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クエリ検索: "アマルガム修復"
188件中 1-20の結果を表示しています
  • 柴谷 貴子, 畠中 能子, 花谷 早希子, 中山 真理, 大岡 知子, 濱元 一美, 細見 環
    日本歯科保存学雑誌
    2010年 53 巻 4 号 413-418
    発行日: 2010/08/31
    公開日: 2018/03/28
    ジャーナル フリー
    アマルガムは,優れた理工学的特徴と硬化後の安定性を有する優れた修復材料である.それゆえに100年以上にわたり咬合力の負荷がかかる咬合面に適用されてきたが,1970年代から水銀による環境汚染と生体への影響の懸念から
    アマルガム修復
    は減少していった.そのため,
    アマルガム修復
    の実態に関する最近の報告は少ない.そこで,2007年から2009年までのK女子短期大学歯科衛生学科新入生308名における歯科検診結果から,智歯を除く臼歯咬合面に修復物を有する者を調査対象者とし,調査対象者の咬合面修復数に占める
    アマルガム修復数の割合すなわちアマルガム修復
    率(%)を調べることにより,
    アマルガム修復
    の実態を検討した.その結果,
    アマルガム修復
    率の平均値は,2007年では11.5%,2008年では9.4%,2009年では6.0%であった.
    アマルガム修復
    率のパーセンタイル値は,すべての年度で中央値も第3四分位値も0%で,最大値は100%であった.
    アマルガム修復
    率が0%である者は,2007年68名(n=86),2008年67名(n=81),2009年71名(n=81)であり,すべての年度で8割以上が
    アマルガム修復
    率0%である偏った人数分布を示した.Median検定の結果,調査年間に統計学的有意差はなかったが,経年的な平均値の減少傾向がみられた.2009年で19歳の学生の永久歯修復は,1996年前後の第一大臼歯萌出以降である.つまり,
    アマルガム修復
    は減少してきているが,1996年以降でも臼歯咬合面に
    アマルガム修復
    が行われていることが示唆された.
  • 6か月間の観察結果
    山下 隆史, 伊藤 和雄, 和久本 貞雄
    昭和歯学会雑誌
    1987年 7 巻 2 号 207-212
    発行日: 1987/09/30
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    従来より臼歯部咬合面の修復材料として広く用いられてきたアマルガムは, 水銀による環境汚染, 余剰アマルガムの廃棄処理等の問題により, しだいに接着性コンポジットレジン修復に変わりつつある.しかしながら, アマルガムは, 良好な操作性を有するという利点から, 今日もなお使用され続けている.ところが最近, このような操作性をもち, 水銀の代わりにガリウム合金を用いる歯科用練成修復材料が試作された.本研究は, この試作ガリウム合金を用いて, 短期間ではあるが臨床経過を観察し, その臨床応用の可能性を検討したものである.すなわち, 粉末合金と液状合金とをアマルガムと同様に練和して窩洞に填塞し, 1週間後に研磨した.臨床経過の観察は, 全17症例について, 研磨直後より1か月, 3か月および6か月後に行い, 肉眼的, また口腔内写真で変色ならびに表面荒れを, レプリカ法により, その辺縁を比較し, 観察した.その結果, 次のような知見が認められた.1) 1か月後には, 全症例において金属光沢の消失および部分的な表面荒れが観察され, この表面の粗造化は6か月まで経時的に拡大していた.2) 1) の表面荒れは, しぼしば辺縁にまで波及し, 単純な辺縁破折との鑑別が困難であったが, 3か月後からは, 辺縁の破折が増大する傾向が認められた.3) 今回使用したガリウム合金を臨床に応用するためには, さらに耐蝕性を向上させる何らかの改良が必要であると考え, 現在検討中である.
