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クエリ検索: "大口酒造"
20件中 1-20の結果を表示しています
  • -市販本格焼酎の分析(第3報)-
    瀬戸口 智子, 神渡 巧
    日本醸造協会誌
    2016年 111 巻 5 号 345-353
    発行日: 2016年
    公開日: 2018/07/12
    ジャーナル フリー
     市販されている芋焼酎と黒糖焼酎の微量香気成分を分析し,原料や製法の違いが微量香気成分の濃度に影響することを明らかにした。
    1.25%エタノール水溶液における弁別閾値は,「らっきょう・たくあん・硫黄的」の香りがするDMDSが10μg/L,「たくあんの匂い」のDMTSが0.25μg/L,「青葉」と表現されるヘキサナールが24μg/Lであった。
    2.芋焼酎における平均OAVは,リナロールが2,ローズオキサイドが11,β-ダマセノンが3,DMDSが11,DMTSが33,ヘキサナールが3であった。
    3.黒糖焼酎において,甘い香りを持つβ-ダマセノンの存在を初めて確認した。
    4.芋焼酎のヒストグラムから,以下のような原料・製法と微量香気成分濃度の関係がみられた。
    ・黄麹製品群はリナロールのヒストグラムの低濃度側に位置した。
    ・芋麹製品群はMTA,ローズオキサイドおよびβ-ダマセノンの高濃度側に,DMDSとDMTSの低濃度側に分布した。
    ・紫芋製品群はシトロネロール以外の成分が芋麹製品群と同じ傾向を示した。
    ・かめ壷仕込み製品群はDMDSとDMTSの高濃度側に存在した。
    ・減圧蒸留製品群は微量香気成分すべての低濃度側に分布した。
    ・貯蔵製品群はβ-ダマセノンの低濃度側に位置した。
    ・原料や製法の影響を最も強く受けた成分はリナロールとβ-ダマセノンであった。
    5.芋焼酎のヒストグラムにおいてDMDSはOAVが1~56,DMTSはOAVが0~155とどちらも幅広くかつ外れ値もなく分布したことから,DMDSとDMTSは芋焼酎の酒質の多様さに関与する重要な成分と考えられる。
    6.ヘキサナールは芋焼酎に含まれる濃度において油臭と認識されなかった。
  • -市販本格焼酎の分析(第2報)-
    瀬戸口 智子, 神渡 巧
    日本醸造協会誌
    2014年 109 巻 11 号 801-807
    発行日: 2014年
    公開日: 2018/04/09
    ジャーナル フリー
    市販の芋焼酎64点について一般成分5項目および一般香気成分27項目の相関関係を検討し,次の結果を得た。
    1.吟醸酒の報告2)と比較すると,共通の生成経路をもつ高級アルコール間では芋焼酎と吟醸酒は同じ傾向を示した。酢酸エチルと中鎖脂肪酸エチルにおいて芋焼酎は正の相関を示し吟醸酒は負の相関を示す,などの異なる傾向も多く見られた。
    2.イソブチルアルコールとイソアミルアルコールは酢酸に対して負の相関にあった。
    3.フルフラールのほかに紫外部を吸収する未知物質の存在が示唆された。
    4.TBA価と正の相関にあるアセトアルデヒド,アセタール,フルフラールがTBAと反応しないこと8)を確認するとともに,カプリル酸エチル,カプロン酸エチル,カプリン酸エチルも,それぞれ単独ではTBAと反応しないことを明らかにした。
    5.油臭の原因物質ではないアセトアルデヒドとフルフラールが共存するとTBA価が著しく増加した。
    6.上記4.5.の事実は,西谷と菅間13)が問題提起した油臭指摘率とTBA価の相関が低い点を検討するうえで参考になるものである。
    7.TBAと反応しないアセタールや中鎖脂肪酸エチルは,これら成分と相関関係にあるアセトアルデヒドを介してTBA価と見かけ上の正の相関を示すと推察した。
  • -市販本格焼酎の分析-
    瀬戸口 智子, 神渡 巧
    日本醸造協会誌
    2014年 109 巻 1 号 49-59
    発行日: 2014年
    公開日: 2018/02/16
    ジャーナル フリー
    芋焼酎と黒糖焼酎について,これまで報告されていた高級アルコールやそのエステル類以外のさまざまな成分濃度を明らかにした。また,芋焼酎の成分分析値を基にヒストグラムを作成し原料や製法の違いについて検討した。
