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勝野 尚
セッションID: S01
発行日: 2008年
公開日: 2008/07/15
会議録・要旨集
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用途の限られていたC6~C7留分からなるライトナフサより選択性良くベンゼン、トルエンを製造するハロゲン担持Pt/L型ゼオライト触媒を開発した。この触媒は未処理触媒と比較して、約9倍の芳香族化活性、2倍以上の長寿命を有する。商業触媒(Aromax®II_触媒)の製造にも成功し、これまで、サウジアラビア、スペイン、米国のAromax®装置3基に充填され、トラブルなく操業を行っている。
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小宮 健一, 五十嵐 仁一, 八木下 和宏, 内田 悟
セッションID: S02
発行日: 2008年
公開日: 2008/07/15
会議録・要旨集
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近年、省燃費、長寿命、排出ガス後処理装置適合といった環境性能がエンジン油の重要課題となっている。エンジン油には半世紀以上に亘ってジアルキルジチオリン酸亜鉛(ZDTP)が主要添加剤として使用されている。筆者らはZDTPの劣化機構に関する研究から、ZDTPが含有する硫黄がエンジン油の環境性能向上を困難にしていることを見出した。そこでZDTPの硫黄を酸素に置換したアルキルリン酸亜鉛(ZP)に着目して研究を重ね、環境性能を飛躍的に向上させた次世代エンジン油を開発した。
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竹平 勝臣
セッションID: S03
発行日: 2008年
公開日: 2008/07/15
会議録・要旨集
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酸素選択透過膜としてのイットリア安定化ジルコニアと酸化触媒膜を組み合わせた酸化反応装置により炭化水素の選択酸化反応への格子酸素の寄与を明らかにした。さらに、各種の結晶性無機酸化物、ぺロブスカイトあるいはペリクレースから担持金属触媒を調製して、炭化水素の酸化反応あるいは改質反応に用いて、その構造と活性の関係について検討した。ぺロブスカイトから調製した例えばNi/SrTiO3触媒は表面に生成する安定な高分散の金属Ni粒子とモバイルな格子酸素によりメタンの酸化改質反応に高い活性と耐コーキング性を示した。Mg-Al系ハイドロタルサイトから調製したNi/Mg(Al)O触媒は同様にメタンの水蒸気改質反応に高い活性と耐コーキング性を示し、さらにこれに極微量の貴金属をドープすることにより、燃料電池用水素製造のためのDSS仕様の水蒸気改質反応においても高い活性と耐酸化性を示した。また、この貴金属ドープNi/Mg(Al)O触媒はDSSメタン水蒸気改質反応において、自己活性化能並びに自己再生能を示し、これは触媒表面での貴金属からのスピルオーバー水素とMg(Ni,Al)Oペリクレースを経る可逆的なNiの酸化・還元によることを明らかにした。
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丹羽 幹
セッションID: S04
発行日: 2008年
公開日: 2008/07/15
会議録・要旨集
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ゼオライト触媒の酸性質と形状選択性発現について、演者の研究をまとめて講演する。
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安藤 晃, 河端 学, 塚野 良美, 加倉井 洋祐, 村井 幸男, 戸井田 康宏
セッションID: A01
発行日: 2008年
公開日: 2008/07/15
会議録・要旨集
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ガスクロマトグラフ-誘電結合プラズマ質量分析装置(GC-ICP-MS)により、市販灯油に含まれる硫黄化合物のタイプを分析した。全硫黄分が10ppm以下の灯油は、硫黄分の99%以上がベンゾチオフェン類由来またはジベンゾチオフェン類由来であった。しかし、ジベンゾチオフェン類由来の硫黄分をほとんど含有しない灯油から全硫黄分の1/4程度含有する灯油など、硫黄化合物タイプは灯油により異なることが判明した。
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戸井田 康宏, 戸来 正孝, 河端 学, 塚野 良美
セッションID: A02
発行日: 2008年
公開日: 2008/07/15
会議録・要旨集
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硫黄化合物タイプに応じて複数の脱硫剤を順次適用する方式(カスケード方式)による灯油の吸着脱硫については一昨年に発表したが、活性炭系脱硫剤とアルミナ系脱硫剤とを組み合わせることにより、全て常温でも、水素を使用せずに硫黄分20wtppb以下まで脱硫できることを把握した。燃料電池システムに適用する場合、エネルギー効率、起動停止、設置場所自由度等の面で優れているものと考えられる。
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戸井田 康宏, 戸来 正孝, 河端 学, 塚野 良美
