This study examines the characteristics and problems of self-accounting bookkeeping in four steps. First, it examines prior research. Second, it considers the requirements of an “orderly bookkeeping system.” Third, it considers this system for single-entry, double-entry, and self-accounting styles. Finally, the study clarifies the characteristics and problems of self-accounting bookkeeping. The results were as follows: (1) self-accounting bookkeeping requires an “orderly bookkeeping system.” (2) Double-entry bookkeeping is not an “orderly bookkeeping system.” (3) Single-entry bookkeeping cannot satisfy the requirements of an “orderly bookkeeping system”. (4) Self-accounting bookkeeping has a self-auditing function, which is subject to farm management.

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本論文では，不確実性が増大するポストコロナ時代において重視される簿記のコントロール機能について教育への導入可能性を検討するという問題意識のもと，複式簿記と商品販売事業戦略の意思決定との関係を主張した Basu and Waymire（2020）を分析した。分析の結果，複式簿記によって把握される取引損益情報は，商品販売事業戦略の意思決定のスピードと質を向上させる意義が認められるものの，当該意思決定のスピードと質は，（補助簿）を包含する複式簿記を利用することで，より一層促進されることが明らかとなった。これらのことから，ポストコロナ時代に，不確実性に対処するための商品販売事業戦略の意思決定の改善という簿記のコントロール機能の教育に向けて，取引損益の早期把握を可能にする売上原価対立法と購買市場および販売市場における需給バランスの変化の早期察知とその原因分析を可能にする帳簿組織の教育を導入すべきであると結論付けた。

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The farm accounting ideas of Ohtsuki Masao (1895–1980) are explored in this study. The bookkeeping system for family farms, considered by Ohtsuki in 1933, has been highly successful in the history of farm accounting in Japan. Furthermore, the system’s potential benefit of developing Japan’s farm accounting is important. Accounting in Japan was originally based on a balance of payments and static accounting. Ohtsuki’s bookkeeping system is based on the same principles. However, the significant contribution of his system was to integrate agriculture into the system.

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斉藤は「港湾の効率的な経営に関する研究」（運輸政策研究Vol.5 No.2）において，港湾の経営状況を企業会計方式を用いて整理する有用性を説き，港湾管理者の財務上の問題点を把握して，港湾の財務体質，競争力の強化に向けた提言を行っている．しかしながら，我が国の港湾管理者の実態を見ると，直ちに企業会計方式を適用することは困難と考えられる．本討議では既存データを活用することによる現実的な財務状況の把握とアカウンタビリティへの対応を提案する．

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港湾等の社会資本を整備・運営する場合，社会全体として所定の費用対効果を実現させれば，経営体としての財務上の問題は従と考えてよいものと理解されてきた．しかし近年，海上コンテナの取扱いでは香港，釜山などアジアのライバル港に大きく水を空けられ，それに伴って経営体の収益も悪化の一途をたどっている．一方，国，地方自治体の厳しい財政事情から，公的財源の支出に対する国民の見方も厳しくなり，さらにPFIなど直接市場から資金を調達する事業手法が導入されるなど，港湾管理にもより収益性，効率性，さらに透明性が求められるようになっている．本研究では，港湾の経営状況を企業会計的手法を用いて明らかにすることを基本とし，まず日本主要港と海外先進港との比較を行い，財務上の問題点を洗い出すとともに，海外先進港の投資戦略，料金戦略を分析して，港湾の財務体質，競争力の強化に向けた提言を行った．

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　米国各州において，統一的基準に基づく公会計財務諸表の純資産情報と地方債格付との間に明確な関連性（純資産－格付関連性）が発現している一方で，日本の地方公共団体においては発現していないことが先行研究で明らかになっており，当該関連性を発現させる要因（発現要因）の解明が急務である。本稿では，解明の手がかりを得るため，統一的基準導入後，上記関連性が時間経過とともにどのように発現するか，その過程を説明する仮説の構築を目的として，米国各州における公会計財務諸表の時系列分析を行った。分析の結果，米国各州の純資産から導出した財務健全性指標である修正後正味資産比率（NAR）と地方債格付を数量化した指標（RATING）との相関係数は，時間経過とともに段階的に上昇していくことを明らかにし，純資産－格付関連性は，統一的基準導入後即時に発現するのではなく，段階的に発現するという仮説（段階的発現仮説）を構築した。当該仮説により，純資産－格付関連性の発現要因は，時系列に沿って段階的に増大するものであるという重要な手がかりを得ることができる。さらに，米国各州においては，長期間にわたるNARの変動の累積により，NARの分散が時間経過とともに段階的に増大していることから，NARの分散が発現要因の1 つである可能性を明らかにした。

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