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クエリ検索: "静脈路確保"
804件中 1-20の結果を表示しています
  • 中村 秀明, 阪本 奈美子, 染谷 康子, 矢島 務, 刈間 理介, 鈴木 宏昌
    日本臨床救急医学会雑誌
    2021年 24 巻 4 号 505-512
    発行日: 2021/08/31
    公開日: 2021/08/31
    ジャーナル フリー

    目的

    静脈路確保
    成否因子に沿った講習会の教育効果を明らかにすること。方法:BANDOメディカルコントロール協議会において,2018年8月1日〜2019年10月31日までの15カ月間のうち
    静脈路確保
    が実施された688症例を本研究の対象とした。講習会では,成否因子に基づき血管透過モデルを自作し,静脈の走行をイメージさせる教育を行った。その後,講習会前後に分類し
    静脈路確保
    成功率と所要時間を比較検討した。結果:講習会後,
    静脈路確保
    の成功率は53.8%(205/381)から62.9%(193/307)に有意に上昇した(p<0.01)。そのなかでもショック症例は51.0%(53/104)から75.6%(68/90)に有意に向上した(p<0.01)。講習会後のPIVC 所要時間は,2分58秒から2分22秒に有意に短縮し(p<0.05),低血糖症例の所要時間は3分から2分24秒に有意に短くなった(p<0.05)。結語:成否因子に沿った
    静脈路確保
    講習会は成功率と所要時間を改善する。

  • 伊関 憲, 大山 亜紗美, 林田 昌子, 田勢 長一郎
    日本救急医学会雑誌
    2013年 24 巻 9 号 751-757
    発行日: 2013/09/15
    公開日: 2013/12/30
    ジャーナル フリー
    【はじめに】救急救命士制度は平成3年より運用され,その後
    静脈路確保
    ,気管挿管,アドレナリン投与など医療行為が拡大していった。さらなる処置拡大として,血糖測定,ブドウ糖投与,重症喘息患者に対する吸入β刺激薬の吸入,心肺機能停止前の
    静脈路確保
    が図られている。今回我々は,この処置拡大に関して救急救命士が抱えている診断や技術的な問題,処置に関する自信と不安について検討を行った。【対象と方法】山形県内の現場活動している救急救命士を対象にアンケート調査を行った。平成24年9月に消防署にアンケートを送付し,回収を行った。今回の処置拡大に関して,1(行えない)から10(自信を持って行える)までの十段階で自己評価してもらった。また救急救命士賠償責任保険の加入状況と処置拡大に伴い,個人で加入するかについても調査した。【結果】回答者は男性228名,女性5名の233名で,このうち薬剤投与認定救急救命士は177名であった。それぞれのスコア(平均±標準偏差)は,血糖測定は7.9±2.0であり,ブドウ糖溶液の投与は6.6±2.1であった。またβ刺激薬の吸入は4.1±2.4であり,心停止前の
    静脈路確保
    については,6.4±2.0であった。血糖測定とブドウ糖溶液の投与については,薬剤投与認定救急救命士が有意に高かった。また救急救命士賠償責任保険の加入については,全ての消防本部で加入していた。さらに個人での加入は21名(9%)であった。拡大処置により個人での加入を考えているものは63名(27%)であった。【考察】今回の処置拡大に関して救急救命士は,β刺激薬の吸入に強い不安があることが判明した。また血糖測定とブドウ糖溶液の投与については,従来の薬剤認定講習会が有用であったと考えられ,さらにβ刺激薬に関する講習と実習を盛り込んだ教育が必要であると思われた。今回の処置拡大は心停止前の患者が対象となり,救急救命士に対する訴訟の増加が考えられ賠償保険についても考慮していかなければならない。
  • ―失敗理由に特化した訓練モデルを使用した実践研究―
    玉木 昌幸, 田中 勤, 田中 秀之, 村上 宏, 熊谷 謙
    日本臨床救急医学会雑誌
    2020年 23 巻 1 号 27-31
    発行日: 2020/02/29
    公開日: 2020/02/29
    ジャーナル フリー