セッションID: A03
発行日: 2008年
公開日: 2008/07/15
会議録・要旨集
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固体酸系脱硫剤による灯油の吸着脱硫では、従来、ベンゾチオフェン類の除去は容易であるが、ジベンゾチオフェン類の除去は困難であった。種々の固体酸系脱硫剤を検討した結果、ある種のアルミナ系脱硫剤は、水素を使用せずに常温で、ジベンゾチオフェン類も吸着除去可能であることを見出した。特に、硫黄分の低い領域での吸着性能が高く、必要な脱硫剤体積を大幅に削減できるものと考えられる。
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戸井田 康宏, 河端 学, 戸来 正孝, 塚野 良美
セッションID: A04
発行日: 2008年
公開日: 2008/07/15
会議録・要旨集
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灯油の常温吸着脱硫について、活性炭系脱硫剤とアルミナ系脱硫剤とを組み合わせたカスケード方式により、水素無し、常温、常圧の条件で、寿命評価を実施した。灯油の種類は、従来は脱硫が困難であった重質ジベンゾチオフェン類も含む灯油を使用した。PEFC約350W相当の流量の灯油を合計4Lの脱硫剤で脱硫したところ、2,000時間まで20ppb以下を維持できることを確認した。
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熊谷 誠治, 石沢 浩隆, 武田 紘一, 戸井田 康宏
セッションID: A05
発行日: 2008年
公開日: 2008/07/15
会議録・要旨集
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ヘキサン、デカン、およびトルエン中における粒状ヤシ殻活性炭および繊維状活性炭のジベンゾチオフェン(DBT)の25℃における吸着等温線を得た。すべての条件において、DBT吸着等温線はラングミュア式よりフロインドリッヒ式に高い相関を示した。両活性炭ともトルエン中で最小の単位質量当たりのDBT吸着量を示し、デカンより軽質なヘキサン中で最大のDBT吸着量を示した。活性炭上ではトルエンとDBTは競争吸着を起こすことが明らかになった。DBT低濃度領域(10 ppm-S以下)では、繊維状活性炭よりヤシ殻活性炭がより大きなDBT吸着量を示した。
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石沢 浩隆, 熊谷 誠治, 武田 紘一, 戸井田 康宏
セッションID: A06
発行日: 2008年
公開日: 2008/07/15
会議録・要旨集
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灯油中の難脱硫化合物であるジベンゾチオフェン(DBT)類を吸着除去できる粒状活性炭を籾殻と糖類から製造した。製造条件を変化させ、細孔特性の異なる籾殻活性炭を得た。DBT類含有量が3.4ppmの灯油において、それらのDBT類の吸着除去能力を回分式で評価した。吸着除去能力は単純に比表面積や全細孔容積で決定されなかった。吸着サイトであるウルトラマイクロ孔と、吸着サイトまでの誘導効率を上げるメソ孔の両孔の容積が重要であることが分かった。
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Nino Rinaldi, 久保田 岳志, 岡本 康昭
セッションID: A07
発行日: 2008年
公開日: 2008/07/15
会議録・要旨集
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クエン酸をキレート剤として触媒に添加し、その効果や調製法による性能向上の可能性について検討した。27 wt%MoのCo-Mo/Al
2O
3触媒について調製法を比較した結果、一度焼成した触媒をクエン酸水溶液で含浸し、乾燥するという手法(Post-treatment 法(PT法))で調製した触媒が特に高いMo担持量で、Coの添加後に高い活性を示すことがわかった。 PT法で調製した触媒のNO吸着量を測定した結果、PT処理を行うことで、硫化後のMoS
2粒子サイズが小さくなることが明らかとなった。
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吉岡 政裕, 久保田 岳志, 岡本 康昭
セッションID: A08
発行日: 2008年
公開日: 2008/07/15
会議録・要旨集
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脱硫触媒であるCo-Mo/Al
2O
3の調製において、含浸溶液にクエン酸を添加し、ベンゾチオフェンのHDS反応活性にクエン酸が及ぼす効果を検討した。クエン酸の添加量および添加方法によってHDS活性が変化することがわかった。また、各種物理化学的測定に基づいてクエン酸が活性成分であるMoS
2に及ぼす影響やその触媒特性、構造について報告する。
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浜辺 雄輔, 鈴木 彦太郎, 鄭 城鳳, 小泉 直人, 山田 宗慶
セッションID: A09
発行日: 2008年
公開日: 2008/07/15
会議録・要旨集
