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立花 宏, 高木 慎介, 井上 晴夫
セッションID: B23
発行日: 2009年
公開日: 2009/11/01
会議録・要旨集
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アニオン性粘土(Saponite, Laponite, Montmorillonite)の全原子の電荷を考慮し、粘土表面の電荷分布を計算した。また、粘土表面にカチオン性ポルフィリンを吸着させ、その吸着挙動について、シミュレーションプログラムを作成した。3D表示画面中でポルフィリンの動きを観察でき、マウスでインタラクティブな操作ができる。同形置換部位のパターンや両面吸着について検討した。粘土とポルフィリンの間の相互作用には、支配的であるクーロン相互作用のみを用いた。
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日比野 俊行, 大木 達也
セッションID: B24
発行日: 2009年
公開日: 2009/11/01
会議録・要旨集
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ナノコンポジット合成における基本構成要素として、剥離シートまたは微粒子状の層状複水酸化物は近年盛んに研究が行われている。媒質中で層構造の剥離によって薄片となった剥離シートの分散系、および微粒の板状粒子が凝集せずに媒質中で均一に分散した状態は巨視的には半透明なコロイド液として観察される。本検討では水を媒質した系における両者の性状をコロイド粒子形状、再積層挙動などの点において比較検討する。
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馬 仁志, 梁 建波, 高田 和典, 井伊 伸夫, 板東 義雄, 佐々木 高義
セッションID: B25
発行日: 2009年
公開日: 2009/11/01
会議録・要旨集
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We describe a topochemical synthetic approach to well-crystallized layered double hydroxides (LDHs) based on various combination of di- and tri-valent transition-metal elements (M
2+-M
3+) such as Co
2+-Fe
3+, Co
2+-Co
3+ and Ni
2+-Co
3+. Furthermore, LDHs were successfully exfoliated in formamide to obtain unilamellar nanosheets.
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森本 和也, 田村 堅志, 山田 裕久
セッションID: B26
発行日: 2009年
公開日: 2009/11/01
会議録・要旨集
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層状複水酸化物は陰イオン交換体としての機能の他に、触媒能を有することもよく知られている。オキソ酸やポリ酸を層間に取り込んだ層状複水酸化物の光触媒能に関する研究も行われている。しかし、層状複水酸化物を構成する複水酸化物層に注目した触媒能に関する研究例は非常に少ない。そこで本研究では、層状複水酸化物自体の光触媒能の構造金属原子依存性について検討した。光触媒活性の評価は、陰イオン性色素の紫外線照射下での分解反応について行った。
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森田 理夫, 楠 美智子, 笹井 亮
セッションID: B27
発行日: 2009年
公開日: 2009/11/01
会議録・要旨集
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本研究グループでは、これまでに高量子収率発光を示すLDH/界面活性剤/発光性色素複合固体材料の開発に成功している。また、様々な条件下でこの材料の特性を評価したところ、周囲の湿度によって吸収・発光特性が変化することを見出してきた。本研究ではこの湿度応答の機構解明を目的とし、種々の界面活性剤や発光性色素を用いた試料の乾燥および湿潤状態における吸収・発光特性について調査した。
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會澤 純雄, 平原 英俊, 成田 榮一
セッションID: B28
発行日: 2009年
公開日: 2009/11/01
会議録・要旨集
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これまで演者らは、LDHへの抗がん剤5-fluorouracil(5-FU)の取り込みおよび細胞増殖に及ぼす5-FU/LDH添加の影響について明らかにした。本研究では、5-FU/LDHを各種ペプチドで修飾したペプチド/5-FU/LDHを合成し、ペプチド/5-FU/LDHの細胞毒性について検討した。細胞増殖抑制効果は5-FU/LDHに比べ、ペプチド修飾により向上することが明らかとなった。
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趙 暉, 地下 まゆみ, 坂本 尚史, 後内 貴胤
