オレオサイエンス
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特集総説論文
7-デヒドロコレステロール(7-DHC)による肝臓でのフェロトーシス制御機構
山田 直也唐澤 直義高橋 将文
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2025 年 25 巻 11 号 p. 487-493

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抄録

フェロトーシスは鉄依存的脂質過酸化に依存する新しい細胞死であり,肝虚血再灌流障害や薬物性肝障害,脂肪性肝炎などの肝病態に深く関与する。我々は全ゲノムCRISPRライブラリースクリーニングにより,7-dehydrocholesterol reductase(DHCR7)が肝フェロトーシスの新規制御因子であることを見出した。DHCR7阻害により,基質である7-dehydrocholesterol(7-DHC)が細胞内に蓄積し,その強力なラジカル捕捉能を介して細胞膜脂質過酸化を代償することで,フェロトーシスを抑制することを示した。さらにマウス肝虚血再灌流およびアセトアミノフェン肝障害モデルで肝保護効果を確認した。これらの知見は,DHCR7/7-DHC軸が肝臓特異的なフェロトーシス制御経路であることに加えて,正常肝細胞ではDHCR7の阻害が保護的に働く一方で,悪性腫瘍ではフェロトーシス抵抗性を高め得ることを示唆する。このような細胞種特異性と二面性をいかに読み解き,病態や目的に応じて応用するかが,今後のフェロトーシスを標的とした治療戦略を考える上で不可欠な視点である。

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