現在, インターネット技術の進歩により, 大容量の情報を高速に送受信ができる。また, インターネットも急速に普及して, 様々な年齢層の人々が利用しており, その利用・用途も多種多様である。中でも, 様々なコンテンツの配信が可能になったことで遠隔教育は多数の利用が見込まれ, 発展すると考えられている。
従来のインターネットを利用した遠隔教育 (WBT: web-based training) では, 学生の理解度の把握に時間を要した。そこでは, 授業後にアンケート用紙を配布回収したり, Webによるアンケートで理解度を確認していたが, それ相当の時間後にアンケート結果が得られた。その問題を解決する方法として, リアルタイムアンケートがある。このリアルタイムアンケートを活用することにより, 授業中に理解度をチェックすることができ, 受講者に合わせた講義の対応と改善が即座にできるようになる。
本稿では, 講義や演習でリアルタイムアンケートを実際に使用し, リアルタイムアンケート使用時の課題と改善案を考察する。そして, 遠隔教育におけるリアルタイムアンケートの活用の可能性と将来展望について述べる。
抄録全体を表示