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水素化脱硫触媒としてNiMo系触媒が用いられており、触媒の高活性化にはHDS活性相とされるNi-Mo-S相を担体上に効率的に形成させることが重要であると考えられている。一方、近年のSTMを用いた研究では金単結晶表面上のMoS
2クラスターの全てのエッジ面にCo、Niが配位できるわけではないことが示唆されているが、現実の触媒においてこの点は明らかではない。この点を明らかにするためには、硫化物ナノクラスターの微細構造とCUSをこれまで以上に詳細に調べる必要がある。本研究ではNiMo系触媒上の硫化物クラスターの
in-situ EXAFS測定、および
in-situ DRIFT分光法によって解析した結果を報告する。
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神田 康晴, 中村 琢, 小林 隆夫, 上道 芳夫, 杉岡 正敏
セッションID: A10
発行日: 2008年
公開日: 2008/07/15
会議録・要旨集
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水素化脱硫(HDS)反応に対する担持ルテニウム(Ru)触媒の高活性化について検討した。Ru/SiO
2触媒に種々の前処理を施しても、そのHDS活性に大きな違いはみられなかったが、未焼成Ru/Al
2O
3触媒に3%H
2S/N
2で昇温硫化処理を施すことによって著しいHDS活性の向上が確認された。また、Ru担持量が10wt%以上の未焼成Ru/Al
2O
3触媒に対して3%H
2S/N
2により昇温硫化処理を行うことでCoMo/Al
2O
3触媒を上回る活性を示すことがわかった。
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銭 衛華, 倉橋 鉄矢, 安部 聡, 池田 浩幸
セッションID: A11
発行日: 2008年
公開日: 2008/07/15
会議録・要旨集
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減圧軽油、特に常圧残渣にポルフィリンのような大分子含窒素化合物が含まれており、これらの化合物の反応性や他の窒素化合物の除去への影響の解明は減圧軽油または常圧残渣の新規水素化処理触媒の開発に欠かせない。そこで、ホウ素を添加した新規水素化脱窒素触媒NiMoB/Al2O3を調製し、ポリフィリンの水素化脱窒素反応を行い、ポリフィリンの水素化脱窒素反応機構の解析を行なった。また、触媒のキャラクタリゼーションを行い、触媒の水素化脱窒素活性に及ぼすホウ素の添加効果を検討した。
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大木 利晃, 久保田 岳志, 岡本 康昭
セッションID: A12
発行日: 2008年
公開日: 2008/07/15
会議録・要旨集
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現在、Co-Mo系の脱硫触媒の担体として主にアルミナが用いられている。しかし、チタニアを担体に用いるとアルミナに比べて高いMo量当りのHDS活性を示す事が報告されている。しかし、TiO
2担持Co-Mo系触媒に関しては、十分には明らかにされていない。本研究では、MoO
3/TiO
2にCVD法によるCoの添加や酸素処理するこすることによりCo-Mo/TiO
2触媒水素化脱硫反応に対する触媒特性を検討した。その結果、硫化後にO
2で処理を行なうことで、HDS活性が大きく向上する事が分かった。
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石原 篤, 林 周作, 福島 加奈子, 橋本 忠範, 那須 弘行
セッションID: A13
発行日: 2008年
公開日: 2008/07/15
会議録・要旨集
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チタニウムイソプロポキシド (TIP)およびモリブデン酸アンモニウムを用いて、ゾル‐ゲル法によりチタニア担持モリブデン触媒を調製し、これらを用いてジベンゾチオフェン(DBT)のHDSを検討した。チタニアをTIPから調製しMo化合物を含浸担持した触媒はこれまで低活性であったが、チタニア調製時に酒石酸を用いることにより、高活性な触媒が得られた。
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杉本 義一, 堀江 裕吉
セッションID: A14
発行日: 2008年
公開日: 2008/07/15
会議録・要旨集
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石炭、リグニン等の重質炭化水素資源をクリーンな軽質燃料油に転換することを目的として、石油系減圧残油とのコプロセッシング(共処理)を行なった。カーボンブラックにNi,Moを担持した微粉末触媒を用い、スラリー床反応器により、460℃、10MPaにて分解した。
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横井 俊之, 渡辺 涼子, 稲垣 怜史, 野村 淳子, 辰巳 敬
セッションID: A15
発行日: 2008年
公開日: 2008/07/15
会議録・要旨集
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層剥離処理により、Ti-MWW層状前駆体の構造・形態制御を行った。層剥離処理は界面活性剤を用い、塩基性条件下で行った。処理時間、処理温度、塩基の濃度などを検討した。