  • 柴谷 貴子, 畠中 能子, 花谷 早希子, 中山 真理, 大岡 知子, 濱元 一美, 細見 環
    日本歯科保存学雑誌
    2009年 52 巻 3 号 264-271
    発行日: 2009/06/30
    公開日: 2018/03/30
    ジャーナル フリー
    アマルガム修復
    は,19世紀末以来比較的信頼できる修復法として主として臼歯咬合面に適用されてきた.しかし,水銀による環境汚染への懸念と生体への影響の懸念から,アマルガムの使用は減少していった.アマルガムの代替材料として,審美性・歯質への接着等の長所を有する臼歯用コンポジットレジンが開発され,コンポジットレジン修復の頻度が高くなってきているのは,臨床上実感するところである.そこで,
    アマルガム修復
    から臼歯用コンポジットレジン修復への置換の推移と現況を知るために,1997年から2006年までのK女子短期大学歯科衛生学科新入生1,159名における歯科検診結果から,智歯を除く臼歯咬合面におけるコンポジットレジン修復率と
    アマルガム修復
    率の経年的変化を調べた.その結果,臼歯咬合面におけるコンポジットレジン修復率と
    アマルガム修復
    率は,1997年からの3年間はほぼ同率であり,1997年にはすでに臼歯のコンポジットレジン修復率は
    アマルガム修復
    率と同じレベルであることがわかった.しかし,2002年以降コンポジットレジン修復率は経年的に増加し,
    アマルガム修復
    率は経年的に減少して,2006年ではコンポジットレジン修復率は
    アマルガム修復
    率の約14倍になった.つまり,1990年以降に修復したと推定される臼歯咬合面では,コンポジットレジン修復が
    アマルガム修復
    より多いことが明らかになった.さらに,臼歯咬合面を,大臼歯・小臼歯・上顎臼歯・下顎臼歯に分割した場合のそれぞれのコンポジットレジン修復率と
    アマルガム修復
    率を比較検討した結果,大臼歯・上顎臼歯・下顎臼歯におけるコンポジットレジン修復率と
    アマルガム修復
    率の1997年から2006年の経年的変化は,臼歯全体と同様の傾向を示した.しかし,小臼歯のコンポジットレジン修復率は10年間で変化はなく,臼歯咬合面のコンポジットレジン修復率の増加は,大臼歯のコンポジットレジン修復率の増加を反映していることが示唆された.
  • 和久本 貞雄
    昭和歯学会雑誌
    1987年 7 巻 1 号 1-11
    発行日: 1987/03/31
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
  • 河江 明美, 伊藤 和雄, 和久本 貞雄
    昭和歯学会雑誌
    1982年 1 巻 2 号 159-169
    発行日: 1982/03/31
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    私どもの教室では, 口腔内の修復物辺縁の詳細な観察のために, より簡便で迅速に調製できるレプリカ法を開発した.そこでその再現精度を検討するとともに,
    アマルガム修復
    物辺縁の経時的変化をレプリカ法を用いて観察した.印象材としてG-C社製ビニルシリコーン印象材ExaHexを選び, この印象面にModeluckを塗布し, 30分後にBlue Inlay waxを注入したもの, エポキシ樹脂のEpo倣, エチレンイミソ樹脂と無機フィラーの複合模型材Impredur, エポキシ系複合模型材K.P.D.RockModelをそれぞれ印象而に注入したものの4種の模型材について7μmの細線の再現性を, 走査型電子顕微鏡によって判定した.その結果, Modeluckのものと Epofix のものが, 良好な再現性を示した.次いで, これら4種について, エッチングした歯表の微細構造の再現性を比較したが, その結果, Epofix が最もすぐれており, 修復物の臨床的観察にも十分使用可能であると考えられた.そこで本レプリカ法を使用し, 従来型球状アマルガム, 単一組成型高銅アマルガム, 混合型高銅アマルガムの約40例におよぶ修復物の1年にわたる辺縁部の経時的変化を観察した.その結果, 3種のアマルガム間には肉眼的に大きな差異はみられなかったが, 電顕的には, 従来型アマルガムでは, JΦrgensenの報告にあるような吸水銀膨張による辺縁の反りあがり, それに咬合圧の加わった破折が観察された.また3種のアマルガムとも, 辺縁の劣化は主として, 過剰溢出部の咬合による破折が原因であると思われる.しかし, これら辺縁欠陥と二次カリエスの発生との関連については, 今後より詳細な臨床的検討を行う必要があると思われる。
  • 大金 詩子, 尾上 博子, 藤居 弘通, 町田 幸雄
    小児歯科学雑誌
    1997年 35 巻 1 号 67-74
    発行日: 1997/03/25
    公開日: 2013/01/18
    ジャーナル フリー
    現在における幼若永久歯に対する歯冠修復法の応用状況を知る目的で,平成5年度に東京歯科大学千葉病院小児歯科臨床を訪れ,永久歯に歯冠修復処置を施した5歳4か月から19歳11か月までの患者758名の被処置永久歯1700歯を対象として調査した.
