人間‐生活環境系シンポジウム報告集
Online ISSN : 2434-8007
第45回人間-生活環境系シンポジウム報告集
選択された号の論文の61件中51~61を表示しています
  • -奈良県都市部と農村部おける調査-
    東 実千代, 大友 絵利香, 久保 博子, 城戸 千晶, 佐々 尚美, 小浜 朋子, 磯田 憲生
    p. 153-154
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/12/03
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    超高齢社会において、健康長寿に向けた取り組みとして健康な状態と介護状態の中間であるフレイルの進行予防が重要視されている。そこで、高齢者の心身機能のスクリーニングと実際の日常生活との関連を検討することを目的として、奈良県都市部と農村部で自立して生活する高齢者を対象として基本チェックリストによる質問紙調査と日常の活動量の実測調査を行った。基本チェックリストの総合点が高いほど活動量は減少する傾向にあり、フレイル評価法としての妥当性が示された。活動量は女性に比べて男性が、農村部に比べて都市部が多い傾向があった。主観的健康感には、身体状況だけでなく抑うつ気分の得点など心理面の影響が示唆された。
  • 25℃・50%環境下における前腕部への曝露の場合
    宮本 征一, 桃井 良尚
    p. 155-156
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/12/03
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    涼を得る手段として、気流を用いることは、室温を低下させることより有用であると考えられる。気流は皮膚における冷覚や触覚によって知覚されると考えられる。そのため、25℃・50%の恒温恒湿室において、前腕部に冷刺激または気流を曝露して、気流を知覚する風速と冷覚閾値の関係を明らかにする被験者実験を行った。その結果、冷覚の閾値が鈍化な被験者ほど、気流を知覚する風速は大きくなった。気流を知覚する風速と冷覚閾値の関係について、被験者の身体特性や体質の違いによる差異は見られなかったが、日常生活下での涼を得る手段の違いによる差異が見られた。
  • 石井 仁
    p. 157-158
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/12/03
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    本研究は、若年層を対象に自宅以外のトイレの使用実態に関する調査を実施し、新型コロナウイルス感染症のトイレ設備の使用状況に与える影響、大便器ブースでの排泄以外の行為、大便器ブースの許容できる待ち人数について検証した。その結果、新型コロナウイルス感染症の影響によりハンドドライヤー、温水洗浄便座の使用率が有意に低下した。大便器ブースでの排泄以外の行為では、何もしないを除くとSNSが多かった。大便器ブースの許容できる待ち人数は女性に比べ男性は少ない。
  • 都築 和代, Budiawan Wiwik
    p. 159-162
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/12/03
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    睡眠環境の実態を調べるために,年間を通して大学生の寝室で睡眠環境の測定を実施した。この研究では,室内環境,日中の行動,食事,入浴時間などに制限を設けず,被験者は自宅の自室で睡眠するように依頼された。1年間を通しての平均睡眠効率は95.2%で,春94.5%,夏93.6%,秋95%,冬96.4%であった。睡眠時間は370分で,もっとも秋が長く394分で,春が最も短く342分であった。入眠潜時は平均11分で,最も早い秋で9分,最も遅い春で14分であった。室内温熱環境は,春は21.7℃69%,夏は26.5℃66%, 秋は24.6℃67%,冬は13.4℃57%であった。温冷感,快適感申告は,有意な季節差が認められ,冬に他の季節よりも寒くなり,不快側申告となった。OSA睡眠調査票による睡眠感調査の結果は,起床時眠気が44,入眠と睡眠維持が45,夢みが48,疲労回復が43,睡眠時間が45となり,大学生の睡眠評価は一般的な評価やアクチグラフによる睡眠効率よりも悪かった。
  • 第1報 永井荷風「断腸亭日乗」の初期記述について
    堀越 哲美, 加藤 里実, 加藤 和雄, 石松 丈佳, 小松 義典, 今西 貴美, 長野 和雄
    p. 163-166
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/12/03
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    本研究は、永井荷風の日記「断腸亭日乗」を用いて、四季にわたって、その温熱環境をどのように表現しているのかを明らかにすることを目的とする。特に、語「寒」「暑」「涼」「暖」「冷」の月毎の使用頻度と、相互にどのように使用されるかを解明する。その結果、「暖」は、「寒」が用いられている時に対立表現として用いられている。「涼」は「暑」が用いられている時に対立表現として用いられている。「冷」は季節の端境期に用いられる傾向を見いだした。さらに、暑さと寒さにおいて、その影響の強弱に応じた表現が行われていることを示した。
  • ウィウィク ブディアワン, 榊原 裕剛, 都築 和代
    p. 167-170
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/12/03