    背景:病院実習中の救急救命士(以下,研修者)が,生体への

    静脈路確保
    (以下, IV)に失敗する理由は共通しており,失敗理由に特化した対策が必要と考えた。目的:IV技術向上のために自作IV訓練モデルを使用し,その効果を検証すること。方法:研修者に共通のIV失敗理由に特化した自作IV訓練モデルでシミュレーション訓練を実施後,病院実習での生体へのIV成功率をモデル未使用者および過去の研修者の成績と比較した。また,モデル使用者にアンケートを実施し,結果を検討した。結果:IV成功率はモデル使用群86.2%,モデル未使用群81.0%であり,使用群が有意に高かった(p<0.05)。また,過去4年間の研修者の成績との比較でもいずれよりも有意に高かった(p<0.05)。アンケート結果もモデルを使った訓練への肯定的意見が多かった。結論:モデル使用群は有意にIV成功率が高く,アンケートでも好評であり,IV成功率向上に有効であることが示唆された。

  • 西 大樹, 清水 光治, 矢敷 和也
    日本臨床救急医学会雑誌
    2022年 25 巻 5 号 782-788
    発行日: 2022/10/31
    公開日: 2022/10/31
    ジャーナル フリー

    目的:病院前救護の場において,救急救命士の経験数など,

    静脈路確保
    成功に影響を与える因子を明らかにする。方法:白山野々市広域消防本部の2013年4月〜2019年3月までの7年間で
    静脈路確保
    が実施された1,141件を対象とした。結果:年齢,心停止有無,実施場所,留置針口径,救急救命士経験年数,年間
    静脈路確保経験回数が静脈路確保
    成功に影響を与えていた。また,救急救命士経験年数3年以下と比較して4年以上,年間経験回数14回以下と比較して15回以上の成功率が有意に高かった。結論:本研究から救急救命士経験年数と年間
    静脈路確保経験回数が病院前救護における救急救命士の静脈路確保
    成功に影響していると明らかになった。また,今回の研究内容が当消防本部と同規模で病院研修カリキュラムの再構築を考えておられる方々の一助になれば幸いである。

  • 小笠原 真志, 本橋 裕子, 須貝 研司, 竹下 絵里, 石山 昭彦, 小牧 宏文, 中川 栄二, 佐々木 征行
    日本重症心身障害学会誌
    2017年 42 巻 2 号 226
    発行日: 2017年
    公開日: 2019/06/01
    ジャーナル フリー
    はじめに 重症心身障害児(者)(以下、重症児)では末梢
    静脈路確保
    が必要となることが多い。四肢麻痺や四肢関節拘縮のため、末梢静脈を目視、触知できず、末梢
    静脈路確保
    に長時間を要することもある。近年一般小児の末梢
    静脈路確保
    困難例への超音波の有用性が報告されている。重症児では四肢の変形のため技術的な困難さが存在する可能性がある。 目的 重症児の末梢
    静脈路確保
    における超音波の有用性、安全性、検者間の信頼性を検討する。 方法と対象 2016年4月から2017年6月の期間に当院に入院歴のある重症児の診療録を後方視的に調査し、末梢
    静脈路確保
    に超音波を用いた患者を抽出した。
    静脈路確保
    までに要した穿刺回数、血管に留置できた針のゲージ数に関する情報を収集した。 結果 3名の医師により患者15名、計24機会の超音波下での末梢
    静脈路確保
    時の情報が得られた。患者年齢は平均23.2(SD14.6)歳。全例が大島分類1で、末梢静脈の触知、目視ができず、トランスイルミネーターの使用下でも
    静脈路確保
    が困難な患者であった。また、全例が普段から
    静脈路確保
    までに1時間以上・複数回の穿刺を要していた。超音波下で
    静脈路確保
    が可能であったのは22機会(92%)で、不可能であったのは2機会(8%)であった。
    静脈路確保
    までに要した回数は平均1.3回(最大2回)であった。通常重症児に対しては24Gの留置針が用いられることが多いが、自験例では22機会中20機会で、22Gの留置針を留置できた。全例で合併症を認めなかった。体動が強い患者は難しい傾向にあった。3名の医師の間で成功率に差は認めなかった。 結論 重症児に対して超音波による末梢
    静脈路確保
    は少ない穿刺回数で太い血管留置針を留置することができ、合併症もなく施行でき、末梢
    静脈路確保
    の困難さが予測される患者では、早期に使用を検討しても良い方法である。現在、誰でも施行可能な、汎用性の高い、使用手順の作成を行っている。
  • 藤浪 好寿, 杉山 隼, 佐藤 圭路, 切田 学, 井上 茂亮, 小谷 穣治
    蘇生
    2023年 42 巻 1 号 16-19
    発行日: 2023/06/22
    公開日: 2023/07/26
    ジャーナル フリー

