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クエリ検索: "林美里"
207件中 1-20の結果を表示しています
  • 霊長類研究
    2024年 40 巻 2 号 115
    発行日: 2024年
    公開日: 2024/12/26
    ジャーナル オープンアクセス
  • 日本霊長類学会
    霊長類研究
    2022年 38 巻 2 号 129-131
    発行日: 2022/12/09
    公開日: 2022/12/10
    ジャーナル フリー
  • 霊長類研究
    2024年 40 巻 1 号 論文ID: 40.019
    発行日: 2024年
    公開日: 2024/07/04
    ジャーナル オープンアクセス
  • 日本霊長類学会
    霊長類研究
    2024年 39 巻 2 号 110
    発行日: 2024年
    公開日: 2023/12/27
    ジャーナル フリー
  • 日本霊長類学会
    霊長類研究
    2021年 37 巻 1 号 137-138
    発行日: 2021/06/20
    公開日: 2021/07/01
    ジャーナル フリー
  • 辻野 祥悟, 徳田 優希, 川出 野絵, 村井 篤嗣, 小林 美里, 伊藤 浩行, 堀尾 文彦
    ビタミン
    2014年 88 巻 4 号 249-
    発行日: 2014/04/25
    公開日: 2017/12/26
    ジャーナル フリー
  • 川出 野絵, 徳田 優希, 辻野 祥伍, 村井 篤嗣, 小林 美里, 堀尾 文彦
    ビタミン
    2014年 88 巻 4 号 249-
    発行日: 2014/04/25
    公開日: 2017/12/26
    ジャーナル フリー
  • 打越 万喜子, 林 美里
    霊長類研究
    2023年 39 巻 1 号 66-68
    発行日: 2023/06/20
    公開日: 2023/06/22
    [早期公開] 公開日: 2023/06/07
    ジャーナル フリー
  • 林 美里, 上江洌 達也
    日本物理学会講演概要集
    2020年 75.1 巻 18pK45-4
    発行日: 2020年
    公開日: 2022/02/04
    会議録・要旨集 フリー
  • *山梨 裕美, 森村 成樹, 森 裕介, 林 美里, 鈴木 樹理
    霊長類研究 Supplement
    2012年 28 巻 P-26
    発行日: 2012年
    公開日: 2013/11/01
    会議録・要旨集 フリー
     チンパンジーの慢性的なストレスを客観的に定量することは、動物福祉の観点から重要である。コルチゾルは身体的・精神的ストレスにより変動するホルモンであり、これまで血・糞・尿・唾液から測定がおこなわれてきた。しかし集団で飼育されているチンパンジーにおいて、それらサンプルの収集は難しいことが多く、保存にも手間がかかる。そこで今回新しいサンプルとして毛に着目し、毛中のコルチゾルの抽出・測定を試みた。霊長類研究所と熊本サンクチュアリのチンパンジー合計24個体(オス14個体・メス10個体)から毛を採取した。対象個体が慣れ親しんだ飼育者・研究者がはさみで毛の根本近くから切った。霊長類研究所では、2009年と2011年に2回毛を採取した。熊本サンクチュアリでは、まず毛を2回採取した。1度目は2009年5月末で、2度目に2009年8月末に同じ場所の毛を切った。分析は2度目の毛のみおこなった。また、5月末から8月末まで、毛が育つのと同じ期間、糞をできるだけ集めた。3度目は、2011年11月で、チンパンジー腕・背中・脇腹より毛を採取した。抽出にはメタノールを用い、分析はELISA法を用いておこなった。結果、チンパンジーの毛からコルチゾルの抽出ができた。同じサンプルを2度分析したところ、再現性は高かった。また、毛中コルチゾルと糞中コルチゾルの相関と体の部位での違いの検討を検討した。本発表では、これらの結果ふまえて今後、毛中コルチゾルが個体ベースでの動物福祉を評価するうえでの有用性について議論したい。
  • 金谷 旺次朗, 馬場 壮志, 北川 愛莉, 福田 王子, 大野 孝斗, 山内 健心, 津田 涼榎, 濱口 天弥, 三輪 玲温
    霊長類研究 Supplement
    2022年 38 巻
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/10/07
    会議録・要旨集 フリー

