 心筋細胞膜アデニルシクラーゼ活性は糖尿病においてβ-作動薬に対する反応性が対照の48%に低下した (p<0.05). 48時間のインスリン治療は血清T3値および尿中カテコラミン排泄量に変化を与えず細胞表面β-
    アドレナリン受容体
    数を37%増加させた (p<0.05). β-作動薬により細胞表面β-
    アドレナリン受容体
    はdown regulationを受け, その回復は糖尿病で対照の52%に低下した (p<0.05). 以上, 糖尿病ラット心筋におけるカテコラミン反応性低下に細胞膜でのβ-
    アドレナリン受容体
    低下が重要であり, 細胞内受容体の分布異常が示唆された. この異常は糖尿病に密接に関連し, 短期インスリン治療により可逆的であった.
  • 柴山 靖, 大塚 亮, 梶栗 潤子, 伊藤 猛雄
    理学療法学Supplement
    2014年 2013 巻 0700
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/05/09
    会議録・要旨集 フリー
    【はじめに,目的】第48回学術大会において,我々は,ラットのヒラメ筋(赤筋)に血流を供給する腓腹動脈(sural arteries以下SA)と長趾伸筋(白筋)に供給する前脛骨動脈(antetrior tibial artery以下ATA)でのノルアドレナリン(NAd)収縮に関与する
    アドレナリン受容体
    (AR)の特徴について以下の点を明らかにした:これらの血管平滑筋細胞においてNAdは,(i)α1-AR活性化によって収縮させ,(ii)β1-AR活性化により血管を弛緩させるが,その反応性はSA>ATAであること,さらに,(iii)β2-ARはこの弛緩反応に関与していないこと,などを明らかとした。今回我々は,β1-ARによるSAとATAの血管弛緩反応の反応性の違いは,両動脈でのNAd収縮に関与しているα2-ARの機能のefficacyの差による可能性が示唆されたので,報告する。【方法】10週齢のWistar系雄性ラットを使用した。研究に使用した動脈は,SAとATAとした。血管標本の作製および張力測定方法は,前回と同様であった。すべての実験は灌流法にて行った。クレブス溶液は交感神経活動を抑制するためにグアネチジン(5 µM)とプロスタグランジン生成を抑制するためジクロフェナック(3 µM)を含む。以下実験(1)~(3)を実施した:(実験-1)30 mM -K+にて血管を収縮させた後,非選択的β-AR作動薬イソプロテレノール(β1-ARとβ2-ARの作動薬)を投与し,その弛緩反応に対するβ1-AR拮抗薬ビソプロロール(300 nM)の効果を検討した。(実験-2)両血管に対するUK14304(α2-AR作動薬)の収縮効果を検討した。また,両血管でのセロトニン(5-HT,30 nM)収縮に対するUK14304の作用を検討した。(実験-3)5-HT(30 nM)収縮中でのイソプロテレノールによる弛緩反応に対するUK14304の効果を検討した。【倫理的配慮,説明と同意】本実験は名古屋市立大学動物実験倫理委員会の規定に従って行った【結果】(実験-1)イソプロテレノールは両血管での過剰K+-収縮を抑制したが,その反応性に差は認められなかった。ビソプロロールは両血管でのイソプロテレノールによる弛緩を抑制した。(実験-2)UK14304はそれ自身で両血管のbasal tonusに影響しなかった。また,5-HT収縮に対しても影響を与えなかった。(実験-3)ATAにおいて,5-HT収縮中のイソプロテレノールによる弛緩はUK14304によって抑制された。一方,SAにおいて,5-HT収縮中のイソプロテレノールの弛緩はUK14304によって抑制されなかった。【考察】我々は,第48回大会において,交感神経興奮時の骨格筋の血流分配は血管平滑筋細胞のβ1受容体機能の差異によって,赤筋側が優位となる可能性を報告した。さらに今回は,そのβ1受容体機能の差異が平滑筋細胞のα2-ARの機能の差異に起因している可能性を明らかにした。実験-1の結果から,非選択的β-AR作動薬イソプロテレノールによる弛緩はβ1-AR拮抗薬ビソプロロールで抑制されたことより,両血管ではβ1受容体が弛緩に関与していることが明らかとなった。