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クエリ検索: "総義歯"
3,867件中 1-20の結果を表示しています
  • 第4報患者の総義歯に対する認識
    祗園白 信仁, 森谷 良彦, 山本 昭一, 土田 桂, 森谷 良孝, 谷口 洋平, 田中 裕介, 清水 政利
    老年歯科医学
    1999年 14 巻 2 号 139-147
    発行日: 1999/11/30
    公開日: 2014/02/26
    ジャーナル フリー
    良好なリハビリテーション装置として役割を果たす
    総義歯
    を調製するための, 的確な診断と治療計画立案への一資料とすることを目的として,
    総義歯調製および総義歯
    自体などに対する患者の認識について調査を行い, 以下の結論を得た。
    1.
    総義歯
    調製に関する診療開始から装着までの来院回数, 上下顎
    総義歯
    間での調製の困難さ, 装着後に要する調整のための来院回数では, 誤った認識を持っている患者が多かった。しかし, 義歯装着後の疹痛の発現および上下顎
    総義歯
    間での調製の困難さでは, 概して正しい認識を持っていた。
    2.
    総義歯
    自体に関する
    総義歯
    装着が発音機能に及ぼす影響, 食事中の
    総義歯
    の動揺・移動および
    総義歯
    非装着が日常生活に及ぼす影響では, 概して正しい認識を持っていたが,
    総義歯
    の使用可能年数においては誤った認識を持っていた。また,
    総義歯
    を人工臓器と思わない患者が, 約1/5存在していた。
    3. 咬合力の
    総義歯
    装着に伴う減弱にっいてはその減弱を小と認識している患者が多く,
    総義歯
    についての知識普及を社会が行っていないと考える患者が, 無歯顎患者で約3/4を占めていた。さらに,
    総義歯
    装着によって果たされるべき機能回復度については, 約1/3の患者があきらめの気持ちを持っていた。
    本研究で患者の
    総義歯補綴診療および総義歯
    などに対する認識と理解は, 低い現状にあることが判明した。歯科界としては, 歯科医療に対し社会の理解を求める活動が必要であり, このことが患者と歯科医師の両者で満足度の高い
    総義歯
    調製に繋がる。
  • 第三報総義歯装着者の咀嚼機能評価法について
    鹿野 洋一, 遠藤 義樹, 伊東 真, 日塔 睦雄, 古和田 一成, 児玉 厚三, 田中 久敏
    下顎運動機能とEMG論文集
    1989年 7 巻 211-218
    発行日: 1989年
    公開日: 2010/10/13
    ジャーナル フリー
  • 太田 祥一
    日本補綴歯科学会誌
    2012年 4 巻 1 号 85-88
    発行日: 2012/01/10
    公開日: 2012/07/18
    ジャーナル オープンアクセス
    症例の概要:下顎のインプラントと天然歯の連結ブリッジ除去後に全部床義歯を装着し調整を繰り返したが,粘膜の疼痛が消退せず,咀嚼障害を主訴に紹介受診した患者に対し,粘膜の被圧変位量の少ない顎堤過吸収症例に透明レジンを用いた個人トレーによる印象法で全部床義歯を作製した.
    考察:透明レジンを用いた個人トレーによる印象法は,従来の選択的加圧印象に比べ,粘膜の被圧変位量の少ない部位を直視下にて緩圧するため,粘膜の疼痛の消退に効果的であったと考えた.
    結論:粘膜の被圧変位量の少ない顎堤過吸収症例には,透明レジンを用いた個人トレーによる印象法が有効であった.
  • 川崎 圭介
    歯科医学
    1992年 55 巻 4 号 g3-g4
    発行日: 1992/08/25
    公開日: 2017/02/27
    ジャーナル フリー
    総義歯
    は被圧縮性のある顎堤粘膜にその維持の大部分を求めているため, 機能時の動揺は避けられないが, 義歯が安定して動揺が小さいほど機能に好都合なことは明らかである. このことから, 義歯の動揺に関連する要因についての分析は,
    総義歯
    の臨床に直結した評価法として有意義である. そこで著者は,
    総義歯
    に実験的に付与した咬合干渉が義歯の機能的動揺にどのような影響を及ぼすかを知る目的で本研究を行った. 被験者には, 本学附属病院で上下顎
    総義歯
    を作製し, 両側性平衡咬合が付与され, 中心咬合位において左右側臼歯部での均等な咬合接触が得られている5例を選んだ. そして, これらの被験者の上下顎
    総義歯
    を複製して実験用義歯とし, その下顎
    総義歯