    岐阜県関市では3人の鵜匠の手により鵜飼漁法が行われている。使役されるウミウは茨城県で捕獲された野生種であり、若鳥のうちに鵜匠宅に運ばれ独特の漁法を教え込まれる。ウミウは人に慣れ難い生物であるが、日々接する鵜匠との関係は緊密である。コロナ禍により動物園での霊長類観察ができなくなった我々は、昨年5月から鵜匠の協力を得てウミウ13羽の行動観察を開始した。鵜飼には体の大きいオスが適しているため、1羽をのぞきすべてオスである。さらに11月、その年生まれた若鳥(シントリ・新鳥)2羽が群れに加わった。飼育ウミウは2羽を単位に同じ鵜籠の中で飼育される。このペアをカタライ(語らい)と呼ぶ。我々は、カタライ同士の動向や、シントリとその他のウミウの関係性に注目し観察を行ったが、外観による個体識別は困難であった。通年でも変化のない裸出部・嘴部・脚部の観察で得られる知見に加え、足につけたリボンによる判別を手掛かりにした観察を続けようやく識別が可能となり、同時に行動カタログの作成を行った。カタログ作りでは、特徴的な行動を抽出・命名・定義し、限られた観察時間の中でそれぞれの行動が発生した回数や時間、行動をめぐる個体間関係などを記録した。この方法により、個体間に生じる優劣や親疎等、飼育下のウミウ群の社会関係についての分析を進めることが本研究の課題である。個体識別や行動カタログ作成に関しては、

    林美里
    准教授(中部学院大学、公益財団法人日本モンキーセンター学術部長)の指導を得た。

  • *林 美里, 竹下 秀子
    霊長類研究 Supplement
    2019年 35 巻 P36
    発行日: 2019/07/01
    公開日: 2020/03/21
    会議録・要旨集 フリー

    入れ子のカップ課題は、ヒト幼児の認知発達を調べる手法の一つとしてGreenfieldら(1972)が開発し、ヒト以外の霊長類との種間比較にも用いられてきた。従来の分析では、部品集積型(Subassembly)とよばれる、複数のカップをかさねたものをまとまりとして組み合わせるという操作方略が、発達の後期にあらわれ、言語発達との連関も示唆されている。ただ、部品集積型の組み合わせは、ヒト幼児以外のチンパンジーやフサオマキザルでもみられ、単独では種間比較や言語進化の指標とならないことも明らかになった。そこで、チンパンジーとヒト幼児を対象に、カップ操作の3つの要素のみを抜き出し、時系列にそって記述するという方法を用いて、行為の文法的規則性について分析をおこなった。チンパンジーとヒトの双方で、部品集積型の組み合わせが増加するにつれて、最終的にカップをすべて入れ子状に組み合わせる成功率が上昇することがわかった。しかし、カップを組み合わせる際の効率性を調べると、チンパンジーとヒトで共通して、試行錯誤的に組み合わせを変えるという操作が観察された。最終的なゴールに到達できないばあいには、隣接したカップ同士を組み合わせるという方向への修正の困難さが原因として推察された。階層性と効率性の両面で、チンパンジーとヒトの類似性が示されたといえる。ヒト幼児では実際の発話から言語の階層性との関連を調べ、チンパンジーでは新たな場面設定で部品集積型が増加するかを検証していきたい。

  • *市野 悦子, *林 美里
    霊長類研究 Supplement
    2014年 30 巻 P26
    発行日: 2014年
    公開日: 2014/08/28
    会議録・要旨集 フリー
    京都大学霊長類研究所では、男性4個体、女性9個体の計13個体(1個体は病気療養中)のチンパンジーをアキラ群(以下A群)とゴン群(以下G群)の2群に分けて飼育している。霊研では夜間も、屋外を含めて自由に就眠場所を選ぶことができる。2012年6月に、計画的に次世代を作る群れづくりを開始した。A群のアキラ(推定37歳男性)-アユム(13歳男性)という父系のもと、アユムを父親候補とし、G群にいたパン(29歳女性)を母親候補として、A群に移籍させて自然交配による次世代繁殖を試みている。しかし2014年3月末の時点で、アユムとパンの交尾の目撃例はまだ少なく、両者の個体間関係の検討が必要であると考えられる。これまでも本研究所では、チンパンジーの個体間関係について、最近接距離個体の調査がおこなわれてきており、その記録は研究や群れの管理のための資料として活用されてきた。しかしその調査は日中の観察に限ったものだった。そこでアユムとパンの個体間関係および施設の利用状況を、パンの性皮の腫脹に着目して、夜間の就眠場所という指標から検討した。夜間の就眠場所については、チンパンジーの夕食後に各個体の就眠場所を記録し、個体間の距離を調査した。それにより以下のことが明らかとなった。アユムとパンの距離はパンの性周期に伴って大きく変化し、パンの性皮腫脹が最大もしくはそれに近い時期には、夜間にアユムはパンの近くで寝ていた。また他にも、季節によって就眠場所が変化する個体や、同居していたレイコ(推定47歳)の死亡(2013年9月30日)直後から就眠場所が変化した個体がいた。このように夜間の就眠場所の記録も、個体間関係や施設の利用状況を検討する有効な指標となり、次世代の育成や1群化への有用な資料となることが示唆された。