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渡邉 亮太, 横井 俊之, 野村 淳子, 辰巳 敬
セッションID: A16
発行日: 2008年
公開日: 2008/07/15
会議録・要旨集
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単分散球状シリカ粒子は、Stober法という水と低級アルコール混合溶媒中、アンモニアを塩基触媒としてテトラエチルオルトシリケートの加水分解、重縮合反応により得ることができる。この方法により粒子径100 nmから1μm程度の単分散粒子の合成に成功している。しかし、この粒子を用いて有用なコロイド結晶の合成が困難である。そこで、シード法によりアミノ酸を用いて合成される規則配列したシリカ粒子の粒子径制御 (粒径12から300 nm程度) を行い、簡便な方法でコロイド結晶を形成させることに成功した。
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吉岡 真人, 稲垣 怜史, 横井 俊之, 野村 淳子, 辰巳 敬
セッションID: A17
発行日: 2008年
公開日: 2008/07/15
会議録・要旨集
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我々は軽質炭化水素の転換反応のための固体酸触媒として酸素8員環ミクロ孔を有するRTH型ゼオライトに注目した。このゼオライトはボロシリケートおよびアルミノシリケートが既に報告されているが、ガリウム、鉄を含んだぜおらいとはいまだ報告がない。そこで既報に従いボロシリケートのRUB-13を合成し、酸処理によってゼオライトの骨格中からホウ素を除去、そののちポスト処理によりAl、Ga、Feの導入を試みた。
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Phuc Nguyen huu huy, 大北 博宣, 水嶋 生智, 角田 範義
セッションID: A18
発行日: 2008年
公開日: 2008/07/15
会議録・要旨集
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我々は、モリブデン酸ナトリウム水溶液をイオン交換してできるNaフリーな水溶液を原料とすることでベーター型酸化モリブデンが容易に出来ることを報告した。今回は、ラマン分光法を用いてイオン交換溶液やシリカ担持酸化モリブデン触媒中のモリブデン種を同定することを試みた。その結果、イオン交換過程でMoO
42-からMo
36O
112(H
2O)
168-に変化し、硝酸を加えることでこのモリブデン種の濃度が増加した。この水溶液を使った担持触媒ではベータ型酸化モリブデンが生成することからこの種が前駆体となっていると結論した。
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片田 直伸, 藤本 憲一, 丹羽 幹
セッションID: A19
発行日: 2008年
公開日: 2008/07/15
会議録・要旨集
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カーボンナノ粒子を鋳型としてZSM-5ゼオライトを合成し、アンモニア昇温脱離法などで構造や酸性質を評価した。乾燥ゲル転化法で合成すると、原料ゲルを乾燥させるほどメソ細孔容積が増すが、結晶性が低下し、また原料ゲル組成は一定であるにもかかわらずゼオライト中に残るAl含有量が低下し、酸量が減少した。他にも条件を変えて調製したが、メソ孔壁面に酸点を発現させることの困難さが示された。
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山本 潤一郎, 有馬 直也, 渡辺 匠, 野崎 智洋, 岡崎 健
セッションID: A20
発行日: 2008年
公開日: 2008/07/15
会議録・要旨集
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石炭有効利用を背景に高効率石炭転換技術の開発が求められている。本研究では、大気圧非平衡プラズマを用いて石炭の分解反応を促進し、合成ガス等の有価物質を低温、高収率で生成することを目的とする。流動層内部で非平衡プラズマを発生させる反応器を開発し、Ni系触媒の存在下微粉炭の分解反応を実験した。その結果、500℃以下の低温度でも微粉炭の分解反応が促進され、合成ガスの生成量が大幅に増加することを確認した。
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村上 智哉, 福岡 大輔, 小林 基樹, 尾上 薫
セッションID: A21
発行日: 2008年
公開日: 2008/07/15
会議録・要旨集
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気相分子へのエネルギー付与により活性種が生成する。さらに、生成した気相活性種を液相に供給することで、新規な反応場の創成が期待できる。本研究では内径1から3mmのリアクターを用いて生成したプラズマジェットと液相との接触反応についてヘリウムガス流速、管径などが水溶液との反応に及ぼす影響について報告する。
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福留 健太, 観野 亜紀, 池永 直樹, 三宅 孝典, 鈴木 俊光
