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クエリ検索: "根本純"
53件中 1-20の結果を表示しています
  • 根本 純司
    機能紙研究会誌
    2020年 58 巻 51-54
    発行日: 2020/03/31
    公開日: 2020/04/17
    ジャーナル オープンアクセス

    All-cellulose materials called vulcanized fibers, in which cellulose fibers are adhered with each other by zinc chloride solution, were investigated in terms of cellulose nano-materials and then their preparing process, properties and applications were discussed. The production process of the all-cellulose material is quite simple. Several sheets of base paper are chemically treated with zinc chloride solution, followed by washing and drying and finally a boardlike tough material is prepared. The dry and wet tensile strength of the all-cellulose materials was greatly increased by the zinc chloride treatment. The SEM observation of the freeze-dried samples revealed the existence of threedimensionally entangled cellulose nanofibers (CNFs) between the cellulose microfibers. The X-ray diffraction analysis revealed that the original crystal structure of cellulose I was preserved even after the zinc chloride treatment. Recently a new composite material was created from carbon fibers and the all-cellulose materials. The composite materials will be able to compensate for the shortcomings of the existing all-cellulose materials.

  • 根本 純司, 福島 彰太, 小林 淳, 田川 泉実, 齋藤 継之, 磯貝 明
    紙パ技協誌
    2018年 72 巻 9 号 1042-1049
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/12/01
    ジャーナル フリー

    塩化亜鉛でセルロース繊維を膨潤させ,繊維同士を接着させたバルカナイズドファイバーとも呼ばれるオールセルロース材料が古くから知られているが,その微細構造や強度発現メカニズムは未知なところが多かった。本研究では,塩化亜鉛処理でセルロース繊維がどのように接着効果を発揮しているのかを解明するため,X線回折による結晶構造解析,SEM観察,比表面積測定を行い,微細構造の変化を検討した。X線回折から,塩化亜鉛処理ではセルロースⅠ型の結晶構造がほぼ維持され,セルロースの結晶間を中心に膨潤させていることが明らかになった。凍結乾燥法によりセルロースの乾燥凝集を低減させた繊維シートのSEM観察から,塩化亜鉛処理により繊維の微細化が進み,セルロースナノフィブリル(CNF)が繊維間で密なネットワークを形成して複雑に絡み合っていることが分かった。さらに,比表面積の値も塩化亜鉛処理することで処理前の8倍程度に上昇し,微細化が進んでいることが裏付けられた。また,繊維シートを塩化亜鉛処理すると,引張強度,伸び率,弾性率共に大きく上昇し,引張強度は最大で106MPaを示した。さらに,塩化亜鉛処理したシートは湿潤状態でも引張強度の低下が小さく,高い伸び率も有していた。これらの結果から,本オールセルロース材料中でCNFが複雑に絡み合い,水では簡単に解れないネットワークを形成されていることが示唆された。

  • 根本 純司
    紙パ技協誌
    2018年 72 巻 1 号 70-73
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/04/01
    ジャーナル 認証あり

    セルロースナノファイバー(CNF)は,複合材,機能材,増粘剤として優れた物性を示しているが,断熱材やフィルタといった多孔質材料としても期待が高まっている。そこで,CNFをエアフィルタ濾材へ適用すると,通気抵抗(圧力損失)をあまり上げずにより多くの微粒子を捕捉でき,優れたフィルタとなることが分かった。そのフィルタ性能は従来のガラス繊維から成るエアフィルタ濾材よりも高く,さらに,微細なネットワーク構造から,数nmオーダーの超微粒子の捕捉も期待される。

