書き込み後の冷却過程と,書き換えにおける隣接トラックの情報安定性を考慮して,熱アシスト磁気記録における媒体設計をシミュレーションした.(1)330Kにおける媒体の熱揺らぎ指標を60以上,(2)記録後の媒体の冷却速度を10K/nm以下,(3)隣接トラックの情報はヘッド磁界中で少なくとも330Kまでは保持されるという条件のもとで,媒体に必要な異方性エネルギーは1×10^7erg/cm^3程度となった.膜厚を厚くすると必要な異方性エネルギーは下がるが,キュリー温度も下げなければならない.隣接トラックにかかるヘッド磁界を減らすことができれば,必要な異方性エネルギーも下げることができる.
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