詳細検索結果
以下の条件での結果を表示する: 検索条件を変更
クエリ検索: "食肉目"
798件中 1-20の結果を表示しています
  • 前畑 真実
    伊丹市昆虫館研究報告
    2019年 7 巻 15-19
    発行日: 2019/03/31
    公開日: 2019/11/11
    研究報告書・技術報告書 オープンアクセス
  • *小池 伸介, 森本 英人, 後藤 優介, 小坂井 千夏, 山崎 晃司
    日本森林学会大会発表データベース
    2008年 119 巻 P2a30
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/03/14
    会議録・要旨集 フリー
  • フェレットの特徴と飼育に際しての留意点
    深瀬 徹
    日本獣医師会雑誌
    2005年 58 巻 10 号 645-648
    発行日: 2005/10/20
    公開日: 2011/06/17
    ジャーナル フリー
  • 金子 弥生, 神田 健冴
    日本緑化工学会誌
    2019年 44 巻 3 号 507-510
    発行日: 2019/02/28
    公開日: 2019/07/27
    ジャーナル フリー

    哺乳類のハビタットネットワークの形成を行う場合,各種や生態系の生態学的な現状を把握する必要がある。日本では,キツネVulpes vulpesやニホンイタチMustela itatsiは環境に合わせて餌食物を変化させるジェネラリストであるため,都市化の進行した環境や,開発の進んだモザイク環境でも生息可能となっていると考えられる。都市の河川においては,河川敷が生息地やコリドーとしての機能を担っているが,一方で,水害防除のための河川敷の改変や構造物設置はやむをえない面がある。災害防除と生態系保全を両立する河川敷のあり方について検討するため,多摩川中流域において,消波根固ブロックの野生

    食肉目
    による利用を調査した。その結果,在来種ではタヌキNyctereutes procyonoidesとニホンイタチによる利用が確認された。

  • *筧 麻友, 中山 翔太, 水川 葉月, 池中 良徳, 渡邊 研右, 坂本 健太郎, 和田 昭彦, 服部 薫, 田辺 信介, 野見山 桂, 石塚 真由美
    日本毒性学会学術年会
    2014年 41.1 巻 P-78
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/08/26
    会議録・要旨集 フリー
    【目的】グルクロン酸抱合酵素(UGT)は、生体外異物代謝の第Ⅱ相抱合反応を担い、各動物の化学物質感受性決定に関与することが報告されている。
    食肉目
    ネコ亜目(Feliformia)では環境化学物質や薬物等の代謝に関与するUGT1A6の偽遺伝子化が報告されており、この偽遺伝子化に伴いアセトアミノフェン等の薬物の毒性作用が強いことが知られている。一方、
    食肉目
    に属する鰭脚類(Pinnipedia)では、環境化学物質の高濃度蓄積が報告されているが、感受性に関与するUGTについての研究はほとんど行われていない。そこで、鰭脚類を中心とした
    食肉目
    において、肝臓でのUGT活性の測定と系統解析を行った。
    【方法】
    食肉目
    に属するネコ(Felis catus)、イヌ(Canis familiaris)、鰭脚類であるトド(Eumetopias jubatus)、キタオットセイ(Callorhinus ursinus)、カスピカイアザラシ(Phoca caspica)及び対照としてラット(Rattus norvegicus)の肝臓ミクロソームを作成し、1-ヒドロキシピレン(UGT1A6、UGT1A7、UGT1A9)、アセトアミノフェン(UGT1A1、UGT1A6、UGT1A9)、セロトニン(UGT1A6)を基質としてUGT活性を測定した。また、NCBIのデータベースからUGT1A領域の系統解析およびシンテニー解析を行った。
    【結果及び考察】1-ヒドロキシピレン、アセトアミノフェン、セロトニンに対するUGT抱合活性を測定した結果、ラットに比べ
    食肉目
    では極めて低い活性を示した。また、系統解析及びシンテニー解析より、解析した全ての
    食肉目
    において、UGT1A分子種は特徴的な2遺伝子であるUSP40 とMROH2の間に保存されていることが明らかになった。さらに、
    食肉目
    は齧歯目に比べUGT1A領域が短く、UGT1A分子種数が少ないことが確認された。以上の結果から、鰭脚類を含めた
    食肉目
    はUGTによる異物代謝能が低く、環境化学物質に対する感受性が高い可能性が考えられた。
  • 安井 さち子, 佐藤 美穂, 山田 秀雄, 門脇 正史
    森林立地
    2023年 65 巻 1 号 39-42
    発行日: 2023/06/25
    公開日: 2023/07/07
    ジャーナル フリー
  • 小池 伸介, 正木 隆
    日本森林学会誌
    2008年 90 巻 1 号 26-35
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/10/15
    ジャーナル フリー
    食肉目
    による果実食の実態を把握するため,ツキノワグマ,テン,タヌキの3種を対象に,文献情報に基づいて果実の利用を分析した。その結果,ツキノワグマとタヌキは高木・ツル植物の果実をよく利用していたが,テンは低木とツル植物果実をよく利用していた。ツキノワグマは液果だけではなくブナ科の堅果などをよく利用していた。このような種間差は,高木の樹冠部にアクセスできる能力や利用する果実タイプが種によって異なるためと考えられた。また,ツキノワグマは脂肪分に富む果実を利用する傾向を示したが,他2種はそれらをあまり利用していなかった。これは冬季の冬眠の有無を反映していると考えられた。さらに,いずれの種も多くの樹種の液果を利用していることから,森林における種子散布者として重要な機能を果たしている可能性が高いと考えられた。
  • 2.下顎骨の比較解剖
    岡野 恒一
    歯科基礎医学会雑誌
    1974年 16 巻 4 号 383-389
    発行日: 1974/12/31
    公開日: 2010/10/28
    ジャーナル フリー
    ホンドタヌキNyctereutes procyonoides viverrinus Temminckの下顎骨諸部の計測結果については, 第1報で報告したが, 各部の角度や形態についての先人の報告がみられないので, 25例の下顎骨をもちいて, その研究をおこなった。
    計測項目は15で, その値は統計学的に処理した。
    形態については, 筋突起, 関節突起, 角突起を中心におこなったが, それらについて他の小動物と比較を試みた。
  • *福原 洸, 郡司 芽久, 増田 容一, 天池 隼斗, 多田隈 建二郎, 石黒 章夫
    ロボティクス・メカトロニクス講演会講演概要集
    2024年 2024 巻 2A1-M08
    発行日: 2024年
    公開日: 2024/12/25
    会議録・要旨集 認証あり