    CNF含有エアフィルタ濾材は,支持体である既存のガラス繊維不織布にCNF分散液を付着させ,凍結乾燥させることにより得られた。支持体となるガラス繊維の間に,クモの巣状のCNFネットワークが形成され,効率よく微粒子を吸着させていると考えられる。支持体に対するCNFの付着量は,フィルタ性能に対して最適値があり,CNF付着量が多いとガラス繊維間でCNFが密になり,やや性能低下となった。CNF含有エアフィルタ濾材は,湿度の影響を多少受けるものの,風圧や微粒子を連続負荷させてもCNFの脱落は確認されず,CNFネットワークが強靭であることも示された。まだ課題も残されているが,多量に存在するバイオマスを極少量使用するだけで大幅なフィルタ性能の改善が得られることは非常に興味深い。

  • 根本 純司, 福島 彰太, 田村 篤, 内山 雅彦, 笠原 勝次, 岡田 英樹
    紙パ技協誌
    2022年 76 巻 2 号 112-114
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/05/01
    ジャーナル 認証あり

    セルロースナノファイバー(CNF)でセルロースを接着させたオールセルロース材料であるバルカナイズドファイバーは,昔からある材料ではあるが,これからの時代に求められる環境,機能,感性という3つの価値を備えているため,再び注目を集めている。本オールセルロース材料の構造材としての可能性を広げるため,新たに接合や接着,プレス成形加工について検討した。

    市販接着剤と従来の金属鋲の接着強度の値は,それぞれ0.7〜8.5 N/mm2と2.4 N/mm2であり,市販接着剤でも十分な接着強度を得ることができた。また,ホットメルト接着剤は,超音波を1秒照射するだけでも本材料を接着でき,最大接着強度は2.9 N/mm2と十分な値を示した。さらに,オールセルロース材料自体を用いた小さな紐状物を,ホチキスの芯のような結合材料として使用することができ,その接着強度は4.0 N/mm2となった。プレス成形では,プレスと材料の両方の条件を最適化することにより,材料自体の伸張,圧縮を最大限生かし,シワのない成形品が得られた。最後に,ラボベースでの接着試験の結果を応用して,市販品と同等のバッテリーケースを作ることに成功した。

    これら成果を組み合わせることで,これまで使用されていなかった分野での利用も期待でき,本オールセルロース材料の構造材としての可能性を広げることができた。

  • ─炭素繊維との複合化─
    根本 純司
    紙パ技協誌
    2020年 74 巻 2 号 113-115
    発行日: 2020年
    公開日: 2020/05/01
    ジャーナル 認証あり

    プラスチックによる海洋汚染が注目されるようになり,生分解性プラスチックや代替素材への期待が高まっている。その中でも紙をはじめとするセルロース材料は,その豊富な存在量から特に有望視されている。近年,セルロースでセルロースを接着させたオールセルロースコンポジットが新たな材料として注目を集めている。一方で,我々はバルカナイズドファイバーと呼ばれるオールセルロースコンポジットと同概念の材料を以前より開発,製造してきた。最近の研究にて本材料は,セルロースナノファイバー(CNF)が接着剤,残存したセルロース繊維が主体繊維の役割を担う,同一素材から成るユニークな複合材料であることが分かってきた。現在このCNF材料は,Roll to Roll で連続的に生産されており,これは世界的にも数少ない例である。本材料の大きな特徴は,一般的なセルロース材料より伸びることである。そのため,粘り強いという性質があり,また紙では考えられないような形にも成形可能で,さらにその形状を保持することができる。

    このオールセルロース材料に先端素材である炭素繊維を少量配合させることで,軽量化と従来からの課題であった寸法安定性を大きく改善できることが分かった。材料としては従来通りの加工適性も維持しており,強靭性だけでなく,機能性を生かした用途への展開も期待されている。