    の前歯部, 第一小臼歯部, 第二大臼歯部にそれぞれ咬合干渉を付与し, 咬みしめ時とカマボコ咀嚼時の上顎
    総義歯
    の動揺を分析した. 動揺の記録は田中に準じ, 上顎
    総義歯
    正中部に設置したマグネットの移動を, MKG-K6ワイドセンサ (Myotronics社製) で3次元的に行った. 記録の計測は, 下顎安静位から軽く咬頭嵌合させた位置を原点として, 最大移動位置と復位位置について行い, 干渉付与前の義歯を対照として検討し, 次の結果を得た. 1. 咬みしめ時の動揺について 1) 前歯部咬合接触の付与によって, 義歯の上方への移動量は増加したが, 側方移動量は減少し, 復位位置は原点に近づいた. 2) 第一小臼歯部干渉の付与によって, 義歯の上方, 前方への移動量は大きく影響されなかったが, 側方移動量は増大した. 3) 第二大臼歯部干渉の付与によって, 義歯の上方, 前方への移動量は減じた. 一方, 側方移動量は増加し, 義歯の水平的回転傾向が推察された. 2. 咀嚼時の動揺について 1) 前歯部咬合接触の付与によって, 義歯の上方, 前方への移動量は僅かに減少し, 復位位置は原点に近づいた. しかし, その影響は咬みしめ時に比べて小さかった. 2) 第一小臼歯部干渉の付与によって, 干渉側咀嚼時の上方への移動量は著しく減少したが, 前方, 側方移動への影響は小さかった. 一方, 復位位置は原点よりも後下方となり, 義歯の脱離傾向が推察された. 3) 第二大臼歯部干渉の付与によって, 干渉側咀嚼, 非干渉側咀嚼ともに, 義歯の上方, 前方への移動量は減少した. とくに非干渉側咀嚼では, 上方移動量の減少と復位位置の後下方位が著明で, 干渉を支点とした回転運動に伴う義歯の脱離現象が推察された. 以上をまとめると,
    総義歯
    の人工歯に付与した咬合干渉のうち, 咬みしめと咀嚼を通じて, 義歯の動揺にもっとも大きな影響を及ぼすのは第二大臼歯部の干渉であり, 第一小臼歯部, 前歯部の順で干渉の影響が小さくなった. また, 本実験の結果は,
    総義歯
    の咬合平衡の重要さを再確認するものであった.
  • 第1報無歯顎患者の構成と顎堤形態
    祇園白 信仁, 森谷 良彦, 伊藤 智加, 土田 桂, 森谷 良孝, 小畑 由布子, 山口 研一, 川口 隆彦
    老年歯科医学
    1997年 11 巻 3 号 210-220
    発行日: 1997/03/31
    公開日: 2014/02/26
    ジャーナル フリー
    総義歯
    は, 無歯顎者のQOL向上に重要な役割を担っている。そこで,
    総義歯
    調製の実態を疫学的に検討し, 無歯顎患者の的確な診断と治療計画立案への一資料とすることを目的に, 日本大学歯科病院
    総義歯補綴科にて上下顎に総義歯
    を調製した患者383名を対象に調査を行い, 以下の結論を得た。
    1.無歯顎患者の平均年齢は68.3歳で, 60および70歳代が全患者群の約68%を占めた。
    2.
    総義歯
    の経験有無では, 全患者の約77%が既に上下顎に装着経験を持っており, 次いで下顎経験無し, 上下顎経験無しそして上顎経験無しの順であった。
    3.
    総義歯
    の経験年数は上顎10.6年, 下顎10.4年であった。使用年数は上顎6.8年, 下顎6.5年であったが, 4年未満で再調製を希望している患者が約1/2を占あた。
    4.全身既往歴では383名中161名が特記すべき既往歴を有しており, 消化系の疾患, 循環系の疾患, 新生物が多かった。全身現病歴では103名であり.循環系の疾患, 内分泌・栄養および代謝疾患並びに免疫障害, 神経および感覚器の疾患が多かった。
    5.顎堤形態としての上下顎顎堤吸収の進行程度は, 上顎に比較し下顎で吸収強の占める割合が多く,
    総義歯
    経験ありで経験無しに比較して吸収強の占ある割合が多かった。
    6.
    総義歯
    経験年数と顎堤形態としての上下顎顎堤吸収の進行程度は, 上顎前歯相当部および下顎前・臼歯相当部で経験が長くなると吸収強の占める割合が多くなった。
  • 第四報 総義歯咀嚼機能評価法の臨床応用例
    鹿野 洋一, 日塔 睦雄, 遠藤 義樹, 伊東 真, 古和田 一成, 児玉 厚三, 田中 久敏
    下顎運動機能とEMG論文集
    1990年 8 巻 125-132
    発行日: 1990年
    公開日: 2010/10/13
    ジャーナル フリー
  • 前畑 香, 小松 俊司, 渡辺 宣孝, 一色 ゆかり, 玉置 勝司
    日本補綴歯科学会誌
    2022年 14 巻 2 号 150-157
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/04/27
    ジャーナル フリー