セッションID: B01
発行日: 2008年
公開日: 2008/07/15
会議録・要旨集
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プロピレンの需要拡大と省エネルギーの観点からプロパンの酸化的脱水素反応が注目されている。当研究室では、共含浸法により調製したNi(5wt%)-Bi(0.71wt%)/ZrO
2触媒が反応温度400℃において高活性を示すことを見出している。より高い活性を得るために調製法を共沈法に変更し調製したNi(5wt%)-Bi(4.45wt%)-ZrO
2触媒が、反応温度400℃において転化率17.3%、C
3H
6選択率56.8%を示すことを見出した。
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崎谷 一貴, 中村 健一, 池永 直樹, 三宅 孝典, 鈴木 俊光
セッションID: B02
発行日: 2008年
公開日: 2008/07/15
会議録・要旨集
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当研究室では、エチレン製造においてエタンの酸化的脱水素反応に注目し、Ni(25wt%)-Sb(0.69wt%)/ZrO
2触媒が、高い活性を示すことを見出した。本発表においては、第三成分としてSbより高性能な添加物を探索し、Pを添加したP(0.52wt%)/Ni(25wt%)/ZrO
2触媒が、反応温度450℃において、高活性、高選択性(転化率 32.9%, エチレン選択率 64.7%)を示すことを見出した。
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谷口 裕樹, 松本 拓也, 牧岡 良和, 新井 雄己
セッションID: B03
発行日: 2008年
公開日: 2008/07/15
会議録・要旨集
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アルケンのアリル位、或いはアルキルベンゼンのベンジル位はラジカル的に安定なため、触媒存在下に酸素酸化を受け、それぞれ、芳香族ケトン、及びエノンを生成する。触媒として、Co、Ni、Cu等の酢酸塩と2当量のピバリン酸を添加、或いはピバリン酸塩そのものを用いると酸素による酸化反応が効率よく進行することを見出した。本反応は他の溶媒を用いることなく、中性条件下に反応を行うことが出来た。
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森 浩亮, 近藤 佑一, 山下 弘巳
セッションID: B04
発行日: 2008年
公開日: 2008/07/15
会議録・要旨集
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シングルサイト触媒であるTi含有メソポーラスシリカに、磁性ナノ粒子である酸化鉄を内包した。種々のキャラクタリゼーションの結果から、平均3 nmの規則性細孔構造を有し、Ti種は孤立しており、磁性ナノ粒子は超常磁性を示すγ-Fe
2O
3であることがわかった。本触媒は、過酸化水素を酸化剤とした液相中での種々の有機物の選択酸化反応に活性を示す。また反応液から磁石により容易に分離・回収が可能であり、活性・選択性の低下なく再利用可能である。
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佐藤 涼佑, 清水 研一, 薩摩 篤
セッションID: B05
発行日: 2008年
公開日: 2008/07/15
会議録・要旨集
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アルキル化反応は通常、ハロゲン化アルキルを均一系の強塩基存在下で処理する量論反応で行われる。本研究では、不均一系触媒である銀アルミナが、1級アルコールによる2級アルコールのβアルキル化を効率的に進行させることを見いだした。本系は、アルコールの脱水素により生成するアルデヒドとケトンとのアルドール縮合と、縮合物の水素化がワンポットで進行し、βアルキル化生成物を収率96%で与える。
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清水 研一, 魚住 梨江, 薩摩 篤
セッションID: B06
発行日: 2008年
公開日: 2008/07/15
会議録・要旨集
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バイオマスの化学原料への変換の観点から、単糖類の脱水反応による5-ヒドロキシメチル-2-フルアルデヒド(HMF)合成が注目されているが、選択率の向上が課題である。本研究ではスルホン酸樹脂を触媒に用いて、フルクトースからHMFへの脱水反応の検討を行ったところ、HMFが100%収率で得られることを見いだした。さらに、スルホン酸樹脂と固体塩基を共存させることによりグルコースからHMFへの転換が効率的に進行することを見いだした。
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西井 ひろみ, 神谷 裕一, 奥原 敏夫
セッションID: B07
発行日: 2008年
公開日: 2008/07/15
会議録・要旨集
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H
4SiW
12O
40/SiO
2やCs
2.5H
0.5PW
12O
40は、
