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クエリ検索: "西浦三郎"
147件中 1-20の結果を表示しています
  • 加藤 智栄, 守田 信義, 中村 勝昭, 宮下 洋, 江里 健輔, 毛利 平
    日本臨床外科医学会雑誌
    1985年 46 巻 11 号 1477-1482
    発行日: 1985/11/25
    公開日: 2009/02/10
    ジャーナル フリー
    昭和58年1月より,昭和59年9月までの間に我々の施設で胆石症として手術された87例のうち, 4例は術中,術後の組織検査で,はじめて胆嚢癌であることが判明した.胆嚢癌の早期診断は難しく,腹部超音波検査では浸潤性病変はもとより,隆起性病変でも10mm以下のものでは診断が困難である. ERCPでも,同様であり,胆嚢不影の場合すらある.一般に,胆嚢癌の予後は不良であるので,我々は胆嚢摘出術後,速かに胆嚢内を検索し,肉眼的に疑わしいものがあれば,迅速組織検査を行い,発見につとめてきた.胆嚢を5~10分,ホルマリン固定すると粘膜の性状がより明瞭となり,異常を発見しやすくなり,有用な方法であった.手術は,肉眼的にStage Iであっても,胆嚢外への癌浸潤の可能性があるので,拡大胆嚢摘出術を行っている.不幸にして,術後の組織検査ではじめて,胆嚢癌と判明した場合は,可及的早期に二期的手術を行う様,努めている.
  • 吉川 幸造, 原田 雅光, 河崎 秀樹, 酒井 堅, 西浦 三郎, 喜安 佳人
    日本臨床外科学会雑誌
    2004年 65 巻 1 号 122-125
    発行日: 2004/01/25
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
    Ehlers-Danlos症候群(以下EDS)は皮膚の過伸展性,弛緩性,関節の過伸展性,皮膚血管の脆弱性を3主徴とする結合組織疾患である.全部で10型あるが,特にIV型では動脈破裂,動脈解離,大腸穿孔などの生命を脅かす合併症がある.われわれEDS IV型で腸間膜内に出血をきたし外科的に切除した症例を経験したので報告する.症例は29歳,女性で下腹部痛を主訴に受診となった.造影CTなどで膿瘍を疑い手術となった.開腹所見では上行結腸肝彎曲部の腸間膜側に鶏卵大の嚢胞様病変を認め,右半結腸切除を行った.切除標本では腸間膜に被胞化された血腫を認めた.組織学的には血管の平滑筋構造の消失を認め血管の脆弱性を示唆した.術後経過は良好であり現在再発などを認めていない. EDS IV型では血管脆弱性のために多くの合併症が報告されており手術の際には十分な注意が必要である.
  • 小田原 一哉, 長堀 順二, 尾方 信也, 河崎 秀樹, 西浦 三郎, 榊原 幸雄
    日本腹部救急医学会雑誌
    1995年 15 巻 7 号 1237-1240
    発行日: 1995/12/31
    公開日: 2011/10/28
    ジャーナル フリー
  • 松川 啓義, 高倉 範尚, 塩崎 滋弘, 青木 秀樹
    日本消化器病学会雑誌
    2008年 105 巻 6 号 854-859
    発行日: 2008年
    公開日: 2008/06/05
    ジャーナル フリー
    症例は59歳の男性.検診の腹部超音波検査で発見された膵体尾部の45mm大の多胞性嚢胞性腫瘤に対し摘出術を施行した.腫瘤は薄い被膜を有し,黄白色粘稠な液体とオカラ様物質を含んだ表面分葉状多胞性嚢胞性腫瘤で,組織学的に膵リンパ上皮嚢胞と診断された.膵リンパ上皮嚢胞はまれな膵の良性非腫瘍性嚢胞性疾患であるが,近年検診発見例が増加しており,膵嚢胞性疾患の鑑別において本疾患も念頭におく必要がある.