    1.芋焼酎は黒糖焼酎と比較してβ-フェネチルアルコール,酢酸イソアミル,酢酸β-フェネチル,フルフラール等の濃度が高かった。
    2.芋焼酎は黒糖焼酎よりもn-ブチルアルコール,アセトイン,アセタールなどの濃度が低かった。
    3.黄麹製品は芋焼酎全体と比べ紫外部吸収とTBA価が約2分の1と低く,イソブチルアルコールは約1.3倍高い値を示した。また乳酸エチルが10ppmを超える高濃度で存在する製品もあり,モロミへの乳酸添加の影響が考えられた。
    4.芋麹製品の平均値は芋焼酎全体の平均に対して,イソアミルアルコール,活性アミルアルコール,β-フェネチルアルコールでそれぞれ約1.2倍高く,3-エトキシ-1-プロパノールと2,3-ブタンジオールでは0.6~0.7倍と低い値を示した。また,カプロン酸エチル,カプリル酸エチル,カプリン酸エチルは芋焼酎全体より1.2~1.3倍高かった。
    5.減圧製品ではフルフラール,β-フェネチルアルコール,アセタール濃度が低く,かめ壷仕込み製品ではメチオノール濃度が芋焼酎全体の平均と比べて2.1倍高い傾向にあった。
  • 瀬戸口 智子, 神渡 巧
    日本醸造協会誌
    2020年 115 巻 8 号 479-492
    発行日: 2020年
    公開日: 2024/02/28
    ジャーナル フリー
    芋焼酎の常圧蒸留において留出液を分画することで,一般成分と57種の揮発性成分の留出曲線を明らかにした。また,今回のもろみ条件・蒸留条件においては,揮発性成分を9種類の留出パターンに分類できた。
    1.1分当たりの留出量は,蒸留の初期に最も多く蒸留が進むにつれて減少した。
    2.急減型を示したものはcis-,trans-ローズオキサイドやエステル類など11成分あり,画分1で最高濃度を示したことからもろみ中に存在していたこと,一般的な蒸留の終点である画分8までにほとんどの成分の留出が完了したことから,生じる全量を焼酎に回収していることが推察された。
    3.漸減型を示したものは高級アルコール類などの10成分であり,画分8までに濃度がゼロ近くまで低下したことから,もろみ中に存在していた量の100%近くを焼酎に回収していることが示唆された。
    4.急落型を示したものはラウリン酸エチルとミリスリン酸エチルの2成分であった。
    5.初留区分頂点型を示したものは長鎖脂肪酸エチルエステルのパルミチン酸エチル,オレイン酸エチル,およびリノール酸エチルやモノテルペンアルコール類であるシトロネロールとネロールなどの11成分であった。
    5.1 焼酎の濁りの原因とされる長鎖脂肪酸エチルエステルが初留区分において高濃度であるにも関わらず濁度がゼロであった理由は,高濃度のエタノールにこれら長鎖脂肪酸エチルエステルが完全に溶解していたためと考えられた。
    5.2 原料不良臭の原因物質であるシトロネロールとネロールはどちらもエタノールと同様な留出挙動を示したことから,蒸留時にエタノールを回収しつつそれらを除外することは困難と判断した。
    6.中留区分頂点型を示したものは芋焼酎の甘い香りに関与するβ-ダマセノンや芋焼酎の特徴香成分であるリナロールなどの7成分であり,これら成分の生成には加熱が関与していると考えられた。
    7.後留区分頂点型を示したものはバニラ様の香りがするバニリンなどの3成分であった。
    8.後留後区分頂点型を示したものはβ-フェネチルアルコールやアセトインなどの4成分であった。アセトインの留出曲線には2つのピークが見られた。1つ目の頂点は中留区分にあり,その約2倍高い濃度を示す2つ目の頂点は後留後区分にあった。
    9.漸増後一定型を示したものは酢酸などの4成分であり,この4成分は最大濃度を示した画分以降の濃度が低下しないことから,焼酎粕への残留分が多いと推測される。
    10.漸増型を示したものはフルフラール類やチオフェン類などの5成分であった。これらの成分は加熱によって生じるために,留出液濃度の上昇が最終画分まで続いたと考えられた。フルフラールは紫外部吸収と相関があるが,フルフラールが検出されない画分に紫外部の吸収が見られることから,フルフラール以外に紫外部を吸収する成分の存在が示唆された。
