保健師教育
Online ISSN : 2433-6890
5 巻, 1 号
選択された号の論文の22件中1~22を表示しています
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研究
  • ―小地域における親子保健活動技術の明確化に焦点を当てて―
    岩本 里織, 大木 幸子, 滝澤 寛子, 平野 美千代, 鈴木 美和, 下山田 鮎美, 橋本 文子, 波田 弥生, 佐伯 和子
    原稿種別: 研究
    2021 年 5 巻 1 号 p. 56-65
    発行日: 2021/05/31
    公開日: 2021/06/09
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    目的:本研究は,「生活基盤としての地区/小地域」(以下,小地域)を対象とした親子保健活動における公衆衛生看護技術を明らかにすることを目的とした.

    方法:対象は地区活動に関する条件を満たす4市の保健師とし,半構成質問紙による面接調査を行った.逐語録から地区における親子保健活動技術を抽出し分類した.本研究は,北海道大学大学院保健科学研究院倫理審査委員会の承認を受け実施した.

    結果:地区を対象とした親子保健活動技術は,【生活基盤としての地区/小地域での親子保健に関する情報収集・アセスメント】【生活基盤としての地区/小地域での親子保健に関する活動計画・評価】【生活基盤としての地区/小地域での親子保健に関する活動展開】の3つ技術に分類され,大技術項目21,中技術項目94が抽出された.

    考察:本研究の結果,「生活基盤としての地区/小地域を対象とした親子保健に関する公衆衛生看護技術」が明らかなった.今後,親子保健に限定しない公衆衛生看護技術の抽出が課題である.

活動報告
  • 次郎丸 奈美, 藤﨑 万裕, 山本 則子
    原稿種別: 活動報告
    2021 年 5 巻 1 号 p. 66-74
    発行日: 2021/05/31
    公開日: 2021/06/09
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    目的:首都圏X区における介護予防事業の今後の展開を検討する.

    方法:参加者446名の握力測定データの分析と参加者・推進リーダー(以下,リーダー)・自治体事業担当者を対象としたインタビューを行った.

    結果:406名(87.1%)が女性であり,包括圏域別ではD地区の女性の平均握力が他の圏域より有意に低かった.地域会場2会場における参加者へのインタビューでは,参加者が介護予防事業の効果として「身体機能の向上」,「参加者同士の交流」等の多面的な効果を感じていることが明らかとなった.リーダー・自治体担当者は,事業評価の継続性を課題として挙げ,プログラムのバリエーションを増やすという今後のねらいを語った.

    考察:握力は客観的な身体能力評価指標であり,参加者の特徴を把握する一助となった.今後は,自治体担当者・リーダー等が連携し,継続的な事業評価と事業の多面的な効果を参加者がより一層享受できるようにするための工夫が必要である.

  • 本田 光, 近藤 圭子, 田仲 里江, 喜多 歳子
    原稿種別: 活動報告
    2021 年 5 巻 1 号 p. 75-85
    発行日: 2021/05/31
    公開日: 2021/06/09
    ジャーナル フリー HTML

    【目的】新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大に伴い実施された代替的実習の実践を記述し,その有効性と課題を検討することを目的とした.

    【方法と対象】公衆衛生看護学実習を履修した4年次学生29名を対象に実習体験アンケートを実施した.アンケートは,各実習体験の有効性を実習目標の観点から量と質の両面から評価するものである.調査期間は,2020年7月31日~8月4日である.

    【活動内容】学生評価ですべての実習体験の平均値より高かったのは,実習施設の保健師への電話,健康教育,地区踏査,健康相談などであった.一方で,有効性の評価が低かったのは,家庭訪問,職場巡視,健康危機管理などであった.

    【考察】評価が高い実習体験の特徴は,保健師から講評を受ける等により実際の保健活動に触れる体験であり,評価が低い実習体験の特徴は,現場の暗黙知も含めた実感を通した理解が無ければ修得が難しい技術・能力に関するものであった.

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