  • 高藤 清美, 中川 麻子, 高嶋 啓, 上野 寛仁, 根本 純一, 金子 正夫
    日本科学教育学会年会論文集
    2012年 36 巻 1G3-I1
    発行日: 2012/08/27
    公開日: 2018/05/16
    会議録・要旨集 フリー
    フィジカルコンピューティング技術の活用により、少ない労力と短い時間で学校の実験などで使用することができる制御装置や測定装置の製作が可能であることをすでに示した。今回は、環境教育やエネルギー教育への活用が期待されるバイオ光化学電池に対し、定量的な実験を可能とすることを目的とした、光源の制御や発電量の計測などの機能を持つ実験制御装置の検討・開発をおこなった。実験制御装置の構成は、制御装置としてArduinoプロジェクトによるArduinoを使用し、光源の制御、照射光量の計測、発電量の計測ができるようにした。発電量の計測は、正式な手法ではなく簡易的な手法ではあるが定量的に扱えるように工夫をおこなった。
  • 知久 達哉, 村田 淳, 鈴木 恭治, 鮫島 一彦
    高分子論文集
    2013年 70 巻 4 号 175-178
    発行日: 2013/04/25
    公開日: 2013/04/25
    ジャーナル フリー
    The aminoethylated bacterial cellulose (AEBC) was prepared in a heterogenuos reaction and the tensile strength of their fiber sheets was evaluated. AEBC was obtained by the Hofmann reaction of carbamoylethylated BC (CBBC). CBBC was prepared via cyanoethylation of BC and hydrolysis in the presence of hydrogen peroxide. The presence of ammonium ions was confirmed by dyeing with acid orange and by FT-IR spectroscopy. The optimum NaOH concentration for the Hofmann reaction of CBBC was found to be 1 mol/L. The dry and wet tensile strengths of AMBC sheets with a thickness of 20 µm were greater than those of untreated BC sheets. In addition water-resistant and quick-drying properties were excellent.
  • 高藤 清美, 長沼 惇
    日本科学教育学会年会論文集
    2015年 39 巻 2G1-A5
    発行日: 2015年
    公開日: 2018/08/03
    会議録・要旨集 フリー

    本研究は、環境計測に超小型モビリティを活用することで、迅速かつ広範囲を対象とする環境計測システムと環境計測方法を検証する目的で実施した。超小型モビリティを移動手段として利用することで、排気ガス等による計測結果への影響を排除でる。このため、生活環境を対象とした環境計測を、精度良く、短時間で迅速に、また広範囲を対象に実施できる。本発表では、さまざまな測定項目を設定することが可能な測定システムを構築し、これを超小型モビリティに搭載し実施した環境計測実験について報告する。

  • 中俣 恵一
    紙パ技協誌
    2021年 75 巻 2 号 109-112
    発行日: 2021年
    公開日: 2021/05/01
    ジャーナル 認証あり

    バルカナイズドファイバーというセルロースだけで作られた材料がある。この材料はコットンパルプや木材パルプを原料として作られ,19世紀の半ばにイギリスで発明された。耐衝撃性や電気絶縁性など,数々の優れた特徴を持つことから,エジソンの数々の発明にも用いられ,現在でも電気絶縁材料やディスクグラインダーのブレードなどの様々な用途に使われている。

    最近の研究によって,バルカナイズドファイバーの強靭さの理由が判明した。セルロース繊維が化学的に解繊され,太さが数nm〜数十nmであるセルロースナノファイバー(CNF)のネットワークになり,このCNFネットワークが乾燥工程で水分を除かれることで強固に収縮結合し,その強靭さを生み出していた。海洋プラスチック汚染への対応や,セルロースナノ材料が注目される現代にバルカナイズドファイバーが甦り,炭素繊維との融合など,新たな開発が進められている。

