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クエリ検索: "オーバーラン"
649件中 1-20の結果を表示しています
  • *三浦 加代子, 今西 あみ, 西川 有香, 坂内 綾乃, 藤井 千紗, 守山 由佳理, 杉原 正治
    日本調理科学会大会研究発表要旨集
    2013年 25 巻 2P-64
    発行日: 2013年
    公開日: 2013/08/23
    会議録・要旨集 フリー
    【目的】手動の泡だて器や電動ハンドミキサーで撹拌した場合、ホイップクリームの含気率(
    オーバーラン
    )には限界がある。しかし、撹拌器「キスワン」は、圧力を調節しながら撹拌ができ、通常よりも大きな
    オーバーラン
    が得られ、通常の器械ではいくら撹拌しても泡立たないものでも泡立てることができるという特徴をもっている。この器械を用いて新規食品開発を行うための基礎的なデータを得ることを目的として研究に着手した。今回は、生クリームを試料として圧力をかけて撹拌し、どのような特性をもったホイップクリームができるのかを検討した。また、ホイップクリームの保存性についても調べた。
    【方法】ステンレス製ボールに生クリームを一定量入れ、圧力を加えて5℃で撹拌した。撹拌回数は70回転/minとし、圧力は0.2MPa, 0.4MPaで行った。同様に常圧で撹拌したものを対照とした。生クリームの種類を変え、撹拌時間と
    オーバーラン
    の変化を調べた。また、調製したホイップクリームの保存性を
    オーバーラン
    および色調の変化等で検討した。
    【結果】生クリームの種類により、撹拌時間ごとの
    オーバーラン
    値は大きく異なった。例えば、乳脂肪分47%(種類別名称:乳等を主要原料とする食品)では、最高
    オーバーラン
    値が、常圧では撹拌時間6分で146%となったが、0.2MPaにすると105秒で約330%、0.4MPaでは105~120秒で約400%となった。即ち、1/3の時間で2倍以上の最大
    オーバーラン
    値が得られることがわかった。また、乳脂肪分35%(種類別:クリーム)の生クリームを圧力(0.2MPa)を加えて撹拌し、250%の
    オーバーラン
    になったホイップクリームを調製し、その泡の安定性を経時的に調べた結果、保存温度が重要であることがわかった。
  • 平野 雅子, 谷口 富貴子, 松元 文子
    家政学雑誌
    1971年 22 巻 1 号 24-28
    発行日: 1971/02/20
    公開日: 2010/03/09
    ジャーナル フリー
    実験結果を要約すると
    1) 生クリームの起泡性はその外観、泡立て時間、
    オーバーラン
    、粘稠度、乳清分離量などにより評価できる。
    2) 生クリームの温度履歴は起泡性に大きく関与する。したがって、貯蔵および起泡は低温 (10℃以下) で行なわなければならない。
    3) 攪伴速度は速いほど泡立てに要する時間は短縮されるが、起泡性は落ちる。反対に速度を下げすぎても
    オーバーラン
    は低くなる。
    4) 一般に砂糖の添加は
    オーバーラン
    を低下させる。砂糖は生クリームをある程度起泡してから添加する方がよい。
    5) 粉末生クリームは便利ではあるが、生クリームに比べ、起泡性や嗜好性は劣っている。
  • アイスクリームの脂肪球凝集に関する研究
    小久保 貞之, 桜井 一美, 服部 美保, 冨田 守
    日本食品工業学会誌
    1994年 41 巻 5 号 347-354
    発行日: 1994/05/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
    アイスクリームの脂肪球凝集に及ぼすフリーザー出口温度と
    オーバーラン
    の影響について検討した.
    (1) フリージングする前のアイスクリームミックス中の脂肪球は1.2μm以下が主であるが,フリージングすることにより脂肪球の凝集が進み,それらがフリーザー出口温度の低下と共に成長し保型性が良くなることが判明した.
    (2)
    オーバーラン
    が高くなり気泡が多く取り込まれるに従って,脂肪球の凝集が進み,保型性も良くなることが判明した.
