東日本大震災後のきのこ原木の供給停止や、ナラ枯れ被害の拡大に伴うきのこ原木用シイ・ナラの生産量減少により、きのこ原木の供給体制の強化が喫緊の課題となっている。一方、UAV空撮画像から合成する
オルソ画像
(以下、UAV
オルソ画像
)生成技術の普及により、比較的容易・低コストで施業対象林分の高解像度
オルソ画像
が取得可能となってきたほか、深層学習技術の実用化により、専門家でなければ判読が難しいコナラ等の樹冠画像判読が自動化できる可能性が高まってきた。以上のことから、UAV
オルソ画像
から深層学習技術を活用してコナラ樹冠を判読し、材積やきのこ原木採材本数を推定するための方法について、検討した。
学習用データとして、石川県内の広葉樹二次林にて撮影したUAV
オルソ画像
を使用し、深層学習モデルとしてSegnetを採用した。コナラ樹冠面積等を用いた材積・原木採材本数の推定については、石川県内の広葉樹二次林4林分内において調査したコナラ31本の計測結果のほか、既報にて用いたデータとモデル式を応用し、推定モデルを構築した。
本研究は、農研機構生研支援センター「イノベーション創出強化研究推進事業」の支援を受けて行った。
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