1992年9月から2000年8月末までの間の,カワウのカラーリング装着結果を報告した.この期間に,東京都,千葉県,愛知県の6カ所のコロニーで,約1,500羽のカワウにカラーリングを装着した.現在使っているカワウのカラーリングには,作製のし易さ,耐久性,観察のし易さなどで,なお幾つかの問題点があり,今後のより改良が望まれる.また,カラーリングの装着情報を伝え,確認情報提供者に対して的確に対応でき,より多くの正確な観察記録を収集するためのシステム作りが待たれる.さらに,このような調査が今後も継続できるようにするため,カラーリング装着作業に好適なコロニーの保護が望まれる.
抄録全体を表示