    Carnivoran mammals (e.g., bear and lion) utilize their forearm with large number of degree of freedom for not only locomotion but also manipulation depending on situation. This study aims to understand coordination mechanism of body parts underlying animal versatile behavior in mechanical and control aspects. In this paper, we exam the effects of flexor muscles in the forearm an asian black bear on interlock mechanism in forearm that involves the radioulnar joint by measuring torsional stiffness in the forearm. Furthermore, we develop a robotic arm by mimicking the carnival mammal’s forearm to evaluate the locking mechanism in the readioulnar joint.

  • 高井 冬二
    地学雑誌
    1941年 53 巻 7 号 295-309
    発行日: 1941/07/15
    公開日: 2010/10/13
    ジャーナル フリー
  • 長光 郁実, 金子 弥生
    哺乳類科学
    2017年 57 巻 1 号 85-89
    発行日: 2017年
    公開日: 2017/07/11
    ジャーナル フリー

    東京都市域の微小面積を利用する

    食肉目
    動物の生息状況を明らかにするため,東京農工大学府中キャンパス内の3ヶ所の樹林地において,2014年7月12日から9月3日の約2ヶ月間に,自動撮影法による調査を行った.タヌキ(Nyctereutes procyonoides),ニホンアナグマ(Meles anakuma),ハクビシン(Paguma larvata)の3種の野生中型
    食肉目
    動物の生息が確認された.本キャンパスにおけるニホンアナグマの確認は本調査が初めてであった.タヌキでは幼獣が撮影されたことから,繁殖が行われたと考えられた.