実験-2では,UK14304によるα2-ARの活性化自身は収縮・弛緩のどちらの作用も発現しないことが明らかとなった。さらに,実験-3の結果より,ATAでは,α2-ARの活性化はβ1-AR活性化による弛緩を抑制すること,さらに,この作用はSAでは発現しないことが明らかとなった。このことより,ATAではSAに比較し,交感神経興奮時に遊離されたNAdがα2-AR受容体活性化を介してβ1-ARによる弛緩反応を抑制し,NAdの収縮を増大している可能性が示唆された。これらの結果より,交感神経興奮時,骨格筋血管は平滑筋のα2-ARの機能を介して,赤筋/白筋への血流の再分配を行っている可能性が考えられる。【理学療法学研究としての意義】理学療法学的治療効果の向上を考えていく上で,骨格筋のエネルギー代謝を調節する血流再分配機構の解明は必須であり,本研究成果はその基礎的な知見を提供するものと考えられる。
  • 柴山 靖, 大塚 亮, 小出 益徳, 梶栗 潤子, 伊藤 猛雄
    理学療法学Supplement
    2013年 2012 巻 A-P-38
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/06/20
    会議録・要旨集 フリー
    【はじめに、目的】骨格筋は姿勢保持などに主要な役割を果たす赤筋と運動時にその主要な役割を果たす白筋よりなる。これらの骨格筋のエネルギー代謝は、それぞれの代謝バランスを考慮した生体の調節機構が必要であると考えられているが、その詳細は不明である。細動脈のトーヌスは、シェアーストレスなどによる血管内皮細胞の興奮や自律神経の活動状態によって調節されている。我々は、第47 回学術大会にて、ラット腓腹および前脛骨動脈での血管内皮細胞の興奮を介した内皮依存性弛緩反応の性質の相違について報告した。自律神経は骨格筋供給動脈に密に分布しており、その興奮により骨格筋血流分配を調節していると考えられる。しかし、赤筋と白筋の供給動脈における
    アドレナリン受容体
    による収縮調節機構の差異に関する報告はほとんどない。我々は、内皮細胞を除去したラット腓腹および前脛骨動脈を用いて、これらの点について検討し、以下の知見を得た。【方法】9 週齢のWister系雄性ラットを使用した。研究に使用する動脈は、ヒラメ筋(赤筋)に血流を供給する腓腹動脈と長趾伸筋(白筋)に供給する前脛骨動脈とした。実態顕微鏡下にて、腓腹動脈と前脛骨動脈を採取した。摘出血管を縦切開後、血管内皮を注意深く丁寧に除去した後、輪状切片標本を作成し、チャンバー内の張力歪計にセットした。溶液は灌流にて投与した。実験のスタート1 時間前から、標本の交感神経機能を除去するためグアネチジン(5 μM)を、プロスタグランジン生成を抑制するためジクロフェナック(3 μM)を投与した。その後、各々の標本における最大収縮反応を得るために、高カリウム溶液(128mM)による収縮を得た。次に、β1
    アドレナリン受容体
    (以下β1 受容体)拮抗薬ビソプロロール(300nM)存在下でのノルアドレナリン(以下NAd)収縮に対する、α1
    アドレナリン受容体
    (以下α1 受容体)拮抗薬プラゾシン(1-10nM)とα2
    アドレナリン受容体
    (以下α2 受容体)拮抗薬ヨヒンビン(30-300nM)の効果を検討した。最後に、NAd-収縮に対する、ビソプロロール(300nM)とβ2
    アドレナリン受容体
    (以下β2 受容体)拮抗薬ICI-118551(300nM)の効果を検討した。【倫理的配慮、説明と同意】本実験は名古屋市立大学動物実験倫理委員会の規定に従って行った。【結果】NAdは、腓腹動脈と前脛骨動脈の両動脈をほぼ同程度に収縮させた。プラゾシン(1-10nM)はその収縮を両血管で濃度依存性に同程度抑制した。両血管においてヨヒンビンは30nMでNAd収縮に影響を与えなかったが、100nM以上では濃度依存性にNAd-収縮を抑制した。ICI-118551 は、両血管におけるNAd-収縮に影響を与えなかった。一方、ビソプロロールは腓腹動脈でのNAd-収縮を増強したが、前脛骨動脈でのNAd-収縮に影響を与えなかった。【考察】日常生活で活動量が比較的低い時は姿勢保持などに関与する骨格筋の血流量が増加しており(赤筋優位)、一方、活動量が増加した時の骨格筋血流量は赤筋・白筋共に増加するものの赤筋<白筋となる(Williams and Segal,1993)。このことより、骨格筋の血流再分配は生体のエネルギー代謝調節と密接に関連し制御されているものと考えられる。しかし、その詳細な機序は不明である。我々は、前回、赤筋と白筋の血流再分配に内皮由来弛緩因子の差異が関与している可能性について報告した。今回は、赤筋と白筋の供給動脈における