    11.官能評価では,初留区分はエステル類などの華やかな香り,中留区分~後留区分は蒸した芋の甘い香り,後留後区分は末垂れ臭や加熱臭と表現された。
    12.これらのデータは,芋焼酎の酒質の向上や製品の多様化などにつながると考えられる。
  • 瀬戸口 智子, 神渡 巧
    日本醸造協会誌
    2018年 113 巻 1 号 47-55
    発行日: 2018年
    公開日: 2023/06/16
    ジャーナル フリー
    低酸度麹にクエン酸を添加することで,出麹酸度2.4〜20に相当する芋焼酎もろみを造り,そのもろみと製品の特性を調べ,以下の知見を得た。
    1.一次もろみにおいて,一次もろみ酸度の低いもろみではアルコール濃度が18%と非常に高かったため酵母の生菌数が少なかった。一方,一次もろみ酸度の高いもろみでは,添加したクエン酸の影響で発酵が遅れた。
    2.二次もろみでは,一次もろみ酸度が低いもろみの立ち上がりが遅れたが,最終的にすべてのもろみの揮発酸度,直接還元糖,残全糖およびアルコール濃度に大差がなく,出麹酸度20相当のもろみでもアルコール発酵が健全に進行することがわかった。
    3.出麹酸度10相当および出麹酸度20相当の一次もろみにおいて,クエン酸がアルコール発酵の過度な進行を抑えている可能性が示唆された。その働きにより酵母の生菌数が維持され,二次もろみが速やかに立ち上がったと考えられる。
    4.製品において,イソブチルアルコール,イソアミルアルコールおよびn-プロピルアルコールは一次もろみ酸度が高くなると高濃度になる傾向にあった。このことから,一次もろみ酸度が酵母における高級アルコールの代謝系の一部に影響することがわかった。
    5.製品において,柑橘香がするリナロールと甘い香りのβ-ダマセノンは一次もろみ酸度が高くなるほど高濃度となった。これは蒸留時のもろみ酸度が影響していると推察された。
    6.一次もろみ酸度が低い製品は濃厚で香ばしく甘い香りがあり,一次もろみ酸度が高い製品は軽快,華やかでキレがよくなる傾向にあり,一次もろみ酸度の高さが酒質に影響を与えていた。
    7.一次もろみ酸度には麹のクエン酸含量が大きく影響することから,出麹酸度が10を大きく超える麹菌の育種・利用が芋焼酎の酒質のさらなる多様化につながると考えられる。
  • 神渡 巧, 瀬戸口 眞治, 緒方 新一郎, 間世田 春作
    日本醸造協会誌
    2003年 98 巻 10 号 729-736
    発行日: 2003/10/15
    公開日: 2011/09/20
    ジャーナル フリー
    We developed a method for the measurement of mono-terpene alcohols, whose characteristicsare strongly related to Kansho Shochu. The targeted compounds are nerol, geraniol, citronellol, linalool, and α-terpineol. Porapack Q was used as an adsorbent. Kansho Shochu was extracted and concentrated by solid phase extraction in order to determine the mono-terpene alcohols. Recovery of each compound by this method was 84-100% and was not influenced by compounds other than alcohol. The correlation coefficient of the calibration curve was 0.993 and above. Reproducibility (n=5) at relative standard deviation was 3.0% and below. The relative error was 2.3% and below when compared with standard addition method. In the present work, we discovered the existence of Vanillin in Kansho Shochu.
