人間‐生活環境系シンポジウム報告集
Online ISSN : 2434-8007
第45回人間-生活環境系シンポジウム報告集
選択された号の論文の61件中1~50を表示しています
  • p. Cover1-
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/12/03
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  • p. Cover2-
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/12/03
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  • p. App1-
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/12/03
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  • p. App2-
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/12/03
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  • p. App3-
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/12/03
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  • p. App4-App14
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/12/03
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  • 小松 美和子, 庄山 茂子
    p. 1-2
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/12/03
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    交通事故防止のための反射材の活用実態を明らかにすることを目的に、熊本県内の小学生、中学生、高校 生を対象に調査を行い、458 名の回答を得た。反射材の認知度は約80%であったが、所有の実態は45~54%であ った。反射材は交通事故防止に効果があると約80%の小中高生が回答しているのに対し、薄暮時には、中高生は 61~64%、小学生は40%が反射材を身につけていなかった。徒歩において、反射材を身につけていてもヒヤリ経 験をしていたことから、反射材の効果が充分でないことも示唆された。小中高生が所持したい反射材の多くは、 携帯しやすくアクセサリー感覚で身につけられシンプルなものであった。
  • 岩下 剛, 山崎 敏
    p. 3-6
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/12/03
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    コロナ禍に東京にある高齢者福祉施設においてCO2濃度、空気温度、相対湿度に関する長期計測を行った。この建物はデイサービスおよびユニットケアタイプの特別養護老人ホームを有する施設である。共同生活室ごとに窓開け換気の頻度・時間が異なることから、共同生活室のCO2濃度履歴を用いて窓開け行動の分析を行った。
  • -若年者群と擬似高齢者群の比較-
    三好 麻紀, 高木 理央, 庄山 茂子
    p. 7-8
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/12/03
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    高齢者の薬の誤飲を防ぐことを目的に、白色錠剤を包むPTP包装58色について、20~30歳代の女性20名を対象に、若年者群と擬似高齢者群(擬似眼鏡着用)の2条件で判別実験を行った。視力と判別総得点は、擬似高齢者群が若年者群より有意に低く、擬似高齢者群は、視力が高いほど得点が高くなる傾向がみられた。各色の平均得点については、58色中31色で2群間に有意差がみられ、擬似高齢者群の平均得点が有意に低かった。本実験では、実際に市販されている内服薬をサンプルとして用いたため、近似色のサンプルが多く、隣接色相・類似トーンでの誤判別が多かった。
  • ―共食者の有無の観点からの考察―
    松原 斎樹, 太田 麻友, 田村 匠, 淡路谷 直季, 金 悠希, 柴田 祥江
    p. 9-12
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/12/03
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    本研究では共食者の状況,調理空間に着目し,大学生の住まいにおける食の環境の実態を把握し,食の満 足度を向上させる要因を考察することを目的とする。大学生を対象に,アンケート調査を2018 年と2019 年に実 施した。アンケート項目は,調理空間の状況,共食者の状況,住まいの満足度,夕食の満足度等である。以下の ことが明らかになった。1)キッチン全体の満足度はキッチンの不満改善による調理頻度の向上に関係し,単身群 と同居群ともにキッチンの不満が調理を避ける1 つの要因である。2)同居群ではコンロの口数は3 口,水栓の種 類はレバーにし,単身群ではコンロの口数を2 口又は3 口,コンロの種類はガス又はIH にすると満足度の向上が 期待できる。3)住まいの満足度が高い者はキッチン全体の満足度も高かった。4)世帯形態と共食関係は夕食の満 足度に関係していた。夕食の満足度は,同居群の方が,また共食者のある方が高かった。