  • 林 美里
    霊長類研究 Supplement
    2022年 38 巻
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/10/07
    会議録・要旨集 フリー

    霊長類は多様な物理的・社会的な環境に適応するため、反射などの生得的な能力だけでなく、生後の学習によって生存に必要な能力を獲得する必要がある。個体内学習では、認知発達にともない、経験や強化、アフォーダンス、試行錯誤などにより、徐々に学習が進む。社会的学習では、他個体をモデルとして参照することで学習が促進され、刺激強調などの比較的低次元の効果から、新奇な動作でも細部まで再現できる真の模倣まで、いくつかのレベルが存在する。また、霊長類は両手で物を把握し、多様な対象操作をおこなうという共通特徴があり、対象操作を認知発達の指標とすることで、種間比較や、発達・学習にともなう変化の定量化ができる。一部の霊長類では、物同士を関連付ける定位操作と、それを基盤とした道具使用が出現する。本発表では、おもに飼育下の霊長類を対象とした認知発達研究の中で、特に対象操作や道具使用を指標とした研究に着目して、レビューをおこなった。チンパンジーは、積木の物理的な特性に応じて形の異なる積木をつむ課題では、個体内学習によって適切な対象操作を獲得した。一方で、社会的学習が必要となる、他者モデルの色の順番を模倣して積木をつむ課題では、ヒトの子どもの優位性が示された。チンパンジーがナッツ割りなどの複雑な道具使用を学習する場面では、子どもへの社会的寛容性を基盤として、エミュレーションと個体内学習を組み合わせたような形で、学習が進むことが想定される。学習のターゲットとなる行動の複雑性が増加すると、必要な社会的学習のレベルも異なる可能性がある。さらにヒトでは、真の模倣によって細部を再現し、言語を介した積極的な教示がおこなわれることで、より複雑な行動でも効率的に世代間伝播していることが示唆される。

  • 日本霊長類学会
    霊長類研究
    2022年 38 巻 2 号 131
    発行日: 2022/12/09
    公開日: 2022/12/10
    ジャーナル フリー
  • 藤森 唯, 林 美里
    霊長類研究 Supplement
    2015年 31 巻 P45
    発行日: 2015/06/20
    公開日: 2016/02/02
    会議録・要旨集 フリー
    現在、本研究所で飼育されているチンパンジー12個体を対象に、食事内容の改善を図っている。これまでに3回(2013年11月、2014年8月、2015年2月)の食事調査をおこない、各調査期間中(7~8日間)に彼らが食べているものを個体ごとに全て記録した。そこから各個体の採食量、摂取カロリー、各品目割合を算出し、体重と体重から求めたエネルギー要求量も考慮して食事内容を調整している。アメリカ動物園水族館協会が発行したチンパンジーの飼育マニュアル(2010)では、果実類の割合は給餌総重量の25%以下、緑色葉物食品(枝葉も含む)は総重量の45~50%程が望ましいとされている。これに対して本研究所の当初の給餌内容は、果実類が総重量の約50%を占めていた。葉物野菜は6~7%程であり、枝葉の安定した供給はできていない。葉物野菜は飼育下で不足しがちな繊維質を多く含んでおり、また低カロリーであるため、採食量の増量やエンリッチメントへの利用も期待できる。同じく本調査結果から、本研究所の給餌量は京都大学野生動物研究センター熊本サンクチュアリで設定された最低給餌量を満たしていないことも明らかとなった。そこで1回目の調査後、葉物野菜を中心に野菜の増量を試みた。当初、増量した野菜は夕食時に与えた。しかし、葉物野菜の多くはチンパンジーたちの嗜好性が低いため、1日の中でも給餌量の多い夕食時に与えると残されることが多かった。これを改善するために、一部の葉物野菜の給餌時間を変えたところ、多くの個体においてその残飼率を改善でき、効率良く葉物野菜の増量ができることがわかった。その後も同様の取り組みを続け、3回目の調査終了時点で果実類の割合は45~47%、葉物野菜の割合は10~12%であった。今後は果実類の減量や枝葉の安定した供給を目指し、チンパンジーたちの健康維持に努めたい。