  • 仲田 興平, 大畑 佳裕, 佐川 庸, 牧野 一郎, 西浦 三郎, 前田 智治
    日本臨床外科学会雑誌
    2002年 63 巻 8 号 1879-1882
    発行日: 2002/08/25
    公開日: 2009/01/22
    ジャーナル フリー
    男性嚢胞内乳癌の1例を経験したので報告する.症例は71歳の男性で左胸部腫瘤の増大を主訴に来院した.左乳輪直下に径5cmの弾性硬で可動性良好な腫瘤を認めた.超音波検査で壁の一部に乳頭状の増殖を伴う径5cmの嚢胞を認めた.嚢胞内容液は血性で細胞診検査でclass V, ductal carcinomaと診断され,胸筋温存乳房切除術level IIまでの郭清を施行した.標本所見は多房性嚢胞で内腔に径2.0cm×1.5cmの充実性部分を伴い病理組織学的所見は浸潤性乳管癌乳頭増殖型であった.リンパ節転移は認めなかった.ホルモンレセプターはER, PgR共に陽性であり,術後補助療法として, Tamoxifenを経口投与し術後9カ月経過し健存している.
  • 武元 浩敏, 東野 健, 岡村 純
    肝臓
    2005年 46 巻 3 号 126-132
    発行日: 2005年
    公開日: 2006/11/24
    ジャーナル フリー
    症例は57歳男性で, 主訴は下血. 平成14年6月注腸検査にてS状結腸癌と診断され, CT検査で肝S8/4, S4, S5に結節を認め, 肝細胞癌が疑われた. 血管造影下CTではS8/4にCTAPにて陰影欠損となり, CTHA早期で濃染, 後期で辺縁を残してwash outされる50mm大の結節を認め, 肝細胞癌と考えられた. また, S5にCTAPにて陰影欠損となり, CTHAの早期でring状に染まる10mm大の結節を認め, 肝転移が疑われた. 以上より肝細胞癌, S状結腸癌, およびその肝転移と診断し, 平成14年7月10日, S状結腸切除及び肝中央2区域切除術を施行した. S状結腸癌は中分化腺癌で, 肝S8/4の結節は肝細胞癌であったが, S5の結節は術前診断通り中分化腺癌でS状結腸癌の肝転移であった. 同時性に同一臓器に転移性および原発性の悪性腫瘍を重複し, さらに術前診断し得た症例はまれであり, 若干の文献的考察を加えて報告する.
  • 黒木 嘉人
    日本臨床外科学会雑誌
    2002年 63 巻 6 号 1434-1437
    発行日: 2002/06/25
    公開日: 2009/01/22
    ジャーナル フリー
    十二指腸憩室は穿孔をきたすことは稀であり,穿孔例の多くは緊急手術の対象となるが,術前に確定診断された例は少ない.症例は59歳,女性.突然の臍周囲から背部にかけて激しい痛みが出現し当科を受診した.保存的に痛みが消失したため一旦軽快したが,再び激しい痛みが出現し翌朝入院となった.腹部CTにて膵頭部後面から右腎周囲にかけて後腹膜気腫像と液体貯留を認めた.十二指腸穿孔を疑ってガストログラフィン造影を行ったところ,十二指腸水平脚の憩室穿孔と判明した.全身状態が良好であったので,保存的治療の方針とした.経鼻胃管先端を十二指腸下行脚に留置し持続吸引しつつ,高カロリー輸液管理下にて抗生剤, H2-blocker,膵酵素阻害剤を投与し, 41病日に軽快退院となった.十二指腸憩室の自然穿孔例のうちで,確定診断の上で保存的治療にて治癒した例は,本例が本邦初の報告例である.
  • 中田 岳成, 小松 大介, 伊藤 勅子, 熊木 俊成, 青木 孝學, 春日 好雄
    日本臨床外科学会雑誌
    2002年 63 巻 9 号 2183-2188
    発行日: 2002/09/25
    公開日: 2009/01/22
    ジャーナル フリー
    症例は88歳,女性. 2001年6月腹痛を主訴に来院.右側腹部から右下腹部に圧痛,筋性防御を認めた.胸部・腹部単純X線写真ではfree airを認めなかったが,腹部造影CT検査にて右側後腹膜に広範な低吸収域を認めた.汎発性腹膜炎として開腹手術が行われた.十二指腸下行部外側に径3cm大の憩室とその穿孔を認め,憩室切除,縫合閉鎖およびドレナージが行われた.病理組織学的には切除された憩室は層構造が破壊され好中球浸潤とフィブリンの析出が著明であった.術後経過は良好であった.
    十二指腸憩室は日常臨床上よく見られる疾患であるが外科的治療の対象となるものは稀である.興味深いCT所見を呈した十二指腸憩室穿孔の1例を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する.