  • 薩本 弥生 , 髙山 彩菜 , 大矢 幸江
    p. 13-16
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/12/03
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    通学用リュック背面に付ける冷却パッドの効果を明らかにするため素材の異なる冷却パット2種‹BP,WP›と冷却パッド無し‹NP›の3条件で人工気候室において被験者実験を行い、熱水分移動性、生理反応を比較検討した。その結果、主観申告では有意な差はなかったが快適感はパッド無しで平均値はより不快であった。平均皮膚温、衣服内湿度、発汗量、耳内温で冷却パッドの効果がBP>WP>NPの順番で見られた。WPがBPよりもカバーファクタは大きいものの素材の透湿抵抗は同程度でありBPの厚さが薄いことが冷却効果の差につながったと考えられる。
  • 山本 実夢, 片山 徹也, 庄山 茂子
    p. 17-18
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/12/03
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    異なる明度と彩度の緑の背景色に白文字を表示したタッチパネル画面72種について、20~30代女性を対象に若齢者群、疑似高齢者群‹高齢者疑似眼鏡着用›の2条件で、可読性とデザイン性‹印象の良さ›の評価実験を行った。若齢者群、疑似高齢者群ともに可読性とデザイン性の評価が5以上であった背景色は、低明度かつ中彩度であった。WCAG2.0により推奨される最低基準のコントラスト比は4.5:1であるが、基準以下においても評価の高いサンプルがみられたことから、色相別に基準を検討する必要性が示唆された。
  • 水谷 虹作 , 桃井 良尚 , 宮本 征一 , 義江 龍一郎
    p. 19-22
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/12/03
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    定常気流曝露時の人体表面各部位の対流熱伝達について詳細に把握するために、サーマルマネキンと熱流センサ、輻射熱センサを用いた測定実験を行い、得られた対流熱伝達率について、既往研究の実験式及びCFD解析結果と比較を行った。サーマルマネキン全体の対流熱伝達率は、既往研究の実験式に近い結果が得られ、CFD解析との大きな差も見られなかった。サーマルマネキン各部位については、熱流センサで測定した熱流束から算出した局所の対流熱伝達率と、サーマルマネキンの発熱量から算出した部位平均の対流熱伝達率を比較し、熱流センサを用いた局所熱流量測定では、局所的な気流の影響を受けやすいことがわかった。
  • 青木 春香, 三好 麻紀, 庄山 茂子
    p. 23-24
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/12/03
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    高齢者の誤服薬防止を目的に、お薬手帳を見てPTP包装された薬を正確に選択することを想定した判別実験を行った。印字色は、vividトーンの10色相‹赤、橙、黄、黄緑、緑、青緑、青、青紫、紫、赤紫›と黒の11色に、線なし・異なる線3種‹細線1本、細線2本、太線1本›の計44種のサンプルを作成した。判別実験では、女子学生20名が、高齢者擬似眼鏡を装着して、白内障+黄変化の症状を再現した。線による違いよりも色による違いがみられた。判別の平均得点は、橙、黄、黄緑、緑が高く、青緑、青紫、赤紫が低かった。
  • 源城 かほり
    p. 25-28
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/12/03
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    長崎大学教育学部附属の学校施設4校の9年間の光熱費調査とヒヤリング調査を基に,各学校の1次エネルギー消費量の実態を分析することによって,そのエネルギー消費特性を明らかにした。さらに,他地域の学校施設と本研究対象学校の1次エネルギー消費特性の比較を行い,本研究対象学校施設のエネルギー消費実態を踏まえた上で,各学校のエネルギー消費特性に応じた省エネルギー対策を検討した。
  • 安岡 絢子, 向井 登志広 , 宮永 俊之
    p. 29-32
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/12/03
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    工場の生産性向上を目的に、工場勤務者を対象に生産プロセスや作業環境に関するWebアンケート調査を実施し、生産プロセスで取り扱う冷却、加熱温度や、空調機器の方式や種類、作業空間の温熱環境とその評価などの回答を得た。取扱製品や生産プロセスの違いによって、製品の加熱・冷却温度は様々だが、実際の作業者周辺の温度は、夏期に比べて冬期の方が低温環境側に広がっており、工場特有の外気の影響の受けやすい建物構造なども、温熱環境に大きく影響していると考えられる。また、温熱環境の不満要因として、夏期では設備機器からの熱放射や顔の火照りが、冬期では手足の冷えが挙げられた。以上より、設備機器や作業内容、外気影響の受けやすさ等が、空調機器の選定や作業者の温熱環境とその評価に影響している可能性が示唆された。
  • -標準温度計を用いた校正用黒体炉の作成方法-
    梶井 宏修, 井川 正治, 菅原 作雄, 土川 忠浩, 宮本 征一, 薩本 弥生, 久保 博子, 宮沢 モリエ, 山岸 明浩, 都築 和代, ...