    目的

    総義歯
    製作の人工歯排列に応用可能な水平的アーチを決定することを目的とし,正常咬合の天然歯列弓形状を参考に,
    総義歯
    における平均的人工歯列弓形状の表現法を統計学的に検討した.

    方法:研究対象は,下顎

    総義歯
    人工歯列および下顎正常天然歯列とした.無歯顎の下顎臼歯部歯槽堤頰舌側の床外形線のほぼ中央に,下顎臼歯人工歯の中央溝が一致するように,人工歯排列を行った.下顎
    総義歯
    人工歯列および下顎正常天然歯列に計測点を水平面上で設定し,平均的なアーチを形成する近似曲線を算出した.また,
    総義歯
    人工歯の位置について妥当性を確認するため,正常天然歯と各抽出計測点の平均座標値について検討した.

    結果:抽出計測点の平均座標値から近似曲線で表現した

    総義歯
    人工歯列の平均的人工歯列弓形状および正常天然歯列の平均的歯列弓形状を,統計的に分析した結果,両群における計測点の左右的位置について,近似性が認められた.また,
    総義歯
    人工歯列の水平面的アーチを示す平均的人工歯列弓形状は,多項式回帰分析により回帰式で算出され,相関性の高い四次多項式曲線として表現された.

    結論

    総義歯
    の平均的人工歯列弓形状から,水平面的アーチを決定することができた.水平面的アーチは,
    総義歯
    製作の人工歯排列を簡略化する平均的アーチとなり,これを考慮した個々の人工歯の排列や,本アーチを基準にした連結型人工歯の新たな開発など,臨床的な有用性が期待できる.