    (3) フリーザー出口温度の低下,および
    オーバーラン
    が高くなるにつれてアイスクリームのドライネスが増加した.さらに温度の低下,および
    オーバーラン
    が高くなる程この傾向が顕著になるのが認められた.
    (4) フリーザー出口温度の低下,および
    オーバーラン
    が高くなるにつれて脂肪球の凝集は進むが,脂肪球の凝集体の粒径も変化し,大きな粒径に移行した.脂肪球の粒度分布は1.2μm以下のものが減少し, 3~4μm, 8~15μmの脂肪球の特異的な増加が見られた.
  • 井原 啓一, 丸屋 美樹, 尾崎 裕司, 嶋田 康伸, 浅野 祐三, 岩附 慧二
    日本食品科学工学会誌
    2007年 54 巻 4 号 173-180
    発行日: 2007/04/15
    公開日: 2007/10/04
    ジャーナル フリー
    1.保存時のホイップドクリームの変形抵抗性はホイップ速度が大きくなると低下,すなわち保形性が低下する傾向が見られた.
    2.ホイップ速度140rpm調製品では,脂肪球凝集率の変化が変形抵抗性に与える影響が大きく,200rpm調製品では,
    オーバーラン
    の変化が変形抵抗性に大きく影響を与えると推察された.すなわち,ホイップドクリームの保形性は,脂肪凝集率と
    オーバーラン
    の両方の影響を受けると推察された.
    3.ホイップ速度140rpm調製品では,連続相粘度が低下するにつれて
    オーバーラン
    が低下し,200rpm調製品では,脂肪球凝集率が低下するに従って
    オーバーラン
    が低下する傾向であった.
    4.ホイップ速度200rpm調製品では,脂肪球凝集率が減少するに従って気泡径が増加した.脂肪球凝集体が気泡表面より離れ,気泡表面が力学的に不安定な状態になることにより気泡径が増加し,
    オーバーラン
    の減少につながっている可能性があった.一方,140rpm調製品では,保存中の気泡径の変化が小さく,脂肪球凝集率と気泡径との相関が無かったことより,脂肪球凝集体は気泡表面から離脱することなく,気泡表面が力学的に安定であると考えられた.
    5.脂肪球凝集体,気泡がホイップドクリームの保形性に与える影響に関するモデルを考察すると,140rpm調製品の保形性変化は,連続相中の脂肪球凝集ネットワークの変化が原因であり,200rpm調製品の保形性変化は,気泡表面からの脂肪球凝集体の離脱が原因であることが推察された.
  • *井川 佳子, 小田 章子, 下河内 裕香, 武副 礼子
    日本調理科学会大会研究発表要旨集
    2003年 15 巻 2A-p11
    発行日: 2003年
    公開日: 2003/09/04
    会議録・要旨集 フリー
    [目 的] 近年いくつかの糖アルコール類が菓子に利用されるようになり、砂糖と代替した場合の品質について報告されている。今回の研究の目的は、マシュマロの場合に砂糖と代替可能な糖アルコール2種を用いて、これらのマシュマロの品質を調べると同時に、原料液の性質との関連を検討することである。 [方 法] 材料としてアルカリ処理高温抽出ゼラチン(新田ゼラチン)、グラニュー糖(三井製糖)、ラクチトールとキシリトール(日研化成)を使用した。ゼラチン濃度4%から8%、糖濃度35%から55%の範囲で、原料全体が100gになるよう水を加えた。所定量の水で膨潤させたゼラチン液を70℃の湯浴中で溶解させ、電気ハンドミキサーで攪拌して途中で糖を加えた。その後40℃の湯浴に移動させてさらに攪拌した。コーンスターチで作成した凹部に一定の体積になるよう流し入れ、高さ16mm、直径27mmのマシュマロとした。起泡試料の
    オーバーラン
    値、調製したマシュマロのかたさと凝集性をクリープメータ(山電)で測定した。別にそれぞれの原料液を作り、円錐・平板型粘度計で40℃における粘度を測定した。 [結 果] マシュマロの調製範囲を調べた結果、ラクチトールが最も低濃度で可能であった。ラクチトールとキシリトールでは、砂糖に比べ
    オーバーラン
    値が高くなった。
    オーバーラン
    値はマシュマロのかたさと負の相関を示したが、凝集性とは関連しなかった。原料液の粘度はキシリトールでほとんど変化せず、砂糖とラクチトールの場合に、
    オーバーラン
    値との関連が見られた。
  • 小杉 信彦, 那須 浩平, 配島 拓司, 佐野 滋則, 内山 直樹
    自動車技術会論文集
    2022年 53 巻 2 号 302-307
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/02/11
    ジャーナル フリー
    自動車用ワイパシステムにおいて,設計と実際の反転位置との乖離である
    オーバーラン
    と消費電力の低減が求められている.本論文では,
    オーバーラン
    とモータ電流を目的関数とした,応答曲面法によるワイパ動作軌道の多目的最適化を提案した.結果,多目的最適な動作軌道を得られ.その最適解はワイパ運動方向に依存していた.