  • 高藤 清美, 上野 寛仁, 根本 純一, 金子 正夫
    日本科学教育学会年会論文集
    2011年 35 巻 1B2-B12
    発行日: 2011/08/23
    公開日: 2018/05/16
    会議録・要旨集 フリー
    バイオ光化学電池は、バイオマス(バイオ系廃棄物を含む)と光を組み合わせることで、バイオマスを分解し、さらに電気エネルギーを取り出すことのできる、新しいタイプの光化学電池である。バイオマスの分解・浄化とエネルギーの生成を同時にできることから、資源・エネルギー教材として興味深いものがある。バイオ光化学電池は様々なバイオマスを使用することが可能であるため、それぞれの結果を定量的に比較することで、資源・エネルギーに対する考え方を深めることができると期待できる。本研究では、教室での定量的な実験のために必要となる、光源の検討、出力電力の評価方法の検対等をおこなった。発表では実演をおこなう予定である。
  • 根本 純江, 冨田 寛
    口腔・咽頭科
    2014年 27 巻 2 号 165-172
    発行日: 2014/06/10
    公開日: 2014/08/20
    ジャーナル フリー
     心因性味覚障害とは, その患者が訴える味覚障害が, 味蕾の味覚受容機構の障害か, 神経伝達路における障害であるよりも, 心身症, 神経症, うつ, 人格障害等の心理的要素が強く関与し, 心療内科あるいは精神科の併用治療が必要と考えられる病態である. 先行研究では, 亜鉛欠乏性, 薬剤性, 全身疾患性等に比べて, 改善率や通院継続率が低いことが報告されている. 本研究は, 2011年~2012年の2年間に当院で診断, 治療した味覚障害340症例中, 心理面の関与が疑われた症例57例 (男性14例, 女性43例) について, 病態改善の向上を目的に, 管理栄養士との医療連携により, 心理療法 (認知行動療法, 簡易精神療法等) や栄養指導を実施した結果, 味覚検査における治癒, 有効を合わせた累積有効率, 通院継続率が向上したので報告する.
  • 松原 明弘, 原 健, 松林 直
    心身医学
    2017年 57 巻 3 号 272-281
    発行日: 2017年
    公開日: 2017/03/01
    ジャーナル フリー

    症例は, 78歳, 女性. 主訴は味覚障害, 食欲不振, 体重減少, 手指の色素沈着および脱毛. 義歯装着後に味覚障害が出現したが, 歯科的異常所見を認めず, うつ病の既往も考慮され当院心療内科受診となった. 上部消化管内視鏡検査では早期食道がんと胃・十二指腸のポリポーシスを認めた. その病理組織学的所見では, 消化管上皮の過形成, 間質の浮腫, 炎症細胞の浸潤を認めた. 下部消化管内視鏡検査でも上行結腸から下行結腸にかけてポリポーシスを認めた. 以上より, Cronkhite-Canada症候群と診断した. 本症例では, mesalazineとprednisoloneを投与し, 味覚障害には心理的ストレスが増悪因子と判断されたため支持的精神療法を併用した. その結果, 味覚障害は軽快した. 味覚障害や食欲不振と皮膚などの外胚葉系の異常が, Cronkhite-Canada症候群の初期症状として報告されているが, 発症に心理的ストレスが関与するといわれている. 今回われわれは, 心理的ストレス下で味覚異常が主訴となったCronkhite-Canada症候群の1例を報告する.