  • 小倉 剛, 松本 清司, 武藤 信一, 川島 由次
    日本野生動物医学会誌
    1999年 4 巻 1 号 45-52
    発行日: 1999年
    公開日: 2018/05/05
    ジャーナル フリー
    奄美大島に棲息するジャワマングース(Herpestes javanicus auropunctatus)について, 生物学的な基礎資料を総合的に収集し, 野生動物の保護管理の一助とするために, 本種の血液および骨髄の一般臨床検査項目について測定を行い, 他の
    食肉目
    の動物と比較検討した。血液形態学的には, 本種の赤血球は
    食肉目
    の中で非常に小型で, 比較的数が多いことが特徴であった。白血球数は1.0〜3.9(平均2.2)×103/μlで, 同属のマングースや他の
    食肉目
    と比べて極めて低い値であった。また, 白血球の直径はリンパ球が約11.2μm, 好中球は12.5μm, 単球は14.2μmであった。大リンパ球はリンパ球の約20%を占めていた。これら3種の白血球と血小板の形態は, イヌやネコと大きな相違はなかった。血清生化学的検査値は, GOT, GPT, AIPおよびCPKの各活性値がイヌやネコと比べて高い傾向がみられた。またγ-GTPとT-Bilは活性値を示さない個体がみられた。骨髄細胞については, 有核細胞数が平均0.69×10^6μlで, 細胞分類では赤芽球系細胞の割合が高かった。形態学的には各系統の細胞ともイヌやネコと大きな相違はなかった。
  • 哺乳類科学
    2023年 63 巻 2 号 225-227
    発行日: 2023年
    公開日: 2023/08/03
    ジャーナル フリー
  • 斎藤 昌幸, 金子 弥生, 増田 隆一, 園田 陽一, 保坂 哲朗
    哺乳類科学
    2017年 57 巻 1 号 157-158
    発行日: 2017年
    公開日: 2017/07/11
    ジャーナル フリー
  • *關 義和, *伊東 正文, *奥田 圭, *小金澤 正昭
    霊長類研究 Supplement
    2013年 29 巻 P-92
    発行日: 2013年
    公開日: 2014/02/14
    会議録・要旨集 フリー
     近年,全国的にニホンジカの個体数が増加し,森林植生にさまざまな影響が生じている.栃木県奥日光では,植生への影響を軽減するために約 15 kmの防鹿柵が設置されている.そのため,シカの影響により柵内外の植生構造は大きく異なっている.さらに,これまでの研究の結果,柵外ではシカの植生改変や糞量増加により昆虫類とミミズ類は増加しているが,ネズミ類は減少傾向にあることが報告されている.したがって,これらの動物を餌資源とする
    食肉目
    のアカギツネとニホンテンの食性も柵内外で異なることが予想される.これらについて明らかにすることは,シカの
    食肉目
    への影響だけでなく,
    食肉目
    の食性の可塑性を評価する上でも重要な位置を占める.本研究では,シカの影響により
    食肉目
    の食性が変化するのかどうかを明らかにするために,キツネとテンの上記餌動物の利用度を柵内外で比較した.
     キツネとテンの食性は,柵内外で採集した糞を分析することで調べた.糞の採集にあたっては,まず柵内外に踏査ルート(柵内は約 15 km,柵外は約 10 km)を設定した.そして,2006年 6月から2011年 9月にかけて,踏査ルート上の糞を採集した.糞の採集数は,キツネは 333個(柵内は 183個,柵外は 150個),テンは 744個(柵内は 285個,柵外は 459個)であった.
     糞分析の結果,キツネとテンの糞から出現した昆虫類とミミズ類の頻度は,柵内よりも柵外で高い傾向がみられた.すなわち,シカの影響を受けた餌動物の増減に応じて
    食肉目
    の食性も変化していた.
     したがって,キツネとテンの食性はシカの影響を受けた生息環境下では可塑的に変化すると結論した.今後,シカの
    食肉目
    への影響について詳細に議論するためには,このような食性の変化が個体群の成長率にどのような影響を及ぼしているのかを明らかにする必要がある.
  • 金子 弥生, 福江 佑子, 金澤 文吾, 藤井 猛, 中村 俊彦
    哺乳類科学
    2003年 43 巻 2 号 141-143
    発行日: 2003年
    公開日: 2008/06/04
    ジャーナル フリー
  • 高槻 成紀, 高橋 和弘, 髙田 隼人, 遠藤 嘉甫, 安本 唯, 菅谷 圭太, 箕輪 篤志, 宮岡 利佐子
    哺乳類科学
    2017年 57 巻 2 号 315-321
    発行日: 2017年
    公開日: 2018/02/01
    ジャーナル フリー