  • 安定剤としてのゼラチンの性質 (その1)
    松田 晧, 山田 知代子
    栄養と食糧
    1965年 18 巻 4 号 319-322
    発行日: 1965/11/30
    公開日: 2010/02/22
    ジャーナル フリー
    凍結過程はアイスクリームの製造上, 最も重要な過程である。ミックスの組成が適正でその処理が理想的であっても, 凍結過程のいかんによってはアイスクリームの品質が変わってくる。
    著者らは, ゼラチンおよび関連する2, 3の安定剤について氷結の温度変化をしらべ,
    オーバーラン
    の良否を試験した。
    氷結状態については, C.M.Cおよび重合燐酸塩よりもゼラチンが明らかによく, さらによかったグリロイド2Pは乳成分の分離を起こした。またエージングを行なったゼラチンは行なわないゼラチンよりも氷結状態においてよい効果を示した。
    オーバーラン
    については, 明らかにその成分組成が悪く物理的性質のよくないゼラチンは75%を越すことができず, この場合もエージングは
    オーバーラン
    が早く安定であるという効果を示した。
  • *大津 宏康, 大西 有三, 高橋 徹
    地盤工学研究発表会 発表講演集
    2003年 JGS38 巻 497
    発行日: 2003/03/05
    公開日: 2005/06/15
    会議録・要旨集 フリー
    建設プロジェクトには、コスト
    オーバーラン
    へと結びつく不確実要因が多く潜在している。本研究では、コスト
    オーバーラン
    をリスクとするプロジェクトリスクマネジメントの概念に沿って、トンネル施工において注目すべきリスクを「予見できない地質条件の出現に伴うリスク」とした。そして、リスクを客観的に評価する手法として、地盤統計学の一手法である「クリジング」「インディケータクリジング」と金融工学理論を用いて、建設コスト変動について定量的に評価する手法を提案した。その上で、この手法の検証として、実プロジェクトにおいて建設費の期待値と期待値周りの変動量によって、建設コストの変動と地質調査の妥当性について検証した。
  • 佐合 徹, 山﨑 栄次
    日本食品工学会誌
    2015年 16 巻 4 号 291-296
    発行日: 2015/12/15
    公開日: 2016/04/10
    ジャーナル フリー
    デンプンの糊化特性評価機器を応用し,アイスクリームおよび氷菓の少量製造とフリージング工程の物性変化の可視化を試みた.10℃のミックスを一般的なバッチフリーザ容量の約1/100(25 g),撹拌速度15 rps,冷却速度1℃/minで製造を試みたところ-5.4℃で凍結が確認され,終了時の粘度および
    オーバーラン
    は,それぞれ5.4 Pasおよび19%となった.製造されたアイスクリームの食味は,バッチフリーザで製造されたものと同等であった.この製造技術は氷菓にも利用可能であった.撹拌速度の増加は,凍結後の粘度勾配の緩化,
    オーバーラン
    を増加させることを明らかにした.さらに,冷却速度の増加は凍結後の粘度勾配を上昇させ,
    オーバーラン
    を増加させることを明らかにした.フリージング工程の物性変化を数値化できた.本手法は,試作時の大量の廃棄物を削減できるだけでなく,新商品開発に貢献するものと期待できる.