  • 神渡 巧, 瀬戸口 眞治, 上田 次郎, 瀬戸口 智子, 緒方 新一郎
    日本醸造協会誌
    2006年 101 巻 6 号 437-445
    発行日: 2006/06/15
    公開日: 2011/09/20
    ジャーナル フリー
    8種類のサツマイモを原料として芋焼酎の製造を行い, 種類の違いによる酒質の特性を明らかにするとともに, その酒質に及ぼす特徴香成分の検索を行った。
    1.サツマイモの種類によりデンプン価は大きく異なり, 最高と最低では約2倍の違いがみられた。またもろみのアルコール濃度もサツマイモのデンプン価と同じ傾向を示した。
    2.紫系サツマイモを原料とした製品は, 甘酸っぱく, ヨーグルト的な風味を持つ酒質であり, その風味にジアセチルが大きく影響していた。
    3.橙系サツマイモを用いた製品には加熱処理したニンジンやカボチャの香りが認められ, この香りは, β-イオノンに起因することを明らかにした。
    4.リナロールは, ジアセチルやβ-イオノンと共存した場合, それらの特徴的な香りに影響を与えなかった。
    5.ジョイホワイト製品の酒質は, さわやかな果実香を持つ軽快な香気を有し, この香気はモノテルペンアルコールの1種であるリナロールにより形成されていた。
    6.β-ダマセノンは芋焼酎の特異成分であると共に, 芋焼酎の甘い香りに関与する重要な特徴香成分であることがわかった。
  • 神渡 巧, 瀬戸口 眞治, 高峯 和則, 緒方 新一郎
    日本醸造協会誌
    2005年 100 巻 7 号 520-526
    発行日: 2005/07/15
    公開日: 2011/09/20
    ジャーナル フリー
    芋焼酎のMTAについて, 香気特性及びストレス芋と含量との関係について検討し, 次の結果を得た。
    1.閾値の最も低い成分はリナロール, 次にゲラニオール, 最大はα-テルピネオールであり, 最低と最高では大きな濃度差が示された。
    2.MTAの香りの評価は, α-テルピネオールにおいて不快な表現が見られたが, その他の成分には好意的な印象を受けた。同時にネロール及びシトロネロールには,「芋イタミ臭」が指摘された。
    3.ストレス芋には多量のMTAが存在したが, 健全芋には痕跡量しか確認できなかった。なお, ストレス芋にMTAが存在する理由として, サツマイモが自己防御反応により生産しているものと推測した。
    4.ナンプ芋に生じる「芋イタミ臭」にMTAが大きく関与しており, さらにシトロネロールとネロールがその主要成分であることを明らかにした。
    5.市販芋焼酎はマスカットワインと比べてMTA濃度が著しく少ないことから, 芋焼酎の香りに及ぼすMTAの影響はマスカットワインより小さいことがわかった。
    6.芋焼酎のMTA濃度は, ストレス芋を原料とすることで極端に増加することが示された, また, MTA濃度と芋焼酎の香気には密接な関係が認められた。さらに芋焼酎で指摘される「芋イタミ臭」にMTAが大きく関与していた。
    7.ナンプ芋を原料に用いることで, マスカットやライチの香りを有する芋焼酎の製造が可能であることが分かった。
  • 江幡 恵吾, 佐藤 鴻成, 小針 統, 本間 公也, 前田 一巳, 税所 誠一, 宮本 秀樹, 神渡 巧
    土木学会論文集B3(海洋開発)
    2019年 75 巻 2 号 I_522-I_527
    発行日: 2019年
    公開日: 2019/10/09
    ジャーナル フリー

     海中に浸漬した焼酎粕混和マグネシア系モルタルの微細藻類付着特性を明らかにすることを目的とした.セメントモルタルCMとマグネシア系モルタルMM,それぞれに乳酸発酵させた甘藷焼酎粕を混和したCSMSの4種類の供試体(円柱形:直径11mm,高さ20mm)を用いて夏季と冬季に実験を行った.浸漬期間と微細藻類付着密度の関係を求めるために,海中に設置した供試体を回収し,N, N-ジメチルホルムアミド溶液に浸漬して蛍光光度計を用いてクロロフィルa濃度を測定した.MSのクロロフィルa付着密度はCMCSMMよりも高い傾向にあり,夏季実験では3週間後に最大になり,1,3,6週間後でCMよりも有意に高く,冬季実験では1,2週間後にCMよりも有意に高かった.海中構造物に焼酎粕を利用する上でマグネシア系モルタルと混合することで微細藻類付着量が多くなると考えられた.

