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18 巻 , 4 号
選択された号の論文の4件中1~4を表示しています
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巻頭言
論文
  • 小橋 洋平, 坂野 達郎
    18 巻 (2011) 4 号 p. 323-350
    公開日: 2011/12/28
    ジャーナル フリー
    本論文では,日本語コーパス内の命題に書き手の心的態度をアノテーションする基準として階層意味論を検討する.階層意味論とは「命題」と「モダリティ」からなる普遍的な意味構造を規定する概念である.モダリティは心的態度を指す概念として知られているが,既存研究で取り上げられている文法論のモダリティでは対象が文法形式に限定されてしまう.対して階層意味論で定義される「モダリティ」は意味論上の概念であるため形式上の制約が少なく,心的態度を網羅的にアノテーションするという目的により適した概念といえる.ただし,階層意味論で規定される心的態度を母語話者が一貫性を持ってアノテーションできるのか実証的に確認されているとは言い難い.そこで,母語話者に新聞の社説記事に対するアノテーションを実際に行ってもらい,その一貫性を調査した.その結果,4 名の間での Fleiss の κ 係数は,真偽判断系,価値判断,拘束判断でそれぞれ 0.49,0.28,0.70 となった.真偽判断系と価値判断は一致度が高いとは言い難いが,真偽判断系に関しては,述語または後続表現の語彙的機能の影響で真偽を読み取ることが困難な命題を取り除くと 0.58 まで改善した.加えて,語彙,文法形式によって明示的に心的態度が表されていない命題でも 0.50,0.28,0.53 の値を示した.このことから,心的態度を表す語句,文法形式が明示されていなくてもある程度の一貫性が得られることが伺える.
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  • 浅原 正幸
    18 巻 (2011) 4 号 p. 351-365
    公開日: 2011/12/28
    ジャーナル フリー
    本稿では係り受け構造情報のタグ付けの一貫性について考える.係り受け構造には,統語的制約により一意に決まる構造と選択選好性によるタグ付け作業者に委ねる構造がある.多くの場合,統語的制約を優先してタグ付けられるが,選択選好性に影響され誤ってタグ付ける例が多々ある.このような事例について誤り傾向の差分を評価するために,ゲームを用いた新しい心理言語実験手法を提案する.埋め込み構造によるガーデンパス文を用いて 13 人の被験者で実験を行ったほか,6 種類の係り受け解析器を用いて解析誤り傾向の比較を行った.さらに最も誤った種類の文に対し,選択選好性がどのように影響したかについて報告する.
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  • 森 信介, 中田 陽介, Neubig Graham, 河原 達也
    18 巻 (2011) 4 号 p. 367-381
    公開日: 2011/12/28
    ジャーナル フリー
    本論文では,形態素解析の問題を単語分割と品詞推定に分解し,それぞれの処理で点予測を用いる手法を提案する.点予測とは,分類器の素性として,周囲の単語境界や品詞等の推定値を利用せずに,周囲の文字列の情報のみを利用する方法である.点予測を用いることで,柔軟に言語資源を利用することができる.特に分野適応において,低い人的コストで,高い分野適応性を実現できる.提案手法の評価として,言語資源が豊富な一般分野において,既存手法である条件付き確率場と形態素 n-gram モデルとの解析精度の比較を行い,同程度の精度を得た.さらに,提案手法の分野適応性を評価するための評価実験を行い,高い分野適応性を示す結果を得た.
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