  • 第2報装着後の調整部位と調整回数
    祗園白 信仁, 森谷 良彦, 瀧澤 朋章, 西川 美月, 森谷 良孝, 池田 貴之, 小川 江里, 植松 秀紀
    老年歯科医学
    1999年 13 巻 3 号 205-213
    発行日: 1999/03/31
    公開日: 2014/02/26
    ジャーナル フリー
    良好な予後を演出する
    総義歯
    調製は, 如何に進めるべきであるかを, 装着後調整の部位および回数について検討した結果, 以下の結論を得た。
    1. 装着後の調整部位は上下顎ともに床縁および粘膜面が多く, 咬合調整の占める割合が少なかったことより, 歯科医師は, 調整での咬合調整の重要性と, 画一的でなく各個の患者に適した診療術式の選択に配慮する必要がある。
    2. 装着後の調整回数は5回が最も多く全無歯顎患者の約68%が2~8回であったが, 10回以上の調整回数の無歯顎患者が約22%存在していたことより, インフォームドコンセントの確立のみならず各調製過程で患者の理解を得るべく努める必要がある。
    3.
    総義歯
    の経験年数と調整回数とは, 経験年数の長短が調整回数の多少に及ぼす影響は認めなかったことより, 設計を含めた診療方針が重要な意味を持つと言える。
    4. 顎堤の吸収程度と調整回数は, 全無歯顎患者で顎堤吸収程度が強であるほど多数回の調整を必要としていたが, 調整回数10回以上の無歯顎患者においては, この傾向は認めなかった。調整回数10回以上の患者では, 両者に関連性を認めなかったことより, 患者の
    総義歯
    に対する希望を聴取し, 心理的な面に配慮することが早期に良好な予後を作り出すことに繋がると言える。
  • 第3報患者の総義歯に対する願望
    祇園白 信仁, 森谷 良彦, 飯沼 利光, 土田 桂, 田中 章寛, 川本 司, 澤田 健友, 山本 和男, 志田 啓二
    老年歯科医学
    1999年 14 巻 1 号 18-29
    発行日: 1999/07/31
    公開日: 2014/02/26
    ジャーナル フリー
    調製した
    総義歯
    の良好な予後を演出するためには, 歯科医師が理論的・技術的な研鐵を積むことも重要であるが, 無歯顎患者の
    総義歯
    に対する心理的側面を把握することも重要な事項である。本研究では,
    総義歯
    調製を良好な予後に結びっけるため, 無歯顎患者が
    総義歯
    に対しどのような願望を持っているかを検討し, 以下の結論を得た。
    1. 人工歯の色調では, シェイド番号A2, B2および104を無歯顎患者は望み, 無歯顎以外の患者では102, B2およびA3を強く望んでいた。このことは, 実際に調製された
    総義歯
    に使用した色調よりも, 主として若年者に調製する機会の多い陶材焼付鋳造冠に用いられることの多い色調であった。
    2. 人工歯の形態では, ovoid型およびtaper型を無歯顎患者と無歯顎以外の患者共に強く望んでおり, 実際に調製された
    総義歯
    に使用した形態の頻度とは異なっていた。
    3. 人工歯の大きさでは, モールド番号4および3を無歯顎患者と無歯顎以外の患者共に強く望んでおり, 実際に調製された
    総義歯
    に使用した大きさよりも小であった。
    4. 歯列弓の形態では, ovoid型を無歯顎患者と無歯顎以外の患者共に強く望んでいた。
    5. 義歯床の色調では, pale pinkとclear pinkを無歯顎患者が, pale pinkとlightpinkを無歯顎以外の患者が強く望んでいた。
    6. 義歯床の大きさでは, 「できるだけ小さい方が良い」と無歯顎患者と無歯顎以外の患者共に強く望んでいた。
  • 陣内 暁夫, 鈴木 宏樹, 上野 陽子, 大内 謙太郎
    老年歯科医学
    2017年 32 巻 3 号 373-381
    発行日: 2017/12/31
    公開日: 2018/01/25
    ジャーナル フリー

     入院患者の

    総義歯
    製作において,早期完成が必要とされる症例を経験する。今回われわれは,一般的な
    総義歯製作法で製作した総義歯
    に比し,
    総義歯
    を短期間で製作することを試みた。

     概形印象採得後,石膏模型上で義歯複製用常温重合レジンと既製ロー堤ワックスを用いて義歯床兼咬合床を製作した。患者の口腔内で,義歯床縁の延長およびリラインを行うと同時に咬合採得を行った。人工歯排列後,試適時に義歯調整を行い,重合・完成した。人工歯排列と重合・完成の過程は院外技工所に依頼した。今回報告した方法による,