    p. 33-36
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/12/03
    会議録・要旨集 フリー
    新型コロナ禍で体温計が利用されている。非接触体温計は測定時間が短く、利用頻度が高い。従来放射エネルギーを測定していた放射温度計で前額などの皮膚表面を測定すると36.6℃ではなく34℃程度を示した。そこで、本委員会は非接触体温計など市販品の試用を行いそれらの使用方法と簡単な精度確認を行うことを計画した。すでに、常用の標準温度計を用いた校正炉の簡単な制作方法を紹介した。しかし、同時に使用する温度計の選択方法は看過できない。信頼性を高めるために基本となる安価な標準ガラス温度計1/10目盛の温度計の校正について述べる。IR温度計で皮膚温を測ると約30.6℃であるが、体温計Body モードで測定すると35.5℃~35.8℃を示した。他の製品ではLoと示して測定できなかった。したがって、機器の特性を理解したうえで使用する必要がある。また、表記の温度校正炉が使用できるよう準備するのが望ましいと考えられる。
  • 大庭 康平, 吉田 将司
    p. 37-38
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/12/03
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    近年、学校の空調設備導入に伴って室内温熱環境についての関心が高まっている。本校は文部科学省が定め る基準に従い学内の空調を集中管理している。しかし、本校の校舎は北東と南西の2 棟の建物からなっており、 時間によって日光に当たる教室が違う。学生が校内で快適に生活を送るには全教室の温湿度を把握し基準を満た すよう各所に適切な制御をする必要があると考えられる。そこで本研究室では一昨年度、学内温熱環境観測シス テムを構築した。本研究の目的は、各教室の温湿度データから、教室の温熱環境の変化の傾向を統計手法を利用し 解析することである。本稿では八王子における一日平均の温湿度データを目的変数、ノード4 か所を説明変数と して重回帰分析を行った。結果から北東方向4 階にある研究室が目的変数に対して最も影響があった。
  • 大本 花奈, 中島 みづき, 中島 君恵, 江川 賢一, 佐藤 健
    p. 39-40
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/12/03
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    超高齢化社会を迎えた日本では、65歳以上の労働力が人口の13.2%を占めるなど、高齢者の労働力が大きな役割を果たすことが予想されている。しかし、様々な職場の中でも食品加工・調理職場は、自動化できない作業が多い。特に、大量調理を行う場合など、繰り返し作業があり、身体的負担が大きいとされる。そこで、本研究の目的は、調理作業における要員のスキル評価に人間工学的な手法を応用して、作業工程の標準化の可能性を検討することを目的とした。鮮魚の三枚卸しを実際に行い、人間工学に基づいた測定を行い、評価のための項目を検討した。作業時間だけでなく、筋活動にも作業を反映した結果となった。さらに、加速度計計測によって、頸部の姿勢評価も可能であった。
  • 第1報 生活環境評価の変遷
    萬羽 郁子, 近藤 早紀, 棚村 壽三, 光田 恵
    p. 41-42
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/12/03
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    居住者の生活様式および生活環境は時代の変遷とともに変化しており、このような中で居住者の生活環境評価や生活環境における意識の中でのにおいの位置づけも変化していることが考えられる。本報では、同様の内容で実施された1990年および2000年の調査結果と比較し、住民の生活環境評価の変遷を明らかにすることを目的とした。その結果、生活環境への満足度は時代の変遷に伴い高くなっていることが明らかとなった。
  • 第2報 住居内のにおいの意識
    近藤 早紀, 棚村 壽三, 萬羽 郁子, 光田 恵
    p. 43-44
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/12/03
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    時代の変遷とともに居住者の生活様式や生活環境、住居内で感じるにおいの質や種類も変化していることが考えられる。本報では、同様の内容で実施された1990年の調査結果と比較し、住居内のにおいに対する意識と感じるにおいの種類の変遷を明らかにすることを目的とした。その結果、住居内のにおいの不快な割合は時代の変遷に伴い低くなっていることが明らかとなった。また、時代の変遷に伴い、住居内で感じるにおいの種類も変化していることが把握された。
  • 福野 倫也, 高田 暁
    p. 45-48
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/12/03
    会議録・要旨集 フリー
    加湿がなされていても冬期にオフィスが低湿度となる例が多く報告されている.各事例に対して加湿量を明らかにし,低湿度への対策を考える必要がある.本研究では,あるオフィスにおける外気と室内の温湿度の測定値を基に,換気量,人体による水分発生量,室内の多孔質材による吸放湿量を与え,室の水分収支式を用いて空調機による加湿量を推定した.また,測定された外調機給気絶対湿度を用いて推定値の妥当性を確認した.次に,各パラメータの推定値に対する感度を比較し,人数および換気量は加湿量の推定値に比較的大きく影響すること,室内の多孔質材料による吸放湿量は加湿の立ち上げ時点でわずかに影響することを示した.