セッションID: P1
発行日: 2009年
公開日: 2009/11/01
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中国では数カ所のバーミキュライトの産出が知られており、その幾つかは日本にも輸入されている。今回演者らは山西省および河北省の数カ所のバーミキュライト鉱床の調査を行い試料を採取した。得られた試料を主としてXRDで検討した結果、鉱物学的にはバーミキュライト、加水黒雲母、ほぼ未変質の黒雲母からなることが明らかとなった。本講演では、その産状および鉱物学的性質について検討した結果を報告する。
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川越 健, 浦越 拓野, 石田 良二, 上間 綾乃
セッションID: P2
発行日: 2009年
公開日: 2009/11/01
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第四紀更新世に形成された未固結砂層を対象として、力学的強さに係わる粘土鉱物組成について検討した。試験の結果、限界動水勾配や粘着力と粘土鉱物の種類の間には明瞭な相関は認められなかった。スメクタイトやカオリン鉱物はそれらの含有量が多くても、粘着力など強度の増加への寄与は小さいと考えられる。一方、堆積岩の膠結物質であるクリストバライトや鉄の酸化物が少量確認された。未固結砂層の粘着力や限界動水勾配の程度には粘土鉱物の他にこれらの膠結物質が関与している可能性があると考えられる。
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間宮 賢太, 八木 彩織, 小泉 雄輔, 佐藤 恭介, 大川 政志
セッションID: P3
発行日: 2009年
公開日: 2009/11/01
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イモゴライトへ希土類元素の導入を試みた。合成条件を検討することによってLa及びNdイオンをAlに対して5%含有するイモゴライトの合成した。希土類含有イモゴライトはXRD、IR、XRFを用いてキャラクタリゼーションを行った。IRの結果よりAlサイトが希土類に置換されることが分かった。
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山田 裕久, 田村 堅志, 横山 信吾, 渡辺 雄二郎, 八田 珠郎
セッションID: P4
発行日: 2009年
公開日: 2009/11/01
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Na-フロゴパイト組成ガラスの水熱処理を、広範囲な合成条件(反応温度300-800ºC、保持時間20時間-20日)で行った。得られた層状ケイ酸塩、特に3八面体型バーミキュライト様相の結晶化学的特徴づけとそれらの膨潤挙動を検討したので報告する。
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Liang Jianbo, Ma Renzhi, Iyi Nobuo, Sasaki Takayoshi
セッションID: P5
発行日: 2009年
公開日: 2009/11/01
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A topochemical route was introduced to synthesize highly crystallized hexagonal microplatelets of Co-Ni LDHs. Treating brucite-like Co-Ni hydroxides prepared by homogeneous precipitation with excessive bromine in acetonitrile promoted partial oxidization of Co
2+ into Co
3+ and the formation of Br
--intercalated Co-Ni LDHs inheriting the hexagonal morphology. The nitrate-intercalated samples could be exfoliated into unilamellar nanosheets on contact with formamide.
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田中 泉美, 中西 亮介, 和田 信一郎
セッションID: P6
発行日: 2009年
公開日: 2009/11/01
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HASイオンはイモゴライトが生成する際の前駆体であり,ヒドロキシアルミニウムにモノケイ酸が縮合した陽イオン性のクラスターのようなものだと考えられている.従来HASイオンは陽イオン交換樹脂に定量的に捕捉されるものだと考えられてきており,HASイオンの組成を特定する際にも陽イオン交換樹脂が使用されてきたが本研究ではそのことを再検討し、さらにモンモリロナイトを用いたHASイオンの新しい定量方法を提案し、その結果を発表する.さらにHAS溶液のSi源,仕込みの濃度,溶液を調整してからの経過時間がHASイオンの組成に与える影響を調べた.
