獣医皮膚科臨床
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7 巻, 4 号
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原著
  • 永田 雅彦, 柴田 久美子, Mark J. Redmond
    2001 年 7 巻 4 号 p. 37-41
    発行日: 2001/12/20
    公開日: 2008/05/16
    ジャーナル フリー
    犬アトピー性皮膚炎 (AD) の外耳炎におけるオーツ抽出アベナンスラマイド4.0ppm含有イヤクリーナーの抗炎症効果を検討した。人皮膚のUV誘発紅斑にアベナンスラマイドを塗布し, 色彩色差計CR-300を用いてその色調を観察した。アベナンスラマイドを3.0ppm以上塗布した部位で, 24時間後に有意かつ安定した紅斑の軽減がみられた。次に外耳炎を有するAD犬7頭の耳14部位にアベナンスラマイド含有イヤクリーナーを1~2週間使用した。痒みは67%, 紅斑は42%, 苔癬化は50%, 耳垢は50%で改善され, 総合的には試験部位の75%で改善がみられた。以上より, アベナンスラマイド含有イヤクリーナーは犬ADの外耳炎に対して有効であることが示唆された。
症例報告
  • 森本 かおり, 弓削田 直子, 三枝 早苗, 代田 欣二, 関口 麻衣子, 岩崎 利郎, 山村 穂積
    2001 年 7 巻 4 号 p. 42-45
    発行日: 2001/12/20
    公開日: 2008/05/16
    ジャーナル フリー
    1歳齢の雄のラブラドール・レトリーバーが急性の疼痛を伴う全身の皮膚炎で来院した。鼻梁を除く顔面全体, 耳介, 腋窩, 前肢外側, 鼠径, 大腿外側, 肛門, 趾間に脱毛, 紅斑, びらんが認められた。粘膜皮膚移行部にも病変が認められ, 天疱瘡などの他の自己免疫性疾患も疑われる臨床像であった。この症例は, 臨床像, 病理組織像, 原因となる可能性がある薬剤投与歴があるという3点より, 多型紅斑と診断した。本症例は数日後に突然死したが, その死亡原因の特定は行えなかった。本病態の発生に関与が疑われた薬剤は, 我々臨床家が日常で使用しているものであった。.
図譜
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