近年多くの「食用粉体」は, 有効成分の付加, 忌避成分の除去, 等の加工を施し, 販売されるようになってきている。原材料の成分には無いものを付加し, 新たな機能を持った「新しい粉体」を設計し, その「粉」の特徴を大胆に売り出していこうと言う作戦である。「小麦粉を主食」とするヨーロッパの人にとっては避けたいグルテンを除去した粉を市場に出す必要がある。このように決まった成分は持たない「粉」を市場に売り出すことが必要とされている。
日本の市場においては, 食品の高機能粉末の作出とそのカプセル化技術がある。日本では製粉技術を駆使したグルテンフリーの粉に関心があるのであろうか?
本稿では上記の技術に少なからぬ貢献をすると考えられる, 「食品のガラス状態」を「食文化」と関連づけて取り上げる。
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