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鈴木 正哉, 中西 亮介, 小塚 奈津子, 鈴木 智恵子, 犬飼 恵一, 前田 雅喜, 月村 勝宏
セッションID: P7
発行日: 2009年
公開日: 2009/11/01
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低結晶性粘土と非晶質アルミニウムケイ酸塩複合体について、加熱時間を変化させて合成することにより、その形成過程における構造変化を調べるとともに、吸着特性についても検討を行った。その結果合成時間4時間以上において、低結晶性粘土に特徴的なピークが現れ始めるが、生成が終了するまでには約6時間以上の反応時間が必要であることが明らかとなった。
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佐藤 悌治, 長井 雄希, 鈴木 一彦, 黒崎 英昭
セッションID: P8
発行日: 2009年
公開日: 2009/11/01
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発表者らは前報において、新発田市小戸産粘土の未精製試料について、その
27Al-固体NMRスペクトルからスメクタイト成分の構造に対するモンモリロナイト構造とバイデライト構造の寄与率を求め、固溶体としての構造式を導出した。今回、水簸精製した同試料について同様に構造式を求めたところ前回に近似した結果が得られた。同時に、固体NMRによる本解析法は天然の未精製試料でも構造組成解析が可能な簡便かつ合理的方法であることも確認された。
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大橋 文彦, 田栗 利紹, 阿部 久雄
セッションID: P9
発行日: 2009年
公開日: 2009/11/01
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粘土鉱物層間に各種の抗生物質を担持した試剤を調製し、その抗菌活性及び徐放性試験を行った。その結果、複合体の抗菌力は抗生物質単体の1/2から1/8倍の力価に減少するが、30日間の徐放試験後であってもEscherichia coli及びStaphylococcus aureusに対する抗菌活性は失活せずに維持され、且つ洗浄後も同様な効果が再現されることが明らかとなった。
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佐伯 和利, 境 雅夫
セッションID: P10
発行日: 2009年
公開日: 2009/11/01
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黒ボク土壌の主要構成粘土鉱物であるアロフェン(天然と合成アロフェン)へのDNA吸着を,反応溶液のDNA濃度,イオン強度,㏗,リン酸イオンとの競合等の観点から調べた.本研究の結果から,黒ボク土の構成成分の中で,主要粘土鉱物であるアロフェンがDNA吸着に対して大きな役割示している媒体の1つであることが示唆された.
キーワード:DNA,アロフェン,吸着,pH、イオン強度
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国吉 勇司, 田村 堅志, 山岸 晧彦, 佐藤 久子
セッションID: P11
発行日: 2009年
公開日: 2009/11/01
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両親媒性のIr錯体を合成し、その錯体と粘土とのハイブリッドLB膜をつくった。単分子膜においても十分な蛍光を示し、酸素センサーとして働くことを見出した。
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山岸 晧彦, 佐藤 久子, 田村 堅志, 加藤 昌子, 青木 理恵
セッションID: P12
発行日: 2009年
公開日: 2009/11/01
会議録・要旨集
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陽イオン性イリジウム(III)錯体を合成・光学分割し
た。得られた錯体を合成サポナイトに吸着し、イオン交換体から
の発光強度に対するキラル物質の消光効果を調べた。
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福盛 文哉, 佐伯 和利
セッションID: P13
発行日: 2009年
公開日: 2009/11/01
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本研究では、合成したゲータイト(α-FeOOH)に4種類の重金属(Cd, Cu, Pb, Zn)をそれぞれ吸着させ,DFOBを添加して反応させた場合の金属抽出量を比較した.同時に,Fe抽出量を測定し,Feと各重金属の抽出量を比較することとした.また,DFOBのキレートとしての強さをみるために,EDTAとクエン酸,また水による抽出を行った際の各重金属・Fe抽出量と,比較した.
DFOBに,Cd, Cu, Pb, Znを抽出させる作用があることが明らかになった.DFOBの重金属抽出は,EDTAやクエン酸と比較すると弱いことが示された.また、Feの抽出量が著しく少量であることがわかった.
