我が国の研究開発において、より効率的・効果的な研究開発成果創出に向け、プログラム概念、
プログラムマネジメント
導入の重要性が認識されつつある。しかし、プログラム適用事例が乏ししいため、そのあり方については、ほとんど実証的な議論が行われていないのが現状である。本研究では、分野横断性、中長期性を持つ課題に、社会の多様な主体の協働で本研究者らが取り組んだ、JST-RISTEX環境・エネルギー研究開発プログラムについて、P2M理論に照らし合わせた考察を行った。同プログラムにおけるマネジメントは、未知の課題に対して上記主体群がともに取り組みともに進化する「共−進化」型の
プログラムマネジメント
といった新たなマネジメント方法をも生み出しながら、効率的かつ効果的なものであったことを確認した。さらに、「モニタリング」・「評価」にかかわるマネジメントについても検討し、「価値指標」の設定やそれに対するプログラム内外での認識の共有・共-進化をめぐり課題があることを明らかにした。
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