心臓
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特集号: 心臓
42 巻, SUPPL.1 号
選択された号の論文の15件中1~15を表示しています
第19回 体表心臓微小電位研究会
一般演題
  • 伊藤 光哲, 吉田 明弘, 福沢 公二, 高見 薫, 熊谷 寛之, 田中 聡子, 高見 充, 平田 健一
    原稿種別: 第19回体表心臓微小電位研究会
    2010 年 42 巻 SUPPL.1 号 p. S1_3
    発行日: 2010年
    公開日: 2012/08/21
    ジャーナル フリー
  • 高野 奈実, 堤 健, 若月 大輔, 東 祐圭, 高野 治人, 岩澤 邦明, 中島 敏明
    原稿種別: 第19回体表心臓微小電位研究会
    2010 年 42 巻 SUPPL.1 号 p. S1_4-S1_9
    発行日: 2010年
    公開日: 2012/08/21
    ジャーナル フリー
    Late potential(LP)陽性例QRS波の時間-周波数解析を行い, QRS区間内に発生する異常周波数パワー分布を検討した.
    急性心筋梗塞患者でCCU退出後LP検査を施行されたLP陽性患者(16名: 真陽性 6例, 偽陽性 10例), LP陰性患者(16名: 真陰性 10例, 偽陰性 6例)を対象とした. 標準12誘導心電図を, フィルター; 300Hz, sampling rate; 10KHzの条件で20秒間記録した. Wavelet変換ソフト(BIOMAS ver 1.0, Elmec 社, 東京)を用いて時間-周波数解析を行った. Wavelet基底関数にはGabor waveletを使用, 心電図の1心拍を選びwavelet解析を行った. QRSの頂点から100msecの区間を選択し, 80列の周波数パワー値のおのおのについて積分, CSVファイル出力して周波数軸に対する積分周波数パワー値分布を求め, グループ別の周波数パワー分布を比較した. 真陽性群(TP)と真陰性群(N)のパワー比は, 低周波領域でTP群のパワーが低く, 200Hz以上の高周波領域ではTP群のパワーが高かった. 加えてTP例の周波数分布には周波数パワー分布の‘不規則性’が認められた. またTP例, 偽陰性(FN)例ともに高周波パワーの局在はQRS区間内に観察され, QRS末尾には意味ある周波数パワーが認められなかった.
    以上の結果からLP陽性例の1心拍解析はLPに依存する周波数よりもQRS区間内に出現する異常周波数パワーの測定に適していると推定される. QRS区間内周波数パワー分布の‘不規則性’は, 心臓興奮前面(excitation front)の歪みや進行異常を表わしている可能性があり, VT発生基質の表現を表していることが示唆される.
  • 完全右脚ブロックを伴う陳旧性心筋梗塞患者における検討
    村田 広茂, 小原 俊彦, 小林 義典, 淀川 顕司, 高山 英男, 宮内 靖史, 加藤 貴雄, 水野 杏一
    原稿種別: 第19回体表心臓微小電位研究会
    2010 年 42 巻 SUPPL.1 号 p. S1_10
    発行日: 2010年
    公開日: 2012/08/21
    ジャーナル フリー
  • 健常者135例での検討
    久木野 晶菜, 笠巻 祐二, 山田 健史, 渡邊 一郎, 島袋 宏明, 平山 篤志
    原稿種別: 第19回体表心臓微小電位研究会
    2010 年 42 巻 SUPPL.1 号 p. S1_11
    発行日: 2010年
    公開日: 2012/08/21
    ジャーナル フリー
  • 難波 経豊, 藤堂 隆弘, 芦原 貴司, 原口 亮, 中沢 一雄, 池田 隆徳
    原稿種別: 第19回体表心臓微小電位研究会
    2010 年 42 巻 SUPPL.1 号 p. S1_12
    発行日: 2010年
    公開日: 2012/08/21
    ジャーナル フリー
  • 沢山 俊民, 須藤 二朗
    原稿種別: 第19回体表心臓微小電位研究会
    2010 年 42 巻 SUPPL.1 号 p. S1_13-S1_18
    発行日: 2010年
    公開日: 2012/08/21
    ジャーナル フリー
    背景: 従来, 心電図と心音図はそれぞれ別途に記録されていたが, このたび, 開発中である12誘導心電図と心音図を同時に自動記録する検査法の有用性に着目した.
    目的: 本法で自動計測されるS3強度, S4強度の有用性を高血圧, 心房細動を対象に確認すること.
    方法: 2007年10月から2008年1月の期間にさわやまクリニックに来院した患者124名を(1)高血圧群, (2)高血圧+その他疾患群, (3)その他疾患群, (4)非疾患群, (5)心房細動群に分類し, 各群間でS3, S4強度を比較した.