  • 細谷 和伸, 山本 美子
    プロジェクトマネジメント学会誌
    2007年 9 巻 3 号 3-6
    発行日: 2007/06/15
    公開日: 2017/11/15
    ジャーナル 認証あり
    当社では,CMMIをベースに改善したプロセスを全社に展開してきた.CMMIレベル3相当のプロセスは全社に浸透してきたが,まだ
    オーバーラン
    を引き起こすケースがまれに生じている.
    オーバーラン
    を引き起こしている主な要因は,提案・見積・契約などの上流工程に存在することが多い.そこで,上流工程の一部である見積りに焦点をあて,見積り精度を改善する実践ノウハウと一般的な見積り技術を融合した社内の標準的な見積りモデルを構築し,ガイドを整備して社内展開を図ってきた.本稿では,今回構築した見積り標準モデルやガイドの整備で考慮した点を中心に紹介する.
  • 細谷 和伸, 山本 美子
    プロジェクトマネジメント学会研究発表大会予稿集
    2007年 2007.Spring 巻 2110
    発行日: 2007/03/15
    公開日: 2017/06/08
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    当社では,CMMIをベースに改善したプロセスを全社に展開してきた.CMMIレベル3相当のプロセスは全社に浸透してきたが,まだ
    オーバーラン
    を引き起こすケースがまれに生じている.
    オーバーラン
    を引き起こしている主な要因は,提案・見積・契約などの上流工程に存在することが多い.そこで,上流工程の一部である見積りに焦点をあて,見積り精度を改善する実践ノウハウと一般的な見積り技術を融合した社内の標準的な見積りモデルを構築し,ガイドを整備して社内展開を図ってきた.本稿では,今回の見積り標準モデルの構築やガイドの整備で考慮した点を中心に紹介する.
  • ―AEセンサを用いた制御システムの開発―
    由井 明紀, 奥山 繁樹, 北嶋 孝之
    砥粒加工学会誌
    2005年 49 巻 8 号 456-460
    発行日: 2005年
    公開日: 2006/08/11
    ジャーナル フリー
    平面研削加工における非加工時間の占める割合は高く, その短縮が望まれている. 非加工時間の中には, トラバース研削におけるテーブル
    オーバーラン
    が含まれ, 加工時間短縮の妨げになっている. 一般に, 平面研削盤のテーブルは油圧シリンダにより駆動され, ストローク長さの制御は行われていないため, 工作物の形状によっては不必要な
    オーバーラン
    が発生する. これを解消するために, 砥石と工作物が干渉している間はテーブルが一方向に進むが離れるとすぐに進行方向が反転する制御システムを開発した. 砥石と工作物の干渉の有無は, 加工中に研削点より発生するAE信号レベルの変化により検知した. 本システムを汎用のNC平面研削盤に搭載して, 各種形状の工作物の研削加工テストを行い, 加工時間を22~38%短縮できることを明らかにした.
  • コックス リチャード, ステニング キース,
    オーバーラン
    ダー ジョン
    認知科学
    1995年 2 巻 4 号 4_56-4_75
    発行日: 1995/11/30
    公開日: 2008/10/03
    ジャーナル フリー
    A study of two logic courses employing different modalities of information presentation (Stenning, Cox, & Oberlander, 1995) demonstrated improvements of general reasoning ability as measured by Graduate Record Exam (GRE) type analytical ability reasoning pre- and post-course tests, as well as interactions between students' pre-course aptitudes and modality of teaching. This paper investigates the reasoning processes involved in the students' solutions of one sub-scale of the GRE problems from that study by analysing their ‘work-scratchings’ on analytical reasoning (AR) items. These data are used to examine changes in what representations students select; their association with correct and incorrect solutions; the changes in selection brought about by teaching different kinds of students in different kinds of courses; the association between these changes and improvements in solution performance; and the relation between intuitive teaching recommendations and a theoretically motivated taxonomy of representations.
