メルコ管理会計研究
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13 巻, 2 号
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研究論文
  • 10年分の実態調査データに基づく分析と考察
    桝谷 奎太, 岩澤 佳太, 吉田 栄介
    2022 年13 巻2 号 p. 3-20
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/03/07
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は,日本企業における業績管理実践と効果の変化に加え,その背後にある考え方に関する変容の有無や内容,要因について探究することにある。本研究の特徴は,10年分の実態調査データに基づく経時的な分析の実施,得られたデータの深掘り,他の実態調査を参照した統合的解釈にある。分析の結果,2009年から2019年の10年間での業績管理の変化は,資本効率性や貸借対照表を重視した管理への変革というよりも,伝統的な損益計算書中心の管理を計数管理の強化により漸進的に改善するものである可能性や,中長期的な企業価値の向上というよりも短期的な財務業績の向上を目指したものである可能性が示唆された。一部の企業群における変容の兆候も示唆されたが,平均的な調査対象企業においては,業績管理の革新的な変容というよりも,従来の実践の延長線上での漸進的な改善に留まっている可能性がある。本研究は,仮説導出的研究と位置付けられ,実態の説明と将来の研究課題の析出に役立つ。
  • 西居 豪, 近藤 隆史
    2022 年13 巻2 号 p. 21-34
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/03/07
    ジャーナル フリー
    本稿は,イネーブリング・コントロールの構築と効果についての経験的証拠を提供する。国内飲食店業168社のサーベイ・データを用いたPLS–SEM分析の結果,複数目標の強調は,柔軟性,修復,内部透明性,全体透明性の4つの設計原理と正の関係にあること,そして,これら設計原理により形成されるイネーブリング・コントロールが組織の適応能力と正に関連していることが明らかとなった。
  • 住宅建築企業の事例分析
    大西 靖, 横田 絵理
    2022 年13 巻2 号 p. 35-48
    発行日: 2022年
    公開日: 2023/03/07
    ジャーナル フリー
    企業のCSR業績を測定するためには,多様なCSR課題の重要性を評価して,CSR業績指標を設定する必要がある。本研究では,CSR業績測定に関する実務を明らかにするために,不確実な制度的環境における制度的同型化という現象に注目し,住宅建築企業の事例を分析した。CSR業績の重要性評価および個別のCSR指標の設定に関する事例分析を行った結果,制度的同型化の程度,およびCSR業績指標と具体的なCSR活動の結合度を明らかにした。
院生論文
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