  • 知久 達哉, 鈴木 恭治, 鮫島 一彦
    高分子論文集
    2013年 70 巻 2 号 50-54
    発行日: 2013/02/25
    公開日: 2013/02/25
    ジャーナル フリー
    N-クロル化バクテリアセルロース(N-ClBC)を調製し,その極薄シート製造について検討した.N-ClBCはシアノエチル化(CE化),カルバモイルエチル化(CB化)およびN-Cl化の三段階の反応により調製された.置換度(DS) 0.05のCE化BC (CEBC)は40℃で約2.5時間アクリロニトリルをマイケル付加することにより容易に調製できた.CEBCのCB化はH2O2添加により室温で容易に進行し,CB化BC (CBBC)が調製できた.CBBCにNaClOを添加することによって,0℃,1時間でDS 0.05のN-ClBCが調製できた.厚さ10 µmのN-ClBCシート(DS 0.05)の乾燥引張強度は,BCシートの約1.7倍,湿潤引張強度はBCシートの約3.6倍となった.BCをN-Cl化することにより,厚さ3 µmの極薄シートを作製できた.N-Cl化による強度向上はN-Cl基による繊維間結合形成とシートの地合い向上によるものと考えられる.
  • 立木 孝, 村井 和夫, 宍戸 潔, 宇根本 純子
    臨床耳科
    1981年 8 巻 1 号 208-209
    発行日: 1981年
    公開日: 2011/08/10
    ジャーナル フリー
  • 伊藤 勇, 大木 光義, 生井 明浩, 池田 稔, 冨田 寛
    耳鼻咽喉科臨床
    1994年 87 巻 1 号 61-65
    発行日: 1994/01/01
    公開日: 2011/11/04
    ジャーナル フリー
    We treated a 61-year-old male with neurofibroma of the external auditory meatus and conductive deafness. Numerous cafe au lait spots were scattered over his body since birth, and a small growth had appeared on the neck about 15 years earlier. He had noted a tumor in his left external auditory meatus and hearing impairment for about four months. The tumor coused pressure on the external auditory meatus leading to erosion and malodorous otorrhea. The tumor was removed because of the diagnosis of “von Recklinghausen's disease”. His hearing returned to normal after the operation. The histopathological diagnosis was neurofibromatosis.
    Neurofibromatosis type I is usually a cosmetic problem but seldom causes any functional disorder. This was one of the rare cases in which it caused auditory dysfunction, and surgical treatment was indicated.
  • 斉藤 猛, 舩岡 正光
    木材学会誌
    2007年 53 巻 3 号 134-140
    発行日: 2007年
    公開日: 2007/06/01
    ジャーナル フリー
    相分離系変換システムにより調製されるリグノフェノールを用いて,リグノフェノールと木粉よりなる複合成形体を熱圧成形により作製し,それらの物性を評価した。
    複合成形体の曲げ強さ及び曲げ弾性率は,圧締圧力の上昇やリグノフェノール配合量の増加にともない概ねは上昇したが,高配合量の高圧締圧力条件で低下し,その原因はリグノフェノール分子の熱的構造転換により生じる気体によるものと推察された。また,吸水率と吸水厚さ膨潤率は,リグノフェノール配合量の増加にともない低下し,吸水率は圧締圧力に,吸水厚さ膨潤率はリグノフェノールの物性に大きく影響された。
    なお,成形時にNaClやCaCl2・2H2Oを少量添加することにより,曲げ強さや抗吸水性能は大幅に向上し,その効果は,CaCl2・2H2Oの添加がNaClの添加に比べて高い結果となった。
  • 座長:工藤 典代, 任 智美
    口腔・咽頭科
    2018年 31 巻 3 号 378-380
    発行日: 2018年
    公開日: 2019/08/10
    ジャーナル フリー
  • 田中 豊明, 柏山 むつ子, 内野 強
    日本重症心身障害学会誌
    2018年 43 巻 2 号 285
    発行日: 2018年
    公開日: 2021/01/21
    ジャーナル フリー