p-キシレンとシクロヘキサンのFriedel-Craftsアルキル化反応に高い活性を示す。ベンゾニトリル-TPD測定から、これら高活性を示す触媒には非常に強い酸点が存在することが分かった。H
4SiW
12O
40/SiO
2の強酸点をLiで被毒した触媒や、強酸点を持たない低担持量のH
4SiW
12O
40/SiO
2は、本反応に低活性しか示さなかった。以上より、強酸点が活性サイトであると結論した。
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朝見 賢二, 瀬戸 究, 村上 弥生, 茂木 康弘, 斎間 等, 鹿田 勉
セッションID: B08
発行日: 2008年
公開日: 2008/07/15
会議録・要旨集
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演者らは、銅-亜鉛系メタノール合成触媒とγ-アルミナよりなるハイブリッド触媒が、ジメチルエーテルの炭酸ガス改質反応に優れた活性、選択性を有することを見出し、既に報告している。本研究では、複合触媒におけるアルミナの役割を明らかにするため、メタノール合成触媒と酸塩基性や物性の異なる種々の酸化物を複合化させた触媒のパフォーマンスについて検討した。
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霜田 直宏, 菊地 隆司, ファウンナワキッチ カジョンサック, 福永 哲也, 河島 俊一郎, 江口 浩一
セッションID: B09
発行日: 2008年
公開日: 2008/07/15
会議録・要旨集
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固体高分子形燃料電池用への水素供給の方法としてジメチルエーテル水蒸気改質反応の利用が考えられており、改質触媒としてCu系触媒と酸触媒の混合触媒が使われている。これまで当研究室ではCu-Feスピネル触媒とγ-アルミナの混合触媒を熱処理することで触媒の活性ならびに耐久性が向上することを見出した。本研究では、様々な酸触媒を用いたCuスピネル混合触媒における熱処理の触媒活性への効果ならびに熱処理による物性変化を検討した。
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相本 康次郎, 橋本 公太郎, 葛岡 浩平
セッションID: B10
発行日: 2008年
公開日: 2008/07/15
会議録・要旨集
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エタノールを含有する燃料を用いたHCCI機関において、燃料中のエタノールをジエチルエーテルへ改質し、着火性の異なるエタノールとジエチルエーテルの混合割合を変化することによりHCCI機関の着火タイミングの制御を図った。本発表ではエタノール含有燃料によるHCCI燃焼の結果を示し、更に改質触媒として種々の固体酸触媒を検討した結果を中心に報告する。
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大貫 琢郎, 高廣 智基, 加藤 茂, 小島 紀徳, 里川 重夫
セッションID: B11
発行日: 2008年
公開日: 2008/07/15
会議録・要旨集
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水素を都市ガスから製造することを目的とし、様々な金属イオン交換ゼオライトを用いてTBMの吸着脱硫を行った。水分共存下ではAg-Yが最も高い性能を示したが、乾燥ガス中では、Ag量の増加と共に吸着容量が減少してしまうことが分かった。それに対しCu-Y、Zn-Yの吸着容量は共に、水分の存在に関わらず増加することが分かった。特にCu-Yの吸着容量は他と比べて大きく、TBMの脱硫剤として高い性能があると考えられた。
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増田 健郎, 宮原 裕也, 渡邊 恒典, 金井 宏俶, 井上 正志
セッションID: B12
発行日: 2008年
公開日: 2008/07/15
会議録・要旨集
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共沈法により得られる前駆体を焼成することによりGa
2O
3-Al
2O
3複合酸化物を合成し、メタンを還元剤として用いてNO除去試験を行った。その結果、沈殿剤として(NH
4)
2CO
3を用いたとき水非共存下だけでなく、水共存下においても高い活性を示すことを見出した。(NH
4)
2CO
3を沈殿剤に用いて得られた触媒は他の沈殿剤を用いて得られた触媒に比べて比較的大きな細孔を有するためと考えられる。
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大西 千絵, 吉野 広晃, 岩本 伸司, 井上 正志
セッションID: B13
発行日: 2008年
公開日: 2008/07/15
会議録・要旨集
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K修飾Co
3O
4触媒を用いたN
2O直接分解について検討した。反応ガスの組成を変化させたところ、N
2生成に対するN
2Oの反応次数は1であり、活性化エネルギーは約50 kJ/molと小さいことを見出した。また、反応ガス中に含まれるO
2およびH
2Oは反応を阻害しており、N
2生成に対するO
2の反応次数は-0.1程度であった。