    哺乳類の食性分析は糞分析でおこなわれることが多く,組成内容の量的割合をもとに多様度が表現されることがある.これは基本的に場所や季節を代表させる集団としての多様度(「集団多様度」)である.一方,多様度は試料ごとにも算出でき(「個別多様度」),2種の多様度は動物種や状況により接近することがあるし,大きく異なることもあり,それぞれに意味があるが,これまで集団多様度だけが取り上げられがちであった.そこで6ヶ所の5種の動物を取り上げて2つの多様度の比較をおこなった.草食獣の例としてシカ(ニホンジカ)2例,カモシカ1例,イノシシ1例,果実依存の雑食性

    食肉目
    の例として,タヌキ2例,テン3例を用いた.草食獣では個別多様度と集団多様度は接近していたが,
    食肉目
    では個別多様度が低く,集団多様度ははるかに大きかった.また,
    食肉目
    の個別多様度と集団多様度の違いは,タヌキよりもテンで大きい傾向があった.この2つの多様性の違いが生じる背景を動物の体サイズ,食性,消化生理,食物の供給状態などと関連させて考察した.

  • *近藤 誉充, 池中 良徳, 中山 翔太, 水川 葉月, 三谷 曜子, 野見山 桂, 田辺 信介, 石塚 真由美
    日本毒性学会学術年会
    2018年 45.1 巻 P-60
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/08/10
    会議録・要旨集 フリー

    アザラシやネコ科を含む

    食肉目
    動物は生態系高次栄養段階に位置し、食物連鎖を介した生物濃縮により残留性の高い有機化合物が高濃度で生体内に蓄積している。化学物質代謝酵素はこれら化学物質の解毒を担う酵素である。その中でも特に第II相抱合酵素はCytochrome P450等の代謝を受けた化学物質をさらに代謝する酵素であり、発がん性物質を含む多くの化学物質がP450の代謝を受けた後に代謝的活性化を示すため、第II相酵素は特に解毒に重要な酵素である。しかし多くの
    食肉目
    動物で第II相抱合酵素の情報は皆無であり、特に基本的情報である遺伝的性状や酵素活性の種差の情報が欠如している。そこで本研究は主要な第II相抱合酵素であるグルクロン酸転移酵素(UGT)および硫酸転移酵素(SULT)の遺伝子性状およびin vitro酵素活性の解明を目的とした。遺伝的性状解析では遺伝子データベースやシークエンス解析による遺伝子情報から系統解析、および遺伝子コード領域の種差を解明した。In vitro活性解析ではネコ、イヌ、ラット、および鰭脚類(カスピカイアザラシ、ゼニガタアザラシ、トド、キタオットセイ)の肝ミクロソームおよびサイトゾルを用いて種々の分子種特異的な基質(Lorazepam:UGT2B分子種, Estradiol:SULT1E1等)に対する酵素活性を測定した。UGTに関して、系統解析の結果から
    食肉目
    で特に重要と推定される2B31分子種の存在が明らかとなった。また、
    食肉目
    の中でもイヌでは3つのUGT2B31を持つのに対して、ネコ科動物では2B分子種が存在せず、鰭脚類でも1つの分子種しか持たないことが明らかとなった。さらにin vitro活性もイヌと比較してネコ及びアザラシ科で非常に低い活性が確認された。SULTに関しては、鰭脚類でエストロゲン代謝に重要なSULT1E1分子種が遺伝的に欠損しており、in vitro活性も低いことが解明された。これらの結果から
    食肉目
    動物の中でもとくに鰭脚類やネコ科動物では第II相抱合酵素による解毒能が弱く、種々の化学物質に対して感受性が強い可能性が示唆された。

