日本食品科学工学会誌
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油脂の酸化生成物による着色料の分解
梶本 五郎, 山口 真季, 吉田 弘美
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1996 年 43 巻 5 号 p. 586-592

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抄録
合成着色料である赤色104号(フロキシン)と天然系の着色料であるβ-カロテンについて,油脂中での分解,ならびに油脂の酸化生成物による分解について検討した.
(1) 赤色104号は保存中オリーブ油,大豆油,鯨油などいずれの油脂中でも比較的すみやかに分解をうけ,大豆油,オリーブ油中では鯨油中よりもわずかに分解が少ない程度であった.
(2) β-カロテンは保存に伴い分解するが,中でも鯨油中で最も分解されやすく,ついで大豆油,オリーブ油中の順であった.いわゆる油脂の酸化度の高い鯨油中でβ-カロテンの分解量が多く,逆に酸化度の低いオリーブ油中では分解量が少なかった.
(3) 赤色104号やβ-カロテンは過酸化物価の高い油脂中ですみやかに分解した.
(4) 過酸化物価695meq/kgの酸化油より過酸化物を除去した過酸化物熱分解処理中での赤色104号とβ-カロテンの分解割合は,過酸化物を除去しない酸化油に比べて低くなったが,新鮮油よりも高かった.
(5) 過酸化物熱分解油より分別した酸化酸(石油エーテル不溶性の酸化脂肪酸)により赤色104号およびβ-カロテンはすみやかに分解された.
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© 社団法人 日本食品科学工学会

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