    アドレナリン受容体
    による収縮調節機構の差異に関して検討した。これまで、骨格筋血管で、NAdは主にα1 受容体の興奮により血管を収縮させ、一方、アドレナリンはα1 受容体の興奮による収縮とβ2 受容体興奮による弛緩のバランスによりそのトーヌスを調節していると考えられてきた。今回、我々は、ラット腓腹動脈と前脛骨動脈の両血管で、NAdは、(i)α1 受容体活性化によって収縮を発生させる、(ii) β2 受容体の機能は関与しない、(iii)β1 受容体活性化により血管を弛緩させ、その機能は腓腹動脈>前脛骨動脈であることを明らかとした。これらの結果は、運動時など交感神経の興奮時、血管収縮は前脛骨動脈(白筋の供給動脈)>腓腹動脈(赤筋の供給動脈)となり血流が再分配されている可能性が明らかとなった。【理学療法学研究としての意義】理学療法学的治療効果の向上を考えていく上で、骨格筋のエネルギー代謝を調節する血流再分配機構の解明は必須であり、本研究成果はその基礎的な知見を提供するものと考えられる。
  • 下村 裕子, 三家 登喜夫
    糖尿病
    2001年 44 巻 4 号 307-308
    発行日: 2001/04/30
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
  • 川崎 博巳, 中村 茂, 高崎 浩一朗, 岩本 隆宏, 大慈弥 裕之, 櫛来 和司, 古川 達雄
    日本薬理学雑誌
    1990年 96 巻 3 号 129-139
    発行日: 1990年
    公開日: 2007/02/20
    ジャーナル フリー
    新規降圧薬naftopidil(KT-611)の単回経口投与による抗高血圧作用を高血圧自然発症ラツト(SHR),DOCA-食塩負荷高血圧ラヅト(DOCA高血圧ラット),2腎性1clip高血圧ラット(腎性高血圧ラット)およびGrollman型1腎性高血圧イヌ(腎性高血圧イヌ)で検討し,選択的α1-受容体遮断薬prazosinの作用と比較した.血圧および心拍数は無麻酔・無拘束の状態で測定した.SHRおよび正常血圧ラット(WKY)において,KT-611(10,30mg/kg)およびprazosin(1,3mg/kg)投与後,α1-受容体作動薬のphenylephrine(3μg/kg,i.v.)による昇圧反応は4~6時間以上著明に抑制された.SHRにおいて,KT-611(10~100mg/kg)投与後,降圧作用は軽度であったが,prazosin(1~10mg/kg)投与では有意な降圧作用が認められた.WKYでは,KT-611(10~100mg/kg)投与により平均血圧と心拍数に変化はみられなかったが,prazosin(1~10mg/kg)投与群では対照群に比して平均血圧は有意に低い値を示した.DOCA高血圧ラットでは,KT-611(10~100mg/kg)投与後,用量依存的な降圧作用と100mg/kgで心拍数減少が認められた.prazosin(0.1~1mg/kg)投与後でも著明な降圧作用がみられたが,心拍数は対照群と同様な変化を示した.腎性高血圧ラットでは,KT-611(10~100mg/kg)投与により2~4時間持続する有意な降圧作用が観察された.prazosin(0.3~3mg/kg)投与では,有意な降圧作用が認められたが,持続は1~2時間であり,KT-611に比較して短かった.腎性高血圧イヌでは,KT-611(3,10mg/kg)投与後,用量依存的な降圧作用が観察されたが,心拍数に対して影響は認められなかった.prazosin(0.1,0.3mg/kg)投与では,有意な降圧作用と軽度な心拍数増加作用が観察された.以上,KT-611は,prazosinと同様に各種実験高血圧モデルにおいて,α1-受容体遮断作用に基づいて降圧作用を起こす薬物であり,抗高血圧薬として有効であると考えられる.