     ショック傷病者に対する病院前

    静脈路確保
    が救急救命士の特定行為に追加され,その活動の質は傷病者の転帰に影響する因子として注目されている。今回,活動の質を評価することを目的に,神戸市消防局データベースよりショック傷病者に対する
    静脈路確保
    成功率と現場滞在時間を算出した。成功率は外因(傷病者)80%,内因70%であった。外因の処置成功を処置未実施と比較すると,現場滞在時間は延長しなかった。神戸市では外因症例で病院前診療が介入する頻度が高く,救命士が病院到着まで対応する傷病者は内因症例が多い。地域性により結果と問題点が異なるため,地域ごとにデータを示していく必要がある。

  • 中村 秀明, 中澤 真弓, 井上 隆康, 田中 幸太郎, 刈間 理介, 鈴木 宏昌
    日本臨床救急医学会雑誌
    2019年 22 巻 5 号 659-664
    発行日: 2019/10/31
    公開日: 2019/10/31
    ジャーナル フリー

    目的:二項目の処置拡大により救急救命士の

    静脈路確保
    (intravenous approach;IVA)の機会が増加し, このことが手技の成功率に及ぼす影響を明らかにする。方法:茨城西南地方広域市町村圏事務組合消防本部の2014年1月1日〜2016年12月31日までの処置拡大二項目の実施記録とウツタインデータから後ろ向きに調査した。結果:処置拡大前後の全IVA成功率は52.2から63.2%に上昇した(p<0.01)。心肺停止例(cardiopulmonary arrest;CPA)に限定しても52.2から63.8%と有意に上昇していた。また,対象別にみたIVA成功率はCPAで58.5%ともっとも低く,低血糖で78.5%と有意に高かった。考察:処置拡大により救急救命士がIVAを実施する機会が増加したことで,全IVAの成功率のみならず,CPAに対するIVA成功率も改善することが示唆された。

  • 岩下 具美, 深澤 寛明, 小川原 葵, 一本木 邦治, 岡田 まゆみ, 栁谷 信之
    日本臨床救急医学会雑誌
    2020年 23 巻 5 号 707-710
    発行日: 2020/10/31
    公開日: 2020/10/31
    ジャーナル フリー

    目的:救急救命士(救命士)が院外心肺停止者(CPA)に

    静脈路確保
    を実施するタイミングの適正を検討する。方法:救急救命士が現場到着時にCPAを確認し,病院到着までに
    静脈路確保
    を実施した事案を対象とした。搬送記録票から搬送時間,
    静脈路確保
    を実施したタイミング,成功率を抽出し,現場出発(現発)前群と後群で比較した。2014〜2017年(前期)の結果を地域MC 協議会で開示し,2018〜2019年(後期)の推移を調査した。結果:前期は現発前群が後群に比べ傷病者接触から
    静脈路確保
    実施までが5.2分短く,病院搬入前輸液時間が3.6分長かった。成功率は現発前群が68%,後群が49%であった。前期から後期にかけて
    静脈路確保
    実施率は34→63%,成功率は54→72%,現発前群の比率は24→48%に各々増加した。結語:結果開示により現発前の
    静脈路確保
    実施を増加させた。現状のデータを比較し,救急隊と検証医に開示する本法は検証方法として有用と考える。

  • ―全国ウツタイン様式データよリー
    諌山 憲司, 平川 昭彦, 中谷 壽男
    日本臨床救急医学会雑誌
    2012年 15 巻 4 号 491-496
    発行日: 2012/08/31
    公開日: 2023/02/17
    ジャーナル フリー