    結果: S4強度は, 平均が(1)5.56, (2)6.68, (3)5.01, (4)4.66であり, 高血圧群+心疾患群, 高血圧群と順に有意に高い傾向を示した.S3強度は, 平均が(4)3.82, (5)5.77であり, 心房細動群が有意に高かった.
    結語: 以上の成績から, 心音同時記録によるS3, S4の自動検出は, 心電図とは異なった機械的現象の把握という側面から心臓の病態を反映している可能性が示唆された.
  • 川原 寛史, 鈴木 哲, 松井 岳巳, 高瀬 凡平, 栗田 明
    原稿種別: 第19回体表心臓微小電位研究会
    2010 年 42 巻 SUPPL.1 号 p. S1_19
    発行日: 2010年
    公開日: 2012/08/21
    ジャーナル フリー
  • 高瀬 凡平, 永田 雅良, 木原 照厳, 木村 一生, 田中 良弘, 松井 岳巳, 石原 雅之, 栗田 明
    原稿種別: 第19回体表心臓微小電位研究会
    2010 年 42 巻 SUPPL.1 号 p. S1_20-S1_23
    発行日: 2010年
    公開日: 2012/08/21
    ジャーナル フリー
    心筋壊死の臨床診断として心臓MRI法による遅延造影画像(delayed enhancement: DE)が有用とされている. 心臓MRI法によるDEと心筋梗塞後の死亡予後との間に関連性が報告されているものの, 致死性不整脈発生の非侵襲予測因子とされている体表面微小心電図(LP)やQT dispersion(QTD)とDEとの関係に関する詳細は不明である. これらの関係を明らかにすることを目的として, 陳旧性心筋梗塞症例69例(69±9歳)に心臓MRI法とLPとQTDをほぼ同時に測定した. 心臓MRI法は1.5T GE社製Sigma CV/iにてgadlinium(0.2mol/kg)投与造影下に左心室短軸6断面を撮像した. 心筋の壊死形態をmassive(1点)からpatchy(3点)までの程度により視覚的に1~3点でscore化し(patchy sore: PS), LP陽性およびQTDの結果と比較した. その結果, LP陽性例15例とLP陰性例54例が認められた. 心筋壊死範囲を反映するDE断面数はLP陽性率と有意の関係を認めなかった. しかし, 壊死の形態を反映するPSはLP陽性例においてLP陰性例に比べ有意に高値を示した(2.4±0.2 vs. 1.5±0.1, P <0.05). また, QTDはDE断面数と有意の相関関係を示した.
    結語: 心臓MRI法で求めたDEの形態やその範囲は, 陳旧性心筋梗塞症例の致死性不整脈の予測因子として有用となる可能性が示唆される.
シンポジウム
  • 蒔田 直昌
    原稿種別: 第19回体表心臓微小電位研究会
    2010 年 42 巻 SUPPL.1 号 p. S1_24
    発行日: 2010年
    公開日: 2012/08/21
    ジャーナル フリー
  • 吉岡 公一郎, 網野 真理, 島 牧義, 松崎 淳, 藤井 敏晴, 町田 直子, 山口 恵子, 吉野 美千代, 神口 浩, 神田 茂孝, 出 ...
    原稿種別: 第19回体表心臓微小電位研究会
    2010 年 42 巻 SUPPL.1 号 p. S1_25-S1_26
    発行日: 2010年
    公開日: 2012/08/21
    ジャーナル フリー
    Brugada症候群における心臓突然死の予知指標は少ない. 今回われわれは24時間ホルター心電計を用いてBrugada症候群におけるLPとT-wave variability(TWV)の日内変動を観察し, 予後予測としての有用性について検討した. 対象は2007年6月から2009年1月までに当院に来院されたBrugada心電図を有する患者のうち, 心電図で自然coved型を有するあるいはピルジカナイド負荷試験陽性であったBrugada症候群患者である. 対象患者をCPAあるいはVFの既往がある群(CPA/VF BS: 9例), 失神群(Syncope BS: 21例), 無症候性群(Asymptomatic BS: 41例)の3群に分類したのち, Ela Medical社製スパイダビューホルター心電計(2.5µV, 1,000Hz)を用いて連続24時間施行し, LPおよびTWV結果を用いて日内変動観察のための周期とも分散分析を行った. 家族歴, 電気生理学的検査によるVF 誘発, 心房細動合併例, 冠攣縮性狭心症合併例に対する独立性の検定に単変量解析を行ったところ患者背景において3群間に有意差はなかった. LPについては, 24時間記録内の深夜00:00時点のLP陽性率は, CPA/VF群において70%と有意に高値であった(p=0.005). TWV陽性率については, 3群間において有意差はないものの, CPA/VF群で72%と高値の傾向が認められた(p=0.051). 判別項目をCPA/VFの有無とした場合の予測因子, 00:00時点でのLAS40, RMS40値とTWVの組み合わせによる陽性的中率が75%であった. ホルター心電図をもちいたLPとTWVの同時解析はBrugada症候群における突然死のスクリーニングのみならず, リスク層別化に有効な可能性が示唆された.