  • 岡本 直輝, 渡邊 慎一
    p. 49-52
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/12/03
    会議録・要旨集 フリー
    本研究は、日傘生地の色および加工の違いが暑熱緩和効果に及ぼす影響を明らかにすることを目的とする。測定は2021年7月21日から23日に、名古屋市に所在する大同大学のテニスコート、芝生、コンクリート面において実施した。傘(銀)、日傘(白)、日傘(銀)、日傘(白+ネット)の4種の傘下および比較のため日向の熱環境を測定した。その結果、以下の知見を得た。白色日傘は日射遮蔽効果が最も大きく、生地温度の上昇による下向きの熱放射量の増加が最も小さいことが示された。傘下のMRTは、傘生地の放射特性(日射遮蔽率、下向き長波長放射増加率)および地表面の放射特性(アルベド、日射吸収率)が影響する。テニスコートにおいて、UTCI低減効果が最も大きかったのは日傘(白+ネット)の-3.6℃であり、次いで日傘(白)の-3.0℃、日傘(銀)の-2.6℃、傘(銀)の-1.4℃であった。この結果から、傘の表面が銀色より白色の方が暑熱緩和効果が大きいことが示された。
  • (第3報) 都道府県毎の戸建住宅生活者の冬期起床時血圧の分析に基づく安全性の評価
    吉田 伸治
    p. 53-56
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/12/03
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    本論文では、住宅の熱負荷解析ツールBEST-Hを用いて、都道府県毎の冬季住宅内の温熱環境・安全性の現状を評価した。解析は都道府県を細分割した一次細分区域毎に行われた。冬季住宅内の安全性は、BEST-Hの部屋毎の温度分布から起床時血圧、脳・心疾患死のリスク評価指標であるハザード比を算出することにより評価した。分析の結果、ハザード比を用いたリスク評価は、人口動態統計より得られた脳・心疾患死のデータと対応する傾向が確認され、この評価手法が十分な精度を有すること、が明らかとなった。地域毎の安全性の評価、リスク軽減手法の方向性の分析が今後の課題である。
  • 町家の庭と屋内における夏期実測調査
    里見 朋香, 吉田 伸治
    p. 57-60
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/12/03
    会議録・要旨集 フリー
    本研究は、夏期の温熱環境の実測調査を通して、奈良市の旧市街地「奈良町」の町家における温熱・空気環境形成機構を把握することを目的とする。主に前庭・中庭・それらの間に位置する屋内において、温湿度、風速、グローブ温度、水平面全天日射量、放射温度、中庭と前庭の差圧の測定、気流の可視化を行った。それにより、以下の知見が得られた。測定時間全体において、地面が土の部分の方が、砂利の部分より地表面温度が高い傾向がみられた。気温は屋外よりも屋内の方が低温である傾向がみられた。風速の測定により、前庭と座敷の風速に相関がみられるが、中庭と座敷、中庭と前庭の風速の相関は弱いことが確認された。CFD解析に基づく流れ場・温度場形成メカニズムの分析が今後の課題である。
  • 伊藤 佳乃子, 高田 暁
    p. 61-64
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/12/03
    会議録・要旨集 フリー
    マスク着用が眼近傍の気流性状および涙液層に及ぼす影響を明らかにするための予備的検討として、被験者1名を対象に、不織布、ナイロン布マスク着用時および非着用時の3条件について、気温28 °Cおよび23 °Cに設定された空調室で物理・生理測定を実施した。その結果、眼球表面近傍の気流速・絶対湿度および涙液蒸発速度推定値は、マスク着用により上昇する傾向が認められた。また、その度合いはマスクの通気性や顔へのフィッティングによって異なり、不織布マスクよりもナイロンマスクで上昇が大きかった。気流速は、マスク非着用時には0.2 m/s以下であったが、ナイロンマスク着用時には1 m/s以上の値がみられた。一方、眼近傍の気温は室温やマスク着用の条件にかかわらず27.5~31.5 °Cであった。眼球表面温度および瞬きパターンに関しては、マスク着用条件による差は明確でなかったものの、マスク着用時の方が瞬目後10 s間の眼球表面温度低下が大きい傾向があった。
  • 瀬川 紘生, 安田 龍介, 吉田 篤正, 木下 進一
    p. 65-68
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/12/03
    会議録・要旨集 フリー
    近年,人体にかかる熱負荷による熱中症等が問題となっている.人体における熱負荷の影響は外的要因だけでなく,体調や運動状態といった内的要因も深く関わる.人体の暑熱期における季節順化の状態を調べるため,季節順化前後で暑熱環境下による立位安静状態での被験者実験を行った.被験者は人工気候室で暑熱環境下に曝露させた. 暑熱期に深部温度および代謝量の低下,発汗量の増加が一部で見られたが有意な差はなく代謝量と直腸温度の相関は低く明らかな傾向は見られなかった.気象データより本年度の暑熱順化は6月から7月に形成され,8月中旬には一時的に解消されたことが示唆された.