    目的 感覚運動期の重症心身障害児(者)(以下、重症児(者))の教材活動について配慮点と意義を考察する。 対象 感覚運動期の重症児(者)75名 男性47名 女性28名 平均年齢50.6歳(0歳〜71歳)認知発達段階は太田StageI−1(1)4名、I−1(2)26名I−1(3)22名StageI−2 14名 StageI−3 9名であった。大島の分類は1が38名、2が37名であった。 結果 1.教材活動のねらい 1)認知発達および上肢機能能力の維持、向上 2)日常生活の中で行動の調整や楽しみ 3)支援者が重症児(者)との関わりを楽しむ 2.認知発達段階別教材の内容と配慮点 太田StageI−1(1)(2):各種感覚刺激の教材を用いて反応を促す。 太田StageI−1(3):物に触れる、把握を促す。配慮点は教材を手に触れさせ把握や手首を介助してはなす、振ることを促す。 太田StageI−2:持つ、入れる、出す、振る、たたく。配慮点は教材にあった把握の仕方、操作を促す。 太田StageI−3:色や形を見分ける・はめる、積み上げる、道具の使用を促す。 配慮点は教材の扱い方を介助や指差しで援助する。 3.教材の工夫点 1)手の大きさ、上肢機能に合ったサイズや素材を用いる。2)感触、色や音など各種感覚に訴える素材を使用する。3)操作はシンプルにする。 4.教材活動による変化点・物の把握が可能になり、スプーンの把握につながった。・紐通し等が可能になり、絵カードを見比べるようになった。・激しい自傷に対し感覚教材を提供し減弱した。成人期では何年も関わり続けることで良い変化がみられた。 考察 認知発達段階、運動機能を考慮した教材活動は重症児(者)の機能の維持や良い変化を促すことが可能である。関わる側は教材活動を通じ、重症児(者)の新たな一面や発達の可能性を発見しその後の関わりの工夫につながると考える。
  • 岡本 敦子, 中沢 真実, 根本 純子, 中山 陽子, 加我 牧子
    日本重症心身障害学会誌
    2018年 43 巻 2 号 285
    発行日: 2018年
    公開日: 2021/01/21
    ジャーナル フリー
    はじめに 重症心身障害児(者)(以下、重症児(者))の聴力評価のため、他覚的検査である歪成分耳音響放射検査(以下、DPOAE)を実施し、一部対象者で、聴性脳幹反応検査(以下、ABR)と比較し、重症児(者)におけるDPOAEの課題と有効性について検討した。 方法 当センター入所者で、同意と主治医の許可を得た79名を対象とした。DPOAE測定にはER60スクリーナー(RION)を用い、Noise値が大きかった26名はILO292(RION)にて再検査を行った。検査は介助者と共に2名で実施した。測定に際し、検査測定回数、環境騒音の他、測定に影響したと考えられる要因を記録した。ABRは2018年5月までの11年間に当センターで実施した28名の記録を参照した。 結果 DPOAEはPass34名(43%)、Referが33名(42%)、測定不能が12名(15%)であった。対象者のうち14名は姿勢や外耳道の疾病のため片耳のみ施行出来た。両耳を測定出来た65名のうち、左右差を認めた者16名、いずれかが測定不能であった者が14名であった。対象者79名中54名は検査に際して何らかの阻害要因が認められた。Noise値に関連する要因は呼吸音、発声、呼吸器の機械音の順であった。他に検査に影響した要因は、体動、唾液嚥下の順であった。DPOAEをPassした34名のうち、ABRを実施した7名中6名は正常または軽度の閾値上昇であり、1名は高音圧でもV波が検出出来なかった。 考察 DPOAEは呼吸や体動など身体的状況の影響を受けやすく、測定不可な入所者も認められた。しかし客観的な聴力検査が簡易に、左右別に測定できる有意義な検査であり、ABRや聴性行動反応聴力検査と比較検討することで、評価自体が困難な重症児(者)の聴覚を介したリハビリテーションへの貢献が大きいと考えられる。
  • 根本 純司, 齋藤 継之, 磯貝 明
    機能紙研究会誌
    2011年 50 巻 47-51
    発行日: 2011/03/31
    公開日: 2012/10/01
    ジャーナル オープンアクセス
    Porous network structures composed of TEMPO-oxidized cellulose nanofibers(TOCNs) were successfully built up by a simple drying technique in air or oven where aqueous TOCN dispersions were dried on porous supports with mcron or submicron pores. A small amount of cationic surfactant was added to the TOCN dispersion to make hydrophilic TOCN surfaces hydrophobic to some extent. The porous TOCN networks formed inside the individual pores of the support had two-dimensional structures composed both of single and bundled TOCNs. Laser scanning microscopy was subjected to in situ monitoring during the formation of porous TOCN networks, showing that the wet thin films were first formed from the TOCN dispersion, followed by the gradual formation of submicron-sized pores in the films as water evaporated. The new method described here has potential for mass production of functional porous materials from cellulose nanofibers.
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