目的:大学病院非医療従事職員を対象に胸骨圧迫とAED 使用に特化した簡易型心肺
蘇生講
習会を実施し,その教育効果を調べること。対象・方法:2011年9月から2012年1月の間に受講した56 名に対し,胸骨圧迫とAED 実施に関する質問紙調査を行った。うち29 名の胸骨圧迫手技を客観的に評価した。結果:講習会前後で「反応の確認ができる」と答えた人が9 名(16%)から48 名(86%)(
p<0.0001)に,「胸骨圧迫ができる」と答えた人が5 名(9%)から46 名(82%)(
p<0.0001)に,「AED を使用できる」と答えた人が14 名(25%)から50名(89%)(
p<0.0001)に増加した。また,胸骨圧迫回数が89.6 ± 31.0 回/ 分から107.8 ±16.3 回/ 分(
p<0.01)に,圧迫中断時間が2.7 ± 6.2 秒から0.2 ± 0.7 秒(
p<0.05)に,5cm 未満の不完全圧迫回数/ 総圧迫回数(%)は18.0 ± 31.8%から5.6 ± 19.0%(
p<0.05)へと改善した。結語:簡易型心肺
蘇生講
習会により胸骨圧迫とAED を実施する自信が向上し,胸骨圧迫手技の技術が改善した。
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