    はじめに:全国のウツタイン様式に基づいたデータ(ウツタインデータ)から,救急救命士による

    静脈路確保
    については十分に検討されていない。目的:ウツタインデータから救急救命士による
    静脈路確保
    の現状について検討する。方法:消防庁に集積されたウツタインデータ[2005年1月から2009年12月における全国消防本部の救急車によって病院搬送された全心肺機能停止(CPA)者]から,CPA傷病者数と
    静脈路確保
    数を年齢区分別に分析し,
    静脈路確保
    率を抽出した。小児を15歳未満とし,0歳児のデータを除外,薬剤投与非適用・適用で1~7歳と8~14歳に分類した。結果:全CPA傷病者数は547,224件であった。15歳以上の
    静脈路確保
    率は経年変化で増加したが,1~7歳では2%前後と低率推移であった。考察:救急救命士による小児への
    静脈路確保
    の状況が改善される可能性が少ない現状を鑑みると,改善するための対策が必要である。

  • ―救急救命士2名乗車が与える影響―
    落合 敏夫, 森本 文雄, 渋谷 正德, 大山 豊, 岩井 伸幸, 飯田 友巳, 宇佐美 一幸
    日本臨床救急医学会雑誌
    2015年 18 巻 6 号 720-722
    発行日: 2015/12/28
    公開日: 2015/12/28
    ジャーナル フリー
    目的:千葉県東葛飾北部地域における蘇生対象となったCPA(cardiopulmonary arrest)に対する
    静脈路確保
    について,現場における救急救命士数の影響を検討する。対象および方法:東葛飾北部地域メディカルコントロール協議会の検証グループで
    静脈路確保
    に関するチェックシートを作成した。平成22年4月1日から平成23年3月31日の間,域内で発生し救急隊が出動し心肺蘇生術(cardiopulmonary resuscitation)を施行した845件について記入を行った。得られたデータを基に,救急救命士1名乗車と2名乗車とに分け,
    静脈路確保
    の試行と成功とを検討した。また救急救命士2名乗車における薬剤投与認定救急救命士(以下,認定と略す)の影響を,認定2名の場合と認定1名の場合および非認定2名とで比較検討した。結果:救急救命士1名乗車589件(69.8%)に対し,2名乗車は256件(30.2%)であった。1名乗車の
    静脈路確保
    試行は290件(49.2%),成功は150件で,成功率は51.7%であった。2名乗車での
    静脈路確保
    試行は172件(67.2%),成功は116件で,成功率は67.4%と,1名乗車と比較し有意な差を認めた。認定2名乗車時は統計学的に有意な差はないが,最も高い試行率・成功率であった。結語:救急救命士2名乗車は,1名乗車に比べて
    静脈路確保
    の試行率・成功率ともに高く,薬剤投与認定救急救命士2名乗車が最も高かった。救急救命士2名乗車体制の有用性が示唆された。
  • 次橋 幸男, 泉 知里, 石丸 裕康
    日本臨床救急医学会雑誌
    2014年 17 巻 6 号 731-736
    発行日: 2014/12/31
    公開日: 2015/01/24
    ジャーナル フリー
    目的:救急救命士に対する肘正中皮
    静脈路確保に注目した病院実習が末梢静脈路確保
    のスキル向上に与える影響を検証する。方法:救急救命士72名を対象として,1)手術室における
    静脈路確保
    ,2)肘正中皮静脈の確認,3)シミュレータを用いた肘正中皮静脈穿刺の機会を病院実習において提供した。アウトカムは,活動現場におけるCPA症例への静脈穿刺の選択部位とその成功割合とした。結果:外傷を除くCPA症例に対して計170回(実習前62回,後108回)の
    静脈路確保
    が試みられた。穿刺部位は,手背静脈(実習前47%,後46%)が最多であった。成功割合は,肘正中皮静脈(実習前29%,後66%)が手背静脈(実習前21%,後22%)を上回った。多変量解析において,病院実習の履修,肘正中皮静脈路の選択,現場での
    静脈路確保が静脈路確保
    の成功と関連していた。結論:肘正中皮静脈確保に注目した病院実習の履修は,救急救命士による
    静脈路確保
    の成功に寄与していた。
  • 1.末梢静脈路の確保について
    永井 一成, 榎本 尚美
    医療
    1989年 43 巻 1 号 116-120
    発行日: 1989/01/20
    公開日: 2011/10/19
    ジャーナル フリー
  • 中村 秀明, 阪本 奈美子, 染谷 泰子, 矢島 務, 刈間 理介, 鈴木 宏昌
    日本臨床救急医学会雑誌
    2021年 24 巻 3 号 331-338
    発行日: 2021/06/30
    公開日: 2021/06/30
    ジャーナル フリー