  • 小林 明彦, 清水 喜徳, 森 秀樹, 宮川 尚之, 藤岡 稔洋, 津嶋 秀史, 日下部 輝夫
    日本臨床外科学会雑誌
    1999年 60 巻 4 号 1107-1111
    発行日: 1999/04/25
    公開日: 2009/01/22
    ジャーナル フリー
    副腎髄質に発生した神経節細胞腫の1手術例を経験した.症例は48歳,男性.主訴はなく,検診にて腹部超音波検査を施行したところ,脾下極から左腎上極にかけて径10×6cm大の腫瘤性病変が認められたため,精査目的で入院した.血中カテコールアミン,尿中カテコールアミン代謝産物は正常範囲内であったが,確定診断を得る目的で施行した超音波下穿刺細胞診ではclass 3,褐色細胞腫を疑う所見であり,腫瘤摘出術を施行した.摘出標本より良性の副腎髄質原発神経節細胞腫と最終診断したが,本疾患の術前診断は困難であり,確定診断のための更なる検討が必要である.
  • 河崎 秀樹, 西浦 三郎
    日本臨床外科医学会雑誌
    1995年 56 巻 6 号 1194-1199
    発行日: 1995/06/25
    公開日: 2009/01/22
    ジャーナル フリー
    混合型肝癌の2切除例を経験したので報告する.症例1は55歳,男性.肝S5に6cmの辺縁不整なSOLがあり混合型肝癌を疑ったが生検ではHCCであった. HCV抗体陽性であるが肝予備力は良く臨床病期Iであった.手術所見では癌臍があり腺癌を思わせたためS4S5全切除+S8部分切除とリンパ節郭清(12番)を行った.病理診断はmixed typeの混合型肝癌で12cにリンパ節転移があった.術後6カ月で残肝再発およびリンパ節転移のため死亡した.症例2は52歳,男性.肝S8に4cmと1.5cmの2個のSOLがあり衛星結節を伴うHCCを疑った. HCV抗体陽性で臨床病期IIであり, S8亜区域切除を行った.病理診断は主腫瘍はHCCで衛星結節と思われた腫瘍はmixed typeの混合型肝癌であった.混合型肝癌は術前の確診は困難であるが,諸検査や術中所見から本症を疑えば肝予備力が許す範囲内で広範肝切除+リンパ節郭清を行うことが望ましいと考える.
  • 竹下 裕隆, 副島 淳一, 岸川 英樹, 山口 幸二
    日本消化器外科学会雑誌
    1987年 20 巻 10 号 2385-2388
    発行日: 1987年
    公開日: 2011/03/02
    ジャーナル フリー
  • 橋爪 健太郎, 西浦 三郎, 井久保 丹
    日本臨床外科学会雑誌
    2005年 66 巻 9 号 2281-2286
    発行日: 2005/09/25
    公開日: 2009/01/22
    ジャーナル フリー
    症例は58歳,男性.人間ドツクの腹部超音波検査で膵尾部の病変を指摘された. 4年前に上腹部不快感の既往があったが,腹部CTでは異常を認めなかった.今回,入院時CTで膵尾部に径4.5cmで嚢胞壁に淡い造影効果を認める嚢胞性病変を認めた.腹腔動脈造影では脾動脈の壁不整像と嚢胞壁に濃染像を認めた.血清CA19-9値の著明な上昇も認め,悪性の嚢胞性腫瘍の可能性を考慮し,膵体尾部切除を行った.肉眼的には腫瘍は厚い被膜で覆われ,内腔には角化物質が充満していた.病理検索では嚢胞内壁は重層扁平上皮に覆われ,周囲にリンパ組織の増生を認め,膵リンパ上皮嚢胞と診断された.本症例は4年という比較的短期間に発生,増大し,血清CA19-9値の高度上昇などの臨床所見および悪性を疑う画像所見を認め手術を行った.膵リンパ上皮嚢胞は稀な良性疾患であるが,悪性の膵嚢胞性腫瘍との鑑別が困難である場合は切除することが望ましい.