    Stenning & Oberlander (1995) present a theory of the cognitive differences between graphical and sentential representations which ascribes major cognitive properties of graphics to weakness of expressiveness. We apply this theory to the GRE AR problems and derive principled predictions of some constraints on the appropriateness of representations for problems. Analysis of the students' spontaneous representation selections shows that representational strategies do change differentially as a result of different teaching methods; the kinds of representation proposed by intuitive teaching recommendations as embodied in ‘crammers’ are globally correlated with success at solution; the theoretically based predictions of appropriate representations based on weakness of expression make rather better predictions that can be related to individual differences between students known to be important predictors of performance. These results are argued to have important practical pedagogical implications.
  • 矢沢 悦子, 島田 淳子, 桑島 みどり, 荒井 綜一
    日本食品工業学会誌
    1984年 31 巻 3 号 145-152
    発行日: 1984/03/15
    公開日: 2009/04/21
    ジャーナル フリー
    (1)パパイン逆反応を利用して親水性タンパク質であるゼラチンに,疎水性のL-ロイシンn-ブチルエステルを共有付加させて,泡沫特性に優れた酵素修飾ゼラチン(EMG-4)を調製した。
    (2)EMG-4溶液を,ミキサー使用による低速攪拌条件およびホモゲナイザー使用による高速攪拌条件で処理したところ,いずれの場合も,卵白溶液(対照)を同様に処理したときよりも,
    オーバーラン
    は大きく,平均気泡体積は小さく,泡沫の離漿率は同等以下という結果を得た。
    (3)EMG-4泡沫の動的粘弾性値は,砂糖無添加の場合は卵白泡沫より大きい傾向にあり,砂糖添加では小さくなった。tonδ(損失正接)は,どの条件でもEMG-4泡沫は卵白泡沫より大きく,粘性的要素の強い泡沫となることがわかった。
    (4)EMG-4泡沫の調理加工への応用例として気泡混合ゼリーを試作し,卵白を用いて同様に調製したゼリーと比較したところ,
    オーバーラン
    ,平均気泡体積は,上記単純泡沫系における比較結果と同様の傾向を示した。
    (5)EMG-4および卵白気泡混合ゼリーについて,テクスチュロメーターでクリアランスを変化させて硬さと凝集性を測定したところ,低クリアランス領域において
    オーバーラン
    が大きい程硬さは小さく,凝集性はゼリー間で差がなかった。
  • 菊地/(山口) 和美, 中村 邦男, 鮫島 邦彦
    日本調理科学会大会研究発表要旨集
    2002年 14 巻
    発行日: 2002年
    公開日: 2003/04/02
    会議録・要旨集 フリー
    [目的] 近年, 嗜好的·栄養学的にも優れた食品開発が進められており, 本研究ではホイップクリームが持つテクスチャーなどの物理的性質を活かした利用の検討を目的とした. [方法] 試料は市販クリームを用いて泡立てた後、顕微鏡観察,
    オーバーラン
    , 色調, 動的粘弾性、DSC、官能検査を行った. [結果] クリームの微細構造は, 泡立て前では脂肪球が緻密に存在し, 泡立て後では気泡の周りを脂肪球が連続して配置する様子が観察された. クリームを泡立てる際に, ソルビトールなどを10∼20%添加すると
    オーバーラン
    を安定化する効果がみられた. ホイップクリームの貯蔵弾性率は温度上昇に伴って減少し, 動物性の最大G’値は5℃付近で, 35℃付近では著しく減少した. 植物性のG’値は40℃では低値を示したが, 温度に対しては比較的安定していた. DSCでは40℃付近で吸熱反応の終了温度が確認でき, G’値と一致していた. ホイップクリームの嗜好特性では, 動物性ならびに植物性クリームの類似性を明らかにした.
  • 都 甲洙, 佐瀬 勘紀, 小林 りか, 佐藤 眞直, 裵 英煥, 前田 竜郎, 上野 茂昭, 荒木 徹也
    日本食品工学会誌
    2020年 21 巻 3 号 113-121
    発行日: 2020/09/15
    公開日: 2020/09/29
    ジャーナル フリー

    アイスクリームの内部構造は,主に気泡,氷結晶,乳製品で構成され,これらは,アイクリームの最終品質に大きな影響与える.アイスクリームの内部構造計測は,光学顕微鏡,電子顕微鏡,X線CTなどがあるが,これらの計測には,凍結置換法,凍結固定法,凍結乾燥法などによる試料の前処理が必要で,とくに,電子顕微鏡,X線CT計測には,前処理として試料の凍結乾燥が行われる.このため,アイスクリーム内の氷結晶が昇華し,空隙として残り,元来の気泡との区別が困難である.