  • -実建物における壁面吸放湿量の測定-
    三田村 輝章, 今井 亮太
    p. 69-72
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/12/03
    会議録・要旨集 フリー
    近年,調湿機能を謳う内装材の商品化が進む一方,従来の調湿性能の評価方法は,試験片の重量変化によるものが一般的であり,実環境における適用時の効果を想定した評価方法とは言い難い。そこで,本研究では,発汗計に用いられる換気カプセルの原理に着目し,実環境における建材表面の吸放湿を直接計測する方法を開発することを目的とする。前報では,換気カプセルの原理に基づいた装置を自作し,装置に用いるカプセルの直径とカプセル内の換気回数に関する検討から測定精度について検証した。本報では,前報での検討を踏まえて,同装置を用いた実建物における壁面吸放湿量を測定した結果について報告する。
  • 永井 賢人, 吉田 篤正, 木下 進一
    p. 73-76
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/12/03
    会議録・要旨集 フリー
    暑熱対策の一つとして日傘が注目されている.本研究では日傘の日射遮蔽が温熱環境と人体へ及ぼす影響の評価を行った.夏季晴天日に屋外での被験者実験を行った.実験では環境の測定項目として気温,湿度,風速,ふく射量,床・日傘・黒球温度の測定を行い,生理量の測定項目として皮膚温度7点,深部温度,代謝量,血流量,体重変化および温冷感,快適感,疲労感の心理申告を行った.実験結果から立位時(低代謝量)には日向と日傘下では発汗量,深部温度・平均皮膚温度上昇,温冷感に大きな差が見られ,日傘の効果が確認できた.歩行時(高代謝量)には発汗量には差が見られた.重回帰分析を行い,環境要素(気温,相対湿度,風速,日傘の有無)・代謝量の影響を解析した.発汗量には風速以外の項目の影響が確認でき,特に代謝量,日傘の有無が影響した.深部温度変化は代謝量のみの影響が確認できたが,その他の項目についての影響は確認できなかった.
  • 肥田 弘明, 吉田 篤正, 木下 進一
    p. 77-80
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/12/03
    会議録・要旨集 フリー
    暑熱環境下における歩行時のマスク着用が生理量変化に与える影響について、被験者実験により検討した。夏の屋外で歩行速度4 km/h、人工気候室で基本条件(気温、相対湿度、歩行速度が30℃、40%、4.0 km/h)と高負荷条件(気温、相対湿度、歩行速度が35℃、60%、5.5 km/h)の3条件でトレッドミルによる運動負荷実験を行った。屋外実験においてマスク着用によって代謝量、深部温度、発汗量に差異が生まれた。一方、日射の影響のない人工気候室で基本条件においては発汗量のみに差異が生まれた。基本条件に対してより気温の高い高負荷条件ではマスク着用の影響は見られなかった。歩行時のマスク着用の影響は呼吸放熱の阻害により発汗量に表れ、気温が高くなると小さくなる。屋外環境下では呼気抵抗の影響が表れ、代謝量、深部温度上昇にも及ぶことがわかった。
  • 硯 愛画, 高田 暁
    p. 81-84
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/12/03
    会議録・要旨集 フリー
    長期的な角層含水率の変化を解析できる生体皮膚モデルの確立を目的として、皮膚含水率分布の測定値を季節差に着目して分析し、皮膚膨潤収縮モデルによる皮膚含水率分布の解析結果と比較した。まず、実測値から角層-顆粒層境界位置を推定したところ、冬期と比較して夏期に角層が冬期の値の21%程度厚く、角層-顆粒層境界の含水率が冬期の値の8%程度高い傾向が実験全体について示された。また、実験全体を通して、角層表面から2m以内の領域で、夏期には冬期と比較して含水率が高く、含水率勾配が小さかった。次に、基本条件、夏期の発汗を考慮する条件、皮脂の透湿抵抗を考慮する条件、冬期での角層-顆粒層境界の含水率低下を考慮する条件で解析を行い、実測結果と比較した。角層-顆粒層境界の含水率の季節差を考慮することにより、実験全体を通して夏期の角層厚みが冬期を9~20%程度上回り、実測値における角層厚みの季節差と変化の向きが一致した。
  • 垣鍔 直
    p. 85-90
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/12/03
    会議録・要旨集 フリー
    人間-生活環境系分野の研究範囲は非常に広い.著者は主に高圧環境,温熱生理学,衣服工学,照明環境,屋外気候,睡眠環境の分野に関与した.全ての研究範囲は2つのキーワードを共有している.季節差と心理・生理反応である.本稿では,屋外気候分野,睡眠環境分野を除く4 つの分野の研究成果について概説した.