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-溶存AlとSi濃度およびΔGrの影響-
千野 大輔, 佐藤 努, 大谷 祐介, 中林 亮, 高山 英樹, 米田 哲朗
セッションID: P14
発行日: 2009年
公開日: 2009/11/01
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放射性廃棄物に用いられるベントナイトは併用されるセメントに由来する高アルカリ間隙水によって溶解・変質することが懸念されている。
そのため、高アルカリ環境下でのスメクタイトの溶解速度に影響する因子を考慮し、その溶解速度を定式化するためにフロースルー溶解実験を行った。その結果、溶解速度を決定する因子のうち、現在まで定量的に明らかにされていなかったΔGr依存性と溶存AlとSiの抑制作用の影響を明らかにし定式化した。
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田村 堅志, 大橋 文彦, 渡辺 雄二郎, 森本 和也, 山田 裕久, 山岸 晧彦
セッションID: P15
発行日: 2009年
公開日: 2009/11/01
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粘土ハイブリッド膜には剥離性とイオン交換性に優れたスメクタイトが膜の安定構造をもたらすために主に使われてきた。一方、非晶質粘土鉱物のアロフェンは、中空球状のナノ粒子であり、水や様々なイオン種を吸着する特徴を持つためユニークなセンサー素材として期待できる。このアロフェンはpHを変えるだけで表面電荷の制御が可能なので陰イオン性、陽イオン性双方の両親媒性分子に対してハイブリッド化が可能なはずである。今回、我々はLangmuir-Blodgett (LB)法による気液界面でアロフェン/両親媒性分子ハイブリッド膜の形成を試みた。
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大森 恒, 楠 美智子, 笹井 亮
セッションID: P16
発行日: 2009年
公開日: 2009/11/01
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本研究グループでは、粘土鉱物Laponiteの層間にキサンテン系色素と共に会合抑制剤として長鎖トリメチルアルキルアンモニウム塩を共存させることにより、高色素濃度域で高量子収率発光を示す固体材料の創製に成功した。さらに、この材料の発光特性が周囲の湿度の影響を受けて変化することを発見した。本研究では、この材料の湿度応答性を詳細に研究し、その応答機構の解明を目指した。
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篠木 進, 山田 隆弘, 黒坂 恵一, 伊藤 弘志
セッションID: P17
発行日: 2009年
公開日: 2009/11/01
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塩化ベンジルトリメチルアンモニウム溶液を用いて,10種類のベントナイトの浸出陽イオン量測定を実施し,酢酸アンモニウム法によって得られた値と比較した.その結果,Naイオンについては,ほぼ同等の精度を有することが確認された.Caイオンについては,酢酸アンモニウム法では無視できない方解石の溶解を抑制できることが分かった.ただし,KおよびMgイオンについては,酢酸アンモニウム法よりも小さな値となった.
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小野寺 哲也, 會澤 純雄, 平原 英俊, 高橋 諭, 成田 榮一
セッションID: P18
発行日: 2009年
公開日: 2009/11/01
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天然ケイ酸塩は、地球を構成する主な物質のひとつであり、現在は石油精製剤や吸着剤、化粧品などに使用されている。しかし、この吸着作用を医薬品へ応用した例は少ない。本研究では、生体内における毒素の吸着剤としての利用ならびに薬成分の保持剤への応用を目的とし、クレアチニンおよびアマンタジン塩酸塩の天然ケイ酸塩への吸着挙動について検討した。実験結果より、天然ケイ酸塩は生体内における毒素成分の吸着、医薬成分の保持、放出に関する利用が可能であることがわかった。
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皆川 和己, 山田 裕久, 田村 堅志
セッションID: P19
発行日: 2009年
公開日: 2009/11/01
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サポナイトおよびLDH粒子は触媒材料,吸着材料や添加剤など様々な機能を有するナノ材料として期待されている.これらの特性を向上させるには生成される粒子が微細で球状を呈し,かつ,粒子径が揃うことでそれらの特性が促進される.そこで,本報告では著者らが開発したハイブリッド噴霧法により生成されたサポナイトおよびLDHナノ球状粒子の性状を検討した.