  • 古賀 義則, 戸嶋 裕徳
    心臓
    1988年 20 巻 3 号 362-378
    発行日: 1988/03/15
    公開日: 2013/05/24
    ジャーナル フリー
    肥大型心筋症(HCM)の発症における
    アドレナリン受容体
    の役割を解明する目的で,epinephrine(E),norepinephrine(NE)に対する反応性を年齢・性をマッチした健常対照群と比較した.E負荷試験ではHCM患者で左心収縮能増加反応,拡張期血圧低下反応の充進がみられた.一方NE負荷試験では平均血圧,末槍血管低抗および左心収縮能の増加反応がHCM患者で有意に強く,本症では心血管系のα,β 受容体機能が充進しているものと推測された.しかしHCM患者の安静時・運動中の血中NEレベルには対照群と差は見られず,交感神経活性よりも
    アドレナリン受容体
    機能の充進が本症の異常肥大の発現に関与していることが示唆された.
    高血圧発症前に心肥大がみられ,その素因を有すると考えられるSHR新生仔培養心筋のNEに対する反応性の検討では,WKYと比較して有意に強い拍動数,蛋白量,核径の増加反応がみられ,SHR心筋細胞は先天的な肥大素因を有するものと推測された.そしてSHRではNE刺激によるc-AMPの上昇反応の充進,α 1受容体の増加がみられ,
    アドレナリン受容体
    機能の充進が肥大素因と関連しているものと考えられた.
    以上のようにHCM,SHR共に
    アドレナリン受容体
    機能の充進が推測され,これが心肥大に重要な役割を果たしている可能性が示唆された.
  • 野村 恵美, 鎌田 恭子, 久保 知子, 福岡 達仁, 碓井 裕史
    日本農村医学会雑誌
    2007年 56 巻 2 号 53-60
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/09/28
    ジャーナル フリー
     肥満の成立には食物の摂取量,食習慣や運動量の他に遺伝素因も関与することがわかってきた。β3
    アドレナリン受容体
    遺伝子には安静時代謝量が低下する多型があり,日本人の約30%が該当する。減量指導にこの遺伝子の多型を調べ応用した。対象は職域健診でBMI (体格指数) 24以上の男女で,遺伝子検査を承諾し,生活習慣病の治療を受けていない45人 (男性39人,女性6人) とした。遺伝子多型は静脈血白血球から抽出したDNAを用いて,PCR法および制限酵素切断法により解析した。β3
    アドレナリン受容体
    の遺伝子型は変異なし群33人,変異あり群12人であった。保健師が各人の生活習慣や食行動を調査し,職域を巡回して,遺伝子検査結果の説明および減量のための個別指導をおこなった。指導開始から3か月後にBMIの低下した人は変異なし群75%,変異あり群92%で,いずれの群も指導前に比べBMIは有意に低下した。指導8か月後では変異なし群で57%,変異あり群では67%の人にBMIの低下が見られた。ただし,どの時点においても遺伝子の変異あり,なし両群間におけるBMIの変化に有意差を認めなかった。また,変異なし群は49%,変異あり群は75%に行動変容が認められ,約80%の人が「自分の身体に興味が持てた」や「ダイエットのきっかけになった」など遺伝子検査を受けて良かったと答えた。遺伝子解析結果を応用することで個別性のある減量指導をおこなうことができた。
  • 久松 (久保田) 直子, 植木 彬夫, 野澤 (石井) 玲子, 竹内 幸一
    医療薬学
    2004年 30 巻 7 号 468-474
    発行日: 2004/07/10
    公開日: 2011/03/04
    ジャーナル フリー
    The development of risk factors, such as obesity, for lifestyle-related vascular disease is heterogeneous. In this regard, recent studies have shown that mutation of the β3-adrenoceptor gene, involving replacement of tryptophan by arginine at position 64 (Trp 64 Arg) of encoding amino acid residues (obesity gene), was associated with increased susceptibility to obesity and insulin resistance, and affected obesity treatment in humans. In the present study, we tested for the presence of the obesity gene and examined its influence on pharmacotherapy for lifestyle-related vascular disease.