    歯冠修復処置法は,前歯ではコンポジットレジン修復が最も多く,臼歯ではメタルインレー修復が最も多かった.
    修復歯面数は,前歯,臼歯とも1歯面に対する修復が最も多かった.メタルインレー修復は2面に対し施されたものが最も多く,コンポジットレジン修復は,前歯,臼歯とも1面が最も多かった.グラスアイオノマーセメント修復および銀
    アマルガム修復
    はほとんどが1面に対するものであった.
    窩洞形態は,メタルインレー修復では,上顎大臼歯はOL窩洞,下顎大臼歯はOB窩洞が最も多かった.コンポジットレジン修復では,前歯における窩洞形態はMを含む窩洞が大多数を占め,臼歯ではMあるいはBが多く,Oへの応用は皆無であった.
    各歯冠修復法のそれぞれの窩洞形態は,何れもそれぞれの材料の長所短所を十分に考慮した応用状況であった.特にグラスアイオノマーセメント修復および銀
    アマルガム修復
    は,メタルインレー修復やコンポジットレジン修復に比べ低年齢児に対する応用が多かったが,これらは暫間的な修復手段として応用されたものと考えられた.
  • 星野 亨, 潤米 宏仁, 久保田 幸生, 本多 賢, 祇園白 信仁, 森谷 良彦, 野元 成晃
    日本補綴歯科学会雑誌
    1983年 27 巻 2 号 266-273
    発行日: 1983/04/01
    公開日: 2010/08/10
    ジャーナル フリー
  • とくにアマルガムの内部構造について
    安藤 芳昭, 赤岩 祐一, 中嶌 裕, 石田 浩平, 日野 輝男, 橋本 弘一
    歯科材料・器械
    1985年 4 巻 3 号 213-218
    発行日: 1985/05/25
    公開日: 2018/03/20
    ジャーナル フリー
    広域表面(80 mm×80 mm)を分析出来る新しいEPMA(CMA:Computer-aided Micro Analyzer or Comprehensive Multi Analyzer)を用いて歯牙プラスチック模型に充塡した高銅型アマルガムの断面の分析を試みた.
    従来型のEPMAでは, 困難であった
    アマルガム修復
    物断面全域を一工程でHg, Ag, SnおよびCuについて定量的面分析を行なった.それによると, 部位による元素濃度の偏在は見うけられなかった.
    このCMA装置は, 広い分析領域を持つ歯科材料の分析に対しても有用であると思われる.
  • 松本 光吉, 小山 隆夫, 白須賀 哲也, 若林 始
    昭和歯学会雑誌
    1990年 10 巻 2 号 203-205
    発行日: 1990/06/30
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    シリコン-レジン法による象牙細管のレプリカを作製し, レプリカ像の再現性を検討する目的で本実験を行った.被験歯として, 人の抜去歯を用いた.印象材としては, シリコン印象材系のハイドロフィリック・エグザフレックス・インジェクションタイプ (GC社製) を用いた・また・レジン-レプリカ模型作成用としては, 即時重合レジンであるスーパーボンド (SunMedical社製) を使用した.観察試料作製法は, 象牙細管を露出させるために歯の表面をタービンにて削除後, ホワイトポイントで研磨した.また, 一部は歯を割断して象牙質面を露出した.レジン-レプリカの作製法は, 筆積み法を用いた.走査型電子顕微鏡観察用試料の作製法は常法に従って行い, 観察, 撮影した.その結果, 天然歯の表面に比較して, シリコン-レジン法によるレプリカ像は約10%直径が大きく, 1,000倍以上の高倍率では, 明らかに象牙細管の輪郭が不明であった.また, レプリカ像では再現されない部分も出現したが, 大方の像は, 判断可能であった.