  • その 3 VAV システムのシミュレーション
    梶谷 達希, 岩本 靜男, 傳法谷 郁乃, 児保 茂樹
    p. 91-94
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/12/03
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    住宅における空調の熱負荷と形成される室内環境とをシミュレーションによって予測し、エアコンによる部分間欠運転と VAV 方式の全館空調と比較する。VAV システムのシミュレーションを構築し、居室の室気温の頻度分布を用いて評価を試みる。
  • その1 実験装置システムの構築
    南風盛 成貴, 香川 治美
    p. 95-98
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/12/03
    会議録・要旨集 フリー
    本研究の目的は、段ボールベッドの居心地を評価するための実験研究である。そのために本報では、主観データと客観データの経時変化を同時に計測し、全ての測定値をデジタルデータとしてPCに蓄積できる実験装置システムを構築した。主観データとは居住者の気分尺度、脳波や発汗といった心理状態および生理量であり、居住者が周囲の空間を捉える。客観データとは気温や湿度といった環境物理量であり、測定装置が居住者の居る空間を捉える。
  • 土川 忠浩, 近藤 恵美, 藏澄 美仁
    p. 99-100
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/12/03
    会議録・要旨集 フリー
    体温調節が困難な頸髄・脊髄損傷者は、排泄に1時間以上要する場合があり、冬期における排泄中の体温低下防止のため付加的な暖房が必要になる。本研究では、トイレ空間における下半身を温めるパネルヒーターの最適な位置や形状を熱放射の観点から提案することを目的とする。青年男子健常者1名を対象に、魚眼レンズを用いた写真法によって側壁面上の点と人体との形態係数を実測した。結果として、下半身に対する側壁面上のパネルヒーターは対象者の膝裏にあたる位置を中心に考慮することを推奨する。
  • 佐々 尚美, 東 実千代, 久保 博子, 城戸 千晶, 小浜 朋子, 大友 絵利花, 磯田 憲生
    p. 101-102
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/12/03
    会議録・要旨集 フリー
    高齢者の熱中症対策として、エアコンの使用開始を効果的に促す温度を検討する事を目的として、人工気候室実験の結果及び既往研究などを元に検討した。その結果、高齢者の快適な温度より少し高めの温度でエアコンの使用を促す事が効果的と考えられた。
  • 深沢  太香子
    p. 103-106
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/12/03
    会議録・要旨集 フリー
    日本人高齢女性を対象として,全身と局所‹5部位:前額,胸,背,前腕,大腿›の温熱的快適性評価について検討した.実験は温熱的に中立な環境下で実施された.被験者には実験中椅座位安静を維持させ,後半に下肢温浴による温熱刺激を付与した.安静時における全身と局所の温熱的快適感の評価は,やや快適から中立であったが,下肢温浴によって全身と局所の温熱的快適感の評価は低下して,やや不快から不快となった.全身の皮膚ぬれ率の増加に伴い,温熱的快適感は低下した‹p< 0.05›.身体各部位においても,同様の傾向が見られた‹p< 0.05›.皮膚ぬれ率を指標とした場合,温熱的快適感が維持されるのは,全身:0.08 ± 0.04‹- ›,前額:0.05±0.13‹- ›,胸:0.15±0.06‹- ›,背:0.13±0.07‹- ›,前腕:0.15±0.03‹- ›,大腿:0.05±0.04‹- ›までであり,身体部位差が認められた‹p< 0.05›.
  • 山岸 明浩
    p. 107-110
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/12/03
    会議録・要旨集 フリー
    本研究は,日常生活における血圧‹家庭血圧›と温熱環境のかかわりについて明らかにすることを目的とする。本稿では,試行研究として携帯型血圧計を用いて,秋季,1週間程度の家庭血圧を実測した。調査は,成人男性1名を対象とし,2021年9月から10月の平日11日間の血圧データを収集した。計測スケジュールは,起床時,就業時‹7時から20時›の1時間毎,就寝時とした。その結果,血圧計測では,就業時10時~11時と20時における血圧の日内変動のピークと,起床時,14時,就寝時における血圧の低値が確認された。また,時間帯別‹起床時,就業時,就寝時›の血圧では有意な差が認められ,時間帯により血圧の状態が変化していることが確認された。温熱環境とのかかわりでは,空調を使用していない秋季の測定では,有意ではないが外気温との関係性が認められ,特に人体への寒冷影響にかかわる最低気温において血圧との関係性が示唆された。
  • 笠原 優子, 松浦 早紀, 庄山 茂子
    p. 111-112
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/12/03
    会議録・要旨集 フリー