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菊地 隆司, 鈴木 俊圭, 松井 敏明, 江口 浩一
セッションID: B14
発行日: 2008年
公開日: 2008/07/15
会議録・要旨集
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これまでにPt-Li
2O/TiO
2がSO
2共存下で優れたNO
x吸収放出特性を示し、高いSO
2被毒耐性を持つことを報告した。本報告ではPt-Li
2O/TiO
2の調製法およびアルミナの添加効果を検討した。アルコキシド法でPt-Li
2O/TiO
2を調製することによりNO
x吸収量が増加した。また、アナターゼ相のTiO
2が高いNO
x吸収能を示すこと、Al
2O
3の添加により耐熱性が向上し、より高温での再生が可能となることを見いだした。
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福井 航, 野崎 智洋, 岡崎 健
セッションID: B15
発行日: 2008年
公開日: 2008/07/15
会議録・要旨集
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プラズマ・触媒ハイブリッドリアクターを用い、メタンの低温水蒸気改質( 300から600°C )を行った。非平衡プラズマによるメタンの活性化で脱水素反応が促進され、同時に,励起された水蒸気がコーキング抑制効果を高めることを見出した。更なるメカニズム解明を目的として、微減圧(20から100kPa)でプラズマ印加が水蒸気改質反応の促進効果に及ぼす影響を検討する。
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橋上 聖, 高根 孝仁, 岩本 伸司, 石井 憲一, 矢ヶ崎 えり子, 井上 正志
セッションID: B16
発行日: 2008年
公開日: 2008/07/15
会議録・要旨集
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当研究室ではNi触媒によるメタン分解反応において、担体粒子が滑らかな表面を持つとカーボンナノチューブの生成量が増加することを報告している。またジルコニアの化学的な特性により生成する炭素の結晶性が増加する可能性が示唆されている。そこで本研究ではStöber法により合成した球状のシリカを担体として、この担体をジルコニアで修飾したのちニッケルを担持して反応を行い、生成した炭素のTEM観察、ラマンスペクトル測定からジルコニア修飾の影響を検討した。
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石井 秀知, 小俣 光司, 堀口 純平, 小林 征志郎, 山田 宗慶
セッションID: B17
発行日: 2008年
公開日: 2008/07/15
会議録・要旨集
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メタンの酸化的改質反応が完全酸化を経由せずに進行すれば、高い合成ガス選択率が得られるなどの利点が期待される。そこでパルス反応ならびに高SV定常反応を用いて2、3の触媒系について反応経路を検討した。反応経路は反応条件に依存しており、Rh/アルミナ、Ni/アルミナのいずれについても完全酸化を経由せずに直接合成ガスが生成する直接ルートの寄与があることが明らかとなった。Ni/アルミナでの反応経路は、これまで完全酸化を経由して進行する間接ルートであるとされているが直接ルートの寄与が示されたことで高活性化・選択性向上が期待される。
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宍戸 哲也, 西村 俊, 吉永 裕介, 小川 治雄
セッションID: B18
発行日: 2008年
公開日: 2008/07/15
会議録・要旨集
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均一な前駆体を823 Kで焼成することにより調製したCu-Al-Ox触媒は、模擬的な水蒸気処理を施した起動停止(DSS)処理を繰り返すごとに活性が向上した。同条件で、工業用触媒MDC-7(Cu/ZnO/Al
2O
3)は、処理回数の増加とともに活性が低下した。このCu-Al-Ox触媒は、DSS水蒸気処理後にベーマイト相が形成していることが確認され、ベーマイト形成が触媒の活性向上および活性低下の抑制に寄与することが示唆された。
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佐藤 拓也, 小泉 直人, 本郷 大地, 山田 宗慶
セッションID: B19
発行日: 2008年
公開日: 2008/07/15
会議録・要旨集
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筆者らはこれまでに、硝酸Coとキレート剤 (NTA、CyDTA) を両方含む水溶液をSiO
2に含浸する、あるいは硝酸Co水溶液とキレート剤水溶液を個別に調製してそれらを逐次的にSiO
2に含浸することによってCo/SiO
2触媒のFT合成活性が2から3倍向上することを見出している。前者の調製法では含浸溶液中で適度な安定性を有するCo錯体が形成する時に最も高い活性が得られることを明らかにしているが、後者の調製法においても活性向上効果が発現する理由は不明である。本研究では、キレート剤を用いて触媒を調製する各過程でのCoナノクラスターの構造を