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    近年、睡眠の質が認知パフォーマンスに及ぼす影響に注目が集まっている。本研究の目的は、健康な青年学生において客観的な睡眠の質の変数である睡眠時間と脳の反応との関係を調べることである。日常生活の中で睡眠時にアクチグラフを使用して睡眠時間を決定した。翌日大学に登校し、実験室で 事象関連電位P300 を測定した。夏と冬に実施し、インドネシア人学生と日本人学生を比較するとともに,ピアソンの相関分析を実施した。夏にはインドネシア人学生の方が日本人学生よりも睡眠時間が短く,冬には有意な差を認めなかった。 夏の間の睡眠時間が短いため、インドネシア人学生のP300 の反応の大きさ‹ポテンシャル›は日本人に比べ小さく、P300の潜時は日本人よりも長かった。 結論として、睡眠時間は脳反応のP300 潜時に関連していることを示した。
  • 渡邊 慎一, 波多野 陽介, 石井 仁
    p. 171-174
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/12/03
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    本研究は、屋外における焚き火のUTCI上昇効果を明らかにすることを目的とする。測定は2020年9月19日の夜間に、愛知県春日井市に所在する宿泊施設において実施した。松を主とする薪を用いて焚き火を2回実施した。その間、焚き火の周辺において熱環境要素を測定した。その結果、以下の知見を得た。焚き火は、水平距離1.5m ‹地上1.1m›離れた地点の気温を最大3.5℃~3.9℃上昇させ、グローブ温度を最大4.7℃~6.1℃上昇させた。焚き火から1.5m離れた地点において、焚き火は熱源方向の面放射温度を最大32.5~36.3℃、熱源方向のUTCIを8.4~9.6℃、全身のUTCIを3.7~5.2℃上昇させた。一方、背面方向に対しては、温熱的効果は認められなかった。焚き火によるUTCI上昇効果は、焚き火からの距離が大きくなるにしたがって小さくなった。
  • 河原 ゆう子
    p. 175-178
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/12/03
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    冬季入浴時における入浴者の身体的特性や入浴行動,入浴時温熱環境が心拍変動に及ぼす影響を明らかにするため,自宅で浴槽入浴を行っている20代以上の健康な男女120名を対象に実態調査を行った。腕時計型ウェアラブル心拍計により心拍数,温度ロガーにより浴室温度と湯温を連続計測し,入湯時の心拍減少量と入湯中の心拍増加量,CVR-Rについて検討した。その結果,入湯時には立位から投げ足座位への姿勢の変化と,浮力による重力からの解放により心拍数が減少し,浴室温度が高く湯温が低いときにはその穏やかな温熱作用により副交感神経活動が亢進しやすくなることがわかった。また,実際の入浴においては湯の温熱作用は,浴室温度や湯温よりも入浴時間に起因することがわかった。
  • (第1報)冬期暖房時の被験者実験
    齋藤 輝幸, 榊原 悠馬, 稲垣 柊太
    p. 179-182
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/12/03
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    本研究では、冬期暖房時における空調設備からの気流や発生音の違いが執務者の作業効率に与える影響を調査するために、空気式放射空調と対流空調が設置されている実験室を用いて 8 名の男性被験者による実験を行った。本実験では空調設備及び運転状態を変化させ、温度・気流・発生音の異なる 6 条件を設定し、心理申告と計算・レシート分類の模擬作業を実施した。空調設備からの気流及び発生音の違いは被験者に認識されていたが、気流に関しては気流快適感に有意差がみられなかった。また、発生音は音快適感をやや低下させる結果となった。22°C環境においては、吹き出し風量を低減し発生音を小さくして運転した空気式放射空調が、対流空調に比べて計算の解答数が有意に多い傾向がみられた。正答率は計算・レシート分類ともに同じ温度条件間では有意差がみられなかった。
  • (第2報)夏期冷房時の被験者実験
    榊原 悠馬, 齋藤 輝幸, 稲垣 柊太
    p. 183-186
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/12/03
    会議録・要旨集 フリー
    本研究では、夏期冷房時における空調設備からの気流や発生音の違いが執務者の作業効率に与える影響を調査するために、空気式放射空調と対流空調が設置されている実験室を用いて 7 名の被験者‹20~24 才の男性›による実験を行った。本実験では空調設備及び運転状態を変化させ、気流・発生音の異なる 6 条件を設定し、心理申告と計算・レシート分類の模擬作業を実施した。空調設備からの気流及び発生音の違いは被験者に認識されていたが、気流・音の快適感に対する影響は小さかった。空気式放射空調では対流空調と比較して作業効率が有意に高い傾向がみられた。対流空調におけるスイング運転の有無による作業効率への影響は風量弱運転時ではみられず、風量強運転時でレシート分類の正答率においてのみスイング運転時に有意に高くなった。
  • p. App15-
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/12/03
    会議録・要旨集 フリー
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