  • 市野 悦子, 林 美里
    霊長類研究 Supplement
    2015年 31 巻 P44
    発行日: 2015/06/20
    公開日: 2016/02/02
    会議録・要旨集 フリー
    京都大学霊長類研究所では現在、男性4個体女性9個体のチンパンジーを2群(A群とG群)に分けて飼育している。2012年6月に、次世代を作るための群れづくりを開始し、2群間での個体の移籍を進めてきた。A群のアユム(14歳、2015年4月現在)を父親候補に、G群にいたパン(31歳)とクレオ(14歳)を母親候補としてA群に移籍させ、自然交配による次世代繁殖の試みを継続している。しかしアユムとパン・クレオとの交尾の目撃例はまだ少なく、両者を中心とした群れ内の個体間関係の検討と、それに基づく介入が必要であると考えられる。これまでも本研究所では、チンパンジーの個体間の社会的関係について、最近接個体の調査がおこなわれてきた。しかしそれらは日中の観察に限られたものだった。そこで、本研究所のチンパンジーたちの個体間関係を、夜間の就眠場所という指標から検討した。チンパンジーの夕食後に各個体の就眠場所を記録し、個体間の距離を調査した。さらに、母親候補個体の性周期に着目し、性皮腫脹レベルと比較した。その結果、夜間のアユムとパンの距離はパンの性周期によって大きく変化し、パンの性皮腫脹時には最も近くなった。一方アユムとクレオの距離は、性皮の腫脹に関係なく一定だったが、一時的に近接度が高まった時期があった。また2013年9月には同居していた高齢の1個体が死亡した。2014年9月からは群れの中心である複数の男性個体が体調不良になり、一時的に隔離もおこなった。このように日中の群れ構成が変化することで、就眠場所および個体間関係にも変化が見られた。夜間の就眠場所の記録からも個体間関係や施設の利用状況がわかり、次世代の繁殖や群れ管理のための有用な資料となることが示唆された。今後も群れ構成の変更や飼育環境の拡大などが予定されており、それらの評価にも本研究を応用したい。
  • 林 美里, 竹下 秀子
    霊長類研究 Supplement
    2015年 31 巻 P34
    発行日: 2015/06/20
    公開日: 2016/02/02
    会議録・要旨集 フリー
    ヒトを含む霊長類は、手で物を把握して巧緻な対象操作をおこなう。大型類人猿4種とヒト幼児において、対象操作を共通の比較尺度として用い、認知発達過程を調べた。ヒト以外の動物では、チンパンジーがもっとも多様な道具使用をおこなう。道具使用は対象操作(とくに複数の物を関連づけて操作する「定位操作」)を前提として出現する。本研究では、積木をつむ、入れ子のカップをかさねる、という定位操作を、認知発達の非言語的指標として用いた。ヒト幼児20名、チンパンジー3個体、ボノボ2個体、ゴリラ3個体、オランウータン4個体を対象に、個別の対面場面もしくは集団場面で行動観察をおこなった。ヒトとチンパンジーでは、乳児期からの長期縦断研究としておこなった。5センチ角の立方体積木、直径5センチの円柱形積木、および直径の異なる円形のカップを用いた課題を実施した。立方体の積木をつむ行動がはじめて観察されたのは、ヒトで9か月、チンパンジーで2歳7か月、ボノボで4歳9か月、ゴリラで2歳6か月、オランウータンで2歳9か月だった。入れ子のカップをはじめてかさねたのは、ヒトで9か月、チンパンジーで1歳5か月、ボノボで3歳8か月、ゴリラで3歳7か月、オランウータンで2歳9か月だった。ヒトでは2種類の定位操作がどちらも1歳前から観察されたが、チンパンジーでは積木をつむ定位操作の出現が遅かった。細かい動作をみると、ヒトとゴリラのみが、両手にもった積木を打ち合わせる操作をおこなった。獲得時期に差はあるが、定位操作が全種で観察されたことから、ヒト科全体に共通する認知発達過程の存在が示唆された。一方、道具使用はとくに野生でその豊富さが種ごとに大きく異なる。このことから、道具使用行動の発現には定位操作の有無だけでなく、野生での環境や母子関係を含む社会構造など他の要因も影響している可能性が示された。
  • 林 美里
    動物心理学研究
    2016年 66 巻 1 号 29-37
    発行日: 2016年
    公開日: 2016/06/27
    [早期公開] 公開日: 2016/06/13
    ジャーナル フリー
