A. W. Fischerによれば, 簡単な胆石手術でも, 手術医の行なう個別的措置は, 272回, 第一助手のそれは, 175回, 手術看護婦のそれは, 108回であり, 胃手術による個別的措置は, 手術医は, 398回, 手術看護婦は, 304回の個別的措置行為にでると言われている。
医療は, 日一日と進歩し, ますます複雑から煩雑になって来ている。そして, 医師には, 少しの過誤も許されないのである。
医療過誤は, 医師にとっても患者にとっても誠に不幸な出来事であり, 極力さけなけれぼならない物である。
医療過誤の定義, 医師が通常行なっている診療の法的位置づけ, 判例による医師の注意義務等を, 若干考察してみた。
抄録全体を表示