  • 原 正壽, 戸兵 雄子, 熱田 英彦, 倉田 真衣, 西尾 智, 三宅 良彦
    原稿種別: 第19回体表心臓微小電位研究会
    2010 年 42 巻 SUPPL.1 号 p. S1_27
    発行日: 2010年
    公開日: 2012/08/21
    ジャーナル フリー
  • 横山 泰廣, 関口 幸夫, 高木 雅彦, 相原 直彦, 青沼 和隆, 平岡 昌和
    原稿種別: 第19回体表心臓微小電位研究会
    2010 年 42 巻 SUPPL.1 号 p. S1_28
    発行日: 2010年
    公開日: 2012/08/21
    ジャーナル フリー
  • ウェーブレット解析を用いた検討
    淀川 顕司, 森田 典成, 小林 義典, 林 明聡, 高山 英男, 大野 則彦, 小原 俊彦, 清野 精彦, 加藤 貴雄, 水野 杏一
    原稿種別: 第19回体表心臓微小電位研究会
    2010 年 42 巻 SUPPL.1 号 p. S1_29
    発行日: 2010年
    公開日: 2012/08/21
    ジャーナル フリー
  • 手島 保, 水澤 有香, 田辺 康宏, 深水 誠二, 辰本 明子, 弓場 隆生, 小宮山 浩大, 仲井 盛, 小田切 史徳, 北條 林太郎, ...
    原稿種別: 第19回体表心臓微小電位研究会
    2010 年 42 巻 SUPPL.1 号 p. S1_30-S1_33
    発行日: 2010年
    公開日: 2012/08/21
    ジャーナル フリー
    Brugada症候群の症例の心事故発生のリスクを層別化するために, 当科でcoved型ST上昇が確認された115例を検討した. 対象は男性108例, 女性7例で有症候性例は20例であった. 全例で加算平均心電図, 73例でpilsicainide負荷テスト, 87例に電気生理学的検査を施行した. 加算平均心電図のRMS40値は有症候性例で有意に低値(7.11, p < 0.01)でRMS40値が5µV未満の症例には有症候性例が有意に多かった(p < 0.01). RMS40値が10µV未満をLP強陽性とすると, 有症候性例には自然経過のcoved型ST上昇の出現(p=0.0013), LP強陽性例が有意に多く(p < 0.0001), 突然死の家族歴を有する傾向(p=0.065)が見られた. しかし電気生理学的検査におけるVFの誘発性には症候性例と無症候性との間に有意差は認められなかった. Pilsicainideを負荷するとRMS40の値は有意に低下したが, 症候性例と無症候性例を判別するには有用ではなかった.
    Brugada症候群のリスクの層別化には加算平均心電図は有用であり, LP強陽性例で特にRMS40値が5µV未満の症例はhigh riskである.
  • 池田 隆徳, 星田 京子, 柳澤 亮爾, 三輪 陽介, 宮越 睦, 阿部 敦子, 石黒 晴久, 塚田 雄大, 米良 尚晃, 中村 健太郎, ...
    原稿種別: 第19回体表心臓微小電位研究会
    2010 年 42 巻 SUPPL.1 号 p. S1_34-S1_39
    発行日: 2010年
    公開日: 2012/08/21
    ジャーナル フリー
    背景: Brugada症候群のリスク評価において, 薬物負荷試験や電気生理学的検査による誘発試験が行われているが, その有用性については賛否両論であり, 一定の見解が得られていない.
    リスク指標: われわれの施設では, 非侵襲的に測定できる心電学的指標をBrugada患者のリスク層別化において主に用いている. そのなかでも, 自律神経活動と関連性の高い指標を積極的に活用している. V1~V2誘導における心電図波形(ST部分とT波)の自然変動が, 失神の既往と同じくらいリスク評価において有用であることを前向き研究で示している. この方法であれば, 心電図を数回記録すれば判定できるため, 実地医家においても利便性は高い. また, 心電図の自然変動が迷走神経活動の影響を受けていることに注目し, “満腹テスト”と呼ばれる簡便な検査法をリスクの層別化に役立たせている.
    総括: Brugada症候群のリスク評価において, 自律神経活動に関連する非侵襲的な心電学的指標は有用と考えられる.
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