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長瀬 多加子
セッションID: P20
発行日: 2009年
公開日: 2009/11/01
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ゼオライトは、自己焼結性を持たないため、平滑でない支持基盤上に薄く製膜することが困難である。天然産のゼオライト粉末を利用して塗布膜を作製する目的で、粘結剤として混合したスメクタイトのスチーム処理によるゼオライト化について調べたので報告する。
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石井 亮, 伊藤 徹二, 松浦 俊一, 鈴木 智子, 水口 純子, 濱川 聡, 角田 達朗, 花岡 隆昌, 水上 富士夫
セッションID: P21
発行日: 2009年
公開日: 2009/11/01
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酵素を固定化するためのメソポーラスシリカの条件を体系的に考察するための試みとして、タイプの異なる複数のメソポーラスシリカに1種類の酵素を吸着・固定化し、かつ固定化後の酵素の活性を比較検討したので報告する。
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星 靖, 川崎 加瑞範, 蛯名 武雄, 水上 富士夫
セッションID: P22
発行日: 2009年
公開日: 2009/11/01
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電子デバイスの薄膜化、フレキシブル化への要求から、柔軟な耐熱透明フィルム上への透明導電膜の作製が強く望まれている。透明導電膜の形成方法として、ITO等の導電性ナノ粒子の分散液を塗布する簡便な手法が注目されている。本発表では、耐熱性を有する透明有機化粘土膜をフレキシブル基材とし、その上にITOナノ粒子によって透明導電膜を形成したフレキシブル耐熱透明導電フィルムを作製し、その特性を評価したので報告する。
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川崎 加瑞範, 蛯名 武雄, 水上 富士夫, 津田 統, 茂木 克己
セッションID: P23
発行日: 2009年
公開日: 2009/11/01
会議録・要旨集
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我々は粘土を主原料とした耐水性、耐熱性、柔軟性に優れた新規透明粘土膜の開発を行っている。今回作製した粘土膜は市販の合成粘土層間にテトラフェニルホスホニウムをインターカレーションした有機化粘土を塗布・乾燥したものであり、吸水率5%未満の耐水性と300℃以上の高温条件下においても変色がほとんどない高い耐熱性を有することを見出した。さらに、可視光領域における80%以上の高い光透過率に加えて、直径4mmの金属棒に巻きつけることが可能な高い柔軟性を有していることが分かった。
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中山 大輔, 山木 博史, 谷 誠治, 川俣 純
セッションID: P24
発行日: 2009年
公開日: 2009/11/01
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粘土と色素を複合化すると、色素の耐光性が向上する場合と低下する場合がある。そこで本研究では、様々な有機色素と、鉄を含まず光分解触媒としての活性に乏しいと考えられている合成サポナイト(SSA)との複合体を作製し、その分光学的特性を調査するとともに、X線回折測定に基づき吸着様式を調査した。その結果に基づき、どのような構造上の特徴をもつ色素の光分解が促進されるのか報告する。
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米本 浩一, 山本 雄太, 安部 孝一朗, 蛯名 武雄, 手島 暢彦, 関川 秀雄, 奥山 圭一, 中野 正雄
セッションID: P25
発行日: 2009年
公開日: 2009/11/01
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著者らは,軽量化と低コスト化を期待して研究されている複合材製の水素タンク用の樹脂ライナーに替わるものとして,産業技術総合研究所が開発した粘土膜「クレースト®」と炭素繊維強化プラスチック(CFRP)を交互に積層複合化し,水素ガスバリア性に優れた新しいコンセプトの複合材製水素タンクの研究開発を行っている.本稿では,粘土膜複合化CFRPの優れた水素ガスバリア性を紹介し,自動車用燃料電池向けの高圧水素ガスタンク試作の現状について報告する.