  • 山倉 久史, 鈴木 基之, 益子 丈, 山崎 勝次郎, 宮下 元, 長谷川 紘司
    日本歯周病学会会誌
    1983年 25 巻 4 号 948-954
    発行日: 1983/12/28
    公開日: 2010/07/16
    ジャーナル フリー
    5mm前後の歯周ポケットを有する歯周疾患罹患歯について, in situ での歯根表面を観察する目的で, ルートプレーニング前後の歯根表面に対して, レプリカ法を用いてその形態観察を試みた。
    その結果, ポケット内を可及的に乾燥させ, 印象材を注入し1次レプリカとし, これにエポキシ樹脂を注入して2次レプリカを作製し, 白金蒸着を施すことによって, 走査型電子顕微鏡で観察可能であることが分かった。
    しかし, ポケット底部付近などをはじめ, 試みた全症例で詳細な観察が可能な標本を確実に得られたわけではない。
    しかし, 抜去歯にて観察したものとほぼ同様の所見が, 本法によるレプリカ法によって観察可能であることがわかり, 露出歯根表面の経時的観察に有用な手段となり得ることが判明した。
  • 佐藤 範幸, 小林 國彦, 疋田 一洋, 稲田 純一, 伊藤 省吾, 内山 洋一
    歯科材料・器械
    1997年 16 巻 4 号 270-275
    発行日: 1997/07/25
    公開日: 2018/08/06
    ジャーナル フリー
    今回我々は, 試作レジン(クラレ)を用いた, 新しいレプリカ法を開発した.口腔内修復物の表面性状を評価するために多くのレプリカ法が報告されているが, そのほとんどは2段レプリカ法である.この新しい方法は1回法であり, その利点は操作の容易さと, 時間が短縮されることにある.欠点は, 陰型レプリカ法であり, 得られる像が反転することである.この点を改善するために, この試作レジンを用いた2回法も開発した.これらの方法の形態と寸法再現性をSEM観察と表面粗さ測定によって従来法と比較して検討し, 以下の結論を得た.1.3種類の方法とも同様の寸法再現性を示した.2.SEM観察によると, 試作レジン1回法は良好な形態再現性を有していた.3.試作レジン1回法は口腔内修復物の表面性状の評価に有効と思われる.
  • *高橋 好文, 鶴田 昌三, 本田 晶子, 安武 章, 佐藤 雅彦
    日本トキシコロジー学会学術年会
    2010年 37 巻 P185
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/08/18
    会議録・要旨集 フリー
    【緒言】歯科用アマルガムは操作性が簡便で比較的良好な性質を有し,安価なことから多用されてきたが,水銀による健康影響や環境へ の汚染が危惧され使用頻度が減少している。
    アマルガム修復
    による水銀蒸気の生体曝露はWHOの職業性水銀蒸気曝露の勧告限界値よ りも低濃度であるが,咀嚼によりリリースした水銀蒸気が組織へ取り込まれる。これまでに,我々はラットの歯牙にアマルガムを充填 し,水銀の生体内挙動について検討してきた。本実験ではtarget organである腎臓に焦点を定め,DNAマイクロアレイ法を用いて遺伝 子発現解析ならびに腎臓中総水銀濃度の測定を行なった。
    【方法】10週令の雌性SDラット10匹を,5匹は
    アマルガム修復
    を行なう実験群,残りの5匹を無処置の対照群とした。実験群の上顎後臼 歯にアマルガムを4本充填し,6ヶ月飼育後に還流屠殺し腎臓を採取した。対照群も実験群と同様の手法で行なった。DNAマイクロア レイ解析(Operon,OpArray Rat,26,962 遺伝子)により腎臓遺伝子発現プロファイルを,加熱気化原子吸光法により腎臓中の総水 銀濃度を確認した。
    【結果】DNAマイクロアレイ解析では,アマルガム充填を行なった実験群は対照群に比し6遺伝子に変動を認め,対照群よりも2倍以上 の増加を示した遺伝子は,Mgat5,RT1-Bb,2倍以下の減少を示した遺伝子は,Rara,Slc2a4,Wdr12,Timm13であった。腎臓 における総水銀濃度は対照群では0.34±0.05μg/g,実験群では10.2±5.6μg/gであり,実験群は対照群よりもきわめて多い水銀の蓄 積を示した。以上の結果より,
    アマルガム修復
    による水銀蒸気曝露がラット腎臓の遺伝子に影響を与えることが示唆された。遺伝子の 変動がAdverse effectの原因であるか否かについてはさらに検討したい。
  • 遠藤 一彦, 松田 浩一, 大野 弘機
    材料と環境
    1993年 42 巻 11 号 734-741
    発行日: 1993/11/15
    公開日: 2009/11/25
    ジャーナル フリー
    This paper reviews the corrosion of metallic restorations in the oral environment and its adverse effects on patients. Typical corrosion damages of metallic restorations observed in the oral cavity were shown and the factors affecting the biodegradation of these restorations were discussed. The biological side effects reported in the literature, especially an allergy to metallic ions dissolved from the restoration were described.