  • 木崎 康造
    日本醸造協会誌
    2019年 114 巻 1 号 27-35
    発行日: 2019年
    公開日: 2023/10/20
    ジャーナル フリー
  • 日本醸造協会誌
    2010年 105 巻 10 号 673-699
    発行日: 2010年
    公開日: 2016/02/04
    ジャーナル フリー
  • 日本醸造協会誌
    2009年 104 巻 10 号 799-827
    発行日: 2009年
    公開日: 2016/02/12
    ジャーナル フリー
  • 石川 和知, 迫田 積, 橋本 高明, 山本 光城, 川原 三善, 境 秀登, 実藤 久光
    日本釀造協會雜誌
    1974年 69 巻 9 号 551-558
    発行日: 1974/09/15
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
    おとろえを見せぬインフレによるコストの上昇と生産過剰, 表示問題など酒造業の前途は多難である。本年は創意工夫をこらし, 忍耐と努力でこの荒海を乗り切っておられる企業の実例を御紹介して来たが, 本号ではそれらを特集した。御高覧いただきたい。
  • 応用糖質科学:日本応用糖質科学会誌
    2023年 13 巻 3 号 155-160
    発行日: 2023/08/20
    公開日: 2023/10/12
    ジャーナル 認証あり
  • 増永 卓朗, 満塩 勝, 吉留 俊史, 肥後 盛秀
    分析化学
    2016年 65 巻 7 号 379-386
    発行日: 2016/07/05
    公開日: 2016/08/04
    ジャーナル フリー
    発光ダイオード(LED)とフォトダイオード(PD)をそれぞれ光源と検出器とし,透過光強度の変化を測定する金蒸着ガラス棒表面プラズモン共鳴(SPR)センサー装置において,光源の強度を参照とする測定装置を設計し製作した.センサーからの応答信号を参照信号で補正することにより応答が安定化しSN比が向上し,試料溶液のより小さな屈折率変化(ΔRI)を検出できるようになった.エタノール水溶液,ベンジルアルコールのメタノール溶液,2-プロパノールのエタノール溶液における検出限界の実測値はそれぞれ0.10, 0.02, 0.30体積%(ΔRI=約5 × 10-5 RIU)であった.エタノール濃度の異なる焼酎を準備して測定を行ったところ,約0.2体積%(ΔRI=約1 × 10-4 RIU)の違いを識別することができた.本研究において開発した参照信号により透過光信号を補正する高性能な金蒸着ガラス棒SPRセンサーは小型で簡便であり,SPRを用いる屈折率計としての技術進歩に貢献するものである.
  • 後藤 邦康, 小野 玄記, 鎌田 直樹
    日本醸造協会誌
    2014年 109 巻 1 号 21-28
    発行日: 2014年
    公開日: 2018/02/16
    ジャーナル フリー
    エネルギーロスは意外な所で起こります。例えば,夏場の冷房でも重い冷気が扉の下から逃げていることがあります。今夏は電力需要のひっ迫が叫ばれ,電力不足が心配されていましたが,何とかしのぐことができました。ただ,今後も引き続き電気料金の上昇を含め,電気を取り巻く状況は厳しいことが予想されます。製造場ごとに取り入れることができる,省エネ対策に役立つ基本的な説明と文献は,大いに参考になると思います。いかがでしょうか。
  • 神渡 巧, 瀬戸口 智子, 上田 次郎, 吉永 優, 緒方 新一郎, 瀬戸口 眞治, 高峯 和則, 鮫島 吉廣
    日本醸造協会誌
    2009年 104 巻 1 号 49-56
    発行日: 2009年
    公開日: 2016/01/18
    ジャーナル フリー
    原料サツマイモの成分と芋焼酎の特徴香成分の関連性を検討し,以下のような知見を得た。
    1. 原料サツマイモのデンプン価は,南九州でもっとも多く栽培されているコガネセンガンの27.9に対し,ダイチノユメ,ジョイホワイト,アケムラサキは30を超え,高デンプンの性質を持っていた。しかし,橙系のデンプン価は最大でも22.4と総じて低いものであった。
    2. サツマイモのβ–カロテン含量と製品のβ–イオノン濃度には,高い正の相関があり良好な直線関係が認められた。しかし,β–カロテン含量と製品のβ–ダマセノン濃度には明確な関係を確認できなかった。
    3. サツマイモのアントシアニン含量と製品のジアセチル濃度には,高い正の相関があり,良好な直線関係を確認できた。
    4. リナロールを特徴香成分としさわやかな柑橘香を持つ製品が得られるジョイホワイト以外のサツマイモとして,ダイチノユメを見出すことができた。
    5. ハマコマチ製品は,今回試醸した製品の中でβ–ダマセノン,リナロールおよびβ–イオノンなどの特徴香成分の濃度が最も高く,また官能評価においても,従来の芋焼酎にない魅力的な香気を持つ製品であることがわかった。
  • 熊本国税局間税部酒税課
    日本釀造協會雜誌
    1970年 65 巻 10 号 844-850
    発行日: 1970/10/15
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
    しょうちゅうといえば熊本, 熊本といえばしょうちゅうを連想するほど熊本`ましょうちゅう製造業が密集している。したがってしょうちゅう乙類の構造改善といえば熊本国税局管内が一手にひき受けるかのごとき感があり, 事実, ここに熊本国税局間税部酒税課の稿をお送りする運びとなった次第である。業界全体の計数的解説のほか, 近代化の成功例を詳細に説明していただいたので, しょうちゅう乙類業界はもちろん, 清酒, 味噌, しょう油業界の読者にも経営面における構造改善の考え方という点で非常に参考になることと思う。
  • 小林 晃
