保育学研究
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特集号: 保育学研究
49 巻, 3 号
―特集 基準・条件と保育の質―
選択された号の論文の13件中1~13を表示しています
第1部 特集論文
<総説>
原著<論文>
  • 古賀 松香
    2011 年 49 巻 3 号 p. 248-259
    発行日: 2011/12/25
    公開日: 2017/08/04
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は,1歳児保育の難しさの構造について,保育士の視点から明らかにすることである。12名の保育士へのインタビューを分析した結果,1歳児保育の特質を構成する条件,保育のポイントの認識と工夫,保育士の1歳児保育に対する思いという3つの枠組みで整理された。それらの影響関係の分析から,その全体像は「1歳児保育の特質を踏まえた援助への志向と構造上の実現困難との間のジレンマ」ととらえられた。
  • ―アクションリサーチによる絵本コーナーの検討―
    山田 恵美
    2011 年 49 巻 3 号 p. 260-268
    発行日: 2011/12/25
    公開日: 2017/08/04
    ジャーナル フリー
    本論の目的は,保育における子どもの活動の活性化という観点から,コーナーを設定するための空間的条件を明らかにすることである。幼稚園の絵本コーナーを対象として,アクションリサーチによって子どもの活動の発展の可能性を探り,保育者が実際に保育空間の設定を行う際の実践可能な手がかりを導き出すことを試みた。コーナーが絵本を読む場所として定着していく過程で,子どもたちの絵本の読み方にも変化が見られた(例えば友達とコミュニケーションを取りながら読むようになった,など)。成果として,絵本コーナーを設定する上でのポイント(例えばコーナーを大き過ぎないいくつかの空間に分けること,友達と一緒に本を読むのに十分なテーブルの大きさ,表紙を見せる置き方,など)をまとめた。
  • ―Tietzeら(ベルリン自由大学研究グループ)を中心に―
    豊田 和子
    2011 年 49 巻 3 号 p. 269-280
    発行日: 2011/12/25
    公開日: 2017/08/04
    ジャーナル フリー
    本稿の目的は,ドイツの幼稚園における「教育の質」をめぐる最近の研究成果を明らかにすることである。特に,ベルリン自由大学のTietze,W.らの研究グループの成果を検討した。この研究グループは次の2点において成果をあげている。1.「適認証」の提案これは,「教育の質」に関して次の4つの観点を含んでいる。(1)教育理念に関する質,(2)教育の構造に関する質,(3)教育過程に関する質,(4)家庭との協働に関する質,である。2.『幼稚園の教育の質に関するナショナル標準要録』の作成この要録には,教育の質に関して21の領域と6つの重要な視点が提示されていて,各幼稚園が教育の質確保と改善を目指して活用できる。筆者は,ドイツの幼稚園の教育の質に関する研究成果は,就学前教育段階としての幼稚園の新たな社会的機能という点でも有意義なものであると考える。
第2部 委員会報告
第11回国際交流委員会企画シンポジウム報告
課題研究委員会企画シンポジウム報告
第3部 保育の歩み(その2)
英文目次
編集後記
奥付
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