    総義歯
    の概形印象採得日から義歯完成日までの平均製作日数は15±2.8日で,一般的な方法の平均製作日数35±3.7日に比し,有意に減少した(p<0.01)。

     今回報告する方法は,入院期間が短期間の患者や,経口摂取に支障をきたし早急に

    総義歯が必要な患者に適した総義歯
    製作法である。また,今回報告する方法を適用することで,簡便な方法で
    総義歯
    製作期間を短縮できることが示唆され,今後,歯科医療における
    総義歯
    製作法の選択肢が広がることが期待される。

  • その問題点を探って
    松川 房充, 竹腰 恵治, 岡崎 定司, 権田 悦通, 小谷 順一郎, 上田 裕
    老年歯科医学
    1998年 12 巻 3 号 202-206
    発行日: 1998/03/31
    公開日: 2014/02/26
    ジャーナル フリー
    本邦では, 高齢社会の到来に伴って痴呆症患者の増加が予測されており, そのため痴呆症患者に対する歯科治療の指針が行動障害の観点よりいくつか作成されてきている。しかし,
    総義歯
    治療が必要な痴呆症患者への対応についてはまだまだ検討するべき課題が多く,
    総義歯
    治療に対する明確な指針はいまだに確立されていない。そのため, 臨床の場では色々な困難に遭遇しながら試行錯誤を繰り返しているのが現状である。ところで, 今回われわれは, 痴呆症患者の
    総義歯
    治療に対する臨床的指針を確立するうえで興味深い一症例を経験し, その結果, 以下のことを明らかにした。
    1. 義歯性疼痛の原因で上下顎
    総義歯
    の装着を拒んでいた痴呆症患者に, 維持・安定の優れた上顎
    総義歯
    を装着させたところ, 上顎
    総義歯
    には順応させることができた。その結果, 咀嚼機能と嚥下機能の改善が認められた。
    2. しかし, 下顎
    総義歯
    については垂直的ならびに水平的下顎位の決定に非常に苦慮し, 下顎
    総義歯
    の義歯性疼痛を完全に解消することはできなかった。そのため, 下顎
    総義歯
    に順応させることはできなかった。すなわち, 痴呆症患者に義歯を順応させるためには無痛的な義歯作製が不可欠であり, そのためには痴呆症患者の顎間関係の決定と記録が適正かつ確実に行える方法の開発が急務であると考えられた。
    3. 今後, 痴呆症患者に対する歯科治療の指針の精度を高めるためには, 行動障害の観点だけでなく補綴学的見地からの十分な検討も必要であると考えられた。
  • ―レトロモラーパッド部周囲における後縁封鎖の向上―
    阿部 二郎
    日本補綴歯科学会誌
    2011年 3 巻 3 号 220-230
    発行日: 2011/07/10
    公開日: 2011/09/01
    ジャーナル フリー
    無歯顎患者の下顎全部床義歯作製において,コンパウンドを用いて辺縁形成を行った後,流動性の高いシリコン印象材を用いて精密印象する従来からの印象方法は,教育的に優れた技法である.そして,その主たる目的は,印象時に筋の付着部位付近まで義歯床を拡大し耐圧面積を増加させ,口腔機能を向上させることにある.しかし,この技法を用いて義歯を作製しても開口すると下顎全部床義歯が浮き上がることもあり,患者の社会生活の問題となっている.著者は,この問題を解決する目的で,義歯床縁全周囲を口腔粘膜で封鎖して,上顎義歯と同じような吸着を得る下顎全部床義歯製作技術を考案した.臨床において良い結果を得ているので,下顎義歯床後方の封鎖機序と印象方法を合わせて説明する.
  • 正常青年者と総義歯装着者との比較
    田母神 完雄
    歯科放射線
    1974年 14 巻 1 号 1-14
    発行日: 1974/04/30
    公開日: 2010/10/21
    ジャーナル フリー
    It is said that the shape of temporomandibular joint of human varies due to change of occlusion beside matrix disease.
    In order to make this theory clear, the author carried out the radiographic evaluations of its morphological change by standardized transcranial radiography with bi-directional system deviced in our department.
    By using of the study purpose, totally subjects were used and they are chiefly devided into two groups as follows.One group is making of thirty young adults (male 18, female 12) having normal dentition and temporomandibular joint function and the another is thirty older adults (male 17, female 13) wearing complete denture having good occlusion.
    Cephalostat was furnished to ensure the reproducibility of radiograms in the apparatus. On the radiograms, standard measuring line pallarelling with Frankfort plane was depicted with lead.
    Six measuring points are marked on radiograms as shown in Fig.5.The measurement of distance between their points were done to obtain the size of fossa on radiograms directly and the other measurement was done to obtain the tendency of form of fossa on the picture magnifying with 5 times of original ragiograms.The morphological change of temporomandibular joint was evaluated with obtained data within groups.
    As a result of those comprehensive research efforts, the author arrived at the follow-ing conclusions.
    1.It was revealed that size of mandibular fossa of male adults on radiogram was larger than of female.
    2.In remodelling of mandibular fossa, tuberculum changed to higher position was found in complete denture wearer group as compared to male adult group but no differences were found regarding the deepest point of fossa.
    3.For evaluation of contour of fossa, the gradient of anterior and posterior wall of fossa was slightly gentler in female adult group than in male adult group.
    4.Regarding as the form of fossa, little differences were found between young adult group and complete denture wearer group of less than four years experience.However, the increasing of differences were found in complete denture wearer group of more than four years as compared with young adult group.
  • ― 痛みなく咀嚼できる義歯にする2横指3秒ルール ―
    兒玉 直紀, 皆木 省吾
    日本補綴歯科学会誌
    2018年 10 巻 4 号 308-313
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/10/23
    ジャーナル フリー