in-situ FTIR分光法によって解析し、逐次含浸法でも触媒細孔内でCo錯体が形成して活性向上へとつながることを明らかにしたので報告する。
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澤山 さゆり, 山野 碧, 岡本 昌樹, 関 浩幸
セッションID: B20
発行日: 2008年
公開日: 2008/07/15
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Al-SBA-15および金属含有AlPO
4メソ多孔体を触媒として用い、
n-テトラデカンの骨格異性化を行った。金属含有AlPO
4の中では、SAPOが高活性、高選択性を示した。また、全触媒の中では、SBA-15を焼成した後にアルカリ処理を行ったものに塩化アルミニウムをAl源として導入した触媒が、最も高活性、高選択性であった。このとき、転化率73%、異性化選択率71%であった。
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上島 祥太, 久保 浩一, 新妻 拓弥, 井上 正志
セッションID: B21
発行日: 2008年
公開日: 2008/07/15
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n-ヘキサデカンの異性化反応において、グリコサーマル法により合成したTiO
2-SiO
2複合酸化物キセロゲルを担体に用いたPt-WO
3触媒が高い活性を示した。担体の組成比、担持成分の担持濃度、反応条件を最適化することでC
16異性体収率の向上を目指した。C
16異性体選択率が高い触媒を用いて反応時間を長くしたところ、C
16異性体収率が向上した。また、触媒の物性測定を行い、高収率を得る条件を探索した。
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李 稚鴎, 大野 智也, 坂上 寛敏, 高橋 信夫, 松田 剛
セッションID: B22
発行日: 2008年
公開日: 2008/07/15
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Pt/MoO
3を500℃で水素還元すると、ヘプタン異性化反応に活性で選択的触媒となる。還元温度及び時間を一定として、水素流速を変化させて還元したPt/MoO
3を用い、ヘプタン異性化反応を行った。物性は表面積、粉末X線回折、細孔径分布で評価した。還元温度と時間が一定でも、水素流速で還元後のMo平均価数が変化し、流速が大となる程MoO
3の還元が進行した。還元時間を変化させて同一のMo平均価数で水素流速の影響を調べたところ、XRD的には同一の結晶相であったが、表面積は流速の減少とともに大となった。これらの触媒のヘプタン異性化活性を調べた。
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佐藤 大悟, 広瀬 寛, 稲尾 恭敬, 柏木 大心, 田久保 剛, 西口 宏泰, 永岡 勝俊, 瀧田 祐作
セッションID: B23
発行日: 2008年
公開日: 2008/07/15
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実用反応器で700℃で反応を行って、活性が低下した触媒の原因について検討した。
活性が低下した触媒の表面を検索しても触媒活性に変化はなく、構成元素のリン酸塩以外の不純物は存在せず、SSAの低下が活性低下の原因と考えられる。実用触媒では助触媒として加えられたCeがCePO
4として存在することによってAlPO
4の結晶化を招くが、CePO
4の共存によってさらなる結晶化の進行が抑制されていることがわかった。
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木村 信啓, 濱松 辰雄, 森北 孝志
セッションID: B24
発行日: 2008年
公開日: 2008/07/15
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当社ではC
4留分を選択的に二量化して高オクタン価ガソリン基材となるイソオクテンを製造する技術を開発し、現在商業生産を開始している。液体リン酸をシリカに担持した新規のリン酸担持触媒を開発し、その高い二量体選択性から従来に比べプロセスを大幅に簡略化できている。また、従来技術の固体リン酸触媒では不可能であった触媒の再担持による再生を可能としたことで、廃触媒の削減も可能となった。得られたイソオクテンはブレンディングリサーチ法オクタン価が115と高い。
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國澤 香織里, 浦崎 浩平, 大津 裕美, 加藤 茂, 小島 紀徳, 里川 重夫
セッションID: C01
発行日: 2008年
公開日: 2008/07/15
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植物油を用いた輸送用代替燃料製造法として固体触媒存在下におけるトリステアリンのオゾン分解を行ったところ、トリステアリンが完全分解し約10%の炭化水素(C9からC17)およびラクトン等の含酸素化合物が得られた。この反応において、触媒の種類やオゾン分解反応条件によって分解物の生成量やその分布が大きく異なることがわかった。また、オゾン分解反応経路についても検討を行った。
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