保育学研究
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特集号: 保育学研究
57 巻, 3 号
選択された号の論文の14件中1~14を表示しています
第1部 特集論文
<総説>
原著<論文>
  • 加藤 望
    2019 年57 巻3 号 p. 8-19
    発行日: 2019年
    公開日: 2020/06/05
    ジャーナル フリー
    本研究は,保育者が一時預かり事業を担う際に生起する葛藤と,その背景を明らかにした研究である。研究方法には質問紙調査及び個別インタビュー調査を用い,得られたデータをSteps for Coding and Theorization(SCAT)にて分析した。
    その結果,一時預かり事業での保育について,担当保育者に生起する葛藤には4つの背景があることがわかった。その4 つの背景とは, ①ルーティン理解別二層保育 ②個々完結型保育 ③一日平穏楽観保障保育 ④高ソーシャルサポート自負である。
  • ―情動へのアプローチに注目して―
    田中 あかり
    2019 年57 巻3 号 p. 20-31
    発行日: 2019年
    公開日: 2020/06/05
    ジャーナル フリー
    本研究では登園場面で長い間不安を示した幼稚園3 歳児学年の新入園児ゆうたに焦点を当て,ゆうたの葛藤に寄り添う幼稚園教師の行動とその働きを検討した。ゆうた1 名と教師1 名を対象に登園場面における両者のやりとりの観察記録と,教師へのインタビュー記録を収集し分析した。その結果,教師はゆうたの行動の変化に応じて「明るく話しかける」「ふざける」「遠くから見守る」といった行動を取っていた。これらの行動にはゆうたの情動に周辺的に関わりながら,自ら情動を調整する機会を提供することで,ゆうたの自律的な情動の調整を促す働きがあったと推測された。その前提には,教師による幼児理解と幼児と教師の関係についての理解があったと推測された。
  • ―保育者の葛藤の諸相に着目して―
    上村 晶
    2019 年57 巻3 号 p. 32-43
    発行日: 2019年
    公開日: 2020/06/05
    ジャーナル フリー
    本研究の目的は,保育者と子ども関係構築プロセスに年度途中のクラス担当者変更が及ぼす影響を明らかにすることである。サナエ保育者(保育経験7 年目)へマイ(2 歳女児)との関係性についてインタビューし,複線径路・等至性モデル(TEM)で分析をした。その結果,年度途中の担当者変更という状況的変化は,子どもの傍に居られない罪悪感による葛藤を引き起こしていた。また,新しい関係の再構築を目指した後も,保育者の過去体験の呪縛や新担当者への遠慮により,葛藤が維持し続けていたことが見出された。
  • ―乳児と保育者の相互作用に着目して―
    本岡 美保子
    2019 年57 巻3 号 p. 44-56
    発行日: 2019年
    公開日: 2020/06/05
    ジャーナル フリー
    本稿は,乳児保育における葛藤の意義を示すものである。観察対象は,保育者である「私」と,Bこども園の0 歳から3 歳までの乳児である。観察期間は,201X 年4 月から201X +1年3月である。4つのエピソード記述に現れた乳児と保育者の感受性を,志向性,身体性,応答性,共感性,養護性の5 つの視点で分析した。その結果,葛藤は,関係性を基盤とした乳児保育には必然的に現れ,2 つの意義を持つと考えられる。1 つめは,乳児の保育者への愛着を形成することである。2つめは,保育者の乳児への志向性を高めることである。葛藤の意義を生かすためには,保育者が乳児の身体性に対する感受性を高め,乳児を間主観的に把握しようとし続けることが重要だろう。
第2部 委員会報告
第19回 国際交流委員会企画シンポジウム報告
課題研究委員会企画シンポジウム報告
第3部 保育の歩み(その2)
英文目次
編集後記
奥付
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