    食欲の低下した患者の病院食に適した皿の大きさや形状を明らかにするため、大きさの異なる「丸皿・リム無」、「丸皿・リム有」、「正角皿・リム無」、「正角皿・リム有」の皿にハンバーグを盛り、量感‹大きさ›の印象に違いがみられるか検討した。デルブーフ錯視の効果により皿の直径および1辺に対するハンバーグの直径比が0.45~0.55付近を境に、大きい皿ほどハンバーグは小さく見えると評価された。同じ大きさの皿では、リム有よりリム無の方が、正角皿より丸皿の方が、やや小さく見えると評価された。
  • 妻木 菜緒, 中島 みづき, 江川 賢一, 中島 君恵, 佐藤 健
    p. 113-114
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/12/03
    会議録・要旨集 フリー
    近年、日中の最高気温が25℃を超える日が増加している。夏季酷暑時期における高温多湿環境の睡眠不足・障害が社会的な問題となっている。すなわち、睡眠不足によるヒューマンエラーの発生やヒヤリハットを防止するために、良質な睡眠環境を得ることが望まれる。本研究では、入眠時に深部体温が低下する現象に着目し、睡眠前にアイススラリーを経口摂取することで、入眠時の深部体温を積極的に低下させ、睡眠環境が改善されるか検討した。実験協力者は、20代の大学生7名と社会人1名の計8名とした。入眠前にアイススラリーを摂取し、ウエラブルセンサーを装着して睡眠状態を判定した。さらに、OSA睡眠環境調査を行った。結果として、センサーから得られた、ノンレム睡眠時間はアイススラリー摂取の有無にかかわらずに有意な差はみられなかった。入眠時の室温が30度を超える実験協力者もおり、OSA睡眠環調査結果から、十分な睡眠環境が構築できていないと推測された。一部の実験協力者では、アイススラリー摂取により深い睡眠が長く得られる好転する影響がみられた。
  • 数値流体力学を用いた目の近傍の気流分布の解析
    清水 健人, 高田 暁
    p. 115-118
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/12/03
    会議録・要旨集 フリー
    室内で対流式空調を使用した時の目の乾燥への影響を明らかにするため、対流式空調機からの吹き出し風と人体発熱による皮膚近傍の上昇流が、冷房・暖房時に目の付近の気流分布に与える影響について、吹出風速・温度3.5m/s, 25℃、吹出角度30˚の冷房条件と、吹出風速・温度5.0m/s, 30℃、吹出角度60˚の暖房条件について数値流体解析を行なった。顔表面の風速は、主に鉛直成分が大きく、直接吹き出し風が当たる場合で、暖房時に最大でおよそ0.6m/sであった。また、吹き出し気流の角度が鉛直下向きに近い場合ほど、机の面などに当たった風が顔付近の気流速度を増加させる可能性が高いことを示した。
  • (第2報)数値流体解析に基づく換気量および熱移動量の推定
    市川 敦貴, 高田 暁
    p. 119-122
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/12/03
    会議録・要旨集 フリー
    店舗の出入口開放によって生じる空調負荷を明らかにし, 省エネルギー的な改善策を検討するため, 夏期に空調を運転しながら出入口を外気に開放して営業を行なっている店舗を対象として, 数値流体解析を行い, 開口部での空気や熱の移動性状を求めた. また, 解析結果を当該店舗の開口部の気温および風速分布の測定結果と比較し, 計算モデルの課題を明らかにした.さらに,室温と外気の温度差を与える換気計算(浮力換気)によって求まる換気量と数値流体解析の結果を比較し,換気計算による換気量の方が大きくなることを示した.
  • 水畑 日南子, 橋本 剛, 浦川 京子
    p. 123-126
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/12/03
    会議録・要旨集 フリー
    本研究の目的は、大分県津久見市におけるみかん小屋の景観資源としての特徴を明らかにすることである。津久見市の青江地区、津久見地区、千怒地区、長目・浦代地区において、2019年〜2021年にみかん小屋の悉皆調査を行った。その結果、調査対象地域において719棟のみかん小屋が確認された。土地利用、みかん畑の立地、みかん小屋の特徴を整理し、津久見市における柑橘栽培に関わる代表的な7つの景観を抽出した。
  • 開原 典子, 林 基哉, 高田 暁
    p. 127-130
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/12/03
    会議録・要旨集 フリー
    本研究では、高齢者の低湿度環境による健康リスク低減の観点から、乾燥による不快感や疾患の生じにくい室内湿度環境の形成に資するエビデンス構築を目的としている。本報では、乾燥感発生の湿度条件とその生理量を明らかにするために、一定の低湿度環境下‹相対湿度10%, 28℃›において高齢者を主とした被験者を対象として、生理要因‹皮膚含水率, 皮膚表面温度›の測定と心理要因‹湿度に関する快適感, 温冷感等›の申告を行った。皮膚含水率と快適感申告の結果から、多くの被験者の皮膚水分率が低下して不快と感じる湿度条件において、快適と感じる被験者の皮膚水分率も低下していることが示された。高齢者は、空気の乾燥による皮膚や粘膜での状態の変化について、違和感と捉えることが遅くなるだけでなく、人体表面の水分含有量の低下にも気づきにくい恐れがある。
  • (第17報)作業員の飲水状況並びに作業現場の休憩所の環境