    本研究の目的は,極低温ミクロトームスペクトルイメージングシステム(Cryogenic Microtome Spectral Imaging System, CMtSIS)とX線CTを用い,アイスクリームの内部構造を計測することにある.具体的には,1)アイスクリームの6種類

    オーバーラン
    (Overrun: OR)をコントロール可能なフリーザーを用い,4種類(Very Low, Low, Medium, High)のアイスクリームを製造し,重量を基準にした
    オーバーラン
    (OR)を測定した.2)CMtSISにより自動位置きめにより得られた結合画像から気泡の表面積を求め,CMtSISの切削厚を掛け体積を求めた.この気泡の体積を基準にした3種類(Very Low, Medium, High)の
    オーバーラン
    (ORVc)を算出した.3)CMtSISにより得られた連続2次元断面画像を用い,気泡,氷結晶,乳製品の3次元像を構築し,気泡と氷結晶の体積を算出し,さらに,気泡の3次元像の体積を基準にしたVery Lowの
    オーバーラン
    (ORVc-3D)を算出した.4)X線CTにより得られた画像から気泡の表面積を求め,X線CTの3次元画像構築に伴う画素の厚さを掛け気泡の体積を求めた.この気泡の体積を基準にした2種類(Low, High)の
    オーバーラン
    (ORVx)を算出した.

    CMtSISは,試料を切削するミクロトーム部,自動XYステージ,分光観察部で構成される.ミクロトーム部の熱交換器は液体窒素を冷媒とし,室温から-100℃まで,切削刃は,熱交換器を通った液体窒素により-50℃で制御される.X線CTは,大型放射光施設SPring-8のビームライン(BL14B2)で,X線エネルギーは12.4 keVである.試料周辺は,液体窒素を吹き付け,約-30℃で制御される.結果は以下である.1)アイスクリームの重量を基準にしたORの平均値は,Very Lowが11.5%, Lowが22.7%, Mediumが44.3%, Highが73.8%であった.2)CMtSISの自動位置きめにより得られた36枚の結合画像から,気泡,氷結晶,乳製品を識別した.また,結合画像の実寸法は,1164×924μm2で,気泡のミクロ(相当円直径:0.9μm2)からマクロ面積(相当円直径:48362.0μm2)までの計測が可能になった.3)CMtSISによるORVcの平均値は,Very Lowが10.5%, Mediumが42.8%, Highが77.7%で,この際,ORはそれぞれ11.5%, 44.3% , 73.8%であった.4)CMtSISによるORVc-3Dの平均値は,14.8%で,この際,ORは12.7%であった.5)X線CTによるORVxの平均値は,Lowが21.7%,Highが71.3%で,この際,ORはそれぞれ22.7%,73.8%であった.本研究の手法は,従来のような凍結乾燥,凍結置換,材料構成成分の染色などの試料の前処理が不要となり,かつ,アイスクリームの内部構造を直接に計測できる大きな特色がある.

  • 岸上 靖廣, 平本 治郎, 稲積 透
    自動車技術会論文集
    2013年 44 巻 5 号 1301-1305
    発行日: 2013年
    公開日: 2018/01/25
    ジャーナル フリー
    自動車の軽量化,衝突性能向上のために骨格部品のハイテン化が進められている.ハイテン材は成形性が低く浅い形状で成形後,次工程で壁を立てる工法が適用されるが,最初に曲げた部分が,曲げ癖となって残留する.本報告では,曲げ癖発生メカニズムの解明と,曲げ癖部と周辺を局所的に逆曲げする曲げ癖矯正手法を提案する.