  • 中山 真緒, 田中 雄一, 小貫 学, 進藤 吉明, 齋藤 由理, 安藤 秀明
    日本臨床外科学会雑誌
    2011年 72 巻 2 号 367-370
    発行日: 2011年
    公開日: 2011/08/25
    ジャーナル フリー
    症例は54歳,男性.臍周囲痛,嘔吐を主訴に来院した.腹部CTで十二指腸下行脚より連続し,膵頭側に突出する2cm大の低吸収域とその背側に後腹膜気腫を認めた.十二指腸憩室穿孔を疑い手術を施行した.Kocherの授動を行うと十二指腸下行脚~水平脚の背側に膿瘍を認めた.憩室は視触診上は不明であり,後腹膜ドレナージを行った.術後に施行した十二指腸造影では下行脚内側に1cm大の憩室が描出され,腹部CTの所見と一致し,十二指腸憩室穿孔と診断した.腹部CTにより術前診断が可能であった十二指腸下行脚の憩室穿孔の1手術例を経験したので報告する.
  • 望月 聡之, 池松 禎人, 中田 祐紀, 林 忠毅, 金井 俊和, 西脇 由朗
    日本臨床外科学会雑誌
    2010年 71 巻 2 号 506-511
    発行日: 2010年
    公開日: 2010/09/24
    ジャーナル フリー
    膵リンパ上皮嚢胞(lymphoepitehlial cyst)は男性に発生する稀な良性疾患で術前に確定診断がつけば絶対的手術適応はないとされる.しかし,多房性嚢胞でCA19-9が高値を示すことが多いため悪性疾患を否定できず切除されることが多い.今回,われわれも術前正診がつかず手術を施行した2例を経験した.症例1は64歳の男性でCA19-9の上昇を認め悪性疾患を否定できず粘液性嚢胞腫瘍を疑われたため,症例2は63歳の男性で,画像診断より胃gastrointestinal Stromal Tumor(GIST)を最も疑われ,両症例とも膵体尾部切除術を施行した.病理組織学的には両症例とも嚢胞壁は重層扁平上皮で被覆され,間質内にリンパ球の集簇やリンパ濾胞を認め,免疫組織染色検査では重層扁平上皮に一致してCA19-9陽性であったため膵リンパ上皮嚢胞と診断した.
  • 道免 寛充, 松本 譲, 児嶋 哲文, 平口 悦郎, 小西 和哉, 村上 貴久, 平野 聡, 近藤 哲
    日本消化器外科学会雑誌
    2006年 39 巻 1 号 55-59
    発行日: 2006年
    公開日: 2011/06/08
    ジャーナル フリー
    3回の開腹歴がある79歳の女性が, イレウスの診断で当院内科に入院となった. 同日イレウス管の挿入が行われたが, 十二指腸水平脚近位にとどまり, より遠位に進めることが困難であった. 翌々日, 症状の改善なく, イレウス管造影検査で腸管外への造影剤の漏出と, 腹部CTで十二指腸周囲のfree airを認めたため, イレウス管による十二指腸穿孔の診断で緊急開腹術を施行した. 手術所見では十二指腸水平脚に憩室が存在し, 同部よりイレウス管の脱出を認めた.憩室切除, ドレナージ術, 結腸右半切除術を施行した. 十二指腸憩室が穿孔を来すことはまれであり, 穿孔例の多くは下行脚の憩室である. 医原性穿孔は3例のみ報告されているが, イレウス管による穿孔例は, 本邦では他に報告は見当たらない. イレウス管挿入時に十二指腸にて先進しない場合は, 憩室の存在も念頭におき, 慎重な操作を心がける必要があると考えられた.
  • 小林 政雄, 石田 大輔, 坂巻 靖
    日本呼吸器外科学会雑誌
    2023年 37 巻 7 号 594-599
    発行日: 2023/11/15
    公開日: 2023/11/15
    ジャーナル フリー

    症例は79歳女性.直腸Gastrointestinal stromal tumor(GIST)に対し原発巣切除後,補助療法としてイマチニブが投与されたが,Grade2有害事象のため術後1年6ヵ月で中止された.術後4年6ヵ月のCTで右中葉に1.4 mmの小結節が出現し,術後7年時点で6.4 mmに増大したため,悪性腫瘍を疑われ当科紹介となった.右肺中葉部分切除を施行し病理検査の結果,GISTの肺転移と診断された.術後はイマチニブ投与なしで経過観察されたが,4ヵ月で右第11肋骨,左腸骨に転移を認めたため,同月からイマチニブ減量投与が開始され,肺転移切除後12ヵ月の現在,イマチニブ投与継続し新規の転移巣出現なく骨転移もstable disease(SD)で経過している.直腸GISTの単発肺転移に対する切除例の報告は少なく,切除で確定診断を得た場合,他病変の早期出現を想定した対応が必要である.