  • *筧 麻友, 池中 良徳, 中山 翔太, 水川 葉月, 渡邊 研右, 坂本 健太郎, 和田 昭彦, 服部 薫, 田辺 信介, 野見山 桂, 石塚 真由美
    日本毒性学会学術年会
    2014年 41.1 巻 O-9
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/08/26
    会議録・要旨集 フリー
    【目的】グルクロン酸抱合酵素(UGT)は、異物代謝の第Ⅱ相抱合反応を担い、各動物の化学物質感受性決定に関与することが報告されている。
    食肉目
    ネコ亜目(Feliformia)では環境化学物質や薬物等の代謝に関与するUGT1A6の偽遺伝子化が報告されており、この偽遺伝子化によりアセトアミノフェン等の薬物の毒性作用が強く表れることが知られている。一方、
    食肉目
    に属する鰭脚類(Pennipedia)では、PCB、DDTなどの残留性有機汚染物質の高濃度蓄積が報告されているが、感受性に関与するUGTについての研究がほとんど行われていない。そこで、鰭脚類を中心とした
    食肉目
    において、UGTの機能解析及び系統解析を行い、種差を明らかにすることを目的とした。
    【方法】
    食肉目
    に属するネコ(Felis catus)、イヌ(Canis familiaris)、鰭脚類であるトド(Eumetopias jubatus)、キタオットセイ(Callorhinus ursinus)、カスピカイアザラシ(Phoca caspica)及び対照としてラット(Rattus norvegicus)の肝臓ミクロソームを調整した。この肝臓ミクロソームを用いて、1-ヒドロキシピレンを基質としてUGT活性を測定した。さらに
    食肉目
    UGT1A遺伝子について、他の哺乳類と比較し、系統解析を行った。
    【結果及び考察】1-ヒドロキシピレンを基質として用いたところ、イヌはラットと同程度のUGT活性を示したが、鰭脚類3種およびネコのUGT活性はラットの3分の1以下だった。また、UGT1A遺伝子は一般に2-10程度のホモログが近接して染色体上に存在しているが、系統解析及びシンテニー解析より、
    食肉目
    は齧歯目に比べUGT1A領域が短くUGT1A分子種数が少ないことが確認された。さらに、トドおよびキタオットセイでは、UGT1A6のエクソン1領域に2塩基挿入によるストップコドンが生じ、偽遺伝子化していることが明らかになった。以上の結果より、鰭脚類は、UGTによる異物代謝能が低く、環境化学物質に対する感受性が高い可能性が考えられた。
  • 高槻 成紀
    哺乳類科学
    2013年 53 巻 1 号 89-98
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/08/13
    ジャーナル フリー
    体サイズも消化生理も違うニホンジカ(以下シカ),タヌキ,ハクビシンの胃内容物およびテンの糞をポイント枠法で分析し,方法の検討と食性の比較をした.食物カテゴリーは4種の動物を通じて共通の20カテゴリーとし,カウント数は200とした.所要時間はシカで約3時間,
    食肉目
    は30~60分ほどであった.総出現カテゴリー数はシカでは6,
    食肉目
    では11から14であった.しかし1試料あたりの出現カテゴリー数はシカとハクビシンは約4,タヌキは約3,テンは2~3であった.Shannon-Wienerの多様度指数によってシカの食性の多様性が
    食肉目
    並みに高いと算出された.カウント数の増加に伴うカテゴリー数は,シカにおいては最初の10カウントでは3カテゴリーあったが,その後の「頭打ち」が早かった.これに対して,
    食肉目
    では最初の10カウントでは2カテゴリー前後であったが,その後に漸増した.200カウントにおけるカテゴリーの増加率はシカ,タヌキ,ハクビシンで10%以下であったが,テンは18.2%で,300カウントまで数えるほうがよいと判断した.こうした違いの理由は動物の食性と消化生理の違いで説明できる.シカは葉食の反芻獣であり,胃内容物は十分に撹拌されているから,初期に分析する少数試料の出現カテゴリーと最終値との違いが小さかった.
    食肉目
    では食性の幅が広いが,採食量が少なく単胃であり,分析試料に存在するカテゴリーが少ないために総出現カテゴリー数との違いが大きかった.試料群を比較すると,シカは葉食であり,
    食肉目
    は夏には動物質と植物質がほぼ半々であり,動物質では昆虫が,植物質では果実が多かったが,冬には動物質が減少し,果実が多くなった.タヌキは人工食品が多いなど,種の特異性も示された.類似度はシカ―
    食肉目
    間が小さく,
    食肉目
    間では大きかった.
    食肉目
    の中では同種であるよりも同じ季節であるほうが類似度が大きかった.ポイント枠法は食性の違う哺乳類にも広く適用可能で,食物組成,その多様性,類似性の表現に有効であることが確認された.
feedback
Top