  • 大気中あるいは真空練和後の気泡量
    守谷 久夫, 杉原 一彦, 小暮 進治, 久光 久, 和久本 貞雄
    昭和歯学会雑誌
    1985年 5 巻 1 号 43-49
    発行日: 1985/03/31
    公開日: 2012/08/27
    ジャーナル フリー
    コンポジットレジンの気泡に関する研究の一環として, 練和操作を要する2 paste typeレジンを大気中で練和した場合, 練和後真空下においた場合, 真空中で練和した場合のそれぞれについて, 気泡の大きさ, 数および面積率を測定した.その結果, 1) 大気中で練和した試料には, 多数の気泡がみられた.2) 大気中で練和後真空下におくと, 気泡の大きさが大きくなり, 小さい気泡の数が減少する傾向がみられた.3) 真空下で練和すると, 気泡は著しく減少した.
  • 小川 孝雄
    九州歯科学会雑誌
    1983年 37 巻 2 号 86-87
    発行日: 1983/04/25
    公開日: 2017/12/22
    ジャーナル フリー
  • 泉田 一蔵, 田島 直孝, 山田 博明, 星野 亨, 祇園白 信仁, 森谷 良彦, 野元 成晃
    日本補綴歯科学会雑誌
    1983年 27 巻 2 号 274-279
    発行日: 1983/04/01
    公開日: 2010/08/10
    ジャーナル フリー
  • 2.乳臼歯2級窩洞側室の深度の影響
    嘉藤 幹夫, 河原 茂, 氷見 雄二, 宮崎 健, 稗田 豊治
    小児歯科学雑誌
    1987年 25 巻 1 号 34-42
    発行日: 1987/03/25
    公開日: 2013/01/18
    ジャーナル フリー
    有限要素法を応用して,乳臼歯2級窩洞における側室の深さおよび修復材料の違いによる歯質および修復物内の変位や応力を解析検討した。
    乳歯の二次元有限要素モデルは,下顎第二乳臼歯の歯冠部近遠心縦断面を基準とし,窩洞は咬合面と近心面からなる2級窩洞で,コンポジットレジン,銀錫アマルガムおよび金合金インレーの各修復材料を通法により充填した。
    乳臼歯2級モデルは,106個の節点と169個の三角形要素に分割し,変位図および応力図を作図させ,さらに節点の変位量と主要なareaでの相当応力について比較検討した結果,歯質および修復物の変位は荷重負荷部分の近心小窩,近心咬頭頂,近心最高豊隆部,咬合面髄壁と側室軸壁との隅角部および近心歯頸部エナメル質辺縁部に影響が著明であった。修復物の影響による変位は,レジン,アマルガム,インレーの順に低くなった。さらに,側室が深くなるにつれて変位量が減少することを認めた。修復物内の応力は,咬合面部分では,修復材料の種類や側室の深度には,あまり影響を受けないが,その側室部分では,レジン,アマルガム,インレーの順に応力が高くなり,側室が深くなるにつれて,応力は側室歯肉壁部に集中することを認めた。歯質内の応力は,レジン,アマルガム,インレーの順に応力が低くなり,側室が深くなるにつれてその傾向が一層強くなった。
  • 加藤 一生, 安福 美昭, 大土 努, 森崎 市治郎, 大嶋 隆, 祖父江 鎮雄
    小児歯科学雑誌
    1986年 24 巻 4 号 812-818
    発行日: 1986/12/25
    公開日: 2013/01/18
    ジャーナル フリー
    大阪大学歯学部小児歯科において,昭和42年より60年までの19年間に行われた障害児の全身麻酔下歯科治療について,症例内容を調査し,それをもとに症例を昭和50年以前と55年以降の2つの時期に分けて比較検討したところ,次の結果を得た。
    1)症例総数は105(男児76,女児29)であったが,昭和58年以降に症例数の増加が認められた。