    救急救命士が実施する

    静脈路確保
    (peripheral intravenous cannulation;PIVC)の成否因子を検討した。方法:BANDO-MC において2018年8月1日〜2019年2月28日に記録されたPIVC 381症例を対象とした。結果:傷病者の年齢(OR 0.97,95%CI 0.958-0.994;p<0.05)の増加とともにPIVC成功率の低下を認めた。静脈の太さ(OR 1.34,95%CI 1.142- 1.591;p<0.001)と静脈の視認性(OR 1.22,95%CI 1.051-1.425;p<0.001)はPIVC の成功に寄与していた。考察:静脈の形状がPIVCの成否に影響しており, それらを改善することはPIVCの成功率の上昇に寄与する可能性が示唆された。

  • 一小児・乳児への有用性と課題―
    諌山 憲司, 平川 昭彦, 中谷 壽男
    日本臨床救急医学会雑誌
    2012年 15 巻 5 号 635-640
    発行日: 2012/10/31
    公開日: 2023/01/12
    ジャーナル フリー

    はじめに:救急救命士の小児への静脈内輸液は困難と考えられる。目的:従来の用手ネジ式骨髄針よりも簡便とされるBone Injection Gun(BIG)による小児・乳児への骨髄内輸液(IOI)の有用性と課題を検討する。対象と方法:救急救命士(130名)を対象に,訓練用BIGと下肢モデル(①成人,②小児,③乳児)を用いIOIの所要時間を測定し,成功・不成功を判定した。BIG使用法の説明後,デモンストレーション行い,対象者はゴム手袋を装着し,全員が練習と本番を各1回,①②③の順で実施し,アンケート調査を行った。結果:所要時間と成功率は,成人29.0秒で90.8%,小児28.6秒で91.5%,乳児29.1秒で79.2%と,乳児の成功率は有意に低かった。考察:BIGによる小児へのIOIの有用性は示唆されたが,乳児への実施は成人・小児と比較し成功率が低く,穿刺部位選定も難しいことから慎重に検討する必要がある。

  • 藤田 康雄, 多治見 公高
    日本臨床救急医学会雑誌
    2016年 19 巻 4 号 592-597
    発行日: 2016/08/31
    公開日: 2016/08/31
    ジャーナル フリー

    2014年4月1日より意識障害症例での血糖測定と低血糖症例へのブドウ糖溶液投与,ショックが疑われる症例への

    静脈路確保
    と輸液の2行為が救急救命士の処置として追加された。秋田県では同日より全県で活動を開始し,2014年9月30日までの6カ月間で血糖測定対象は551例で,うち497例(90%)に血糖測定が行われ,血糖値50mg/dL 未満は113例であった。48例でブドウ糖溶液投与を行い,42例で意識レベルの改善を認めた。心肺機能停止前
    静脈路確保
    対象は184例で,125例(64.8%)に
    静脈路確保
    を施行し,47例で血圧低下の進行を認めなかった。一方プロトコル逸脱例やショックの判断不明例が多数みられた。さらに観察不十分な症例も多く,輸液処置の有効性は評価できなかった。新たな特定行為の導入にあたっては,十分な教育・訓練と指示医師を含めたプロトコル周知が重要である。