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中林 亮, 千野 大輔, 河原木 千恵, 佐藤 努, 米田 哲朗, 金子 勝比古
セッションID: P26
発行日: 2009年
公開日: 2009/11/01
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高アルカリ環境下におけるベントナイトおよびセメント-ベントナイト界面の変質過程を定量的に理解するために、高アルカリ溶液を用いた透水変質実験およびセメント‐ベントナイト接触試料の高アルカリ溶液の拡散実験後の試料に対して、X線CTを用いて内部構造の経時観察と得られた画像の解析を行った、その結果、圧縮ベントナイトを用いた時の溶解速度の遅延、二次鉱物の生成、セメント‐ベントナイト界面における沈殿反応プロセスに関するデータを得ることに成功した。
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福士 圭介, 杉浦 朋典, 森下 知晃, 長谷部 徳子, 伊藤 弘志
セッションID: P27
発行日: 2009年
公開日: 2009/11/01
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高レベル放射性廃棄物の地層処分システムにおいて、人工バリア材の構成要素として炭素鋼オーバーパックとベントナイト緩衝材が用いられる。処分環境において炭素鋼は時間とともに鉄腐食生成物へと変質し、周囲に鉄を溶出することが予想される。溶出される鉄は接触するベントナイトと長期間にわたり反応し、緩衝材の性能劣化を引き起こす可能性が懸念されている。本研究は天然に認められる鉄によるベントナイト変質の産状を分析することにより、長期間の鉄-ベントナイト相互作用によって生じる鉱物学的・岩石学的変化と変質環境を明らかとすることを目的とする。
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山田 浩史, 長谷部 徳子, 福士 圭介, 田村 明弘
セッションID: P28
発行日: 2009年
公開日: 2009/11/01
会議録・要旨集
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高レベル放射性廃棄物の地層処分において、炭素鋼オーバーパックの周辺をベントナイトで覆う方法が提案されている。しかし、時間経過に伴って炭素鋼から生じる含鉄溶液がベントナイトを変質させ、期待されている性質を失わせる可能性があるため、鉄-ベントナイト相互作用の解明が急務とされている。本研究は、天然で溶存鉄とベントナイトが反応している場所を対象とし、アパタイトフィッショントラック (FT) 法を用いることによりベントナイトの変質に要した期間・温度を明らかにすることを目的とした。
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南條 正巳, 柳沼 秀知, 高橋 正, 菅野 均志
セッションID: P29
発行日: 2009年
公開日: 2009/11/01
会議録・要旨集
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ポット栽培した稲の根近傍における鉄の挙動を検討した。稲の生育前期では根の表面は茶色であったが、生育後期になるにつれ、土壌は黒色部分が増し、非晶質硫化鉄の沈殿が認められた。4回の試料採取時ごとの根の表面についた鉄の状態は次の通りであった。当栽培条件では、稲の生育に伴い、根表面近傍の鉄の状態がFe-Ca-P被覆物→非晶質硫化鉄、ビビアナイト、その他に変化すると見られた。
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上原 元樹, 磯谷 俊介, 山崎 淳司
セッションID: P30
発行日: 2009年
公開日: 2009/11/01
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石炭灰を珪酸アルカリ溶液で処理することにより,高強度の硬化体が容易に得られるジオポリマー硬化体のイオン交換特性を検討した。その結果,添加したアルカリ/H
2O比に応じて150meq/100g~300meq/100gとイオン交換能が大きくなること,そのイオン選択性はPb>Ba>Sr>K>Naと1価より2価,同一の価数なら原子番号の大きい方が大きく,一般的なイオン選択性の法則に従うことが明らかにされた。
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桜田 雄, 亀島 欣一, 磯部 敏宏, 中島 章, 岡田 清
セッションID: P31
発行日: 2009年
公開日: 2009/11/01
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再構築法、共沈法によって層状複水酸化物(LDH)層間にイブプロフェン(Ibp)を導入したIbp/LDH複合体が作製された。さらに、各複合体とIbp+LDH混合物のイオン交換水、生理用食塩水(NSS)、擬似胃液(SGJ)中でのIbp放出挙動が調査された。Ibpの放出速度は溶媒による違いはなく、(混合物)>(共沈複合体)>(再構築複合体)の順であった。また、イオン交換水、NSS中では、複合体から緩やかにIbpが放出された。一方、SGJでは、初めLDHの溶解に伴いIbpが放出したが、その後Ibpが何らかの形で分解され、放出量が減少した。
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-効率的で新しい廃水処理方法の開発のために-
岡本 浩紀, 森本 和也, 安楽 総太郎, 佐藤 努, 米田 哲朗
セッションID: P32