    2)患児の治療時年齢は,昭和50年以前では10歳以下が中心であったが,55年以降は11歳以上が大多数を占めた。
    3)患児の障害の種類としては,昭和50年以前ではCP,MRの順に多かったが,55年以降ではCPは減少し,情緒障害が増加してきた。
    4)昭和50年までは全ての症例が入院にて行われたが,55年以降では外来症例が過半数を占めた。
    5)平均処置歯数は,昭和50年以前では10.6本,55年以降では7.1本であり,減少がみられた。
    6)処置内容は,昭和50年以前では乳歯の処置が過半数を占め,抜歯,
    アマルガム修復
    が多かった。55年以降では処置の対象はほとんど永久歯であり,インレーおよび鋳造冠の形成,印象の頻度が最も高かった。
    7)平均治療時間は,昭和50年以前では1時間50分,55年以降では2時間6分であり,やや延長してきている。
    8)全身麻酔を複数回行って一口腔を計画的に治療した患児が,昭和55年以降に9名認められた。
  • 清水 明彦, 宇井 崇, 川上 昌宏
    Dental Materials Journal
    1987年 6 巻 1 号 64-69,121
    発行日: 1987/06/25
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
    接着性レジンセメントであるパナビアを,
    アマルガム修復
    の裏装材として用いた場合,辺縁封鎖性にどのような効果を及ぼすかについて調べた。被験歯としてヒト抜去歯48本を用い,6つのグループに分けた。1つのグループは処理なしの対照群とし,残りのグループはそれぞれの処理を行った後,アマルガムを充填した。100回の温度変化を与えた後,色素浸透試験を行い辺縁封鎖性を調べた。
    その結果,アマルガム充填に先立ち窩壁歯質にパナビアを塗布することにより,辺縁封鎖性が向上した。パナビアとライニングセメントの裏層を併用することにより,さらに良好な封鎖性が得られた。また,窩壁歯質をサホライドで処理しライニングセメントを置いた後,パナビアを塗布しアマルガムを充填した場合,最も優れた辺縁封鎖性が得られた。本法を臨床で応用することにより,今までより優れた
    アマルガム修復
    が可能となるであろう。
  • 金 芝娟, 高橋 好文, 紀藤 政司, 森本 凱也, 長谷川 二郎
    Dental Materials Journal
    1992年 11 巻 1 号 45-58,113
    発行日: 1992/06/25
    公開日: 2009/02/12
    ジャーナル フリー
    アマルガム修復
    物の充填初期における辺縁漏洩を定量的に観察するために,分光蛍光法によりローダミンBをトレーサーとして,また被修復材料としてヒト歯牙の代わりにマシナブルセラミックを用い,熱サイクルを加えた浸漬条件下で検討を行った。ローダミンBは容易に窩壁とアマルガムの隙間を通過するため,トレーサーとして有用であるとともに,きわめて低濃度の測定が可能であった。
    アマルガム修復
    物からの充填初期における辺縁漏洩は,低銅型球状,単一組成高銅型球状および混合組成高銅型球状では浸漬1日後において著しい辺縁漏洩が観察されたが,低銅型削片状,単一組成高銅型削片状および混合組成高銅型で球状と削片状の混合型は少なかった。浸漬10日後の辺縁漏洩はアマルガム合金粒子の形状により異なり,低銅型および高銅型とも削片状合金は球状合金よりも辺縁漏洩は少なく,特に高銅型で球状と削片状の混合組成を有する合金が最も少ない辺縁漏洩を示した。
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