  • 伊藤 惇
    スペース・エンジニアリング・コンファレンス講演論文集
    2004年 2004.12 巻
    発行日: 2004/01/22
    公開日: 2017/06/19
    会議録・要旨集 フリー
    It is verified that when a relative velocity distribution to a wing is a negative gradient upwards, lift and drag decrease and become negative at a certain value of the velocity gradient. When a airplane is in tail-wind at landing, a relative velocity to a airplane has a negative gradient, under the influence of boundary layer near the ground. Possibility that this is a cause of overrun is stated.
  • 田辺 洋子, 飯島 真喜子, 島田 淳子, 吉松 藤子
    家政学雑誌
    1986年 37 巻 5 号 357-362
    発行日: 1986/05/20
    公開日: 2010/03/10
    ジャーナル フリー
    さとう, ゼラチン, 水というもっとも基本的な材料を用いたマシュマロを試料とし, マシュマロの調製可能な配合を決定し, さとうおよびゼラチン濃度の影響について比重,
    オーバーラン
    , テクスチャー特性を測定, 顕微鏡により気泡を観察し, あわせて官能検査を行い, その独得なテクスチャーについて検討した.
    1) 調製可能な配合はさとう濃度をの (30~60%), ゼラチン濃度をy (2~12%) とすると, 上限濃度y=-0.23x+17.6, 下限濃度y=-0.13x+11.6の2本の直線にはさまれる範囲にあり, さとう濃度の大きいほど, 調製に適当なゼラチンの必要濃度範囲がせまくなった.
    2) 抱気後比重および
    オーバーラン
    とさとう濃度およびゼラチン濃度との間には一定の傾向はみられなかった.
    3) さとうおよびゼラチン濃度が増加するにつれ, 平均気泡個数は増加し, よって平均気泡体積は減少した。これは気泡が小さく密になることを示している.またそれに伴い白度が増し, 硬さ, 凝集性, ガム性は増大した.
    4) さとう濃度を増加するとふわふわ感は減少し, 弾力が増しかみ切りにくくなった.テクスチャーの好ましさには差はみられなかった.ゼラチン濃度を増加するとふわふわ感およびかみ切りやすさは減少した.
    5) ふわふわ感は平均気泡体積と正の相関を有し, 気泡の平均体積が大きくなることがふわふわ感を与える要因となることが示唆された.
  • *駒込 乃莉子, 小泉 晶子, 加藤 和子, 峯木 眞知子
    日本調理科学会大会研究発表要旨集
    2018年 30 巻 2C-9
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/08/30
    会議録・要旨集 フリー
    【目的】エスプーマ調理法による泡状食は、口当たりがよく口どけのいい料理が得られる。ドイツにおいては、この泡状食を高齢者食として取り入れている。しかし、日本における高齢者向けの泡状食に関する研究報告は少ない。我々は、エスプーマ調理法により調製した高齢者向けの米粥の泡の保持状態を検討している。予備実験の結果から、味噌の添加により米粥の離水を改善することが示唆された。配合する味噌の種類や割合により調製した米粥のテクスチャーや風味に変化がみられた。これらを踏まえ、エスプーマ調理法(アドバンスディスペンサー・エスプーマアドバンス充填器、東邦アセチレン株式会社)により調製した高齢者向け米粥に及ぼす味噌の影響を明らかにすることを目的とした。
    【方法】味噌は仙台味噌、麦味噌、西京味噌、八丁味噌を用いた。米粥の試料配合は、飯30 g、スキムミルク6 g、水50 mL、植物性クリーム40 g、砂糖5 g、味噌4 gを基本にし、4試料を調製した。調製方法は、材料をミキサーで撹拌し、エスプーマ調理器を用いた。テクスチャー特性の測定は、消費者庁のえん下困難者用食品の測定条件に準じた。また、エスプーマ調理前後の試料を用いて
    オーバーラン
    を測定した。調製した米粥は、放置時間2時間までの離水量を求めて泡の安定性を検討した。
    【結果】みそを添加して調製した米粥は、放置1時間経過まで離水がみられなかった。このことから、調製した米粥の安定性が高い調理品が得られると判断される。
    オーバーラン
    より、西京味噌を使用した試料が高く、最も気泡を多く含んでいた。いずれの米粥のテクスチャー結果は、えん下困難者用食品の許可基準を満たした。
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