摘心後の夜温を最低5, 10, 15°Cとし, 種々の日長のもとで栽培して, 生長および開花のための適温を調べた。また, 日光の強さまたは照射時間を約60%に制限し, 太陽光の受光量が開花に及ぼす影響を検討した。
1. 生長は夜温が高いほど促進された。低夜温では生長が遅れたが, 良質の切り花が得られた。
2. 開花のための適温は, 最低夜温が10°C程度と思われる。15°C以上の夜温では開花が不ぞろいとなり, 低温では遅れたがよくそろつて開花した。
3. 最低限界日長は, 中温区で長く, 低温区および高温区で短かつた。しかし, 適正日長で管理すれば, 夜温の高低は開花率に影響しなかつた。
4. 舌状花数および管状花数は低夜温で増加した。
5. 太陽光の受光量が制限されると, 12時間日長での開花率は低下したが, 13時間(適正)日長での開花率には影響しなかつた。適正日長でも, 受光量が少ないと, 開花期は遅れた。
6. 太陽光の受光量は切り花品質には影響しなかつた。
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