     超高齢社会においては,義歯関連治療の特徴的なニーズがある.すなわち高齢化や障害のために義歯への適応力が低下した患者であるにも関わらず,義歯調整であれば処置の即効性と永続性が,新義歯作製であればすぐに適応してくれる義歯の作製が望まれる.

     このような場面での義歯関連治療はシンプルにかつ高いレベルで行われる必要がある.

    総義歯
    患者が比較的若かった過去の時代と比較すると,患者年齢層高齢化に起因する口腔周囲筋群の巧緻性低下と食介護を想定した
    総義歯
    治療の新たな概念が必要とされている.このような背景に適合した義歯概念と診断法を適切に組み合わせれば,超高齢者の
    総義歯
    治療は論理的かつ確実に効果をあげることができる.

  • 大澤 亨子, 鷲尾 文郎, 千原 俊也, 原田 晋, 堀川 達弥, 市橋 正光
    皮膚
    2000年 42 巻 1 号 39-43
    発行日: 2000年
    公開日: 2010/08/25
    ジャーナル フリー
    72歳, 男性。金属製の
    総義歯
    が原因と考えられた汎発性湿疹を呈した全身型金属アレルギ一の1例を報告した。貼試験でクロム, コバルトおよびニッケルに陽性所見が得られたが, 患者は皮疹出現の1年前よりクロム, コバルトを主成分とする
    総義歯
    を装着しており, この
    総義歯
    の装着中止, これらの金属を多く含む品の摂取制限, クロモグリク酸ナトリウムとミノサイクリン内服療法にて軽快した。
  • 山内 六男, 小川 雅之, 福田 倫明, 棚橋 正志, 金 昇孝
    老年歯科医学
    1997年 11 巻 3 号 181-185
    発行日: 1997/03/31
    公開日: 2014/02/26
    ジャーナル フリー
    今回われわれは, 介護を要する高齢
    総義歯装着者の咀嚼機能について自立して生活している高齢総義歯
    装着者との比較調査を行った。
    調査対象は滋賀県にある特別養護老人ホーム入居者および併設の病院に入院あるいは通院し, 少なくとも上下顎いずれかに
    総義歯
    を装着している者である。これらの義歯は適合性や咬合に明らかな異常は認あられなかった。この内, ADLで部分介助の項目があるものの義歯の清掃は自分で行っている者29名を調査群 (男性5名, 女性24名, 平均年齢80.6歳), 自立生活可能な者25名を対照群 (男性1名, 女性, 24名, 平均年齢78.2歳) とした。これら対象者に内田ら (1992) の食品摂取状況調査表に記入を行わせ, 摂取可能率を求めた。また, デンタルプレスケール30H (フジフィルム社) を用いて咬合面積および咬合力を求めた。
    咬合面積は調査群で17.9±11.3mm2 (平均±標準偏差), 対照群で19.0±11.2mm2であった。咬合力は調査群で104.8±65.9N, 対照群で104.0±55.2Nであった。摂取可能率は調査群で61.9±17.5%, 対照群で61.3±13.8%であった。これらの測定値は両群間で有意な差は認められなかった。また, 両群の摂取可能率と咬合面積および咬合力との相関について検討したところ, 有意な相関は認められなかった。