  • 大久保 友人, 池田 敏裕, 新居 和人, 三崎 伯幸, 呉 哲彦, 横見瀬 裕保
    日本呼吸器外科学会雑誌
    2021年 35 巻 5 号 607-611
    発行日: 2021/07/15
    公開日: 2021/07/15
    ジャーナル フリー

    コレステリン肉芽腫はコレステリン結晶に対する異物巨細胞の反応により形成される肉芽腫である.コレステリン肉芽腫は中耳や副鼻腔といった耳鼻科領域での報告例が多く,その他の部位に発生するのは稀である.今回我々は,胸腺組織内に発生したコレステリン肉芽腫を経験したため報告する.

    症例は52歳,男性.健診で胸部異常陰影を指摘され,胸部CTでは前縦隔に石灰化を伴う23 mmの辺縁不整な結節を認めた.画像所見から胸腺腫を疑い,診断と治療を兼ねて胸腔鏡下胸腺・胸腺腫瘍摘出術を施行した.最終病理診断ではコレステリン結晶と異物巨細胞を認め,コレステリン肉芽腫と診断された.

    胸腺組織内に発生するコレステリン肉芽腫は,胸腺腫や悪性疾患との鑑別が困難となる事が多い.本症例では病理組織内に出血を示唆する所見を伴っており,出血を起源としてコレステリン肉芽腫が形成されたことが推測された.これまでの報告で認められたコレステリン肉芽腫の画像所見や発生原因と本症例を比較することで,前縦隔に発生したコレステリン肉芽腫を鑑別する一助となる可能性のある所見について検討した.

  • 早稲田 龍一, 魚津 幸蔵, 黒川 勝, 芝原 一繁, 八木 真悟, 長谷川 洋
    日本臨床外科学会雑誌
    2004年 65 巻 12 号 3312-3317
    発行日: 2004/12/25
    公開日: 2009/03/31
    ジャーナル フリー
    症例は76歳,男性. 2002年6月15日より,肝膿瘍およびそれに伴う敗血症の診断にて当院内科にて入院加療中であった. 6月25日に大量の血性嘔吐を認めるも,腹痛等の訴えはなく,特記すべき腹部所見もみとめなかった.腹部CT検査を施行したところ右腎前部および十二指腸下行脚周囲に気腫を伴う後腹膜膿瘍を認めた.十二指腸後腹膜穿孔の診断にて緊急開腹術を施行した.憩室の存在を念頭においていたが十二指腸下行脚から右腎前面にかけ一塊となった膿瘍腔で,炎症所見も著明であった.膿瘍腔を開放しKocher授動術を行うと,十二指腸下行脚外側に約2×1.5cmの欠損部を認めた.欠損部が大きいこと,周囲の炎症所見が強いことより縫合閉鎖は行わず,有茎大網を充填,また術後の十二指腸狭窄を考慮し胃空腸吻合を併施した.術前より糖尿病のコントロールが悪く, poor riskな症例であったが,良好な術後経過を得たので報告する.
  • 田中 美和, 細谷 茂衛, 宮内 聡一郎, 国近 啓三, 酒井 堅, 吉富 聰一, 西浦 三郎, 長堀 順二, 榊原 幸雄
    腹部救急診療の進歩
    1992年 12 巻 1 号 65-69
    発行日: 1992/02/29
    公開日: 2011/09/05
    ジャーナル フリー
  • 古川 健太, 中場 寛行, 森口 聡, 吉川 浩之, 有馬 良一
    日本臨床外科学会雑誌
    2010年 71 巻 7 号 1764-1767
    発行日: 2010年
    公開日: 2011/01/25
    ジャーナル フリー
    GISTの再発様式は肝転移が最も多く,原発巣切除から再発までの期間は2年以内が多い.今回われわれは切除後11年目に肝転移をきたした症例を経験したので文献的考察を加え報告する.
    症例は60歳男性.他院にて平成9年11月噴門側大弯の粘膜下腫瘍に対し噴門側胃切除術を施行.当時の病理組織学的検査にてleiomyosarcomaと診断されていた.今回,人間ドックでの腹部エコーにて肝腫瘍を指摘され当院を受診.精査の結果,GISTの肝転移を疑い平成20年12月肝部分切除術を施行した.摘出標本の免疫組織学的検査にてGISTの肝転移と診断された.
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