    日本醸造協会誌
    2019年 114 巻 2 号 71-78
    発行日: 2019年
    公開日: 2023/10/20
    ジャーナル フリー
    芋焼酎の柔らかな甘みを醸し出す芋焼酎好適サツマイモ「コガネセンガン」は,昭和41年にでん粉生産用として品種登録された。黄金色の肌を持ち,反収が千貫(3.75トン)もある(これまでのサツマイモは2〜2.5トン程度)サツマイモになることを期待し黄金千貫と命名された。サツマイモの品種は紫系や橙系,白系からなり,それらが芋焼酎の酒質にバラエティーを与える。サツマイモの品種改良は食用,でん粉生産用,バイオエタノール生産用のために,より高でん粉・より高収量のサツマイモの品種が育種された時代から,青果用,色素生産用,そして焼酎用として品種改良の目的が変遷してきている。平成6年に焼酎原料として初めて育種開発に成功した「ジョイホワイト」をはじめ,現在焼酎製造に用いられる品種は6品種に及ぶ。本稿では,サツマイモの育種開発の変遷と今後の展望について解説していただいた。
  • 安士 昌一郎
    薬史学雑誌
    2017年 52 巻 1 号 84-92
    発行日: 2017年
    公開日: 2020/08/09
    ジャーナル フリー
    This paper discusses a distinguished entrepreneur, Gohei Tanabe the 12th, who came from Dosho-machi, Osaka, Japan. His efforts led to the establishment of Mitsubishi Tanabe Pharma Corporation. His activities regarding pharmaceutical trading and manufacturing, which were advanced compared to other medical merchants, are discussed while making comparisons with them. This paper also tries to clarify his source of pioneering spirit over the history of his life along with his management activities. After being introduced by H. Ahrens & Co., he started trading salicylic acid and established a stable marketing position with pharmaceutical companies. He intended to manufacture medical materials together with importing materials from western Europe. He finally succeeded in starting a pharmaceuticals manufacturing firm, the first of which was in Dosho-machi. The paper also explains that he started by importing chemical materials from western Europe, and then expanded activities to manufacturing pharmaceutical materials in his own company. He was involved in a joint-ventures that focused on quality management, Osaka Yakuhin Shiken Kaisha and Osaka Seiyaku Kabushiki Kaisha, which later merged with Dainihon Seiyaku Kabushiki Kaisha. He also founded a pasturing cattle business as a healthcare division. He was highly motivated and his leadership contributed to propelling the manufacturing of medical materials. After his brother died during an experiment, he had his own son inherit the name of his brother, and the company never stopped manufacturing pharmaceutical products. In view of the above discussions, this paper considers Gohei Tanabe the 12th to be the pioneer of Japanese pharmaceutical manufacturing. This paper focuses on his entrepreneurship, which enabled the company to evolve to into a research and development company throughout the Meiji and Taisho eras. His advanced achievements were viewed as a lighthouse for medical merchants who tried to become pharmaceutical manufacturers.
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