  • 宮前 善尚, 大熊 嵩英, 筑田 真未, 三浦 仁, 四戸 豊, 坂本 望, 佐藤 雅仁, 佐藤 健一
    岩手医科大学歯学雑誌
    2020年 45 巻 2 号 91
    発行日: 2020/10/31
    公開日: 2020/12/28
    ジャーナル フリー
  • クナウプ 絵美里, 賀来 典之, 野坂 宜之, 塚原 紘平, 榎本 有希, 六車 崇
    日本臨床救急医学会雑誌
    2016年 19 巻 1 号 35-40
    発行日: 2016/02/29
    公開日: 2016/02/29
    ジャーナル フリー
    背景:病院前救護での小児への救命処置は,地域メディカルコントロール協議会(以下,MCと略す)ごとに業務プロトコールが定められている。目的・方法:小児への
    静脈路確保
    と薬剤投与の基準の調査のため,全国767消防本部の救急責任者にメールでウェブアンケートを実施した。結果:アンケート回収率は87.5%。適応年齢は,
    静脈路確保
    で「規定なし」56%,薬剤投与で「8歳以上」82%が最多であった。小児を処置の対象と回答したものの,1割の消防本部では小児には不適切な太い留置針のみが配備されていた。複数の消防本部が所属するMCのうち,
    静脈路確保
    は60%,薬剤投与は24%で年齢基準が統一されていなかった。救命救急センターが少ない地域では,8割以上が小児を薬剤投与の適応としていた。小児CPR教育への充足度は低いが需要は高かった。結論:事後検証を行う体制の整備,地域に合った年齢基準の策定と徹底,基準にあった装備と教育が必要である。
  • 岩瀬 史明, 井上 潤一, 小林 辰輔, 宮崎 善史, 松本 学, 加藤 頼子, 池田 督司, 木下 大輔
    日本臨床救急医学会雑誌
    2016年 19 巻 4 号 566-570
    発行日: 2016/08/31
    公開日: 2016/08/31
    ジャーナル フリー

    目的:2014年4月1日救急救命士法の改正により拡大された,心肺機能停止前の重度傷病者に対して

    静脈路確保
    と輸液,意識障害の傷病者に対する血糖測定と低血糖傷病者に対するブドウ糖溶液の投与に対する山梨県の現状を調査すること。方法:2014年4月1日から2015年3月31日まで山梨県内の拡大処置の実施状況を事後検証票から後ろ向きに調査した。結果:心肺機能停止前の重度傷病者に対する
    静脈路確保
    の対象症例は173例であり,低血糖発作症例は79例であった。心肺機能停止前の輸液は,循環血液量減少が70%,心原性が8.1%,アナフィラキシーが6.4%であった。現場出発前の
    静脈路確保
    は現場出発後に比較して,現場滞在時間を約5分間延長させていた。低血糖症例に対するブドウ糖溶液の投与により,97%で意識は改善していた。

  • 橋本 啓代, 遠藤 秀治
    日本皮膚科学会雑誌
    2018年 128 巻 12 号 2653-2658
    発行日: 2018/11/20
    公開日: 2018/11/21
    ジャーナル 認証あり

    43歳,女性.当院で急性リンパ球性白血病に対し入院加療を行っており,末梢

    静脈路確保
    のために右前腕皮静脈に末梢静脈留置針を穿刺した後,同部位の腫脹と疼痛が出現した.症状が増悪傾向であるため発症9日後に当科紹介となった.ドプラ聴診器で連続性雑音を聴取し,体表エコーにて病変付近の橈骨動脈に並走する静脈のパルスドプラ波形が,橈骨動脈と同様に拍動性血流波形を示したことから右橈骨動静脈瘻と診断した.シャント部位の圧迫を行い4週間後に症状は軽快した.圧迫を解除したが再発は見られていない.

  • 福島 英賢, 奥地 一夫, 関 匡彦, 小延 俊文, 畑 倫明, 中村 達也, 松山 武, 村尾 佳則, 吉井 克昌, 和田 利和
    日本臨床救急医学会雑誌
    2004年 7 巻 1 号 31-35
    発行日: 2004/02/29
    公開日: 2024/03/19
    ジャーナル フリー

    救急救命士による特定行為のうち,

    静脈路確保
    は器具を用いた気道確保,除細動に比して心拍再開率および予後向上への寄与が少ないとみなされ,施行率は必ずしも高くはなく,十分に検討された報告は少ない。今回われわれは中和広域消防本部の協力下に,プレホスピタルでの救急救命士による
    静脈路確保
    を検討した。対象は80例で,このうち45例に滴下良好な静脈路が確保されていた。穿刺部位は前腕,手背がもっとも多く,穿刺回数は2回までがほとんどであった。術者である救急救命士が駆血帯を巻き,穿刺可能な静脈があると判断した場合には高率に確保されていた。今回の検討から,救急救命士は院外心肺停止例の
    静脈路確保
    に関し,ある一定の技術を有していると考えられた。救急救命士の救命活動は現在,処置拡大の方向にある。プレホスピタルにおける
    静脈路確保
    に関して,救急救命士は十分対応可能と考えられた。

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