    笹森 暁, 染谷 俊介, 山崎 慶太, 藤崎 幸市郎, 桒原 浩平, 傅法谷 郁乃, 濱田 靖弘, 小林 宏一郎
    p. 131-134
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/12/03
    会議録・要旨集 フリー
    Covid-19対策として窓開け換気が必要な建設現場休憩所の温熱環境の実測結果を示すとともに、建設作業員の飲水量がスポーツ中の若年成人や子どもに比べて少ないことを示した。休憩所の気温は作業現場よりも低くなっていたが、喫煙所は作業現場と同程度の気温となっており暑熱環境で休憩する作業員もいた。休憩時間の主観申告では屋外の喫煙所で休憩した作業員が暑熱ストレスを感じる結果となった。建設作業員はスポーツをしている若年成人と同程度の蒸発密度だったが、飲水密度は高齢者と同程度であるため脱水密度が高くなる結果となった。ファン付き作業上着とファン付きズボンを併用した作業員は、ファン付き上着のみよりも脱水密度が低減していることから、両者を併用することで脱水密度のさらなる低減が期待できる。
  • その3単位モデルによる暖房時詳細解析
    藤本 遼, 岩本 靜男, 傳法谷 郁乃
    p. 135-138
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/12/03
    会議録・要旨集 フリー
    講義室の室内温熱環境を評価することを目的として、大規模講義室を単位モデル化し、空調方式として天井吹出、放射パネル等を設定してCFD解析を行い、詳細な室内温熱環境評価を行った。また昨今蔓延している新型コロナウイルスの影響で、今後の講義室での授業形態が変化することを想定し、ソーシャルディスタンスを考慮した着席状況についての検討を行った。その結果、ソーシャルディスタンスを考慮した着席状況でもPMVが快適であるような多くのcaseはEDTも快適となった。
  • 可児 綾加, 田中 稲子, 相原 聰
    p. 139-140
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/12/03
    会議録・要旨集 フリー
    日本では温室効果ガス排出量の削減目標達成に向けて、住宅の省エネルギー化が加速している。このような状況の中で、住宅の非居室の空間構成や内皮によって断熱性を確保する内皮断熱が提案されているが、温熱環境の課題については明確になっていない。本研究では、内皮断熱住宅における夏季の温熱環境の課題を明確にすることを目的に実測調査を行った。その結果、日射による室温上昇が課題であると確認できた。さらに、夏のよりよい住まい方を検討するため、日射遮蔽や通風、冷房等の組み合わせの効果をシミュレーションによって検討した結果、日射遮蔽が居室における日中の温熱環境改善に効果的であることが分かった。
  • - ワンルーム型の施設におけるケーススタディ -
    種市 慎也, 田中 稲子
    p. 141-142
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/12/03
    会議録・要旨集 フリー
    本研究では、気流解析を用いて都市部の保育施設の環境調整条件が室内空気環境に及ぼす影響を検討した。その結果、一人当たり30m3/hの換気量を確保した場合においても、家具で仕切られた2歳児エリアで空気が滞留することが窺えた。天井扇の使用は、弱運転でも十分な空気の循環効果が確認できた。また、窓開け換気はCO2濃度の低減に大きく作用し、8分後には換気経路全体への効果が確認できた。以上のことから、空気の滞留する空間には、感染症対策の観点からも、具体的な調整方策を講じていく必要性が確認された。
  • -暮らしと環境の視点から-
    堀越 哲美
    p. 143-148
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/12/03
    会議録・要旨集 フリー
    名古屋のまちづくりの系譜は、「清須越し」に始まる。そこで江戸時代を通じて、現在の名古屋中心部の骨格が形成された。明治時代には、名古屋は近代化の波を受けて、近代的な都市計画へと変化した。昭和戦後期は、戦災復興のまちづくりが行われた。有名な 100m 道路の建設や墓地の集団移転などの事業が行われた。現代は、暮らしやすさと環境の整備に向けたまちづくりが行われている。栄と名古屋駅周辺の両地区が、同時に再整備されつつある。特に後者では、リニア新幹線開業と連動している。そのような名古屋のまちづくりの系譜において、暮らしと環境の視点を中心に特徴的な出来事に焦点を当てることによって、名古屋ないし名古屋市の持つ特性を紹介する。
  • (第1報)商店街での実態調査と開放によるエネルギー損失量の概算
    高田  暁, 清水  勲
    p. 149-152
    発行日: 2021年
    公開日: 2022/12/03
    会議録・要旨集 フリー
    商店街において、店内を空調しながら、通りに面した開口部を開放して営業している店舗をよく見かける。しかし、開口部の開放による換気に伴う外気の流入と空調空気の流出により生じるエネルギー損失の助長が懸念される。本報では、兵庫県内のある商店街について、開口部を開放して店内を空調している店舗の冷房時の室温と開放面積を夏期に調査し、開口部を開放することで生じる換気によるエネルギー損失量を換気計算により求め、潜在的な省エネルギー量を推定した。
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