    以上の結果から, 要介護高齢
    総義歯
    装着者であっても, 自立して生活している高齢
    総義歯
    装着者の咀嚼機能と差がないことが示唆された。
  • 西崎 真理子
    日本補綴歯科学会誌
    2022年 14 巻 4 号 395-398
    発行日: 2022年
    公開日: 2022/10/21
    ジャーナル フリー

    症例の概要:患者は67歳の女性.重度歯周炎を伴う多数の歯の動揺を主訴に来院した.重度歯周炎を伴う歯の抜歯は2回に分けて行い,義歯の増歯修理を行った.抜歯窩の治癒後,修理した義歯の形態を参考にして上下顎

    総義歯
    を製作した.

    考察:複数の咀嚼機能評価で治療効果を確認しながら義歯の調整を行ったことが患者の満足に繋がった.

    結論:多数の重度歯周炎を伴う歯を抜歯して局部床義歯から

    総義歯
    に移行する必要がある症例で,上下顎
    総義歯
    を製作する前に十分な形態修正と咬合調整を行った結果,新義歯で咀嚼機能を回復することができた.

  • 日塔 睦雄, 遠藤 義樹, 児玉 厚三, 虫本 栄子, 田中 久敏
    下顎運動機能とEMG論文集
    1993年 11 巻 179-186
    発行日: 1993年
    公開日: 2010/10/13
    ジャーナル フリー
  • 大河 貴久
    日本補綴歯科学会誌
    2018年 10 巻 4 号 361-364
    発行日: 2018年
    公開日: 2018/10/23
    ジャーナル フリー

    症例の概要:患者は45歳の女性.1年前に装着した義歯での咀嚼困難を主訴に来院した.上顎は床後縁の設定を考慮し

    総義歯
    を,下顎は患者の舌感を考慮したテレスコープ義歯を用いることで咀嚼困難を改善し,口腔関連QOLも改善した.

    考察:上顎

    総義歯
    は,嘔吐反射を惹起しないポイントまで後縁を削合した.3年経過時においても経過は良好であるが,床の破折リスクを考えれば,補強線を口蓋床部に設定する予防的処置が可能であったと考える.咬耗による咬合関係の変化および粘膜面適合性については今後も慎重な経過観察が必要である.

    結論:本症例に対して,

    総義歯
    およびテレスコープ義歯によって咀嚼困難および口腔関連QOLを改善した.

  • 第一報正常有歯顎者と総義歯装着者の咀嚼運動の比較
    鹿野 洋一, 田中 久敏, 児玉 厚三
    下顎運動機能とEMG論文集
    1989年 7 巻 9-16
    発行日: 1989年
    公開日: 2010/10/13
    ジャーナル フリー
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