    Our study investigated 92 persons receiving medication (depressors, lipid-lowering drugs, oral agents for diabetes; medication group) for a lifestyle-related illness among 2453 persons who consented to β3-adrenoceptor gene determination. There was no difference in the prevalence of the obesity gene between those receiving medicine and those not receiving any. In the medication group, there were no significant differences in the average T-C, TG, LDL-C, RLP-C, glucose, HbAic and BMI measurements among subjects who had the obesity gene. Also, when the minimal cholesterol target following therapy was set to 220 mg or less, this was achieved in all subjects without the obesity gene (wild group). In subjects with the obesity gene, there were many cases in which RLP-C was over 8 mg/dL.
    These results suggest that the obesity gene would enhance resistance to pharmacotherapy intended to improve lipid levels in the treatment of lifestyle-related vascular disease.
  • 中野 佑香, 川瀬 咲, 山藤 歩, 常盤 広明
    Journal of Computer Chemistry, Japan
    2012年 11 巻 2 号 121-124
    発行日: 2012/08/05
    公開日: 2012/08/10
    [早期公開] 公開日: 2012/04/12
    ジャーナル フリー
    活性型Gタンパク質共役型受容体(GPCR)の構造に基づき,遊離脂肪酸混合物によるβ
    アドレナリン受容体
    活性化の分子論的機構を紹介する.リガンドが結合した活性型β
    アドレナリン受容体
    は,貫通αヘリックス(TM)に弱く結合したコレステロールを介して複合体化した複数の脂肪酸群がサンドイッチ構造をとることによって,安定な2量体を形成し,シグナル伝達が増強されることが理論的に示唆された.
  • 島 幸夫, 太田 英彦
    臨床化学
    1998年 27 巻 4 号 232-238
    発行日: 1998/12/31
    公開日: 2012/11/27
    ジャーナル フリー
    TNF-α遺伝子多型 (-308位のG-A) やβ3
    アドレナリン受容体
    遺伝子多型 (W64R) の, 肥満やインスリン抵抗性に対する関与が, いくつかの報告により示唆されている。我々はTNF-α多型が及ぼす日本人の血清生化学データや体格指数BMlへの影響と, 更にβ3
    アドレナリン受容体
    遺伝子多型との相互効果について調べた。TNF-α遺伝子多型は日本人における頻度が低く, 2グループ間で血清生化学データやBMIに明瞭な有意差は認められなかった。一方, β3
    アドレナリン受容体
    W64R変異をホモに有する人のBMI, 空腹時血糖値, 血清ガンマーグルタミルトランスペプチダーゼ, ロイシンアミノペプチダーゼ活性は, 変異のない人に比べて有意に高値を示した (Shima Y, et al. 1998)。しかしTNF-αとβ3
    アドレナリン受容体
    遺伝子多型の間に明瞭な相互効果は認められなかった。従って, さらに多くの検体による解析や, TNF-αの-308位以外の位置における多型の影響について検討する必要があると考えられた。
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