発行日: 2009年
公開日: 2009/11/01
会議録・要旨集
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本研究では、より効率的な廃水処理方法の開発のために、銅ケ丸休廃止鉱山廃水における銅や亜鉛の自然浄化機構の解明を目的とした。採集試料の分析及び熱力学モデリングを行った結果、ハイドロウッドワーダイトの生成によって廃水中の銅や亜鉛濃度が減少しており、その生成には溶存炭酸イオン濃度の変化が関与していた。ハイドロウッドワーダイトは、水酸化物より低いpHで沈澱することや陰イオン交換能を持つことから銅や亜鉛の廃水処理で有効な沈殿対象物であると考えられる。
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林 亜紀, 中山 尋量
セッションID: P33
発行日: 2009年
公開日: 2009/11/01
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本研究では,LDHを用いた固体-固体反応の特性についてバルプロ酸ナトリウム,ソルビン酸,ソルビン酸カリウムを用いて検討した。その結果,硝酸型LDHが最も反応しやすく,混合する際にごく少量の水を添加すると効果的であることが明らかになった。またそのメカニズムは,層間に含まれるアニオンとのイオン交換であることが確認でき,ゲスト化合物としては酸よりも塩の方が反応しやすいことがわかった。
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太田 俊一, 清家 隆一
セッションID: P34
発行日: 2009年
公開日: 2009/11/01
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板状無機鉱物をバリア材として塗布したコーティングフィルムは食品包装用ガスバリアフィルムとして注目されている。ガスバリアはフィラーのアスペクト比と負の相関を持つのでアスペクト比の大きいフィラーが求められている。Na四ケイ素雲母粒子(Na-Ts)は高アスペクト比を持つ。Na-Tsを配合したコーティングフィルムをSEM観察したところNa-Ts粒子は高アスペクト比のまま塗膜にほぼ平行に配向していた。
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田村 堅志, 後内 貴胤, 水戸 洋彦, 森本 和也, 山田 裕久
セッションID: P35
発行日: 2009年
公開日: 2009/11/01
会議録・要旨集
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バーミキュライトはマイカ(例えばフロゴパイト、マスコバイトなど)と同様に肉眼で観察できるほど大きな結晶粒子が得られ、ポリマー中で十分に剥離したナノコンポジットが調製できればスメクタイト系以上の物性向上が期待できる。これまでバーミキュライトは園芸用、建築資材、緩衝材などで使用されてきたが、ナノコンポジットへの応用例は殆どなかった。本研究ではバーミキュライトのポリマーナノコンポジットへの可能性を探るため、有機修飾化、ナノコンポジットの調製、その機械的性質について調べた。
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- pyrophyllite-beidellite-paragoniteの水和挙動 -
河村 雄行
セッションID: P36
発行日: 2009年
公開日: 2009/11/01
会議録・要旨集
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スメクタイトの層間水和挙動の理解を進めるために、パイロフィライト-パラゴナイトの全領域:Al
2(OH)
2[Si
4O
10] - Na
0.333Al
2(OH)
2[Si
3.667Al
0.333O
10]-NaAl
2(OH)
2[Si
3AlO
10]に関して、無水および水和の分子動力学計算(MD)を行った。熱化学的性質、層間距離、層間溶液構造、自己拡散係数などの解析を行った。
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佐藤 久子, 田村 堅志, 小暮 敏博, 山岸 晧彦
セッションID: P37
発行日: 2009年
公開日: 2009/11/01
会議録・要旨集
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有機物、薄膜などを用いたデバイスの研究は最近大変興味をもたれている分野である。昨年度に引き続き、粘土薄膜として合成ヘクトライトの電子伝導性の検討結果を報告する。無機ナノシートのヘテロ接合により、酸素雰囲気中での光フォトダイオードが実現できた。
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南 大樹, 伊藤 雅和, 高倉 伸一, 高木 哲一
セッションID: P38
発行日: 2009年
公開日: 2009/11/01
会議録・要旨集
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電気探査の有効性を確認するために,川崎ベントナイト鉱床と月布ベントナイト鉱床においてベントナイトおよびその他の岩石を採取し,比抵抗の測定と含水率,陽イオン交換容量および浸出陽イオンの測定,鉱物同定を行なった.その結果,ベントナイトは他の岩石よりも低比抵抗を示し,岩石の比抵抗はメチレンブルー吸着量に依存することが認められた.このことから,川崎および月布鉱床における電気探査の有効性が示唆された.
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