    Great apes have prolonged dependent period and learn a variety of skills and knowledge through intensive interaction with the mother based on affectionate bond between them. Among four species of great apes, both chimpanzees and orangutans use tools in the wild based on their skills of object manipulation and cognitive development which is gradually formed through mother-infant interactions. Researchers found the effectiveness of human intervention and support to promote mother-rearing in captive great apes despite of initial maternal problems. Compared to African great apes, orangutans have solitary lifestyle and the longest dependent period of about 7-8 years indicating the higher reliance on the other. Orang Utan Island (OUI) is a facility open to public and located in Bukit Merah, Perak, Peninsula Malaysia. OUI holds 26 orangutans and has been promoting rehabilitation program as an effort of ex-situ conservation. Orangutan mothers are now practicing infant rearing in OUI and in semi-natural environment in adjacent BJ Island. The importance of mother-infant interaction as a base for cognitive development should be widely recognized among animal researchers and keepers for promoting mother-rearing in captive settings.
  • 林 美里
    霊長類研究 Supplement
    2024年 40 巻
    発行日: 2024年
    公開日: 2024/08/01
    会議録・要旨集 オープンアクセス
    中部学院大学では、基礎教養系科目・専門基礎科学科目の1つとして「比較認知発達論」という授業が開講されている。発表者が2021年度に専任の授業担当者となってからは、14回目の授業で、公益財団法人日本モンキーセンター(以下、JMC)での行動観察実習を実施している。受講生の大半は、教育学部子ども教育学科幼稚園教諭・保育士コース2年生だ。授業では、ヒトの発達や子育てを相対化する視点として、比較認知発達に関する幅広い知見や、動物福祉の視点、行動観察の手法を学ぶ。JMCでは、個体識別にもとづくチンパンジーの行動観察、またはモンキーバレイのヤクシマザルの場所利用等に関して、各自30分間の行動観察をおこなう。15回目の授業で、各自が収集したデータをTeamsアプリ上で共有して分析し、レポート課題の一部として研究成果を報告する。複数年度で複数日に行動観察を実施することで、気温や天候の違いによる行動の変化を調べたり、同時に複数人が同じ個体を異なるサンプリング方法で観察して結果を比較したりすることも可能だ。これらは個人による研究では得られにくいデータを含み、大学という高等教育機関で授業として行動観察実習をおこなう利点と考えられる。また、行動観察の経験やJMC内での活動の体験をもとに、将来の子ども教育の現場で集団を引率して来園する場合などに、安全な引率という視点だけでなく、JMCでの実体験を通して子どもの主体的な興味関心を伸ばし育むような関わりに繋げることも期待される。一方、対象種の観察経験がないと行動カテゴリーを事前に設定することが難しい、1人1回の実施では観察精度や信頼性が低いという課題もある。今後は、大学等賛助会員の制度を活用し、1つの授業で複数回の訪問をすることや、学部・学科横断的に複数の科目でJMCを活用した授業をおこなうなど、JMCを通して大学での学びを深めるための体制構築が望まれる。
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